なべて世はこともなし
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2007年04月17日(火) 突然豚の角煮が食べたくなりました。

突然豚の角煮が食べたくなりました。


というわけで、会社の帰りに向かったのは肉屋さん。Cabraにある某肉屋さん。ここ、なんだか知らないけど、毎週木・金・土曜日しか開いていない(この話は先週の木曜日の話です)。そこに5時半過ぎに行ってみた。勢いよく入って行ったはいいが、すでにガラスケースの中はきれいに片付けられている。


ここの肉屋のオヤジはある意味で「典型的アイルランド人」といえる人で、ものすごく少なくとも表向きは友好的。私を見て


肉屋:「なんにいたしましょ?」
私:「なんにいたしましょって、あれ、今、何時?」
肉屋:「5時半をちょっとすぎたとこ。いやー、今日もいい天気だねえ」
私:「で、6時までじゃないの?」
肉屋:「うちは5時半まで」
私:「あ、そ。そりゃ悪かったね。出直すわ」
肉屋:「いいっていいって。何がほしいの?」
私:「うーん、なんと言っていいのかな。豚肉の塊」
肉屋:「あいよっ」



そういうと出てきたのは、本当に豚肉の塊。ちょっと豚の角煮にするには脂身が足りなそうな予感。とはいえ、アイルランド、おそらくヨーロッパ全体でも脂身の多い肉は嫌われるらしく、あまりお目にかかることが出来ないのも事実。


私:「それ、重さどれくらいあるの?」
肉屋:「10ポンドちょっとだねえ。値段は38ユーロ」



私は頭の中ですばやく計算。10ポンドと言うことはおよそ5キロ。で、その計算自体は非常に正しかったのだが、何を血迷ったかこんなことを言ってしまった。


私:「んじゃ、その脂身が多いほうを半分ちょうだい」


というわけで、2.5キロの豚肉の塊を買ってしまった私。お値段おまけしてもらってぴったし20ユーロなり。


ずっしり重い袋を持って帰宅後、さっそく肉をパックから開ける。で、でかい。




(脇にある味塩コショウの容器からこの肉の大きさを類推してみてください)。


こりゃいくらなんでもでかすぎると今更に気がついたアホな私は、肉をとりあえず4等分してみる。あ、あれ?この形は…




これって、いつもの見慣れたロース肉の切ってないやつじゃん。


ってことは、ですよ。脂身がやっぱり…ない。ということはですよ、これはぱさぱさの豚の角煮になるということですな。

調理前から萎えつつも調理開始。まずは肉に焼き色をつけて、それから圧力鍋で20分加圧。圧が下がったところでふたを開けて味をつけてさらに加圧。所要時間1時間。できた(ちなみに圧力鍋を使わないと2時間はかかるらしい)。





食べてみた。


うーん。まずくはないのだが、やっぱり肉がぱさぱさなのが致命的。生姜の味とかは効いているので味付けとしては合格なのだが、ぱさぱさぱさぱさぱぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさ。


で、ひでかすに食わすと、


ひでかす:「これ、何の魚?」


おいこらっ!いくらぱさぱさだからって豚肉を魚と間違えるか!まあ、ある意味、料理下手と、味覚音痴というコンビは、同居人としてシアワセな組み合わせなのかもしれないが。


うーん、アイルランドでおいしい豚の角煮を作ることは不可能なのでしょうか。ちゅうかそれ以前に、今回使ったのは買った豚肉の1/4.あとの3/4は冷凍庫に眠っております。どうしようか。これ。




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