なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2007年01月10日(水) |
ダブリンに公衆トイレが復活?って、その前になんで公衆トイレがないの? |
トイレ…は時として非常に切実な問題となりえます。まあ、(ことトイレ問題について言えば)幸いにして私は男ですから、最悪の場合は(自主規制)という選択肢もあるのですが、必ずしもその選択肢が使えない場合もありますし、恥じらいを捨てていない女性はそうするわけにもいかない。ことと次第によっては、トイレ問題では地獄を見る可能性があるわけで。
アイルランドという国、トイレに関してはどっちかと言うと後進国です。アイルランドをこと車で旅行した人は気づいたと思うけど、道中に道の駅があるわけでなし、高速道路にはただのひとつもサービスエリアもないし、ガソリンスタンドはたいがい鍵をレジに借りに行かなきゃ行けないから面倒くさい。
結局唯一の駆け込み寺はパブになるのですが、こと、混んでない時間だと日本人が入っていくと結構目立って恥ずかしいし、「お客様以外のトイレ使用お断り!」なんて書かれていると、礼儀正しい日本人はさらに入って行きづらい…というのもよくわかります。
ほんじゃあダブリンはどうかというと(だんだん本題に近づいてます)、まあイナカよりははるかにマシといえる。だけど、たいがいのパブの入口には例の「お客様以外のトイレ使用お断り!」って書かれているし、まだ昼間はともかく、夜になるとパブの入口にはセキュリティが立っていて中には簡単には入れない。
ビールをしこたま飲んでパブから出て、寒い夜風に吹かれたら、そりゃ普通催しますよ。だけど、トイレはなし。こんなときに公衆トイレがあれば…と思いつつ、道徳心がないのか緊急避難なのかわかりませんが、市中心部の裏通りはアンモニア臭でむせ返らんばかりな訳です。こんなのが公衆衛生上いい訳はありません。
そう。なぜに、ダブリンの中心部には公衆トイレがないのか!というのが今日のお題。
正確には、公衆トイレはありますよ。各駅と、Busaras(中央バスセンター)に。ただ、どこも市中心部から遠いのであまり利用価値はなし。なんでO’Connell StreetやGrafton Streetにないんだ!と思ったことはありませんか。
実は、あったんですよ。その昔。ひとつはO’Connell StreetもうひとつはCollege Greenの地下に。ところが10年ほど前にどちらも閉鎖されました。その後O’Connell Streetのは通りの改良工事の際に埋められたものの、College Green(トリニティカレッジのすぐ脇の三叉路の真ん中)のはいまだに閉鎖されたまま残ってます。
何で閉鎖されたかというと、早い話が治安の問題。ホームレスが溜まり場にしたりとか、それはまだしもドラッグユーザーの溜まり場になってたとかなってなかったとか。確かに私も当時あのトイレを数回使ったことがあるけど、汚いのはともかく、中にいる人たちのオーラのせいで手も洗わずに逃げ出したような記憶が。
ちょっと脱線しますが、ほかは知りませんが、アイルランドの公衆トイレの一部、青い蛍光灯が使われているところがあることにお気づきでしょうか。あの不気味な色、あの色だと長居をしたくなくなるから座り込みの対策になるのかな…などと思っていましたが、実はあれ、ドラッグユーザー対策らしいです。つまり、青色の蛍光灯だと、血管が探しづらくなるという。それ自体「へえー」なのですが、じゃあなんで、そんな青い蛍光灯がダブリンのイミグレーションオフィスのトイレに採用されてるんですかね?これの答えがわかる人はぜひ教えてください。
で、実は、この閉鎖されたCollege Greenの公衆トイレがリニューアルの後に利用を再開するらしいです。
無料新聞Herald AM朝刊より。
新聞によると、市内には11か所の公衆トイレがあったのだそうだが、上に書いたような理由で閉鎖されたと。で、College Greenのを試験的に再開して、うまくいけばほかも再開するとか。
面白いと思ったのは、このトイレ、二つに分かれているのはいいとして、その二つのセクションが、男子用、女子用じゃなくて、男子小用と男女共用のトイレになるらしい。で、男女共用のセクションは車椅子でも使用可能で(いいことだ)、オムツの交換台があって、公衆電話まであるという。男子小用のほうには水のみ場も設置。
…ってねえ、実はこの発想、ドイツ国鉄の大都市の中央駅にある有料トイレと発想が同じ。この中央駅のトイレ、管理人常駐でホントに寝転がっても気にならないくらいきれいに磨き上げられている。それと同じくらいきれいになるなら、私なら喜んで1から2ユーロくらい払いますが、さあ、どうなりますやら。バスの運転手さんがあんなふうに守られている街ですから…ねえ。
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