なべて世はこともなし
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2005年05月14日(土) もう一つの選択・ゲストハウスなんてどーですか?

皆様ごぶさたです。ネタはあるのに書く暇がないといういやな1週間でした。


何時の間にか、アイルアンドに来られていたはずの天皇・皇后両陛下はノルウェーに行き、さらに、日本に帰国されたとか。まー、なんちゅーか、


元気な人たち


ですな。


言い方が、正しいかどうかはさておいて、70歳だかに近いお二人が、1週間の予定で二カ国を訪問して、さらにそのスケジュールは晩餐会だのいろんな著名人との対談だの忙しい。よくできるもんだと感心します。…というのも、つい2週間ほど前にうちの「お昼のお嬢様」がアイルランドに来ていて、彼女たちをして私も「元気な人たち」だと思わされたからです。とはいえ、「お昼のお嬢様」たち、夜は静かでしたからね。


天皇・皇后両陛下がグレンダロッホで雨に濡れつつ見学をされていた頃、私はそんなことはつゆ知らずに、直線距離で多分5キロも離れていない山一つ隔てたパブでお昼ご飯を食べておりました。あの日は、典型的な嫌なアイルランドの天気の日でして、晴れたと思うとどしゃ降りの雨が降る。グレンダロッホまでのイナカ道で私の車は、跳ね上げた泥で見事にまっ茶色になってしまいました。日本のニュースでどれだけ伝わったかわかりませんが、天皇・皇后両陛下はあれ、完全にびしょぬれになったと思いますよ。


と、雑談口調で始まった今日の日記、なぜか話はClifdenに飛びます。クリフデン。ダブリンから西へ西へとひた走ると、大西洋にぶつかって、もうこれ以上進めないという場所にあります。ダブリンからゴルウェイを抜けておよそ300キロ。休憩なしで走れば4時間ちょいでつきます。


で、ここにお昼のお嬢様3名とともに向かったわけです。そう、コネマラ地方を探訪する時はこの小さな町は宿泊するにも食事をするにも便利です。かくして、夏場になると観光客で溢れます。


ここの町中、ご多分に漏れず、町の中心部が時計周りに一方通行になってます。クルマなら3分も走れば1周できる(徒歩ならいいとこ10分)小さなもので、それを1周すれば町のすべてのレストランやパブが見れてしまうという便利さ。で、この町中で宿を探そうとしたのですが、お昼のお嬢様のひとりが


「私、ちょっと街から離れたところがいいわ。ほら、静かでしょ」


と言い出し、町から1キロほど離れたところにあるGalwayから来たら村の入口にあるB&B。ここを見たお昼のお嬢さんは…


「あら、庭がいい感じじゃない」


とひとこと。アイルランドに住んではや5年立つ私、全然気にも止まらなかったのだが。


で、行ってみると、お約束通り、誰もいない…けど、ドアには鍵がさしっぱなし。で、待つこと数分、外からはだしの男性がやってきた。


「いま、外のお風呂に入っていてね」


めんどくさいから、タネを明かしちゃいましょう。行ったのはこのB&B(←お暇ならクリックしてくだされ)だったりするわけです。ここ、正確にはB&Bではなく、ゲストハウス。数日前の日記にも書いた通り、ここ、B&Bよりも格が上だとされてます。


部屋を見ると、うわっ、広いわ。ツインルームはキングサイズのベッドが二つ。もちろん、部屋の中はシャワー・トイレ付。


で、はだしのおじさんにいくらかと聞くと、


「ひと部屋(二人で)、朝ご飯付で90ユーロ(12,500円)」

高いよ。それ。相場は60ユーロ(8,400円)だぞ。と、日本語なのをいいことに、お昼のおねえさんに説明したが…


「ここにしましょ」


だって。ああ、日本の年金財政よ。将来破綻するすると騒がれているけど、現在のお年寄りは、アイルランドで1泊30ユーロ余計に出すほどの余裕がまだあるのねん。現役世代の私には今日食べるだけでかつかつでそんな余裕はないのに…。


で、だらだら書いてるとお思いでしょうが、何が言いたいかというと、この30ユーロは確かに考慮の余地があるということ。実を言うと、お昼のお嬢様との旅行中に泊まったB&B、ゲストハウス、ホテルの中でここがいちばんよかったということ。


まず、B&B的な「小回り」がきくこと。私たちがここに泊まると決めるやいなら、部屋の入口に




(デジタルビデオカメラで撮影されたビデオ映像から
無理矢理採ったので画像が荒いです。すいません)。



日の丸を飾ってくれました。しかも、翌朝気がついたが、外にもアイルランド・EUにならんで日の丸が飾ってあった。


で、私たちが戻ってくると、




日本の文庫本・雑誌が置いてある(司馬遼太郎の「街道を行く=アイルランド」があった)


これなんて、嬉しい人には嬉しい小粋なサービスじゃあないだろうか。で、しっかりとメニュー・案内書きもしっかり日本語版が用意してある。


で、階下には暖炉付のリビングルーム、ダイニングもいい感じでして、朝食も実にうまい。なるほどなあ、30ユーロでこういう差がつくのかとお昼のお嬢様のおかげで新発見ができました。


というわけで、コネマラ地方にご訪問予定の方、クリフデンの町の中心から1キロ離れたところにこんなゲストハウスがあるよという紹介でした。ちなみに、ここの日本語版の案内書きは、すべて最新版にアップデートされております。抜け目のないお昼のお嬢様が私の「指さし」を使って売り込みをして、案内書きの翻訳の受注をしてきてくれましたので。かくして、公式ではありませんが、私の名前を出したら、もしかしたら、ちょっと特別なサービスがある…かも…。


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