なべて世はこともなし
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|アイルランド真実紀行へ
2004年12月11日(土) |
年に1回くらいはいいことを...献血 |
1週間ほど前に、IBTS(Irish Blood Transfusion Service=アイルランド献血サービス)から、また高飛車な「献血依頼」の手紙が来ました。ごみ箱に直行したのですが、その献血が金曜日でした。金曜日に、移動クリニックがうちの会社の近所にやってきたわけ。あんな高飛車な手紙で人にものを頼むなど論外!…と行かないことを決めてました。
ところが、世の中には優しい人がいますね。私の会社の二つどなりのアイルランド人の女性がそう。献血に行くからと、自分のお昼休みを返上して献血のクリニックに出かけていきました。なんでも「年末にかけて輸血が必要な人がたくさんいるだろうから」って。…いい人だね。彼女は。
ところが、10分もしないで彼女は帰ってきた。
私: 「もう終わったの?」 彼女: 「私、今年タイに旅行したから献血はできないって」
東南アジア=HIV危険地域=献血お断り
という3段論法がどうやらITBSでは成り立つらしい。更に彼女は言うのだ。
彼女:「クリニックはほとんど空だったわ。あれじゃあ血液供給に問題がでてくるかも知れないわ」
…別に彼女はそういうつもりで言ったんじゃあないだろうけど、分かりましたよ。ここはアイルランドのために一針一肌脱いできましょう。
で、何だかんだで忙しかった私は、ようやく午後4時ごろになって仕事を一段落させてようやく移動クリニックへ。
確かに誰もいないわ。
病院の待合室のようにパイプ椅子が15脚程度5列に並べられているがそこには誰も座っていない。奥に見える8つほどの献血用のベッドもひとつしか埋まっていない。
受付のおじさんとすぐに目が合い、おじさんはアイルランドで見たこともないようなスマイルで私に向かいにっこり笑い
「ここに座って」
と彼の向かいのパイプ椅子を勧める。
献血後1年経ってようやく送ってきたドナーカードを見せると、それをスキャン。住所などを確認して、A4サイズの紙にびっしり書かれた問診表を埋めるように言われる。で、家庭医の訪問履歴から、果ては同性愛の経験まで根掘り葉掘り聞かれる問診表を埋める。
その問診表を埋めると今度はその表を元に質問がいろいろ浴びせられる。私の場合引っかかったのが、「過去6ヶ月のうちに外国に行ったことがある」という質問と、「アレルギーの有無」。すなわち、日本に行ったことがあるということと、花粉症があるということ。どうやら日本はITBSの「危険地域」には入っていないらしく、私がロンドン経由で日本に行ったという答えに満足した模様。
それが終わると今度は待ち合いエリアでお茶を勧められる。私はコーラを頼む。ちなみにこの待ち合いエリアには、チョコレートバーやビスケット、お茶・コーヒー・炭酸系飲料がある。なぜか「ダイエット」系の炭酸飲料はない。それを飲んでいるとほどなく献血用のベッドに呼ばれる。
やたらとたくさんネックレスをした、うちの近所のカフェといっしょの名前をした女医さんがさらに血圧を測る。ちなみに私の血圧は「これ以上はない」というくらい正常らしい。
で、採血開始。担当は、私と同い年くらいの看護士さん。この人がまたおしゃべりで、この時は「日本のホラー映画」についていろいろ話した。話しているうちにも、私の血液が体から抜かれ、半透明なパックを満たしてゆく。ちなみに、献血料は一般に1パイント(568ml)と言われているけど正確には450mlだそうな。彼いわく、「ビール一缶(500ml)だね」。私は「北アイルランドのビール一缶(440ml)だね」とツッコミを入れたが。
程なく献血終了。ITBSのステッカーとエンピツ3本をもらって会社に戻り…コドモ扱いだな…会社へ戻り、残業。
ちなみにその日の夜は、メシを作るのが面倒くさかったのでパブへ行きました。で、ビール1杯で酔いました。酔った頭で思い出したこと。
「今晩はアルコールは避けること」
…と言われてたっけ。健康のため、献血とアルコールの摂取には気をつけましょう。
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