なべて世はこともなし
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2003年07月03日(木) Droghedaバイパス、勝負じゃ!

DroghedaとSwordにあいついでバイパス(高速道路)が完成しました。土地カンのない人のために解説すると、DroghedaもSwordsもどちらもBelfastに向かう幹線道路N1(国道一号線)沿いにあり、Swordはダブリン空港から北へ2キロほど行ったところ、Droghedaはさらに50キロくらい行ったところです。高速道路の距離はどちらもたぶん15キロ程度。たぶんDroghedaの方が長い。


これ、私にとってかなりの朗報です。というのも、月に一度の割で「Newryビール買いだめツアー」に出る私。そう、いつぞやの日記で書いた記憶がありますが、北アイルランドは何はともあれビールが安いアイルランドのほぼ半額


で、いつも目が回るような数のRoundaboutと渋滞で泣かされるSwordsと、これまたいつも大渋滞で抜けるのに30分近くかかるDroghedaが一気に高速道路でパスできるというのは非常にありがたい話。しかもDroghedaとSwordsの高速道路の完成により、信じられない話ながら、なんとこのアイルランドにダブリンからダンドークまでおよそ80キロにわたる途切れのない高速道路が完成してしまったわけ。これ私が96年にアイルランドに初めて来た時、高速道路の全長がアイルランド全体で50キロとかだったことを考えるととんでもない大進歩と言っていいと思う。


かくして、「便利さ体験Newryビール買いツアー」に出た私はやっぱりアホタレですかね?


参考までに今までのNewryまでの所用時間は最短で1時間30分。いや、これはかなりいいほうでDroghedaで渋滞に巻き込まれようものなら、下手をすると2時間近くかかることもあった。それがどうなったか。


自宅を出て、ダブリン港トンネルの工事で忙しいM1を北上。空港から新しく完成したSwordsバイパスへ。で、そこから数年前に完成したBalburygganバイパスそして今回開通したDroghedaバイパスからDandalkバイパスを抜けてNewryへ。驚愕。わずか1時間で(あるんだかないんだかわからない)国境まで着いてしまった。Newryまでの所用時間は1時間15分。早くなったわ。


ただ、問題が一つ。アイルランド政府は「今後開通する高速道路は受益者負担の原則から金を取るけんね」と宣言している。今回開通したDroghedaバイパスもこの原則にのっとり乗用車は1回につき1.5ユーロの通行料金が必要となる。かくして料金所がバイパスに設けられている。


こうなると、「フリーライダー」なる輩が問題になる。いえ、何も難しい話じゃありません。要は通行料金を払わずに通行しようというアホタレが出てくるわけですよ…私のような。とはいえ「無料通行宣言書」なるものを手渡すとかいう法に触れるようなものではなく、ただ単に料金所を避けて通ろうという方法。


ご近所の有料道路とかにありませんか?入口で通行券をもらい出口で通行券を係に渡して料金を精算するのではなく、途中に1個所だけ料金所があってその区間を避ければ通行料金を払わなくていい…という道路。


わかりにくい?(ここ、下の内容を理解していただくために面倒でも読んでくれると嬉しい)例えば4つインターチェンジがある高速道路。入口から順に1・2・3・4番とします。料金所は2と3の間にあるだけなので1から2まで高速道路を使い2から一般道に出て3までの区間を通行。で、3から高速道路に戻って4で降りる。こうすればたしかに1から4まで通行するより多分時間はかかりますが、1から2と3から4の間で「無料通行」ができるわけで。しかも合法的に。これ、例えば東京の八王子バイパスやQ州では(地元の人でもない限り誰も知らんだろうけど)福岡県の椎田道路など、地元の人ならだれしもが知っているやり方です。


そこで私は考えた。この方法でDroghedaバイパスも無料通行できないだろうかと。はい、私はどうせせこいケツの穴の小さな人間です。たかが1.5ユーロ。されど1.5ユーロ。払わなくていいならそれに超した方法はない。


実はDroghedaバイパスも4つのインターチェンジがあります(正確には3つのインターチェンジと出入りの方向が限定された2つの「ハーフインターチェンジ」ですがこの際細かいことは無視します)。で、ダブリン方向からインターチェンジの番号を1・2・3・4とします。で料金所は1と2の間にあります。で、Droghedaの市街は2と3の間。つまり、1から2の間を一般道で通行して2から4を無料通行できるのではないか…と踏んだわけ。


帰りに実験してました。4から1へ行くのに4から2までの区間を無料通行できんだろうかと。


4から3のインターチェンジへ向かうと「12キロ先料金所。(支払いは)ユーロのみ」の表示。「へっへっへっ、2のインターで降りればいいんだもんね」と思いそのまま2のインターチェンジへ。


2のインターチェンジ。本線料金所はまだ数キロ先。「よっしゃー、ここで降りれば料金は発生しない!さすがアイルランド政府。やることが抜けている!」と思い2のインターで降りた。そこには


料金所が待ち構えていた。


そう、アイルランド政府、私のようなせこい人間が出てくることを見こして、本線料金所とは別に2の出口にしっかり料金所を作ったわけ。


Snigel、フリーライダーになる作戦、見事に玉砕。


せ、せこいぞアイルランド政府!


…ってお前がいちばんせこいんじゃないのか?ちなみに4から3の間は確かに無料通行できますが…しても意味がない。


なお、金曜日から日曜日まで作者お出かけのため日記の更新はお休みです。ご了承ください。


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