なべて世はこともなし
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2001年08月20日(月) 人間Taroちゃんダブリンに来たる

おいらの周りには、「空港」と聞くだけで、ビビビとくる旅好きが集まっているようだ。実は昨日、バカ犬ではなく人間Taroちゃんがダブリンに来るというので月曜日の夜にもかかわらず、おいらは彼を空港まで迎えに行くことにした。そんな話を数日前にまるこにすると、まるこは、

「私も行く(はあと)」

で、今日になって、うちのひでかすとその彼女に「今から空港に行く」と言ったら、

「私たちも行く」

とのこと。という訳で、4人で大挙してひとりの人間Taroちゃんを迎えに行ってきた。ま、約一名、旅が好きというよりは、空港のパブで酒が飲みたいとかいう大ボケ酒豪がいたようだが、彼女のことはこの際忘れることにする。

最近ダブリン空港は改築の真っ只中。で、新しく建て増しされた部分に、展望デッキにもなるパブが登場。少し飲み物の値段が高く、イスとテーブルの高さがあっておらず、テーブルがいつも汚いことを除けば、離発着するヒコーキを見ながら、酒が飲めるなかなかのおすすめスポット。で、昨日も、おいらたちは酒を飲みつつ、Taroちゃんのヒコーキの到着を待つ。

8時45分。定刻より5分早く、Taroちゃんを乗せたヒコーキが着陸。「どうせ15分は余裕でかかるべ」という読みで、午後9時、おいらとまるこは到着ロビーへ。

夏だからということもあるんだろうけど、到着ロビーはまあすごい混みようでして。で、出てくる人たちの中からライオン丸のようなヘアスタイルのTaroちゃんを探すが、なかなか出て来ない。

9時10分。まだ出てこない。

9時15分。ロストラゲージ(荷物が何らかの理由が届かなくて、その処理で時間がかかっている)を疑う。

9時20分。某空港でコネクションを逃したのではないかと疑い始める。

9時25分。をいをい、マジで、彼はどこ?

9時30分。突如、中国人のグループが大挙して出てきた。年齢もTaroちゃんに近い。もろ偏見だけど、「お前ら違法就労するんじゃねえだろうな」と心の中で疑う。で10人15人と中国人が出てくるが、Taroちゃんの姿はなし。

で、中国人のグループが途切れた時、恐ろしいくらいの軽装、とても1ヵ月旅をするとは思えないくらいの軽い荷物でTaroちゃんは出てきた。

実はまるこは一つの計画を立てていた。「Taroちゃんが来たら、ハグしよう。ヨーロッパ風の出迎えをしてあげよう」…考えてみたらよく分からん計画ですが、まるこなりに一生懸命考えたので、それなりに評価してやってほしい。

ところが、そのまるこのハグ攻撃をTaroちゃんは見事に肩すかしで拒否!まるこ、30分到着ロビーに立ちんぼでその瞬間を待っていたのに、見事玉砕!

聞けば、入国審査に引っかかってたとのこと。Taroちゃんの後ろに例の中国人が大挙して押しかけていたため、やたらと尋問されたとのこと。運の悪いやつ。

で、Taroちゃんをさっきの展望パブへ連行。で、おいらたちはカールズバーグ、Taroちゃんは生まれて初めての本場のギネス(おいらに言わせりゃくそまずい)を飲む。

で、まあ、いろんな話をしたのだが、Taroちゃんは本当に期待に胸膨らませアイルランドに来たことが痛いほどよく分かる。おいらもここに来た時はそうだった…などと思わず遠い目をしてしまう。時というのはある意味残酷なもので、おいらからそんな新鮮な感動をいつのまにか奪ってしまっていた。

で、軽く飲んだところで、帰宅。おいらたちは、Taroちゃんを含め4人だったので、タクシーで帰ることに。まるこは、市の中心を抜けて、かなり遠いところに住んでいるのでバスで帰ると思いきや、

「私もタクシーで帰る!3000円くらいでしょ」

…おいらはまるこのことをケチだと思っていたがおいらが間違っていた。すまん。

で、タクシー乗り場には、おいらがドイツから帰って来た時と違って、お客はおらず、タクシーが長い行列を作っていた。で、列の一番前の運転手、おいらが「全部で5人」だというのに、乗用車のタクシーに全員乗せるという。はい、後部座席に4人乗りました。

それから、うちに帰って、Taroちゃんが持ってきてくれた、名古屋名物ういろ(「ういろう」ではなく「ういろ」と書いてあった)を頂きました。おいしかったです。

Taroちゃんを見てると、本当に自分の若い時を見ているようで…(をいをい)かわいがってあげたいと思います(笑)。




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