自分のことは棚に上げといて・・・
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2002年01月25日(金) |
河の流れの向こうにあるもの。 「リバーズ・エンド」橋本 紡 |
ナルシスティックな文章が悪いとは言わない。
嫌いだけれど(苦笑)
ぶっちゃけた話、お肌に合いませんでした(爆) 最近の若い人にはこうゆう話が受けるんでしょうか?
はっきり言って謎です。 最近のおいら毒吐き魔だから、一応は個人的な見解ということで・・・。
キャラクターの設定、特に脇役達の人物的な設定があやふやすぎる。 正体不明な雰囲気が漂っていればそれでいいとでも思っているのだろうか? したり顔で傍観者を気どった謎の女性。 自分がもうすぐ死ぬから家族にお金を残したいという理由だけで人殺しに身を投じる男。 イヤミだけれど精神的にいっちゃって、早々と物語から退場してしまう同級生。
どこをどう読んでも、私にはあの殺し屋の男があれほどの執念をもって彼女を殺そうとしていた理由が分からない。 言うなれば、それまでの暮らしと言うものを感じ取ることが出来ない。
まるで双六に設定された「命令」のようなもの。 『このマスにとまったあなたは、癌で余命幾ばくもないことがわかりました。家族にお金残すために殺し屋に転職しなさい』と書かれていたので転職した。
ただそれだけ、そんな気がしてならない。
「いたぶって殺す」理由があるのであれば、依頼者はその理由を殺人者に納得する形で提示すべきだと思うんですよ。
その理由が嘘だとしてもね。
だって、いたぶっていたぶって、殺せなかったらお金はもらえないんですよ。 だったら殺し屋としては、少しだけいたぶって殺した方が確実でしょう?
しかも途中で「殺されたくなければ殺せ」とかいってくるし、このおじさん。
訳わからんよ。 (こんなことについて語りだした君の方が分からんよ・・・)
「殺せ」と言っておきながら「殺せなければお金が入らない」といって鉄骨の下敷きになっても這い出てこれるのか?
それほどの思い入れを彼は自分の家族に対して持っているのか?
そして何よりあの、のほほんとした主人公が追ってくる男を鉄骨で「殺そう」と思えるくらいに追いつめられていたのか?
不良に絡まれて何も出来ずにいた、平凡な中学生の男の子がだよ…。
(この辺は『十分に追い込まれてた』という意見の方が多いのかな?)
分けのわからなすぎる『伏線』らしきものが多すぎ。
話が進むにつれて謎が解き明かされていくから今の段階では…とかいわれそうな気がしないでもないけど、その前にこの物語の続きを読みたいと思わせなければそんな伏線は何の役にもたたないと思う。
中途半端で、取ってつけたような理由だよね。
ねぇ、どうして火星からの電波を解読できたの? ねぇ、どうして、解読したものが地球の文明で再現できるの? ねぇ、どうして、その怪電波の示した通りの女の子にそれを移植しなくちゃいけなかったの?
ねぇ、アロエリーナ、ちょっといいにくいんだけど…と、おもわず語ってしまいそうだが、その全てに説得力が感じられない。
(もしかして、おいらが馬鹿?)
総じて、話がうすっぺらなんだよね。 (あー、毒吐きまくりだね)
『最終兵器彼女』とか同じ電撃系の『イリアの空』みたいな話にしたかったのだろうか?
地の文章で疑問を提示してどうするんだろう?
懇切丁寧に「ここがおかしいとおもうでしょ」でもそれはここでは、まだ書けないんだよ。そう言われているようで仕方が無い。
自問自答の自己完結型な疑問を提示されてもなぁ…。
何より、嫌だったのは『あとがき』でしたけどね。
『この猫の話はほぼ実話です』あ、そーなんだ。
で、それこそ何がいいたいんだろ?と思った。実話だったらどうだというの?
「そんな事に遭遇して大変だったんですね」「そんなことする奴は許せないですよね」とでも読者に同調して欲しかったんですか?
フィクションである作品の中に事実を織り交ぜながら話を展開していくこと自体は良くあることなのかもしれない。 けれど、猫の話が現実にあったことだと、わざわざ後書きでいうべき事なの? 何か言いたいことがあるなら、そのフィクションの中で書ききるべきだと思うんだけど。
もしかして、私人道外れてる事いってます? (一応自覚はしているらしい…)
また、作者はその後書きのかなで『賛否両論あるだろいうと思いますけど…』と言ってるけど、 この物語の何に賛同すればいいのだろう?
…といつつ、ほっとけば私自身が一番書いてしまいそうな種類の話だね>ナルシスティックな文章。
2001/12/12「今日の一品」より転載。
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