2005年08月13日(土) |
イルカとの遊泳を全面禁止 中米コスタリカが政令 |
(共同通信) スリランカ外相、暗殺される=大統領が非常事態宣言 (ロイター) NHK>観覧は受信料支払い者に限定 歌番組で試行 (毎日新聞社) 広がる「進化論」批判 米教育界、指針見直しも (共同通信) 上野動物園>ゾウ殺害の回想録を公開 戦後60年企画展で (毎日新聞社) #ドイツでは殺さなかったそうだよ。 火星無人探査機>「MRO」の打ち上げ成功 NASA (毎日新聞社)
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朝6時半から元気なケロが私に「この服を着ろ、そして外へ連れていけ」と指令を出したので、二人で小雨降る中コンビニへ。ケロは豆乳中毒なのでここでも豆乳を「これこれ」とねだる。無添加豆乳を選んだらいつも買ってる調整豆乳の方がいいと抵抗されたのでいつもの奴。無添加の方が高いんだよ。
少しづつ飲んでなくなると「ちゅっちゅないねー」と悲しむので、1日で(家の在庫分含め)1リットル位の豆乳を飲み干した。これじゃ食事が進まないので何とかせにゃな。
ケロがシャンプーハットをかぶって踊るのが面白くてNHKの子ども番組のビデオを繰り返し見てたらテープが延びてしまった。最後の1回の時に「DVDにここだけ録画しておこうかな」と思ったのに…私のばか。orz
ケロは一人で掃き出し窓を開け、網戸を開け、ベランダ用のサンダル(大人用)を履いて「ばいばーい」と手を振ってベランダを散歩。
最近の言葉。 バナナは最初の頃の「ばーば」から「ばぁ」に変化。保育園ではリンゴを「ごっ」と呼んでいたらしい。私の古い方の携帯をケロにあげたら「ちゅーちゅーのえ」(QQの絵?)と呼んで開いて待ちうけのQの画像を見て喜んでは私に渡してくれる。「きら(振りつき)」というのは星のことらしい。ミッフィーは「びっふぃー」から「ぴっぴー」に変化。色の名前は「青・赤・黄色・白・黒」まで憶えたらしいが、ピンクとオレンジは赤、緑は好きな色のわりに1回言っただけで言えないらしい。
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夕方、友達と釣りに行った家人が帰ってきて、友達I君と4人で食事に行った。I君は男の子2人の父親であるだけでなく、元々子ども好きなんだろう、ものすごく子どもと遊ぶのが上手かった。最初人見知りしていたケロが自分から走っていく位懐いたんだから。 ケロにももうちょっと外食時のしつけをしなくては。まずは食って欲しいんだが。
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ドナルド・A・ウォルハイム&テリー・カー編「ホークスビル収容所 ワールズ・ベスト1968」(2005-122) ハヤカワSF文庫(1980年1月)
S犬改めK犬さんのところで『グラン・ヴァカンス』のモチーフとして・ディレーニの「Driftglass」が出てくると読んだので、前振りで「ドリフトグラス」を収録したアンソロジーを読んだ。(サンリオ文庫の方は取り寄せに時間がかかりそうだったので。)他もニューウェーブ台頭期の秀作の数々が楽しかった。
見えない男(リチャード・ウィルソン) リンドホフ研究所というのがどこかのパロディなのかもしれないが、1968年らしい無邪気さで楽しい。 ドリフトグラス(サミュエル・R・ディレーニイ) 相変わらずディレーニイの暗喩は私には難しいんだけど、この人の作品は見たこともないものを非常に美しく描くところがたまらないんだと思う。 ヴァーダムトへの使節(コリン・キャップ) 古き良きSFらしいSF。 いなかった男(R・A・ラファティ) またふざけたラファティらしい作品。「地球礁」は読み通せなかったんだけど、この人のめちゃくちゃは楽しいよな。 反重力ビリヤード(アイザック・アシモフ) 読んだことあるしオチも知ってたけど楽しめた。白鹿亭みたいで。 ホークスビル収容所(ロバート・シルヴァーバーグ) 表題作に選ばれるだけあって、アイデアも内容もすごく面白かった。 われらの数字(トーマス・M・ディッシュ) 私にとっては「いさましいちびのトースター」の人なんだけど、これは暗い。 ファイオリを愛した男(ロジャー・ゼラズニイ) 非常にゼラズニィらしい。これも読んだことあるしオチも知ってたけど楽しく。 人工爆縮(アンドリュウ・J・オファット) アイデア小説という評のとおり。同じアイデアではいくつかの作品を思い出すけど細部で面白い。 おれには口がない、それでもおれは叫ぶ(ハーラン・エリスン) いかにもいやーなかんじのエリスン。 カメレオン部隊(ロン・グーラート) 普通に面白かった。前のエリスンの口直しにもなった。 コランダ(キース・ロバーツ) 長くて寒い話、言いたいことは分かるんだけどあんまり…。 われらかくシャルルマーニュを悩ませり(R・A・ラファティ) これも既読だったけど相変わらず面白いなぁ。 恵まれざる者(ラリイ・ニーヴン) これも非常にSFらしく、ニーヴンらしいお話。(あんまりニーヴン読んでないんだけど。) 白夜(ブライアン・W・オールディス) 多分初めて読んだ作家だけど、面白かった。○○○を追う話。 イギリスに住むということは(D・G・コンプトン) SFらしさを含みつつ面白かった。
網野善彦「歴史と出会う」(2005-123) 洋泉社(2000年5月)
夏休みに読む本を漁りに行って、新書コーナーでたくさん網野氏をみつけて借りてきた1冊。エッセイや後書、解説、対談をまとめたもので読みやすい。『ナマコの眼』の鶴見氏と通じ合うご様子が微笑ましかったりする。そしてこの本の中で「一人の書いたものを読むならなるべく時系列で」というようなことを仰っていて、やはり網野氏についてもそうなんじゃなかろうかと通読するべきか悩み中。
網野善彦「古文書返却の旅」(2005-124) 中公新書(1999年10月)
悩みつつも借りてきた本はやはり読んじゃいたいし、この本は本論ではなく題名通りの「古文書返却の旅」とそもそもの経緯についての話なのでオッケーかなと。 資料館設立のため、漁村文書を戦後すぐに借りて回ったが、膨大さに対応しきれず、そして予算打ち切りなどにより頓挫したまま40年が経ち、なんとか生きているうちに返却したいと様々な機会を得て返して回ったエピソード。美術品と同じく、貴重な古文書はやはり手渡しでないといけないのね。
旧家を守る人々も、貴重な古文書だということは知っていても全部を読める訳じゃなし、研究者が研究のためしばらく借りたいというので貸してくれたんだろう。それが何年経っても返ってこないどころか所在も分からなくなってはさぞ悔しくがっかりもしただろうが、ようやく返却された時は(孫子の代でも)叱責もせず喜んでくれたというのは背景を色々想像すると大人の対応で偉いわ。また、身軽に生きてきた跡を残さず暮らしたいと身の回りのものを処分する生活の対極にある、蔵に何でもかんでも貯め込んでいるうちにそれが日常から取り残されて貴重なものになっていく生活というのも、別の暮らしとして想像してみた。こういうお家の人が家を守る感覚というのは、私には計り知れないものがある。
また、借りてきたはいいけれど虫食いや水濡れのある古文書を、読める状態にして読んでいく、あるいは複写するという仕事がいかに地道で時間と手間のかかるものなのかの片鱗が覗えた。研究したい古文書は多々あれども、手がおいつかないのも現状なんじゃなかろうか。こういうことこそロボットができるようになればいいのにと思うけど、まだまだ大量に同じ処理をすることにしか使えないんだよなぁ。(SF頭になっているのでこんなことも思う。)
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