2005年03月20日(日) |
バッハ 幻の結婚カンタータ 全体像復元され世界初演 |
地下鉄サリン事件 東京メトロ6駅で追悼行事 (毎日新聞社) 福岡県沖の強い地震、1人死亡・381人負傷 (ロイター)
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サリン事件の日はちょうど遅刻して「何かあったらしい」程度で霞ヶ関駅を出たので、後からテレビの映像を見てもどこか他の場所のニュースのような感じだった。「生きてるうちに好きなことをしよう」「もう都会で働くのは嫌だな」という自分の結論はいまも比較的守っている。でもこの程度のことは他にも何万人が感じたんだろうし、当事者でもない自分がわざわざ言うことでもないような気がするし、それこそ日記に書くような…って日記か。
何故か1本なくなってしまったケーキフォークを買おうと、ヘンケルスのネット通販を探した。しかし家で使っているシリーズが見当たらない。ツヴィリングの方でアールデコな文様が柄全体に入っているカトラリーのシリーズ名をご存知の方いらしたらご連絡下さい。
栗本慎一郎「幻想としての経済」(2005-029) 青土社(1990年3月)
「パンツを履いたサル」を出す前、1980年に新進気鋭の経済人類学者として筆を執ったらしき著者2冊目の本だったらしい。(私が読んだのは新装版。) 生産的労働と消費のバランス、聖なるものと経済、貨幣のエロティシズム、同性愛の経済人類学、など、私に経済学の素養があればもっと膝を打ったのだとおもうが従来の経済学批判を含む著者の自説が並んでいる(ようだ)。小さな生活を目指しても、本来労働とは消費も含めているものだ、というような論理は新鮮。ヨーロッパから始まる近代社会こそがアブノーマルだったというのは他の本でも読んできた話。 失われた千年王国とアメリカの章は、当時の日米経済摩擦についての説明なのだけど、最近のアメリカのジャイアンっぷりの説明にもなっていて読んでいてむかむかした(栗本さんにじゃないよ、アメリカに)。 (「ヨーロッパ等の少数派だった人々が夢を持ってアメリカへ移住して、わざわざ離れた場所にコミュニティを作って固まっていたため、隣のコミュニティとは主義主張も全く違うし理解し合おうなんて気持ちはさらさらない。」ということと、「しかし国全体のメシアニズムが浮かばない焦りがある。」ということが挙げられていた。)
ひらいたかこ/磯田和一「グリムありますか」(2005-030) 東京創元社(1988年5月)
イラストレーターとグラフィックデザイナー兼漫画家の二人が、ドイツのメルヘン街道とその周辺を鉄道で回った旅の記録。最近文庫で出たという紹介があって図書館でソフトカバーの方を取寄せ。題名どおりグリムに縁のある場所を多く回っている。 手書き文字に詳細なイラストのスタイルは、バブルの頃よく出ていたような気もする。貧乏旅行の心得みたいなものは今更得るものもないのだが(もう自分のスタイルがあるからね)、プロが面白いと思った建造物のイラストがたんまり入っているので、同じ場所で私が見落としていたものを見る面白さがあった。写真を載せれば一目瞭然なものをできるだけイラストにするという著者(たち)の拘りがいい。
ひらいたかこ/磯田和一「アンデルセンください」(2005-031) 東京創元社(1988年12月)
同じシリーズの第二段。デンマークとオランダ・ベルギー紀行。こちらはいったことがないデンマーク篇が面白かった。サトクリフをたくさん読んだので、デーン人サクソン人の故郷としていろいろ読んできたものを重ねて、行ってみたくなった。オランダには常々花の絵を観に行きたいと思っているしね。
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