図書館で借りた本のうち、他の人も予約してるのを先に返そうと、昼間から読書。ケロに呼ばれても本を片手に付き合う。子どもの頃こういう状態で本を手放さなかったので家では「二ノ宮金子」と呼ばれていた。(でも今の子どもに言っても分からないか。)
家人を直行先へ送り、帰り道で育児用品店へ。ベルトやファスナー、ポケット柄の印刷してあるストレッチパンツをケロに購入。可愛い格好をさせたい気持ちとやれた格好(って分かる?)をさせたい気持ちが同じくらいあるので、ケロにお上品な(ふりふりではない)ワンピースを着せたかったり、迷彩柄のTシャツを着せたかったりする。本人のキャラ的には後者のような気もするけど。
ローズマリー・サトクリフ「イルカの家」(2005-027) 乾侑美子訳 評論社(2004年12月)
ずっと読みたいと思っていたサトクリフのビブリオグラフィで先頭に出てくる1951年刊行の "The Armourer's House" の翻訳。amazon.co.ukであらすじ紹介を見て想像していた話とはだいぶ違っていたが、サトクリフな本でとても嬉しかった。 そのときにTamsyn(タムシン)という主人公の名前が聞きなれなかったのでgoogle君に聞いて、意味が Native American となっていたもので「きっと発見されたばかりの新大陸とのかかわりがあるのだわ」と勝手に信じて読んでいたところ、関係はあったけど想像とは全く違った。今回改めて調べたら、タムシンはトーマスの女性形であるトマシーナの略称だとか。(作中では更にタムシーという愛称も出てくる。)
ヘンリー8世時代のロンドンを舞台にしているので、その当時の生活についても噛んで含めるような説明が入っている。市場でタンポポを買ってタンポポ酒を作る話に胸をときめかせた。あと私帆船好きで良かった。主人公達が帆船に焦がれる気持ちや船の描写に共感できたのでこの本はとても嬉しかったよ。
梨木香歩「ぐるりのこと」(2005-028) 新潮社(2004年12月)
雑誌掲載分をまとめたエッセイ集。身の回りぐるりのことを書くという心づもりで始めたらしく、身近な出来事から地球のずっと離れた場所で起こった出来事までを話題にしている。 「こんなきれいなものが宝石じゃないなんて。こんな、美しいものが!宝石でないはずが、あるもんかね!」という言葉に胸をえぐられ、ムーミンシリーズに出てくる垣根に棲む二人は、トフスランとビフスランじゃないかと思い(手許に本がないから確認できず、しかし合っていればきっと梨木さんには色んな人から解答が伝わっただろう)、白神こだま酵母が出てきたシンクロニシティに「次に焼くパンはきっとうまくいく」と根拠のない自信を持ったり、白い露草の話に「私も白い露草の咲く場所を知っていた」とはっとさせられたり。 時事問題に心を痛める様子には、「こう思ってくれる人がいる」と安心させられた。うまく説明できないけど、そういうこと。
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