2004年03月23日(火) |
英カジノでレーザー使い2億6千万円荒稼ぎ 詐欺で捜査 |
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朝の夢は、壊れそうなビルに住むというもの。中には色々な人が住んでいて、若い女性がビルのオーナー。あるフロアはホテルのロビー並みに豪華だったりする。別のフロアは畳敷きで着物の老婦人が住んでいる。それが崩壊して、でも誰かの住んでいるフロアだけ壊れて他は無事だった(住んでいた人は皆無事)という話。あと石屋さんで乳白色の石を買った。
朝、餡があったのを思い出して「冷凍庫のよもぎ切り餅を焼いて、餡子で食べよう♪」とお餅を焼いて餡の入ったお皿に入れた。お餅を切って、餡をからめて、口に入れて 「…ちがーうっ!これはよもぎじゃなくて青海苔っ!!!」
すごいショックだった。まあお餅なので全く合わない訳ではなかったんだけど、口に入れる度に磯の香りがして妙だった。
珍しくケロがまとめて寝たのでちょっとメールの返事と読書メモ更新。
ケロが起きたところで図書館へ行き、アゴタ・クリストフの悪童日記シリーズを手に取り、コレットを手に取り、ヘミングウェイ全集を手に取り、しつつ、借りてる本を読んでからと全部棚へ戻した。全然違う本2冊借りた。 しかしこれだけの傑作が既に世に出ていると思うと、寿命が1000年欲しいわね。その場合にこれらの傑作に共感できるかは又別の話。生死のない文学はないような気もするしね。 …どうも家にこもっているせいか、内省的になっている。
「ポロ愛好家がカウボーイに挑戦」という番組を見た。絵に描いたような大金持ちのボンボンが牧場へ行って鍛えられ(審査員3人中2人をだまし)「皆と友達になれた」と言って帰っていったが、環境も違い、物の感じ方も違う人間が、3週間の体験をいつまで心に留めておけるものかその先が気になった。
夜、ご飯を炊いていたのだが「うどんが食べたい」と言われたので「ちょっと待って」と打ってみた。一度やってみたかったのよね。 家人が途中からやりたがって手を出して「あーあ」なエピソードをいくつか挟みつつも40分ほどで完成。手打ちうどんというより「モンゴルかどこかの料理で見たのに似てる。それは塊からナイフで削いでお湯にいれるのよ。」という感じの仕上りなのは、麺を寝かせたりしなかったのと適当に伸ばしたせいでしょう、多分。 味は…美味かったです。またやろう。
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ここ1ヶ月位の読書メモ。
ピアズ・アンソニィ「キルリアンの戦士 クラスターサーガ1」(2004-035) ハヤカワSF文庫(1991年9月) ピアズ・アンソニィ「タローの乙女 クラスターサーガ2」(2004-036) ハヤカワSF文庫(1991年11月) ピアズ・アンソニィ「オーラの王者 クラスターサーガ3」(2004-037) ハヤカワSF文庫(1992年1月)
2月28〜29日に読了。丁度借りてきた時に某掲示板でザンスの話をしたりして「おおシンクロニシティ」と思ったりした。またシンクロニシティというのがタロー(タロット)の原理らしく、そこもまた…というのは余談。
キルリアン値というのは、旧ソ連の学者キルリアンにちなんでつけられた精神力の単位。正しい意味でファジィなのだ。 1巻目は、どこの誰とも分からない敵から銀河系を守るため、キルリアン値の高い原始人フリント(この名前のつけ方もずいぶんだと思うが、一応名前の由来は真面目に書いてある)が活躍する。 2巻目は、それから数世紀後、フリントの(精神的)子孫のメロディが活躍する。メロディはタロー(タロット)が得意で、それを使って敵を探すとかそういう事をする。 3巻目は、さらに数世紀後、フリント、メロディの(精神的)子孫の「癒し手」ヘラルドが活躍する。ここで全部の謎が解けて大団円。
このキルリアン値が葵のご紋というか、レンズマンのレンズというか、で、非常に分かり易いスペースオペラ。「あなたのキルリアン値はXXXなのですねえくすくらめーしょんまーく」みたいな。真面目にパロディを書いているのかと思うがどうなのか。政治的に正しく書きなおすと話の筋が通らなくなる位に政治的に正しくないお話。 精神体として銀河系の他の場所へ転移をし、器になる(精神がない/押さえた個体)に憑依して進むストーリーなので、人類型はフリントだけ。表紙に人類型の挿絵を入れるのはどうかと思ったよ。そして異種婚と、お互いの形態にもつ偏見を乗り越えての相互理解。全く感動的だとは思わなかったが、久しぶりにスペオペ読んで楽しかった。
白洲正子他著「白洲次郎」(2004-038) コロナブックス(1999年8月)
今更の白洲次郎。「カラーで見る第二次世界大戦」を観て、日本の戦中戦後のパワーエリート達について知りたくなり。とにかく格好いいという噂は聞いていた。 実際には、ブガッティ乗りまわしてた英国留学時代とか正子とのなれそめとかの話より、G.H.Q.との交渉エピソードが知りたかったんだけど、その辺は家族にも漏らさなかったらしく、新憲法受け入れについてのメモがある程度。残念。 でも「パワステもエアコンもない車」で云々って書いてあったけど、ほんの四半世紀前の車はついてなかったですってば。幾つ位の人が幾つ位の人を対象に書いてたんだか知らないけれど。
「カラーで見る…」を観て色々知りたい事があってgoogle君に聞いていたところ、佐々木譲「ストックホルムの密使」に出てきた日本人外交官(のモデル)とポーランド人(のモデル)は実在し、日本人外交官は小説のとおり杉原千畝氏と知合いだったそうだ。びっくり。
谷有二「オーロラに駆けるサムライ」(2004-039) 山と渓谷社(1995年5月)
副題が「開拓時代のアラスカを舞台に大活躍した“犬橇使いの神様”のドラマチックな生涯」。日本でもアラスカでもあまり知られていない和田重次郎という日本人がアラスカ開拓に果たした役割などの再評価。白人でないせいか、永住権はもらえなかったようだ。(肌身離さず申請書類を持ってたというあたり泣かせる。) 映画「アイアン・ウィル」を思いつつ読んだ。アメリカの船に密航してサンフランシスコへ辿りつき、だまされて捕鯨船のキャビンボーイになり、英語を習い、アラスカで金鉱を捜したり、エスキモーのチーフになったりし、最後はポケットに数セントで安ホテルで亡くなったとか。 この話を読んで、今日本に密航してくる人達のことも思ったりしたよ。実際食うために犯罪も犯すだろうが、日本人もかつては密航者だったのだなと。
今江祥智「薔薇猫ちゃん」(2004-040) 原生林(1990年10月)
「夢の図書館」(http://www.enpitu.ne.jp/usr/1551/)さんで紹介されていた猫本。挿絵が宇野亜喜良。この人の描く人物画は怖いが、いつも猫の絵は上手いと思う。 ファンシーなお話。2年目の結婚記念日にやってきたアビシニアンの子猫「薔薇猫ちゃん」と夫婦。「薔薇猫ちゃん」は猫らしくただ日々を過ごしていくが、それを甘やかす夫婦の様子は「薔薇猫ちゃん」という呼称に表現されているとおり。 それぞれの章に色々な草花が出てくるのだが、メモしようと思って忘れた。食べ物なら忘れないのに。やっぱり私は花より団子?
アーシュラ・K・ル・グィン「闇の左手」(2004-041) ハヤカワSF文庫(1978年9月)
この本は子供の頃に持っていたのだ。買った本屋の記憶と、並べていた本棚の記憶からすると小学校か中学校の頃。エッセイ集「夜の言葉」やY/Gさんの話で再読したくなり読んでみた。
血の色の要石とか、毛皮を着た官僚とか、氷原の様子とかは覚えていたんだが、収容所や予言者のことは全く覚えていなかった。再読して「子供には早すぎました」とル・グィンに頭を下げた。実際何度も行きつ戻りつして読んだ記憶が。
今読むと、異文化との交流の難しさ(言葉は分かっても話法が分からないと伝えたいことが伝わらない)、性差、色々な政治制度などの対比が面白い。 そしてエッセイで読んだせいもあり一人称代名詞がすごーく気になった。「英語のHeを中性の一人称代名詞として使っていたが男性形と受けとめられた」とかそういう話。日本語では「その人」を使えばいいのか、いやもともと彼は男性形ではなかったんじゃないかとか、日本語についても色々きになってしまった。どう訳すのがル・グィンが意図した文章に近いんだろうとか。
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