今日も今日とて
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朝。さわやかな朝。 じょりぃはお仕事をしておりました。 そこにピンポーンと、ワタシを呼ぶ来客者の合図が。
昨夜ポストに「郵便物お預かりのお知らせ」が入っていたので、 「郵便屋さんかな?二度手間かけさせちゃって悪かったなー」 なんて思いながらドアを開けましてね。
しかしそこには、郵便屋さんではなく、書類ケースを抱えたセールスマン風の男性がおりまして。 ドア開けるなり 「あ、すみません。すみません、どうも」 とか言ってます。
正直「セールスかー(´д`) 忙しいのになあ」と思いましたが、 ワタシはたいてい気持ちよく応対いたします。 自分でも「ローラー作戦」なる飛び込み営業に出されたことが何度かあるので、冷たい応対とか意地の悪い応対をされたときの落ち込み加減は少しだけわかりますし。 友人にも営業やってる人がいたりするので、そういう人たちのことが頭をよぎると、やはり「なるべく気持ちよく帰っていただきたい」と、まあおこがましいといえばおこがましいんですが、そんなことを思ったりするのですよ。
で、この日も「はい?」とにこやかに。 何を謝っているかわからないんですが、とにかくにこやかに。
「実は今までにも何度か寄らせていただいているんですけどね、お留守のようなので、今日はこの時間にうかがってみました。 朝早くからスミマセン」と男性。 「あ、いえ」 「実はわたくしども、○○株式会社といいまして、イ●ックスさんとの合同ってことで今日はそのお話をですね」
あらなんて怪しいつかみトーク。 この話し方だと、イナッ●スがどこまで絡んでいるのか正直あやしいです。
「はあ」とたんに警戒心が頭をもたげるじょりぃ。 「それでですね、この団地を回らせていただいておりまして、もうこちらで何軒か選ばせていただいてあるんですね」 「はあ」
ますますあやしい。 何ですか「何軒か選ぶ」って。 リフォーム詐欺の「モニターに選ばれました」みたいではないですか。
「非常に良いお話ですのでね、それに見合ったお宅を選ばせていただいてあるんです」
ますますあやしい。 そして、この人、どーもぺこぺこしすぎなんですよ。 しかも「あんた何を読みながら話しているのですか」と問いたくなるような、そんな話口調。 暗記したことを思い出しながら話しているような、そんな話口調。 たぶん、マニュアル通りに話しているんでしょうね。
でもまあいいです。ここまではよくあることです。
「それでですね、何軒か選んだ中にも順番をつけましてね、1番から順繰りにお断りしていただこうと、こういう話なんですよ」
ちょっと待て。
意味がわかりません。 順繰りにお断りって、断られるために家を回っているのですか。 それとも、ええと「ことわりがき」みたいな意味で「説明」とか解釈すればいいんでしょうかね。それも無理があるがなあ。 と悩んだワタシは
「断る・・・?」
と、眉間に少々シワを入れつつつぶやいてみました。
「ええ、どういうことかというとですね、まあ、宝くじに当たったようなもんですよ、ははははは」
いきなり宝くじ的ラッキーな話に展開。 しかも質問に答えてないし。
「宝くじ」 「ええ、そのくらいの確率で良いお宅を選ばせていただいてましてですね、」
ここまで話して、この人が何を売りに来たのか、何をすすめに来たのかがまったくわかっておりません。 ということで、ワタシったら少しイライラしたオーラを放ったのかもしれません。
「あ、手っ取り早く説明しますね。つまりですね、1番から何軒か順番をつけましてね、 で、ご説明にあがってお断りしていただいて、 そうしたら2番目のお宅へうかがいまして、またお断りしていただいて・・・」 「順番て何ですか?」 「ええ、お宅様が一番目なんです」 なんだそりゃ。ここでも聞いてることに答えてないし。
みなさんはこれ聞いて、意味わかります? なんでわざわざ断ってもらうために、宝くじに当たるほどのすんばらしい確率で家を選び、順番をつけて順繰りに説明し、そして順繰りにお断りしてもらうのか。 しかもなんで我が家が一番目なのか。顔や心持ちの美しさが基準なんでしょうか。ええ、これは寝言ですのでスルーしてください。
『おことわり』という言葉が、何かうさんくさい。 「消防署の方から来ました」とか言って消火器売りつけちゃうのと同じ手口の何かなんでしょうか。 「結構です(いりません、の意味)」の言質を取って「結構です(承諾します、いります)と言いましたよね?」とやっちゃうあれらと同じ手口の何かなんでしょうか。 『おことわり』って、そんなにいろいろな意味に取れる言葉でしたっけ?
「えー?ちょっと待ってください」とじょりぃ。「断ることが前提で、話をされているんですか?」 「ええ、まあ、断るのは結果としても、話を聞くのはタダですからね」 えひゃっえひゃっと卑屈に笑う、笑うセールスマン。 「は?」 「話はタダですから、こうしてお話を聞いていただいてですね、そして順繰りに・・・」
ここでカチンときてしまったじょりぃ。 話を聞くのがタダだなんて。 時は金なりという言葉を知らんのか貴様。 安全なおひさまと安全な水と同じくらい、もはや時間というのはタダではないんですよ! ましてワタシは今、仕事の手を止めてあんたのためにわざわざ時間を割いてるんだっつーの。
ここでじょりぃ、ドアに手をかけながら
「ああ、じゃあスミマセン。忙しいんで今の時点で断らせていただきます。お話いりません」 「あ・・・」
バタン。 無理矢理ドア閉めちゃいました。
前述したように、ワタシはたいていにこやかに「お世話様でした」(この日本語間違っているそうですが。お世話には「様」はつかないそうですね)と、セールスさんとの会話は気持ちよく締めるのが常なんですが。 なんだかもう、今回はワタシが気持ち悪くてですね。気持ちよくできませんでした。 どなたか同じような営業さんに回ってこられたかたいらっしゃいますかね? この人はいったい何が言いたかったんでしょうか。 何を売っている人だったんでしょうか。
ちなみに辞書によりますと
ことわり 1.【断り】断ること。その言葉。「--の手紙」「何の--もなしに」 2.【理】物事の筋道。 ア.もっともな事。道理。 イ.理由。
・・・・やっぱり意味がわかりません。
よーく聞いたら「おとこわり(男割)」とかだったりして。 宝くじの確率で選ばれるのは、家持ちなのにさびしく一人で暮らす美人女性。(「美人」は勝手につけました) 選ばれた女性みんなでひとりのエロすばらしい男性をシェアして、人生の桃色部分を充実させませんか?みたいな。
でもこれだとイ●ックスの出番がありませんねえ。 台所プレイとか風呂プレイなどに最適なシステムキッチンやバスタブを供給してくれるのかもしれません。 なんてはずはありません。
「話を聞くのはタダ」なんだから、いったいなんなのかわかるまで話を聞くべきだったかしら。 ちょっと後悔してます。 それにしても気持ち悪かったですが。 「奥さんぜひ!お願いしますよ!」とかしつこくされるほうがまだなんぼかマシです。
はっ Σ(゚ロ゚ノ)ノ
これって。 「ワタシのこと好きにならなくてもいいから」と言いながら「好きだ好きだ」としつこくされているナナの気持ちと一緒だったりして! と、気づきたくないようなことまで気づいちゃいましたよ! あのセールスマンのバカバカトンマ(´Д⊂)
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