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2006年02月04日(土) 気迫負け

本日夜の11時半。

仕事部屋でもそもそと仕事をしておりましたら、玄関チャイムが鳴り響き、きょんがダンスのレッスンから帰ってまいりました。
チャイムの鳴らしかたにちょいとシンコペーションをつけてまして、他人ではなくお互いが帰ってきたことがチャイムの鳴らし方でわかるようになっておりますので、ワタシは玄関に出迎えるまでもなく

「あ、きょんが帰ってきた」

と思い、カギをカチャカチャと開ける音を聞き、ドアの開く音を聞き、その後に続く「ただいまー」の声を待っておりました。
(ちなみに仕事部屋は、玄関のすぐ脇にあります)

が。

「ただいまー」が聞こえてきません。

むむ。

ダンスのレッスンで、何か嫌なことでもあったのかしら。
メソメソしながら帰ってきたのかなあ。
それともむすーっとしながら靴でも脱いでいるのでしょうか。

しかたないのでこちらから大きな声で、パソコンの前に座ったまま「おかえりー」と声をかけました。

そうしたらなんてことなく「ただいまー」と、いつもの調子で聞こえてきたあと、きょんの声が続きました。


「じょりぃがこの家にいることを忘れていたよ。あははははははは」


( ・ _ ・ )



コノイエワタシンチナンダケドモ?


まあいいんですけど。


きょんはワタシのことなんてきっとどうでもいいんだ。
と、散々悩んでジタバタしたのは、もう何年も何年も何年も前の話であります。
その話を持ち出せばケンカになって、うんざりした顔をされるのがイヤで毎日ひとりでしくしく泣いていたあの頃も、今となっては無駄な涙を流してしまった水分返せこのやろうという風情ですし。
ワタシがこの家に住んでいることを忘れるくらいの執着のなさが、かえってありがたいくらいですよあーラクチンだ。(ちなみに本気で言ってます)


荷物をリビングに置いた後(自室に持って行けと何度言っても無駄なのももうわかってます)、きょんが仕事部屋に入ってきまして。

「ねえねえ、腕時計、使ってないの貸してー」

きょんは明日試験で都内に行くのです。
きょんは腕時計というものをしません。
が、明日は時計がないと試験の時に時間配分ができないので、その日は使ってないの貸してね、と以前から頼まれていたのでした。

「ああ、はい」

と、去年の9月頃まで使っていた時計を引き出しから出したのですが、バンドがボロくなったので買い換えることになったその時計を、きょんにさせるのはなんだか気の毒な気がしまして

「こっち持っていっていいよ」

と、現在ワタシがしている時計を外して渡しました。
ただその時計、デザインがけっこうハードなストリート系なもんですから、ちょっときょんの服装に合わないかな?なんても思いまして。
人のことなのにこのようにちまちましたことを考えがちなちまちましたじょりぃなんですが。

「いいよ、そっちのボロいほうで。腕にははめないし、試験中に机の上に置いておくだけだから」ときょん。

ボロくて悪かったですね。人に言われると腹が立ちます。どちらも気に入っているもので。

「好きな方持っていっていいよ。選んで」とワタシ。
「時間が正確なほうがいい」ときょん。

その場で時報を聞き、新しいほうは20秒遅れていただけだったので、そちらを貸してあげることに。

「はい」と、きょんに時計を渡しながら

おや?

ふむ。


「きょん、やせたね」

もうすぐダンスの合同発表会があるので、きょんはお正月につけた肉を落とすため、ダイエットしていたのであります。
努力の効果が出たのか、かなりほっそりしております。 ちょっと細すぎなくらいだなー。
この人、ソノ気になるとすぐに脂肪を落とせる体で、実にうらやましいです。

「えへへへー。そうかなー。でももうちょっとやせたい」  もういいから。
「やせてよかったね」
「うん」

でも。

うーーーーむ。


ワタシがこの家にいることを忘れていても文句は言いませんでした。
リビングに自分の荷物をどっかり置いたことにも(しかも置きっぱなしになります)文句は言いませんでした。
時計を借りるのになんだかえらそうなことについても文句は言いませんでした。

しかし、これだけは言わせてもらわないと。


「おっぱい全然なくなっちゃったね」


きょん、ドアの方に向かって歩きかけていたんですが、足を止めてにこやかに振り向き

「はい?」


笑っているんですが、なんか  すごく     怖い。


「や、 あの、 おっぱい全然なk」
「はい? なんか言った?」


笑ってるのに怖い!  負けた!


「・・・・なんでもない」  おっぱいがないと言いたかったのに、なんでもないになってしまった(ノД`)
「そう」 にっこり

「夕飯ろくなもん食べてないんでしょ? 冷蔵庫にじょりぃの好きなプッチンプリンが買ってあるから、それ食べなー」
とゴキゲンに言い残し、きょんは部屋を出ていきました。
自分の勝利を確信して満足だったのでしょう。くやしい。


きょん、胸も平ら、尻も平らな体型になってますが。
ワタシはもっとこう、曲線があってふにふにした体が好きだなあ。

なんてことはもちろん絶対言えなそうなので、代わりにふにふにふるふるしているプッチンプリンでも食してきます。
せっかくなので、今日はちゃんとお皿に「ぷっちん」して食べようかしら。
きょんの胸よりはぷっちんしたプリンのほうが欲情しそうですし。そうしよう。

ハァハァしながらプッチンプリン食べてきます。わあいヽ(`Д´)ノ


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