青く澄んだ空から、黒い雨が降り地を固める。
ぬかるみの中で、足枷がぼくを過去へと引きずり戻す。
罪を犯し続けることが、生きて往くことなのだろうか。
自分だけ助かろうと、摩天楼からのびる糸に、縋ろうとしているのではないのだろうか。
認めることや罪悪感に震えることを、罪と読むの。 崩れてゆく心を支えるものがないことが、すべて償いなるの。
優しい嘘なんて生ぬるいから、夢の中でガラスを叩き割る。 だけど、叩いても叩いても、ガラスは割れなくて、最後にはぼくが傷ついている。
罪を重ねて大人に成って往くのだろうか。 ぼくはまだ苦悩し続けている。
降り続ける黒い雨の中、青空に腕を伸ばし、希望を求めながらぼくは。 体中にこびりついた罪をさすり続けている。
その、紙一重の、なんという儚さ。
ぬかるみに嵌った脚はとても重たく、歩む先を目指しても、そこにはまだまだ続いている、長い長いぬかるみの道。
いつか雨の音にもなれて、騒がしい静寂に涙をこぼす時がくるだろう。
眠れない、夜も朝も、思うのは、美しい未来。
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