2020年04月15日(水) 眩い空 |
これじゃだめだと思いきって外に出てみる。ひとりきりで。これもまた思い付きで会いたいと思っていたひとに会いに行くことにした。
電車はがらがら。それでも気になってドアのすぐ近くに立つ。景色が次々流れ飛ぶのを私はぼんやりと眺める。乗り換えなければならない駅をぼんやりしすぎていて通り越してしまった。慌てて戻る。 店に着くと。誰もいない店、マスターがカウンターに佇んでいる。
遊びに来ちゃいました。 おお、いらっしゃい。 とんでもないことになってますねえ。 そうそう、お店もね、がらがらだよ。でも逆に安全かも。 ははは。
岡潔の話やクラシックピアノの話、次の展示の話、あれやこれや。マスターと話しているうちに心の中風が吹き始めるのが分かる。それまで止まっていた風が流れ始めるのが分かる。私は、ほっとする。
何がつらいって、みんながいがみ合う感じが嫌だよね。 ああ、それ、私も思います。 疑心暗鬼っていうかね、お金のこともね、何というか、分かるんだけどそれでもね。 そうですね。ほんと。しんどいですね。この雰囲気が。
また来ますねと言って店を出る。外は眩しいくらい日差しが燦々と降り注いでおり。私は空を仰ぐ。青さえもが飛んでしまうくらい眩い空。
そういえば徹夜明けだったことを今更思い出す。普段から睡眠は短い方だけれども、眠くなることはないが目の焦点が微妙に合わなくなる。目が疲れてるんだなあと思いながら、目にそれほどに頼っている自分を感じる。
帰宅すると対話の会のY先生から封書が届いている。それに合わせ調べ物に専心する夜。眼鏡をかけさらに目を酷使する自分に苦笑しつつ、五体満足ありがたいことだよな、と心の中感謝する。 |
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