昼食に誰かを待つ日は

2020年02月01日(土) 何もなかったことに


金曜日。仕事をしていないが仕事に行った。午後は社長とHさんと二子玉川に向かう。行きの電車を間違えて反対方向に進んでいたことに気がついたのは終点の一駅前。それでも呑気に電車の中でおしゃべりを続けていたのがおかしい。最近Hさんが「なまけもの」にはまっているというので、その生態について、性格について、容姿についてべちゃくちゃと話していた。なまけものは変温動物であるらしい。
着いてから、とあるイラストレーターさんと落ち合った。その場で絵を返却して終わるはずが「お茶でもどうですか」ということになり、4人でお茶。分泌物について話す。解散し、私は定期入れを無くしたことに気がついて、またもや店に戻る。そうして見つかった。
二子玉川で個人書店が出店しているというので、挨拶へ。大した挨拶はしていなくて、ほとんど自分が欲しい本を探していた。そんなこんなであっという間に時間が経ち、社長にお茶と大きなシュークリームをおごってもらって帰宅。会社には戻らずそのまま帰り、Hさんと新宿の喫茶店に入って3時間おしゃべり。

軽さの話。「どんなに何かを話しても、何もなかったことのようにしたい」と言う。
それを目指したいと。Hさんは、会話をしても何も積み上がっていかない同居人ともう4年も生活をしているらしいのだが、それでも未だに白紙の状態であることに安堵を覚えているようだった。積み上がっていかないということ。その軽さ。それが良いのだと。なるほど、私はどうだろう。
臭みが出ないためにはいつでも軽くある必要があるそうだ。たくさん話したけれど、結局今もうほとんどのことを覚えていない。これは軽さと呼べるのだろうか。Hさんはダンサーでもある。言葉がうまくはなせなかったとき、身体を使っていたほうが饒舌だったという話が良かった。彼女はとてもピュアなので、対面しているととても気持ちいい。風通しの良い人間が好きだ。


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左岸 [MAIL]