昼食に誰かを待つ日は

2020年01月03日(金) 発光する手紙

先ほどまで書いていたものがすべて消滅した。
この年末から元旦にかけて、ありとあらゆることがあり、とてもすべては書ききれない。

一通の便箋が郵便受けに入っていたこと。
それ自体が手の中に収まったとき、この手紙が放つやさしさを嗅ぎとった。
それは井上からの手紙で、綺麗な便箋に、綺麗な字が書かれていた。
私は人からの手紙を読むことができない。けど、この手紙は私が待っていたものだった。

誰かのそばにいるということは難しい。
でもこの人の隣にいたいなと思う。
正直に思う。

実家に帰ると妹がなんども私の手を握った。
彼女にとっての安心安全はだれかの温もりで、でも彼女はきっと家族以外の誰にも、そんな温もりは与えてもらえないだろう。そう思うと、私は自分自身だけの幸せを素直に喜ぶことができない。妹にも温かさを知ってほしい。私が井上や愛する友人から分け合ってもらえることのできる温かさを、そのまま妹に与えたいのにそれができない。そういうことを、実家に帰って改めて思い知った。でも一緒に鍋を食べたり、カラオケに行ったり、銭湯に行ったりして楽しい時間を過ごせたと思う。どうか誰もが、せめてもの人たちが、健康でいられますように。誰も傷つきませんように。傷をつけませんように。2020年も凛々しく生きたい。


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左岸 [MAIL]