huukei

目譜近時


 2011年04月30日(土)   清水 kiyomizu



京都、清水寺にて。たんぽぽ、たんぽぽの絮(わた)。

ここは本当に清水寺だと証明できるものは何も写っていないが、清水寺なのである。

持っている絵本に「いっすんぼうし」(いしいももこ・文、あきのふく・絵)があり、
その中で一寸法師が蟻に道を尋ねる場面がある。
「みやこにのぼる かわは どこです?」
「たんぽぽよこちょう、つくしのはずれ」
このやりとりをしている時点ではまだ京の都には辿り着いていない。
だがこうしてたんぽぽが咲いている場所だけをアップで撮ると、
おそらく全国どこへ行っても同じような感じになるだろうから、
一寸法師もきっとこのような光景の場所を歩いて京の都に上る川へ向かったと思う。
(写真の時期とは違い、花の時期であったとは思うが。)

その後、川へ辿り着いた一寸法師は、
お椀の舟に箸の櫂、京へはるばる上り行く。
そして、京は三条の大臣どのに抱えられたる一寸法師、
「法師、法師」とお気に入り、姫のお供で清水へ。
そう、清水寺へ行ったのだ。

果たして一寸法師や大臣、姫が本当に実在していたかどうか、その可能性は無いのだろうと思う。
けれども仮に、一寸法師のモデルになった人物が存在し、そこに大臣と姫も実在したのなら、
この清水寺のたんぽぽの光景を、実際に目に映していただろう。
そしてこの光景はきっとこれからもずっと変わることはないのだろう。

2016年11月 記



watanabe keisuke