てくてくミーハー道場
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2017年08月31日(木) |
『髑髏城の七人 season鳥』(IHI STAGE AROUND TOKYO) |
(「season花」の感想も書いていないのに・・・そのうち書きます。ほとんど忘れちゃってるけど←)
ワカドクロの主役三人のうち、捨之介だけ「花」で、あとの二人はバラけずに「鳥」で再度タッグ。なぜだろうと思っていたのだが、今日観てその意図が完全に腑に落ちた(いや、ぼくの思い込みかもしれないけど)
二人の殺陣がまーめっちゃすごい!
宇宙一見ごたえがあった(ておどる調べ)
もう千穐楽が目の前の今になって主張して申し訳ないんだけど(今日観てきたんだから仕方ないの)、アクション好きの方はぜひぜひぜひぜひぜひ観に行っていただきたい。
これ見逃すと、後悔しますよ。
さて、すでにスタンダード作品となった『髑髏城の七人』なので、ストーリーはもう皆さんご存じのものとして勝手に書き進めますが、今回は音楽(特に歌)盛りだくさんのセミミュージカル的演出。
音楽はおなじみの岡崎司さんで、ぼくら世代には心地よい、ロックと歌謡曲が混じったようなキャッチーな楽曲を、出演者が歌いながら踊ったりアクションしたりのみならず、劇中歌が録音で流れます。それを歌ってるのが、なぜか今回出演してないTAKI(滝和祥)君や神田沙也加というぜいたくな使い方。
「花」がイチゴのショートケーキなら、こっちはエディブルフラワーが乗っかってるフルーツロールみたいな、やけに贅沢ですねえ、でもそこまでやらんでも、みたいな感じの作品でした(ちょっとディスってしまったか?そんな気はないぞ)
んー、天魔王(森山未來)と蘭兵衛(早乙女太一)があまりにも凄すぎたので、正直ほかのキャストに関して書くことがない(この二人に対しても「凄い」しか書いてないけど)
特に、年齢的キャラ的にバランス変だなーと思ってしまった捨之介(阿部サダヲ)
サダヲちゃんという俳優に対しては何一つ不満はないんだけど、とにかく森山&早乙女コンビとのバランスがあまりに不均衡。
なんでこうしてしまったのか?小栗(旬)じゃダメだったのか?まあ、小栗にしちゃうと、ワカドクロ観た人たちが「あー、そんならもう観たからいいや」ってなるのを恐れたのか?とかいろいろ余計なことを考えてしまった。
ただ一方では、サダ捨となるしー(池田成志)贋鉄斎の絡みがショーストッパー的面白さで、これはこれで満腹(「満足」じゃないのね?)だったんだけど。
そういや“なる贋”(変な略し方をするな!)て、ぼく以前に観たことあると思い込んでいたんだが、今回これが初役みたいです。おかしいな、(新橋)演舞場で観たような記憶があるんだけど。いろいろごっちゃになってんのかな?
そもそも『髑髏城の七人』は演舞場では上演されてない。いよいよぼくの記憶力もいい加減になってきてるなー。
まあいいや、とにかくなるしー飛ばしすぎ。ただし、かんっぜんにそれを期待されてるふしがあった(笑)
そしてその期待に過不足なくお応えするなるしーであった(^^;)
ここまで書いてちょっと調べてみたらようやく真実が判明。ぼくが「演舞場で観た“出てきただけで拍手が湧いた”(客が期待しまくっている)刀鍛冶のおっさん」は『阿修羅城の瞳』の祓刀斎で、演じていたのは渡辺いっけいさんだった!似たキャラだったのか。しかし、いっけいさんとなるしーがごっちゃになってたのはなぜであろう。ここだけ疑問
閑話休題。
贋鉄斎と捨之介の絡みは、あれ?なんかちょっと既視感?と思ったら、ひょっとして『銀魂』の銀時と源外のくだりかも。
やべえ、銀魂クラスタの顰蹙を買ってしまう可能性大だが、『銀魂』読んだ時には気づかなかったけどやたら共通点が見つかってしまった。
そもそも大枠として、
かつて志を共にした三人の少年が
いつの間にか目指す道を違えてしまって
一人はのらくらと世を謀って流れるように暮らし
一人は理想のために仲間を束ね
一人は巨大な野望のために殺戮を繰り返し
みたいな話・・・・・・・・・
もちろん空知先生やダーフク(福田雄一)がパ○ッたなんてぼくは思ってないよ!
ほんとだよ!(←逆効果の念押し)
かっこいい壮大な話って、似てきちゃうんですよねーどうしてもねー(なぜお前が言い訳をする?)
そうか、それで小栗が捨之介をやると都合が(いやでも「花」でやっちゃってるから/汗)
美しいストレートロングという点では蘭兵衛は桂かもしれないが、色気でいえば完全に高杉だよね(もういいから!その話は)
いやー太一君色気ダダ漏れだったなあ。あれは卑怯だ(?)
卑怯すぎる。あまつさえあの身のこなし。
これからまだ「風」「月上」「月下」と控えてるんですが(どうやらさらにもう1パターンあるという噂が)、断言してしまうぞ、早乙女太一以上の無界屋蘭兵衛はいない!
くぅーぜんぜつごの!くぅーぜんぜつごの(←誰だよお前)蘭兵衛でございました!
以上。(えっ?)
あのう、本当に申し訳ないです。他のキャストさんのことも書きたいんですが、ちょっと、ここまで名前が出てきてない方に関しては、実は、あんまり良いこと書けません。
まあ例えば、新感線の団員の方々(カナコ姐さんとか粟根さんとか右近さんとか村木さんとか)には、何の不足もありません。期待どおりでした。そして、それだけでした。いや、それが正しいんですそれはわかってます。余計なことしない、そういうのが実力というものなんだ、わかっています。
福田転球さん(兵庫)、少路勇介さん(少吉)、なんで親子役?(それは役者というより演出への文句では?)
弟じゃダメだったのかね?あそうか、荒武者隊の面々が、少吉を「二代目」と呼ぶには、弟じゃだめなんだ、せがれじゃなきゃ。なるほど。
(感想これだけ?)
極楽太夫。
(おっ、きたぞ、行空けが)
なんか、変じゃなかったか?あのシナシナしたしぐさ。
後半は良かった。雑賀衆の勇ましい女戦士になってからは良かったんだけど、最初の方、なんであんなしろうとしろうとした芝居だったんだろう。
舞台での松雪泰子に関しては、ぼくは新感線作品(『五右衛門ロック』『吉原御免状』)や『キャバレー』のサリーなどを観ていて、それなりに評価していたので今回も安心して観たのだが、正直「あれえ?」な感じだった。
比較して申し訳ないが、「花」で同じ役を演ったりょうが、思っていたよりもかなり溌剌として瑞々しい魅力のある極楽太夫を演じていたので、なんか拍子抜けしてしまったというか(しかもこの二人、歳いっしょなんだよね・・・余計比べちゃうよね・・・)
ここがちょっと引っかかったな。
沙霧の清水葉月ちゃんのことは例によって何も知らんかって、しかもぼくは毎回この沙霧という役には、ほとんど思い入れがなくて(この正直者!)、変な色気を見せない、元気いっぱいの少女であればそれで良し、って目で見てるので、すいません。
実は、かつてふるちん(古田新太)が演じていた捨之介なんぞは、しれっと沙霧のお尻を触ったりおっぱいを揉んだりと、とんでもないスケベおやじっぷりを発揮していて、そのたびに沙霧役は思いっきりグーで殴ったり飛び蹴りしたりというアクションを求められていた。それでいて、最後の方では捨之介を好きにならなきゃならない()という、案外心の動きが難しい役だったのだが、最近の『髑髏城の七人』ではそういった部分がカットされていて、なんか食い足りない気もする。
登場人物の心の動きが、どんどん清純化されているというか、単純化されているというか。
その辺の寂しさ?なんかをちょっと感じるこの一連の髑髏城ロングランでもある。
さて、次は「風」である。三年ぶりの新感線出演となる松ケン(松山ケンイチ)により、久しぶりの「捨之介&天魔王」二役。ということは雰囲気も昔のやつの感じになるのか、それとも全く新しい感じになるのか。
“むかい”屋蘭兵衛が“向井”理っつう、ダジャレか!(いや違うと思う)みたいなキャスティングに胸騒ぎ(?)を覚えつつ、粛々と観劇日(ほぼ2か月後を予定)を待つこととしよう。
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