てくてくミーハー道場

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2012年04月14日(土) 宝塚歌劇団月組『エドワード8世ー王冠を賭けた恋ー』『Misty Stationー霧の終着駅-』(東京宝塚劇場)

ふはーい(←?)

きりやん(霧矢大夢)の退団公演。

これは、ぼくにとっても、ひとつのエポックであります。

というのも、ぼくがヅカに本格的に嵌ったのが、宝塚歌劇団80周年の年・1994年だった(年齢的に、異常に遅かったんです)からです。

そう。霧矢大夢さんが研1生として、初々しく初舞台を踏んだ年。

花組公演のショー『火の鳥』で、異様にかわいらしく小さな羽根をパタパタさせていた(そういう振り付けたっだの)80期生のロケットを、未だに覚えております。

そして、きりやんは80期の主席でしたので、当時WOWOWで始まっていた『スターの小部屋』という番組で、栄光の80期生徒代表として、同期の千ほさち、鳴海じゅんとともに、紹介されておりました。

入団した瞬間から、ずーーーーーーーーーっと、「80期生代表」として、注目され続けていたきりやん。

歌・ダンス・芝居のどれもが、同期だけでなく、その前後の数期(あっ、これ言っちゃいけなかったこと?/汗)の中でピカ一だったきりやん。

もちろんそれで得していたこともあったでしょうが、やはりその重責はいかばかりであったかと。

本当にお疲れ様でした。





(え? もう終わり?)




そんなわけないっしょ。

もっと語りますよ、あたしゃ。(←誰?)

そんなきりやんをぼくが「あ、この子、本当に実力派だ」と思ったのは、花組地方公演『エデンの東』でした。

(真矢)みきちゃんのキャルが、何か騒ぎ起こして入れられた留置場に、一緒に入ってる酔っ払いのおっさんの役。

とても研3とは思えぬおっさんぶり(褒めてるんです!)

「なんて芝居ができる子なんだ!」

と瞠目しました。

その時すでに新人公演でみきちゃんの役(『ハウ・トゥー・サクシード』のフィンチ)を演ってたんで、歌劇団は彼女に期待に期待を重ねてたんでしょうね。

で、その翌年に月組に組替えになると、いきなり『ELDORADO』の神官という、(いい意味でも悪い意味でも)学年に似合わない役を与えられ、どんどんと重要な役を担うようになっていったきりやんであります。

『ウエスト・サイド・ストーリー』のベイビー・ジョンなんて、いっちゃん(市村正親)のベイビー・ジョンを観たことがないぼくとしては、今まで見たことのあるベイビー・ジョンの中でナンバーワンであります(男も女も含めて)

と、きりやんの思い出話を書いてたら、今回の公演の話になるまでに24時間経ってしまうので、この辺で終わらせときますが。





さて、本公演の話。

『エドワード8世』

きりやんて、何気に“ロイヤル”な人の役が多くね?

そうでもないか。『マジシャンの憂鬱』でのどっかの国の(笑)皇太子役の印象が近年ではやたら強いからかも。

でもまぁ、とにかくおステキでした。

下手にコスチュームものなんかより(なんだと?)、こういう、スーツをお上品に着こなす役の方が断然似合います。

で、実際のエドワード8世のことを、リアルに記憶しているお方(!)と共に観劇。

「どんなでした?」

と伺ったら、

「当時は、イギリス人ってだけで、映画俳優並みの美男子に見えてたんですよ、私たち日本人には。だから、彼の退位騒ぎも、映画の中の話みたいにロマンティックに思ってたわね。でも、後々(以下略。「後々」どうなったかは、各自お調べください)」

だそうな。

ぼくら世代であれば、プリンセス・ダイアナの悲劇の一生を見てるようなものだったのかな(ダイアナは贔屓目なしに美人だと思うけど)

まぁ、タカラヅカですから、その辺はオブラートで(苦笑)

でも、さすが“歴史モノの拓ちゃん”(そんな別名あったっけ?)、マニアックに周辺事情を事細かにちりばめてあり、例によって知識が乏しい人にはちんぷんかんぷんな人物配置(おいっ!)をしてました(^^ゞ

プログラムにずらーっと登場人物紹介が載ってるんですが、これ、読まないとわからんってのは不親切すぎます。

でも、別にわからんでも“劇”としては楽しめました。

・・・こういう(ムダに設定が細かい)ところが拓ちゃんよね(こ、こらっ/汗)

ぼくも、偏ったマニアですので(自慢になるか!)、まさお(龍真咲)演ずるバージェスに、

「『アナザー・カントリー』か(ニヤニヤ)」←あ、これ、ネタばれですね(謝)

とか、一色瑠加ちゃん演ずるヨーク公爵(後のジョージ6世)に、

「おー、『英国王のスピーチ』(嬉)」

とか、密かに喜んでおりました。

あと脇役(コラ)では、とし(宇月颯)演ずるフレッド・アステアが良かったな。お行儀良くて。

アデールの愛希れいかちゃんは、性転換(待てコラ)して以降初の女役だったと思うのだが、男役時代が全然記憶にないので、全く違和感なし。

ただ、役のせいか(ショーの方でも)、身長のせいもあるのか、大人っぽい感じなので、早や次回作のジュリエットはだいじょぶなのかなー? 可愛くできるのかなー? と要らん心配をしてしまった。

あと、すっかり「色気のあるオヤジ」専科化してきた(ぇ・・・?)マギー(星条海斗)。

今回も、良かったです(*^^*)ショーでの“サタン”も美しかった〜。二次元!



ほかの生徒では、もりえ(青樹泉)やみりお君(明日海りお)は、出番が多いわりに、役としてはたいして言及しようがないポジションでした(なぜあなたはクセのある役しか注目しないの?!)

そんで、まぁ、エドワード8世が王位を捨てる覚悟をする場面では、「王国」を去るきりやんに状況をダブらせるなどのお約束のシーンもありーのでしたが、全体的にはめそめそすることなく、ほんわか温かい幕切れ。

これもきりやんらしかった&月組らしかったと言えましょうか。

始まり方も、(開演前のアナウンスも含めて)しゃれっ気があって面白かったし。やっぱ拓ちゃん好きだわ(笑)





さて、ショー『Misty Station』の方も、これまたオタク全開の(齋藤)吉正くんでありまして(今の歌劇団はオタクばっかり・・・って、前にも書いたかそういえば)

サブタイトルが「霧の終着駅」・・・ダジャレすぎるだろいくらタカラヅカでも(どういう意味だ?)

いえ、大好きです。ぼくは。オヤジだから。(じゃあ書くなよ)



さて、時系列無視して書いちゃいますよ。

今回も吉正全開(だから、どういう意味?)

「Misty Jungle」で、晴音アキちゃん(だと思う)が、

「わたーしにかーえーりなーさーいー♪」

と歌い出したときには、

思わず椅子からぶっ飛びそうになりましたヽ(×△×;)ノ

・・・ま、まぁ、今どきエヴァの主題歌をジェンヌが歌ったくらいで騒いじゃいけないのであろう、それは、それは解ってるが。

前回の公演では、きりやん、大階段で朗々と「虹」(ゆず)を歌いましたしね。

宝塚歌劇団ほど、音楽に関してボーダレスな、寛容な劇団はないんです。本当に。

そこが最大の長所だと言っても過言ではない。まじで。

今回も、きりやんの「たましいーの、ルッフーラァーーーーン!!!」(声の“圧”が半端じゃねぇですよこの方ほんとに。まさおもみりおも歌うま生徒だが、この“圧”はまだないんだよな)で、すっかり降伏させられた後も、まさおからきりやんに歌い継ぐ「The Final Countdown」ぐらいはもう想定内(この辺の洋楽は、タカラヅカでは昔からよく歌われてましたし)、まりも(蒼乃夕妃)が「グッド・バイ・マイ・ラブ」を音楽の授業みたいに全く色気なく(こ、こら・・・)歌っても、もう驚きはしないヅカオタ(そろそろ、出禁になるぞ・・・お前)

昔からよくあることです、ハイ。

それもそうなんだが、まりもがめっさカッコ良く女戦士ぶりを発揮した「Love Arena」の曲、あれもどっかで聴いたような曲だったんだが、思い出せない。おそらくゲーム系の音楽だと思うんだが・・・吉正だし(←偏見)

でもまぁ最後に大好物の黒燕尾の群舞も見られたし、全体的には良かったですけど(^^;



今日はずっと花散らしの雨でしたが(こないだの雨では持ちこたえた桜さんたちも、今日の雨ではさすがに散ってしまったようだ・・・)、入り待ち出待ちの皆さん、ご苦労様でした。

さて、寝るか。(正直な申告:今15日の午前3時半)


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