てくてくミーハー道場
もくじ|前回てくてく|次回てくてく
2012年04月04日(水) |
DANCE ACT『ニジンスキー〜神に愛された孤高の天才バレエダンサー〜』(天王洲 銀河劇場) |
“あの”ニジンスキーを、
“あの”ヨシくん(東山義久)が、
“あの”オギー(荻田浩一)の演出で、
DANCE ACT。
こんな大きな釣り針(いい意味で)があるでしょうか。
お耽美大好き\(^-^)/←やっぱり出よったな
なぼくが、食いつかないわけがない。
しかも、共演=岡幸二郎(as ディアギレフ)(きゃ〜!(≧∇≦))
そして、安寿ミラ!(as パブロワかシャネル・・・あたりかと思ったら、ブロニスラヴァ・ニジンスカ(妹)だった)
そして、鑑賞。
(えっ? こ、この行空けは・・・/震)
いえ、別に悪い予感しなくていいです。
前日4時間しか寝てなかったぼくがいけないのです(←やっぱ悪い予感当たった!)
・・・いえホントに(涙)
ああもう正直に書きます。そうです、そうですとも! 時々気絶してしまいましたよ! だけど、だけどね! ホントにぼくが100%悪いの!(TΔT)
舞台は全然悪くなかった!
ぼくが、コンテンポラリーダンスが苦手なこのぼくが! 全部悪いんです!!!
絶好調で観てれば、ちゃんと浸れたと思います。ええ。
いや、睡眠4時間だったけど、ちゃんとヨシくんの色ぽさにはヤられたもん。
ダンスはもちろんだけど、セリフの言い方、すごく良かった。
ヨシくんは、見かけによらずバリトンの声の持ち主なのだが、病んでいる時のうつろな声、ロモラと恋人時代にたどたどしいフランス語を話すあどけない声、ディアギレフに対する時の沈んだ声、強い声・・・ヴァーツラフの年齢はもとより、その時の彼の精神状態までもがきちんと表現できていて、
「こんなに芝居上手かったんだっけ?」(失礼)
と、ちょっとびっくりしてしまいました。
確かに、前回観たヨシくんの舞台(『眠れる雪獅子』)でも、今まで観てきた中で初めて観るキャラクター(無頼漢というか、強気なあんちゃん)を演ってて、それがかなり新鮮だったのを思い出した。
別に今さらダンスだけの人だと思ってたわけじゃないが、こんなに“声での表現”が上手いとは思わなかった(まあ、アンジョルラスも観てはいるんだけどね)。すいませんでした。
まーそれにしても、コンテンポラリーダンスというのは、手ごわい(踊る人にとってじゃなくて、観るぼくにとって)
だけど今回のように、「バレエダンサー」を表現するのに、バレエそのものじゃなく、こういうダンスで表現するというのが、逆に最適だったと思う。
確かに、“あの”ニジンスキーですからねぇ。単なるバレエで表現できはしないだろう、とは思う。
しかし、ニジンスキー本人の踊りが実際どういうもんだったのかは、実際の映像が残ってないので、悲しいかな今のぼくらには知るすべがない。
当時の人たちがどう思ったかという“評”しか残ってないわけです。
そこから察するしかないわけだが。
どんな踊りだったかは、コレオグラフ的なものが残ってて、後世の才能あるダンサーたちが再現しているらしいが。
でも、ニジンスキー本人が、それをどう踊ったかは、もう見ることができない。
だけど、今日のヨシくん(を始め、出演者のみなさん)のダンスを見て、その“ほとばしるパトス”(・・・どっかで聴いたフレーズだが?)に、ニジンスキーの情熱、苦悩の面影を垣間見た。気がする。
しろうとの感想に過ぎないが。
ダンスって、「どうだ、こんだけ脚が上がるんだよ」「こーんなに回転できるよ、ほらほら」「このジャンプ! すごいっしょ!」みたいな部分も確かにあるんだけど(もー、しろうと丸出しな感想だなぁ)、今日見たダンスは、そういう肉体の優位性みたいなことより、
「体の動きでしか表現できない精神状態」
っていうのを、見せられた気がした。
元々ダンス(に限らず芸術全般)ってもんは、言葉じゃ表現しきれないものを“思わず”発露してしまうところから出発してるわけだからね。
思わずテンションあがっちゃって動いてしまったところからダンスは始まってるわけで。
今日の舞台は、そんな原点を見せていただいたという感動も味わえました(時々気絶してたけど←ごめん! 本当にゴメン/涙)
そして、終始“病んで”“苦悩していた”ニジンスキーから解放されたカーテンコールでのヨシくんの初めて見せた笑顔に、びっくりするくらいずっきゅん♪してしもた自分自身に、ほとほと呆れました(すんませんホントに気が多くて/謝)
他の出演者さんの話、全然しなくてごめん。
いやー今回はちょっと、ヨシくん100%でしたわ。
そう宣言させてもらいやす。おしまい。
|