昨夕は職場でセクションのドアを施錠しようとした瞬間 今朝は職場 エレベーターを4階で降りた瞬間 強い揺れに襲われた。 終わらない。 続いていく何かの途中にいる。 こんなことを言うのは変かもしれないけれど 毎日 悔いのないように。 夫と朝別れるときには精一杯機嫌良く別れ 迷惑をかけたときには心から謝り どんなことも感謝して暮らす。 職場の同僚を慈しみ 仕事に集中する。 地球と原発に感謝と鎮魂の祈り。
友人が仕事を辞めて広島へ旅立っていった。 いつ戻るかわからない。 どう暮らして行くのかまだ目処がつかない。 わたしとひとつ違い もう若くはない。 けれど旅立ちは始まり。 電話で旅立ちの日を告げる彼女の声はちょっと暗かったのに さよならを言う頃にはちょっと明るくなって 旅の前のわくわくが血管の中を巡り始めていた。 最後に、 約束して。 と、彼女は言った。
笑ってて。何があっても笑うの。下向いちゃだめ。 前向くの。
わかった。と、わたしは約束して、 でもずるいよ。Sはそもそもの顔のデザインが笑顔なんだもん。 と言った。 Sは笑って、 そうなんだよね。丸顔でねえ… ふたりで笑った。 遠くなってもさびしくはない。 つながっているという実感がある。 この人とはつながっているという実感がある。
2011年04月07日(木) |
ダンボールに入っていたもの |
荷物からどどどどっと重いが溢れて来た。 キャベツとトマトと大根とパンと海苔と梅干しと… 野菜はそれぞれ洗って新聞にきれいに包んであった。 地震の後、自宅待機となったわたしにMが送ってくれた荷物。 停電で電車も止まりスーパーなどの店舗も閉じて 食料が手に入りにくかった時に Mが食料を送ってくれた。 食料が送られてきたことは勿論嬉しい。 けれど荷物の中にはMの 「飢えさせてなるものか」 という気持ちが詰まっていた。 春めいた陽射しの中、ダンボールを開けると光の粒子が飛び出すようにその気持ちはわたしにぶつかってきた。 Mに何かでお礼はできない。 物では返せない。 言葉でも返しきれない。 ありがとうありがとう… あなたの気持ちを、今度はだれかにわたしが届けて行きます。
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