はぐれ雲日記
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2000年11月15日(水) 玄関開けたら5、6歩でお墓

テレビのニュース特集で、住宅地に墓地が建設されることになり、住民がメチャメチャ反対しているという。
現在、玄関の前の景色は広い空き地が広がっているが、このままで行くと
玄関を開けたら一面のお墓。 五歩歩いただけで墓場になってしまう。
雨の降る日はいやだろうな・・・。晴れててもいやだろうな・・・。
しかし墓地の無いのも困るよな・・・。高くて、遠くて、不便。

とにかく、必要なことはわかるが住んでる場所の近くにあっては困ると、必ず反対されるものがある。
精神科病院、心身障害者施設、葬儀場、墓場、原子炉、ゴミ焼却場・・・。
これらはラブホやパチンコ屋などより強い不安感をもって反対されるようだ。

うちも、航空自衛隊の滑走路の延長線上にありものすごく迷惑している。
物干し台からパイロットの顔が見えるのでは?と思うほど低空で飛ぶ。
窓を開け放した夏など、騒音でノイローゼになりそうだ。
「バカやロー!もう、日本を守ってなんかくれなくてもいいよ〜!」
と声を大にして叫びたいほどうるさい。テレビの音も聞こえない。 電話の話しも中断する。
夜勤明けで眠っているとすごい爆音で目がさめる。瞬間、カミナリに地震がお供か!とバラバラの
頭で外へ出る。 いまだに馴れない。


2000年11月14日(火) 波照間島絶唱

沖縄県竹富町波照間島のニシハマビーチでひとり旅の女性が殺されるという痛ましい事件があった。
離島とはいえ、沖縄八重山好きな私たちにとっては、リピーターであれ、そうでない人にとっても
波照間という島ははるかなホームグラウンドだと言えると思う。
事件のショックとともに、犯罪によって美しい島と海を汚されたという無念さ、悲しみは沖縄好き人間でなくては
わかり得ないことかも知れない。
あるTV局のレポーターは暗に、一人旅は物騒だというようなことで、殺された側にも責任がある
という風な報道をしていたが、事実を正確に伝えることが仕事であり、私情や感想を述べる立場ではないだろう。

被害者の女性はわざわざひとりで旅立った。
それは仲間や友達と語り合うためではなく、自分自身と対話したかったのだと思う。
都会では毎日毎日うんざりするほどの人・人・人の中で働いていた。
リフレッシュして、また患者さんや家族と笑顔で過ごすための休暇であったことは容易に想像できる。
荒れた海だったそうだが、それでも南の果ての海を見たかったので出かけた。 なんの不思議があろう。

しかし、これからはあのレポーターに象徴されるような、まったく人の立場を理解できない
想像力に欠けた報道関係者やお役人、企業のエリートなどの人々に私たちは遭遇することが多くなるだろう。

それと共に、どんな美しい海を眺めていても心まで美しくなるということは無い。
どんなきれいな場所にも、どんなに人情にあふれた土地でも。
キチガイとドロボーはいるという事実を受け入れなくてはなるまい。
それを踏まえて沖縄、八重山を目指したいし、いままで以上に守って行きたいとも思う。

誰もいない海、 雨の波照間島。 沖縄を愛してやまないひとりの若者が心無い人間によって、その命を絶たれた。

平成12年10月30日寂。     被害者のご冥福を心よりお祈りいたします。


2000年11月08日(水) 遠い名

何十年ぶりに聞いたようね名前。遠い名前。 重信房子。
赤軍派。 よど号ハイジャック。 テルアビブ空港乱射事件。 思い出すのも忌まわしい文字。
自分たちの思想の実現のためには手段を選ばない非情さと
隠然と、あるいは顕然と組織を指揮する重信房子に当時、暗たんたる思いを抱いた。
狡猾で、非情で、男を手玉にとれる女。わたしなんかと圧倒的にスケールの違う人間。
彼女の自信に満ちた笑顔は怖過ぎた。

階級闘争。プロレタリア革命を唱えた果ての無差別テロ。彼らはどんなユートピアを目指していたのだろう。

誇らしく連行される重信房子をTVで観て、あの行動と笑顔に奇異なものを感じた人はおおぜいいたはずだ。
今わかった。 重信房子はただの自己顕示欲の強い人殺しである。
思想という魔物に憑依された、新興宗教の教祖である。・・・夢 かんちがいめさるな。


鈍角 |MAIL

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