|
2007年02月18日(日)
|
土曜ドラマ 『ハゲタカ!』
|
ハゲタカ! NHK土曜ドラマです。 録画したのを今朝見ました。
良い!すごく良い! リピするには余りに辛いドラマと思い、HDDから消してしまったのだけれど、 今になって、やや後悔している。
まず、周辺のことから言うと。 マチベンでもそう思ったけれど、NHKの照明部が素晴らしい。 ただ明るくというのではなく、時間の経過や季節感を光で表現している一種のアートになっている。 役者の表情に対しても。 役者の顔を能面に喩えるのは、少し失礼だが、表情表現により力を与える能舞台を思わせる陰影がある。
カメラアングルも素敵。 あおりあり、俯瞰あり。 それが技の陳列開示にならず、演出の中で効果的な道具として使いこなされている。
銀行を舞台としたドラマということで、頭にあるのはもちろん『華麗なる一族』なんだけど。 全然レベルが違う。 別にNHKに肩入れするというものでもないけれど、余りに違いすぎて、 民放にはドラマを取る力がもうないのだろうか?という感想さえ抱いてしまう。
最近の民放ドラマの絵って、まずアップの多用。 それに批判が集まると、単にカメラを遠くにおいた全景SHOT。
素人が取った写真みたいで、絵が物語を切ってない。
台本についても。 ハゲタカの導入部分の子供が万札を網で掬って、同じ水面に人が浮かんでいるのを華麗にスルーして、 嬉々として掬いまくってそれ鷲づかみにして、おもちゃ買いに走るところなんて。 何のナレーションもないのに、作品の骨子を強烈に訴えている。 冒頭から心鷲づかみ。
夏のうだる暑さと躍動する子供の生命力が、どこか腐敗と死と隣り合わせで、 そのシーンだけでショートフィルムのような完成度だった。
しかも、押し付けがましくなく、風刺とユーモアに包んだ表現が洒落ていて。 あぁとにかく好きだ。
演技ももう。
宇崎竜堂。HDDから映像を消してしまった一因は彼にある。 熱演しすぎ! コンプレックスとルーズとプライドが混乱している人物が落ちていく様を、見事に演じていた。 辛くて見ていられん。 メイクとか衣装のサポートもしっかりしているのだろうな。 完璧だった。
大森南朋の心に錘を沈めたままの静かな演技。 松田龍平のやりばのない怒り。
これを見ちゃうとなー。 確かに『華麗〜』は学芸会に見えないでもない。
金かかっているというわりに、『華麗なる一族』は非常に安っぽすぎねーか? ムダ金としか思えん。
まずセットが豪華というわりに、その凄さが画面から伝わってこない。 絵として平板でのっぺりというのは、照明部の力量なのかもしれない。 リモコン鯉に"いっせんまん"というから、どっか使い方を誤ってるのかもしれん。 (猪はいくらなんだろう?)
FANなので、言いたくはないが、木村くんの台詞回しや立ち姿がどう見ても、御曹司として無理があるということかもしれない。 バラエティとかで見ると可愛いが、話し出すと演技以前という二子さんや万樹子さんの存在も一因ではあるだろう。 人物心象まで得々と語るナレーションの存在も講談っぽく、安っぽさを後押しする。 予告や番宣では"果敢に立ち向かう若きリーダーの鉄平"と持ち上げているくせに、 ドラマの中では、全くそれを描けない脚本家の力不足の故かもしれない。 思い返せば、鉄平って何かトラブルがおきれば義父である大川代議士の御威光で解決してもらい、 立ち向かうのは父親の愛人に対してばかりで、それもつっかるだけで何の進展も見せられず、 父親に公私の区別もつけずに纏わりつき、"融資"と"私生活批判"ばかりする奴じゃん。 凄くせせこましい男に見えるのは気のせいじゃないと思うんだよな。
とかね。
まぁ山本耕史さんも出ているし、("も"というか、"山本耕史さんが"になりつつあるけど) ここまで来たら最後まで見ますけど。
山本さんと言えば。 舞台『ヘドウィグ〜』のほうも、何日かたって大分こなれてきたみたいで、ほっとしています。 来週行くからー!
|
2007年02月17日(土)
|
主に『華麗なる一族』の感想。
|
何だかんだ言っていて、日曜日の『華麗なる一族』の展開が楽しみだ。 前回分は、予告編をハードリピ。 予告だから当てにはしないようにしているが、次回(18日ね)銀平様の感情が揺れる回のようで。 もうわくわくです。
さっき読んだ『ほぼ日』でも書いてあって、「だよね〜。そう思う人多いよね」と思ったのだけど。 前回分の鉄平の態度。 誤射で悪意はなかったにせよ、人を撃っちゃったら、まずは「ごめんなさい。」でしょう。と。 それを「撃たれるようなやましいことがあるんですか?」 話をずらして逆切れって、それはないよなーと思う。
このドラマって色々なものを詰め込み、かつ、木村拓哉に気をつかいすぎなのか、 エピソードを片っ端から鉄平に寄せ集めた結果、結局破綻している気がする。
銀行合併を邪魔するためにリークした政治献金話が、 原作とは異なり、妻の父親の大川代議士のネタになっていた。 大川の死の無念を鉄平に託すという物語にはなったが。
そもそもおかしくない? 新聞に出てヤバイ金って貰って良いのでしょうか? いけないことが新聞に出て、それを責めるってどーか? それに、娘婿の実家が銀行なのに、それ以外の銀行とつるんでたって、それある意味裏切りじゃないの?
大川代議士の葬式を途中で抜け出したことを、攻め立てる鉄平というのもどうかと。 一族の浮沈がかかった仕事ならしょうがないと思いますが。 しかも父親はきっちり謝っているわけだし。 それをさらに批難する鉄平は、既に一家を構えた男のわりに大人気ないし、 経営者としての判断力とか責任感という点でも疑問が残る。
早苗についても理解不能。 自分の父親の葬式を中座したしないで夫と義父が揉めたら、気を使って止めに入れよと思う。 義父に頭下げられて、それを腕組みして無言で受けるって、すごく失礼だと思う。 もう出て行っても良い覚悟なのかと思ったら、その後のシーンで実家に帰るかと聞かれ、 「私は万俵鉄平の妻です。ここに残ります。」
だったら、万俵家で上手く立場作れるように、夫を助けろよ。 自分の実家の話を、ケンカの火種にしてはいかんだろう。
あ、あと。 2話だったかな。 お母さんが乱れた夜着を書き合わせて自分の寝室に飛び込んだ、その扉をがんがんと叩く鉄平。
出てきた先が部屋の特定は出来ないまでも父親の寝室方面ということくらいわかりそうなものだし。 10もいかない少年ならともかく、30超えた男が、乱れた夜着で血相変えて自分の部屋に飛び込む女、 母親とはいえ異性、の部屋のドアをどんどんと叩いて「どうしたんですか?!何があったんですか?!」 は無神経すぎでしょう。
それもあんなに大きな声で問いただすなんて。 他の家族なり、使用人なりが出てきたら、どーするよ。
とかね。
芙佐子との恋人関係、何がやりたかったのかさっぱり意図わからないし。
原作中のエピソードを主人公の鉄平に無理に絡めた結果、あちこちで綻びがほころびが出て、 かえって鉄平のキャラクターを損なっている気がする。
というところで、今日の書き込みは終了。 今日は結構元気にやれました。 まだ、胃は痛いけど。
やっぱり私は書かないと。 くだらなくても、書くネタがなんでも、嬉しくても、哀しくても、憂鬱でも、書かないと。 自分を前に転がせない。
|
2007年02月15日(木)
|
Endless Shock感想。 あと、 ヘドウィグ初日
|
ヘドウィグ初日かー。 訳を担当された北丸雄二さんのブログでは、えらい褒めていたが。 その他感想も色々チェックしたい。
全然ネタばれ平気というか、むしろ、推理小説とかでも最初に結末を読んでから、 落ち着いて読みたいタイプなので、積極的に情報収集。
厚生年金会館のFINALのチケットはまだこないのだけど、 新宿FACEで実は2公演チケットが取れている。 が、他の人にも見せてあげたいので1枚は譲ってしまった。
新宿FACEで1回。厚生年金会館で1回の計2回見る予定。 それにしても最近非常にチケ運が良い! 全ての運をここにつぎ込んでいるかのよう。(それ以外は・・・と考えると暗くなるので。 もう考えない!)
新宿FACEなんて、一列目と4列目っすよ。 もうどうしようという感じ。
ヘドも中々のものだが、最大のチケ運はなんといってもこれ! 光一くんの『Endless Shock』ですよ! 取れたことだけでもすごいのだが、なんと9列目中央!
もうチケット見たとき、めまいがしました。
先週行ってきたのだけど(あ、具合の悪い一因はそれか?観劇の後は大体倒れるんだよな) もう、表情もばっちり。 見えすぎて、美しすぎて、怖いくらいでした。
ストーリーはまぁ陳腐といえば陳腐なのだが、不覚にも最後涙してしまった。 第一は光一くんの全力でのパフォーマンス。 踊るは飛ぶは、殺陣はするは、転げ落ちるは、笑いは取るは・・・。 そんなぎりぎりまでがんばる姿が、もう堪らなく切なく(何がそこまで彼を駆り立てるのか、 何でも持っているかのように見える彼が走る原動力ってなんなのだろう?とか) また、単純に生命力というか、人間の力を感じて、素直に感動した。
後は、他キャストの光一くんへの想いかな。 M.A.の米花くん。 彼の顔は全然好みではないのだが、彼につい視線がいってしまった。 光一くんのフライング時の器具の装着は、ほぼ彼が一手に引き受けていた。 締め付けがゆるければ、接続を誤ったら、一直線に光一くんの命に関わる作業を、 ショーの流れの中で短時間で行う。 その緊張感と、光一くんを見守る、祈るような見守るようなその目線は美しかった。
ショーの�癸欧郎G�はトウマ。生田斗真くんだった。 彼はもう素晴らしかった。 気持ちが入った熱演で、しかも舞台の表現としてもこなれている。 (帰宅後に調べたんだけど、結構舞台キャリア積んでいたんだ。) 動きも切れがあり、しかも、顔が・・・美しい。
前に見た時は、錦戸亮くんで。 彼のより、私は今回の生田斗真くんの方が好き。 錦戸亮くんの陰影も捨てがたいのだけど、�癸殴�ャラの持つ身を焼き尽くす嫉妬の熱量は、 斗真くんの方が強く、それが舞台にスピード感を与えていた。
あと体格。亮くんのなで肩は、舞台栄えという点でマイナスにはなる。
歌が良いとか、ダンスが、とか、曲の持つ力・・・とか、一つ一つを取ると、 何ということもないのだけれど。
でも、舞台として、ショーとして、すごく楽しい。 あぁもう一度見たいなー。 再演しないかな。 また、当たらんかな・・・。
|
2007年02月14日(水)
|
弱い・・弱すぎる・・・
|
色々あり。 というか、何もないんだけど。
自分の中でループしてしまい、 落ち込みが身体に出て、動けなくなった。
思考は停止するし、胃腸は停止するし、やる気はもちろん(←えばるな)なし。
何を書くという気もしなくなり。 更新も出来ず。
というか、ここ最近更新が滞っていて、危険信号だとは思っていた。 嫌なことがあり、上手くいかないことがあり。 それはそうと、そのことを吐き出すにもエネルギーが必要で、 どっこらしょという思いは確かにある。
不貞寝していた方が楽でもある。
でも、初期動作で歯車を回すのに力はいるけれど、書かないと。 自分が自分で動いていけない。
ここ2日。 ひたすら寝込んだ。っつーか、もう何もかもいやで動けなかった。
あり?なし?でいえば、大人としてはもちろんなしなのだけど。 してしまったこと、なってしまったことは、もうしょうがない。
一つ学んだこと。 やっぱり、気持ちは言葉にして落とさないと。 おっくうでも、無意識を改めて自覚するのがいやでも、でも、書かないと。 私は私として、形を作って生きていけない。
と、知った。
|
2007年02月05日(月)
|
イマキュレー・イリバギザの書いた『生かされて』を読んだ。
|
イマキュレー・イリバギザの書いた『生かされて』を読んだ。 正確には先週、いや、先々週かな、読んだ。 何の気なしに立ち読みしていて、止まらなくなり、買ってしまった。 ほぼ一気に読んだ。
読後、手近な所においてある。 が、再読の手は、まだ伸びない。読む気持ちにならない。
ルワンダの内戦というか、大量虐殺で生き残った、フツだかツチだか (ほら、もう忘れている。それだけ遠いし、違いがわからない。)の女性が書いた本。
ニュースは聞いた覚えがある。 100万人近くが、異国から攻めてきた軍隊にではなく、近所の人の振りかざすナタで殺されたという。
セルビアでも同じようなことがあったって聞いたことがある。 総数は少ないにしても、関東大震災の朝鮮人虐殺の事例もある。 いやな話だと思い、それきり。一つのニュースとして忘れていた。
この本は恨みつらみではなく、許すことの大切さや、幸せのイメージングの効果を書いている。 その心境は尊敬に値するし、そこに嘘は無いと思うが、でも、飲み込むと引っかかる小骨は消えない。
幸せのイメージング(未来をリアルに脳内に描くことで、望みを実現すること)の力の多寡で、生死が分けられてはたまらないし。 神に祈ってどーにかしてもらうというより、そもそも、顔見知りをぶった斬る性質を持つ人間を作った神様ってどーよ、とか。(造物主としての力量を疑う)
家族を殺されても許すという人間の聖の部分と、燃え上がって殺しまくる邪の部分。 その振幅が激しすぎて、疲れてしまう。 自分の心の中でも、いらっとしたり、でも、まぁ許そう優しくしようと思ったりという揺れはあるけれども、 それの増幅100万倍。
雑誌のプチ欝解説とか、人間関係の悩み相談室とか、人の心理を扱ったコメントって案外多い。 職場でも家族でも趣味サークルでも、常に人間同士の心の行き違いが大きな問題となっているようだ。 虐殺とか極端に振れた事例を見ると、そんなの全て誤差レベルとも思える。 いや、虐殺というともう全く別物みたいに思うことが実は誤りで、ボリュームが異なるだけで、奏でているメロディは同じなのかもしれない。
この本は描いている事象が事象なので、事実の持つ力にまず引き込まれる。 かなりえぐい。 かつ、無力感を覚える。
その後、希望を胸に灯して読み終われるかは、個人の資質なのだろう。 私には無理。
作者を尊敬はするし、肯定もするけれど。 "許す"という行為は、ある種自分を楽にする考え方だとも思うので、方法論としても賛成だけれども。
でも、今、自分が同じような目にあって、同じように"許し"を選択するとしたら、 外形は同じであっても、私の場合は自己欺瞞の表象だろう。
多分。 狭量というのが一つ。 幼いというのもあり、世界が狭いというのがあり。 どれも同じことを言ってるじゃんというのが結論。
と、書いておいてなんですが。 良い本でした。
alain
|