俳優ユースケ・サンタマリア氏を個人的趣味で鑑賞...いえもと(改名しました)

こちらでは、ユースケ氏の出演作品の中から、後世に残したいとまで気に入った作品&ここまでこのドラマを食い入るように観てるのって私だけだろうと思ったドラマを、筆者が勝手に必要以上に評価させて頂いています。ネタバレ有です。
ドラマのあらすじを知りたくない方にはお勧めできません。
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「お見合い結婚」フジテレビ その2 光太郎保存版  - 2005年10月06日(木)

その2 広瀬光太郎が意外とカッコイイor可愛いと思ってしまったシーン

ストーリーの流れに沿って、光太郎を保存したい場面を、勝手に選んでみた。

☆第3話 「僕と結婚する気は、全然、ありません、?よね?」
熱を出して倒れた光太郎を看病する節子の優しさを垣間見たり、節子の家族と触れ合ったせいで、かなり結婚したくなってきたあたりの光太郎の、このセリフのしゃべり方が、なんとも可笑しく可愛いニュアンスだった。この回のラストには結局指輪を持ってって節子にプロポーズしてしまうのだった。指輪を買った(おば様たちに買わされた)時点では、まだプロポーズを決意していなかったという、このドラマ独特の「ずれ」が味わい深い。
☆第5話 節子の部屋でふたりきりの夕食時、誤って光太郎の手にワインがこぼれてしまったシーン
慌ててワインを拭こうとする節子が光太郎の手をつかむと、光太郎はとまどって手をひっこめてしまう。
それまでの二人の会話が、落ち着いて上品でまじめで、心温まるものだったので、よけいにその初々しさが好ましい。
そこで急に二人はお互いを意識して見つめ合い、なんとなくキスまでいきそうなところで、いきなり帰ってきたミカたちのせいで中断されるのだが、
そのユースケ氏の「男」の要素がやっぱり初々しい。こんなシーンを演じられるのに、どうして普段はオッサンみたいなエロトークするんだろうか。 
☆第6話 懸命に手作りしたバレンタインのチョコレートと一緒に、指輪も渡す節子に、「あなたの過去を、忘れるんじゃなくて、受けとめたい」と言ってもう一度指輪を節子の指にはめてあげてから、口づける光太郎
これはユースケ氏の演技がどうっていうよりも、シーン自体が感動するので、「光太郎、良かったね。節子、良かったねー。」という気持ちになる。あれほど彼女の男遍歴を聞かされてへこんだ光太郎が、この試練を乗り越えて成長したことに、なんていい男なんだろうー大事にしないとバチがあたるよ、と私は節子に言いたくなる。
ただ、このキスシーンをまゆみが目撃してしまっているので、次回どうなるの?という終わり方だ。
☆第7話 勘違いしているキャバクラ嬢「まゆみ」のせいで、節子に誤解され喧嘩となり、その優柔不断ぶりを「ナメクジみたい」と節子に非難されたので、光太郎も売り言葉に買い言葉的に「あなたがそんなに、ヘビみたいにしつこい人だとは、思いませんでした」と言ってしまう
普段は「いいひと」そうな人物が、何かの拍子に怒るとき、ちょっとカッコイイーって思うのは私だけだろうか?しかもユースケ氏の怒り方はどこか哀れっぽい可愛らしさも含みつつ、でもホントに怒ったぞーっていう、なんだか私を釘付けにするような顔をするので。
☆第8話 あまりにも「見合いなんか」「ときめきも愛もない」と言いすぎる大畑たちに耐えかねて、いきなり立ち上がり「見合いだけど、大事な出会いだと思ってる」「節子さんはときめきがないとか言うけれど、少なくとも俺はときめいてる」「いつも会いたい、早く結婚したいっていつも思ってるよ」と怒鳴るようにまくしたてるシーン
これも、怒るところ。普段あまり怒ったところを見せない彼が、しかも節子への愛情を訴えるために、ああまで怒鳴ってくれれば、それは節子さんにだって相当ぐっと来るものがあるだろう。見合いだということにちょっと引け目を感じていた節子と、光太郎の距離が、これをきっかけにかなり縮まっていく。
その後の帰り道での二人の会話では、安心したような表情で光太郎の肩にもたれかかる節子と、その節子の髪にそっと手を置く光太郎の優しい雰囲気が、幸せ感いっぱいである。ここでのユースケ氏は驚くほどノーブルな、やわらかい表情で、貴重な絵だ。
☆第10話 節子のためにもたくましい男に成長しようと、ベンチャー企業への転職を決意したのに、節子の父から、「海山物産をやめるなら娘との結婚はさせられない」と言われ、しかも婚約の破棄を光太郎から節子に宣告してくれと言われてしまった光太郎の、涙ながらの別れのシーン
お父さんから反対されたからともはっきり言わずに、ただ「結婚できないんです」と、大好きな(そして彼女も自分を好きだとわかっている)節子に言い渡さなければならない光太郎の断腸の思いが、痛いほど伝わってくる悲しいシーンである。
これまで二人が紆余曲折の末に築いてきた愛がこんな形で終わるなんて、でも節子さんのお父さんの気持ちを無視できない・・・。光太郎が「いいひと」だからこその苦しみなわけで、その心情を伝えるユースケの涙が保存ものだ。
☆第11話 やっと光太郎をビッグイースト社に旅立たせる決意をした節子に対して、土壇場で「やっぱり行くの止めます。あなたと離れたくない」と言い出した光太郎。そこであえて彼の頬っぺたを平手で叩き「男が一旦決めたことでしょう!」「あんたなんか、振ってあげる」と彼の為に去っていく節子
・・・でもまた引き返して光太郎に駆け寄り、飛びつくようにキスする節子。ほんっとにくちびるにキスしてる松たか子が潔くてステキだなと思う反面、ちょっと嫉ましい気がする。この絵はユースケ氏のファンになってから観るからこそ、よけいに心に残るのだろう。

おまけ このドラマの第1話オープニングや、エンディングタイトルの映像に、ユースケ氏や松たか子さんはじめ、キャストの人々の子供の頃の写真が多々出てくるのが、なかなか楽しい。




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「お見合い結婚」フジテレビ その1 吉田紀子さんの結婚シリーズ - 2005年10月05日(水)

「お見合い結婚」フジテレビ 2000年冬〜春

その1 吉田紀子さん脚本の結婚シリーズ

ユースケ氏ファンとなった私はその後、ビデオを借りて、これを観ました。
初回放送は、2000年1月。まさしくミレニアム。しかし放送当時には、自分がユースケ氏に興味を持つなどとは想像もしていなかったのだった。
「アルジャーノンに花束を」では、モチーフとなった原作がすごいだけに、原作ファンから嫌われたりしそうで、その意味でもどこかハラハラ緊張しながら観ていたけれど、
こういうラヴコメは観ていて気が楽で良い。
「お見合い結婚」以前に、私は「成田離婚」(1997年 クサナギ君と瀬戸朝香さんが主演)を観たことがあって、それもかなり面白かった。怒るクサナギ君はかっこいい。
そして近年、テレビ再放送で「できちゃった結婚」(2001年 竹之内豊さんと広末涼子さんが主演)も観てみた。これもなかなか良かった。
ちなみに、この「できちゃった結婚」の第1話オープニングには、ユースケ氏が様々な扮装をして、運命の大当たりを引き当ててしまう男のいろいろを演じている。「お見合い結婚」の設定もちょっと登場したのには笑えた。
で、これら「結婚シリーズ」の脚本は吉田紀子さんだ。キャラ設定やストーリーの共通点をあげてみると。

◎女の子はわりと気が強い。思ったことをどんどん言って来る。男はちょっと口がヘタだけど、彼女に負けじと汗かきながら応酬。
◎二人の恋は、どこかみっともない外聞を伴っている。(お見合い、というのも一見みっともない感じ)
◎恋心の経過タイミングと、二人の実際のカップル形式とが、ずれているために、困ったことになる。
(まだ好きでもないのに婚約前提で家族公認になっていたり、離婚しようと決めているのに周囲には新婚カップルだと思われていたり、相手のことをこれから理解する途中なのに既に子供ができていたり)
◎家族の(特に女の子の方の、特に父親)意向を無視できない。しばしば上司もからんでくる。
◎男のほうの家族はだいたい最初から二人の恋を応援している。
◎男は最終的には彼女の全てを寛容に受け入れる。(家族のうるささも含む)
◎男の浮気トラブルは本当は浮気ではなくて、ただ優柔不断のせいだ。
◎相手以外に目移りする対象は、本命とは対照的なキャラだ。(お金持ちだったり、男前だったり。女なら、セクシーバディだったり)
◎男は誠実さゆえに、もっと自分を磨こうとして仕事上の出世や転職を目指すが、それが裏目に出て彼女との恋にピンチが訪れる。
◎女はそんな男を引き止めたい反面、相手を大切に考えるがゆえに身を引く(一旦)。もうこれでお別れなんだなと思わせて、最終回で一緒になる。

今のところ思いつく共通点はこんなところかな。
笑いあり涙あり。波乱万丈カップルの、掛け合い漫才のようにエキサイティングな会話の妙が楽しめる。喧嘩シーンの台詞が秀逸。

さてその3作品の主人公のうち、ユースケ氏演じる広瀬光太郎は、もっともモテなさそうなタイプ(キャバクラのまゆみちゃんからは好かれているけど)ではないだろうか。そしてお見合いの席にいても何の違和感もない。要するに地味。
でも不器用ながら真心がある。なんだか頼りなさそうで、いざとなるとしっかり自分を確立してる。松たか子演じる中谷節子は、そこに比較的早くに気がついて惹かれるわけだ。そんな節子も、気が強いばかりじゃなくて、けっこうかいがいしく可愛いところがある。
観ていて、どうしても思わず二人を応援したくなるような、そして光太郎にも節子にも感情移入してしまって、光太郎の目で節子を好きになり、節子の目で光太郎を好きになってしまうような、そんな仕組みがこのドラマにはあるようだ。






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