ありったけコイン since 2001.06.27
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大切なことを思い出せそうな気がする
忘れてはいけなかった、とても大切なことを
ときどき、なんらかの言葉が頭にこびりついて離れないことがある
それはある曲のサビの部分であったり、コピーライターが知恵を絞ったワンフレーズであったり、なんの脈絡も関係性も見えてこない無作為な単語であったりする
時と場合によっていろいろだ
共通するのは、ちょっと油断すると、その言葉で頭のほとんどが占められてしまうことくらいのものだ
振り払っても忘れようとしても脳裏に浮かんでくるさまは、まるで祓うことのできない亡霊のようで
こんな気持ちを抱えて一生を送らなければいけないのか、と思うくらいに厄介な感情に縛られるときがある
ずっと胸の底で眠っていたのか、単に見ないふりを続けていたのか、そんなことを考えるのも馬鹿らしくって
粘性が高くて揮発性のある危険物は記憶を塗り替え、行為を統制し、挙句の果てに思考のしっぽを力任せに引っ張ってくる
そして最後に引火性のある液体を頭からかぶり、私もろとも煙と化すためだけにマッチを擦って燃え尽きてしまい
時間を惜しんで、惜しんだ時間で、これから何をするというの?
これから、何をしたいの?
大切だったと思っていることが、本当に大切なことだったのか、たしかめに行こうよ
そう言ってその人は笑った
仕方ないので私も笑った
現在の状況に対して
どうにもしっくりしないと感じるときや
微妙に調和が取れていない気持ちになったとき
そんなときに感じる
随分と的確なたとえだ
どこか途中で
もしかすると最初から
かけるべきボタンの場所を間違ってしまっているために
最後のボタンがかからない
そんな状態
そのままでいたところで外見をさらっと眺めただけでは
たぶん
他の誰もが気付かないほどの
本当に些細な間違い
当人であっても感じ取れるのは
どこかを確実に間違えているはずなんだという
曖昧で
上手くかみ合わない感触だけ
だから
どこで間違えたのか
どこを間違えたのか
それすらもわからずに戸惑うのだ
そして漠然とした不安感と違和感だけが
拭いても拭いても落ちない汚れみたいに
ひっそりと心の片隅にこびり付く
この不安感と違和感を拭い去るための賢くて冴えた方法は
すべてのボタンを外して
始めからゆっくりと慎重にかけ直すことだ
もちろん狙いを定めて
特定の箇所からボタンをかけ直しても良いのだけれど
それは賢い方法じゃない
さらに間違いを重ねて
とんでもないかけ違いをするかもしれないから
どう考えてみたところで
冴えた方法じゃあ
ない
そうして
わかりやすそうな言葉と控え目な表現を選びながら
私は彼女の相談に乗っていた
あまりに陳腐なたとえではあったけれど
陳腐であるということは裏を返せばそれなりの効果を上げてきている証拠みたいなものだろう
もちろん
その論理すらも陳腐の極みではあるのだろうが
彼女は煙草の煙を中空へと吹きつけて口を開く
「また最初からやり直すのは面倒」
「それは勝手に決めればいいさ。やるもやらないも、自分の意思だ」
喉の奥で小さくうなり声をあげて
彼女は眉間に皺を寄せた
悩んでいるらしい
確かに口で言うほどには
やり直すということなんて簡単なことではないはずだ
でもそれは何だって同じことだろう
たっぷりと時間をかけ
根元まで煙草を吸い終えてから
再度
彼女は質問を投げかけてくる
「やり直してもな、またボタンをかけ間違ってたらどうすればいいの?」
「掛け間違えないように気をつければいい。それに時間と集中力さえあれば、自分が満足いくまで、何度だってやり直してもいいだろ」
「力を込めすぎてボタンが取れたら?」
予想外の台詞に
一瞬
言葉に詰まりそうになる
「取れないように、慎重にするしかないだろ。それに、また付け直したって構わない」
「他人事だと思って。第一、元からボタンの数と、ボタンの穴の数が合ってない不良品だったら、やり直すだけ無駄じゃない」
彼女は新しい煙草に火を点けながら
ぼそぼそと愚痴を零している
私は軽く席を立とうとした
相談には充分過ぎるほどに言葉は尽くしたはずだ
あとは彼女次第だ
立ち上がってから
私は最後の言葉を
いくぶんか皮肉を込めた言葉を彼女に放った
「そんなに嫌なら、そのままボタンをかけ間違えたままでいるか、ボタンの付いてない服でも買えばいいだろ」
「どこで売ってんの、それ」
彼女は相変わらず難しい顔をしたまま
煙草の煙を吐き出して
続ける
「今着てるやつも、返品とか出来ないのかな」
背中に迫ってくる言葉にはもう振り向かず
私は考えていた
服を交換するように人生もやり直せるなら
誰もボタンのかけ間違いなんかで悩まないだろう
と
面倒ならば
かけ間違えたままでいればいいのだ
あるいは
いっそのこと
服を脱ぎ捨てるとか
それなら今からだって出来るだろうし
もちろん
ちらりと考えただけで口には出すことなく
私は黙ってその場を後にした
彼女はいつまでもその場所で悩み続けていた
| 2003年04月09日(水) |
友人からの手紙〜太陽の裏っかわ |
「生きたい」
「僕は生きたいんだ」
「いっそう生まれてこなければよかったんだ」
世界に100人しかいない不治の病
少しの光でも浴びると3日もたない
前進黒のマスクをまとい、自分の顔を未だ見たことない
父親と共に全世界で治療を受けるが、直る目処がない
ユーゴスラビアの田舎街で治療を受ける生活
父親に話す
「たった3日だけれども、僕にとっては永遠の3日間」
「太陽の光を浴び、人と会話し、友達と馬鹿をし、恋人に恋をする」
「そんな当たり前の生活を送りたいんだ」
18になるまで、一緒に必死になって戦ってきた父親
「もう少し耐えるんだ」
「怯えている子供がいた、そこで父親は子供に対して言葉をかける。抜かされてもいいんだ、ゴールするまでに何人もの人々が脱落していく、最後にゴールした者がチャンピオンだから」
暗闇の中、マスクを脱ぎ捨てる
「僕は母親似だったんだ、お父さんほら」
街中の広場に演芸にきた女性と出会い、初めて恋をする
マスクを被ったまま、素性をさらすことなく接する自分と、マスクを脱ぎとった自分リックは彼女にマスクを被った人を一緒に探して欲しいと、彼女に頼まれる
初めてみる光の世界の中で、初めて恋した人を目の前にし、当たり前の生活のありがたさを初めて知る
と同時に、自分が選択した限られた時間がどんどん近くなっていく
最後までマスクマンは自分であることを彼女に明かすことなく、顔・身体全身がただれ、家を出て行く息子に向かってお父さんは
「お前はチャンピオンだ」って声にならない声で、息子に言葉をなげかける
後ろを向かずに、リックはバイクに乗り、沈みかける太陽に向かって消えていく。。。
この作品は、私が東京に来て一人で観に行った映画。
ユーゴスラビア内戦の影響にてずっと封印されていた84年のユーゴスラビア映画
ブラットピットの処女主演作
映画って不思議で、その時観る自分のテンションによって見え方が全然変わってしまう
右も左も分からない時の自分の感情に、覆いかぶさってきたこの作品。
人目も憚らず涙を流し、口をタオルで塞ぎ必死になって声を殺した。
こんな状態になることは10年に1回
父親の息子に対するあまりに大きな愛
マスクを脱ぎ結果として死に向かってしまう息子に対し
「自分の道を自分で選択した時が息子にとっての幸せ」と
涙を流しながら、送り出す親父
今日、あの時以来のこの作品をまたみちゃいました。
自分の節目となる大切な作品
| 2003年04月02日(水) |
友人からの手紙〜昼飯 |
今日も昼飯はウェンディーズの隣のラーメン屋
オヤジの「てぃやーんめーん」の声が響く
頼みませんけどね
タンメン
普段は中央線だが
少し遅くなると山の手線を利用する
そんな時は、いつもと違う駅で降りる訳だが
しばらく歩くと必ず
「社長さーん」などと呼び止められる
早い話、呼び込みなんですけどね
駅を降りると誰もが「社長さん」と呼ばれるんですよ
本物の社長さんも
無職のプー太郎も
アンタだって
誰でも社長さんになれる街
素敵な街です
時には「シャチョウサーン」の時もあったり
つーかカタカナで書くとそれだけで外人風味になるのも素敵
そんな素敵な街を一人歩きながら「社長さんチック」な気分で家に帰るのも良いモンですよ (T-T)
数人で浅草巡り
鳩に餌をやるフリして捕まえてみたり
何故かお台場にいたり
かなり楽しかった
サンクス
| 2003年03月25日(火) |
以前、友人から貰ったポエム |
幸せは…
必ず道の途中に転がっているもの
掴めるときもあれば
この手からこぼれたりもする
幸せは…
笑顔がお好みらしい
笑っていると寄ってくる
だから…
前の職場の仲間から手紙が届きました
軽く涙が出ました
何を最優先すべきか?
今の私にはわかりません
私は…また同じ事を繰り返すのか?
今朝いつも通り出勤すると雨が降ってきました。
「ちきしょう…」
俺が出かけるのを見計らって降りやがって!
自転車を漕ぐ足にも力が入り駅へと急ぐ。
そして口には銜え煙草。
その後起こる悲劇も知らず。
しばらく経った後、顔に強い刺激が!
刺激なんてモノじゃない!
激痛です。
「ああ…い・たい…」
こう書くとあんまり痛そうに見えないのが日本語の不思議なとこです。
まぁとにかく痛かったのです。
痛かった本人が言ってんですから間違いありません。
そんな激痛が突然訪れたならば、そりゃいい大人といえどもバランスを崩しても仕方がないです。
しかし類い稀なる運動神経を持ち合わせていた貯めに転倒までは回避!
それはもうアクロバティックに!
キダム?雑技談?
そんな感じです。
とりあえず危機は去った訳です。
「いってー!何なんだよ一体!」
答えは簡単です。煙草の火です。
「誰だよ?!こらぁ!」
自分です。
簡単に説明致しますと煙草の火種が私の脚力が生み出す風圧に耐えられなかったのでしょう。
しかし酷い話です。
煙草の火というのは私がライターで点けなければこの世に生まれる事はなかった訳なのです。
言わば私は火種にとっての創造主。
そう!神なのですよ!
その神に対して何たる仕打ちか!
飼い犬に手を噛まれるとかそういう次元の話ではもうないのです。
これはもう連帯責任として残った煙草にも罪を受けていただかないといけません。
ゴミ箱行きです。
「この腐れ煙草が!!」
気分も少しは晴れ、仕事に向かう。
はて?
私は勝ったのか?負けたのか?
煙草代は私の財布からでる訳です。
そして痛かったのも私な訳で…
はて…
が届きました
以下の通り↓
スタッフがまた一人卒業する
入社一年目、営業部に配属が決まり、実施研修という名目で一週間、量販店に販売応援に店頭へ立つ
とんでもなく厳しいところ、と先輩に脅され、少しの研修と気合ンストールされたピカピカの一年生は、徹夜でカタログを丸暗記した
そして販売応援に入ったのがY店
めちゃめちゃ厳しかった
あっという間に、一週間が経ち、最終日それは厳しく指導いただいた社員の方に飲みに連れて行ってもらった
何の因果だろう
まさか自分が、このいろんな意味でデッカイ代理店を担当するとは…
○担当になって初めてパニックったのは3日目のこと、あの時飲みに連れて行ってくれたのは、○の社員ではなく、あのH氏だったのだ
what!?!
こんな人たちを自分が回して行かなくてはならないのか?
完全に自信喪失した
あれから何年経つのでしょう…
この代理店担当をして、慣れるまで2年半かかった
初めの一年間は、死ぬ思いだった
血尿3回、平均睡眠4時間
本部から3千万用意しなければ売り場潰すと言われた時は特急電車に正面からぶつかったらどうなるだろう…といけないこと考え2歩足が出てたこと、一回。
あれから何日経ったんだろう
いろんな人間に出合ってきた
いろんな事件があった
感情的に何度もぶつかってきた
たまらないこと
卒業すること
たまらない時
土曜日誰もいない会社で自分が好きなCDを最大ボリュームで流しながら研修資料を作成すること
誰にも邪魔されずハマッテルこの瞬間はたまらない
たまらない膝
朝からラグビーの練習
タックルの練習で二人怪我させた
後の一人は救急車
ラグビーはたまらない
相手を怪我させようが、それは美徳とされる
はずなのに、練習後キャプテンに
危険過ぎる
お前何考えてんだ、と指導された
つーか、階段登る時初めて気付いた
俺の膝も曲がんなくなってた
たまんない歌
aikoの『かぶとむし』
感窮まる
素晴らしい歌声
あたし、○もう長くないかもしれません
もう一度日本一になりたいなぁ★彡
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