まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2013年05月27日(月) ■嬉しいやら寂しいやらの「別れ」

またまた日があいてしまい、ご心配かけておりますが、
大丈夫、元気でいますよ〜

ただまだ、移動や何をするにも時間がかかるのと
一日動くと体の疲れが出て、すぐに眠くなるので、
以前のような余裕がなく…
大分、体力は戻っては来つつありますが、いましばらく、
ゆったり感覚でのアップになると思います。
どぞ、よろしくです。

励ましメール、本当に感謝です。
とても力になっています。
ありがとうございます。<(_ _)>



さて今日は、元気になってきて、
嬉しいことながら、やや寂しい思いをした話です。



実は、入院中から、
私の膝には「ひざっち」がいます。
ほら、こんな。

(上の方が、足先です。
 キレイな写真でなくてすいませんっ)








このひざっちと日々会話しながら
今まで治療をがんばってきたのです。

足を上げると、
ちょうど私の顔と同じ高さになるので、
会話するのにちょうどよく、
このひざっちに状況も聞きつつ、
その日の自主リハビリや歩く距離を決めたり
してきたのです。



「今日はどうよ、ひざっち?」
「大丈夫だよ〜!」

「さあ、曲げるよ〜ひざっちよろしくね」
「わかった、がんばるよ〜」

「今日も、お疲れさま、ありがとう」
「本当に、疲れたよ〜ふぅ」




入院中、主治医のK先生も看護師さんも
「ひざっち、元気?」
と、声をかけてくれ、そのたびに、
私は、ズボンを引き上げ、
元気にひざっちを見せていました。
「うん、ほら、とても元気」
なんてね。



退院してもいっしょでした。



で、ひざっちは、
お風呂に入ると気持ちがいいのか、



「ぷっは〜〜〜」
なんて言うんです、
そしてね、のびのびとするんですよ〜
ホントですってば、
ホントに、そう言うんですってば(笑)
そして、のびのびすると、
ひざの曲がりもよくなるんですね。




でも、このひざっちは、
ただ会話のためにいるのでも、
ぷっは〜と言うためにいるのでありません。
大きな治療の役目もになってきたのです。

ひざっちの両目に、骨のつきがよくなる、
「セーフス」という超音波の機器を毎日、
当てているのです。

(詳細は→「骨のくっつきがよくなる機器」



ちょうど、セーフスを当てるところが
2つだったので、目にしたてて、
顔を書いたというのが真相ですが、
これが、会話するにもちょうどよかったし、
なかなか可愛かったのです(笑)

というわけで、膝の曲げ伸ばしも、
セーフスの超音波も、歩く練習も、
私は、このひざっちと
いっしょにがんばってきたのです。



ところが、先日、
主治医のK先生から、

「ひざっちも元気そうだね。
 傷のあともきれいだし、
 むくみもないようだしね。
 そして、レントゲンをみると、
 骨も大分くっついてきてるから、
 もうセーフスはいいようだね」

と、言われたのです。
つまり、ひざっちの役割は
そろそろ終わりということです。




また、この話を
リハビリのY先生にすると、



「ひざっちからも、そろそろ、
 離れるときが来たんだよ」




と、言われました…



そして、本日…
ひざっちは、その役割を終えました。
セーフスを返したのです。

(セーフスはリースでしたから)



この日、ひざっちは
こんなになっていました。








いつもなら、油性マジックで、
顔を書き直していたのですが、
この日は、書き直しませんでした。
そして、



「バイバイ、ひざっち。
 よくがんばってくれたね。
 ありがとうね」




と、別れを告げました。
なんだかとても寂しい気持ちでした…
でも、役目が終わったしね。



そしてまた、その前に、
こんなこともありました。




退院してから、
一週間に一度通っていたリハビリも、



「もう、リハビリはいいから、
 これからはトレーニングしてね。
 独り立ちしてやっても、
 もう大丈夫だから」
と、言われて終了になったのです。




入院してリハビリをするようになってから、
お世話になってきたY先生とのお別れです。



これまた、
さびしい気持ちになりました。
でも、嬉しいお別れにもなりました。

この終了となった日。
Y先生と目標にしていた、
「膝を曲げて、
 太ももにかかとがつくこと」が、
ついに達成できたからです。




お風呂で曲げると、
太ももにかかとがつくのですが、
Y先生のところでは、
つかないでいたのです。



「もうちょっとなんだけどね〜」
「なんで、先生の前ではつかないのかなあ」



と言いつつ、最終日になったのですが、
この日、なんと、ついに、
かかとがついたのです。
Y先生が、膝の曲がりを確認しつつ、




「かかとついについたよ、
 ほら、さわってごらん」




と、いうので、手を伸ばして確認すると、
確かにかかとはももについていました。
最終日に、達成できて、
本当に嬉しかったです。
Y先生は、それを確認すると、



「ひざっち、がんばったね〜
 この膝は、まだまだ可能性を
 ひめているから、これからは、
 毎日トレーニングしてね。
 すると、どんどん動くからね。
 膝が曲がるようになると、
 歩きやすいからね。
 しっかり、やるんだよ。
 でも、焦らずにね」




と、言ってくれました。
可能性がある、という言葉に
もっともっとよくなるんだと、
とても嬉しくなり、
先生とがっちりと握手をし、心からのお礼を言い、
病院に来たら(まだ主治医のK先生の診察は続くので)
声をかけることを約束して帰ってきました。



治るということは、
離れるということでもあるのだと実感し、
なんだか寂しい気持ちがしたのでした。

でも、日々よくなっていくのがわかるのは、
とても嬉しいことだし、
誇らしい気持ちにもなります。
力になりますしね。




もう少し、もう少しと、
日々「日にち薬」を飲み、
Y先生に言われた筋力をつける
トレーニングとストレッチをしつつ、
がんばっています。
焦らないようにしつつ(笑)

次回、日がたってしまいましたが、
病院で笑ってしまったことを書きますね。




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2013年05月06日(月) ■ケガにも人生にもきく、いちばんの薬とは?

またまた日があいてしまい、
ご心配をおかけしておりますが、
大分、元気取り戻してきました。

書きたいことはいっぱいありますから、
ともかく体力と集中力戻しますね。

幸い、歩くときの足の引きずりも、
目立たなくなってきましたし、
体力も集中力も戻ってきているので、
嬉しく思っています。




そして、
なんと、なんと〜
目標だった山菜採りにも
行ってきました!




もちろん、いつものように、
山の中にがさがさとは入れませんでしたが、
山の入り口あたりをぶらぶらとし、
山の新鮮な空気を吸い、においを感じ、
ふわふわの土を踏み、



「ああ、山だ山だ〜
 来たよ、来たよ〜
 うぉほっ〜」




と、喜びました(笑)
こんなところね。











しかも、ぶらぶらしつつ、
ワラビをとり、タラの芽も、
山菜の女王コシアブラもいくつか
とったのでした。
ほら、こんな。





(最初にゲットしたタラの芽)



もっとも、今年は寒かったので、
山菜の育ちが悪く、みなで採っても
量は少なかったですね。

といっても、食べるには
十分な量があったので、
いっぱい食べられ幸せでした。
ああ、おいしかった〜




さて、今日は、
前回、楽しい話をすると予告しましたが、
それではなく(すいません)
近所のスーパー銭湯で働く、
おばさんに教わり、




ほぉっ…
なるほどぉ〜





と、感動した言葉の紹介です。
このごろは、この言葉を口にして、
元気を出しているのですね。


先日、久しぶりに近所のスーパー銭湯に行くと、
その銭湯で元気に働いているおばさんが、
(70代前半くらいかな)
私が足を引きずっているを見て、
話しかけてきたのです。

このおばさんの働く時間帯があり、
いつも会えるとは限らないのですが、
この日は会えて話ができたのです。



「あら、どうしたの?」
「ええ、1月末に膝を骨折して…」
「あらら、そうだったの。
 だから、しばらく来なかったのね。
 実は、私も、大分前に事故で、
 腰と腕の骨を折ったことがあるのよ」




そのおばさんは、
とても元気に見えていたので、
私は驚きました。



「えー、腕と腰ですか…
 大変だったですね。 
 今は、とてもお元気だから、
 そんなことは思いもしなかったです」
「そうなのよ、今はとても元気。
 当時は入院もして動けなくて
 大変だったけど、退院してしばらくして
 また、働きはじめたの。
 働くのがいいと思ってね。
 そしてね、すっかりよくなったわ。 
 必ずよくなるからね、
 焦らないで治してね、
 大丈夫だから」




そして、その後に、
こう教えてくれたのです。



「あのね、ケガはね、
 日にち薬だからね、
 焦らずにね」





これが今の私にピタッとはまり、
感動してしまったのです。 
そうなのです、
「日にちが薬」なのです。
日々、よくなっていくを実感しているので、
本当にそうだと思いました。




「日にち薬…本当にそうだわ。
 焦らないようにします」




と、言うと、おばさんは、



「ま、人生も
 その薬がいちばんだね」




と、笑ってこう付け加えました。




ケガも、人生も、
日にち薬。





なるほどなぁ、そうだなぁ…
と思ったのでした。



今は、
すっかり元気で働いているおばさんも、
ケガも人生のなにかも、きっと
日にち薬で、治してきたのでしょう。
そんなことをみじんも感じさせないおばさんが、
たくましく、ステキに見えました。




おばさんに、教えてもらったお礼を言って、
ゆっくりと銭湯のお湯につかり、
膝の曲げ伸ばしやストレッチをして、
いい気分で戻ってきたのでした。

そして、この日から、
「日にち薬」飲んでます(笑)
みなさまも、なにかあったら、
飲んでみてくださいね。




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2013年04月15日(月) ■病院生活での発見!その20.私が試されるとき

しかし、人間とは勝手なものだと、
あ、私がかな(笑)としみじみ思います。

ちょっと調子がいいと、いけると思い、
前向きな気持ちになり、動きだし、
逆に体調がちょっとでも悪くなると、
そんな気持ちが吹っ飛び、寝込み、
大丈夫だろうか、歩けるだろうか、
などと不安で暗い気持ちになるのです。



でもまた、体調がよくなると、
自然に体を動かすようになってきて、
また起き出して、
歩く練習を始めたりするのです。
人間の体はよくできていますね。




本当なら、リハビリ施設に毎日通いたいのですが、
今の医療体制では、規定があるらしく、
(膝の骨折は90日までしかできないとか)
ある程度まできたら、自分でやっていくしか
ないらしいのですね。



みんな、こんな不安を抱えながら、
自力でリハビリをしているのだとしたら、
すごいなぁ…偉いなぁ…
などと、私は思ってしまいます。
もう少し、リハビリサポートが
あるといいなぁと、思うこの頃です。




膝のリハビリは、こんな感じで進み、
リハビリは、こんな行程ですすめてください、
という個人的なスケジュールでもあると、
相当助かるし、不安も軽減されるのだけどなぁと
思ったりします。

私が、歩けるようになったら、
自分の行程表をまとめようと思っています。
同じ膝骨折した方のためになるように。



ともかく今は、少しでも
歩けるようになることを目指して、
ふんばっているところです。




だって、山菜採りに行きたいし、
支えてくれている家族のためにも、
元気に歩けるようになりたいのです。

そしてまた、私の膝の手術を
してくれた主治医のK先生に、
元気に歩く姿を見せたいと思うのです。




K先生は、私が膝を骨折して、
家族共々心細い思いをしているときに、
手術することを決め、入院の手続きをとってくれ、
膝の状態や手術について、詳しく教えてくれたのです。
このときの、安心感と感謝の気持ちは
とても忘れることができません。

そのK先生と退院前に、
こんな会話をしたのです。



「先生に手術してもらった膝、
 私、大切にするね」
「いやいや、むしろどんどん使って。
 使ってこそ役立つんだから」
「うん、わかった、じゃうんと使う」




そして、お礼を言うと、
K先生はこう言ったのです。



「先生、このご恩は一生忘れない」
「でも、まだ途中だからね。
 もう少し治ってからだね」




K先生を安心させるためにも、
元気に歩いている姿を見せたいのですね。


 
ちなみに、その時に先生の手を
写真に撮り掲載許可をもらいました。







これが、私の膝を救ってくれた
「神の手」
先生の手は、ごつごつしていて、
一目で、努力の人の手だと
わかりました。
K先生、ありがとう。

(ちなみにK先生は、このごつごつした感じとは違い
 イケメンでやさしい面持ちの先生です)



K先生にいいところも見せたいし、
家族も安心させたいし、なにより、
私自身、早く散歩ができるようになりたいですからね、
これから、これからが私の力の出しどころ、
自分が試されるとき、そう思っています。

正直なところ、時に不安に負けそうなります。
余りの孤独なリハビリに泣きそうになります。



でも、自分を信じて、身体と膝の力を信じて、
必ず以前のように散歩ができることを信じて、
一歩一歩努力して行きたいと思っています。
さ、今日もやりますよ〜




次回は、病院内でであった楽しい話しをしますね。




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2013年04月01日(月) ■病院生活での発見!その19.「なんて失礼な」女性

大分日があいてしまいました。
ご心配をおかけしております。
励ましやご心配メール、本当に
ありがとうございます。<(_ _)>

現在、生活の中でのリハビリ実践中で、
歩いたり、膝の曲げ伸ばしをしたり、
筋力トレーニングなどしております。



こっ、これが
思っている以上に大変で
孤独な作業で…(泣)




えーーっ、
こんなに大変だったなんて、
知らなかったよ〜
え〜ん、え〜ん




などと、正直思っております。
何しろ、1人で黙々とやらねばなりません。
その上、体力が落ちているので、
何をしても、ひと休みが入りますし、
何をするにも時間がかかります。

また、調子がいい日もあれば、
痛みや鈍痛が出る日もありで、
おっ、今日はいいね、いいねと思ったり、
今日はどうしたの?大丈夫か、
などと心配になったり、
そんな一進一退の日々を過ごしております。



でもね、
買い物も近所のスーパー銭湯にも
行けるようになりましたし、
歩く距離も確実に伸びていますし、
(今のところ、休み休み1キロですね)

膝の曲がりも、あともう少しで、
太ももにかかとがつくくらいになりました。
あ、それと、何十年かぶりかで、
体重が、49キロ台になり、
身体がすっきりしました。
(胃が小さくなっているようです)

膝の手術をしてから、
2ヶ月ちょっとで、ここまできたので、
かなり順調だと思います。
本当に幸いです。
これからも、焦らずゆっくりと
治していきます。




そんなわけで、しばらく、
不定期になると思いますが、
できるときには、アップしていきたいと
思っております。
どうぞ、よろしくです。




さて、散歩日記はまだまだ無理なので、
もう少し、入院中のことを書かせてくださいね。
書きたいことがまだまだあるので。



病院であった方々で、
とても印象的だった方々が
いたのですね。
例えば、こんな、
失礼?な女性。




出会いは、こんなところでした。
入院中、私は朝7時15分になると、
1階にある挽き立てコーヒーを
買いに行くことを日課としていました。
このコーヒーがおいしかったのと、
朝だと感じたくて、毎日、車イスで、
買いに行っていたのです。

私が買っていると、二日に一度の割合くらいで、
20代後半くらいの女性と顔を合わせるようになりました。
その女性は、挽き立てコーヒーの機械の隣にある、
ドリンク自販機で、お茶を買っていくのです。



最初に、
この女性と話した時は、
驚きましたね〜
こんなふうだったからです。




女性「足、痛い?」
私 「うん、まだ少しね」

すると、その女性は、

「お大事にね、
 だって、そう言ってあげなくちゃ、
 かわいそうでしょ」




私は、びっくりして、
内心「なんて失礼な…」と思い、
なんと言っていいかわからず、



「え、あ、どうも…
 でも、変な言い方だね」

と答えると、

「いつもね、あたし、
 冷たいって言われるの。
 心がこもってないんだって。
 私ね、冷たいの。
 でも、そう言ってあげないと、
 かわいそうでしょ」




と、いうのです。
最初の一度こそは、驚きましたが、
次に会ったときに、この女性が、
少し障害を持っていることがわかりました。

それから、この女性と、
会話をするようになりました。
もちろん、会話のはじまりは
決まっていました。



女性「足、痛い?」
私 「うん、まだ少しね」
女性「お大事にね、
   だって、そう言ってあげなくちゃ
   かわいそうでしょ」




その定例言葉がでてから、
会話が始まりました。



私 「今日、外は寒い?」
女性「寒いよ〜だからね、
   おかあさん、しもやけ出来たの」
私 「しもやけ?大丈夫なの?」
女性「赤くなって、かゆくて、大変なんだって。
   だから、し尿とかいうのをつけるんだって」
私 「……?あ、そう、し尿?」
女性「うん、いいんだって」




あとで、よくよく考えてみたら、
尿素のことではないかと思ったりしました。
事実のほどは、わかりません。
その後も、いろいろと話をしました。



私 「この病院で、働いているの?」
女性「うん、洗浄してるの」
私 「洗浄?どこの?」
女性「ご飯をつくったりするところ。
   あのね、今度、異動があるんだって。
   新しいところが、できたんだって。
   だからね、みんな大変なんだよ」
私 「異動?あなたも、異動するの?
女性「私はしないけど、○○さんはするよ。
   だから、今度、お別れ会するの、
   お金だすんだよ、
   このお茶の何倍も」




などなど。
そして、いつしかこの女性に
親しみを覚えていました。



そして、退院する前日。
今日は、会えるかなと思いつつ、
コーヒーを買いにいくと、
彼女がやってきました。

「長い間、ありがとうね。
 明日退院なの」

そう伝えると、彼女は、
こう言ったのでした。




「治ったの?」
「まだ、治らないけど、
 歩けるようになったから」
「お大事にね、
 そういってあげなくちゃ
 かわいそうでしょ」




私は、思わず笑ってしまいました。
そして、彼女は彼女なんだと思い、
なんだか嬉しくなってきました。



「元気でね」
と言うと、彼女は、うんと頷いて、
足早に去っていきました。 
こんなささいな素朴な出会いでしたが、
なぜか、心に残りました。
 




出会いがあれば、別れもある…
入院生活では、それが身近に、
実感として感じられるのです。
ちょっと寂しかったです。




次回も心に残った方々の話の予定です。
どうぞ、よろしくです。



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2013年03月24日(日) ■病院生活での発見!その18.退院できましたっ!

大分日があいてしまいましたが、



なんと、この間に、
退院いたしましたっ。




もちろん、まだ、よたよた歩きですし、
杖が必要ですし、外に出るには不安があります。
でも、なんとか、なんとか歩けて、
一歩一歩を踏み出せるようになりました。

とてもとても嬉しいです。
復帰まで、もう少しかかりそうですが、
ひとまず、一歩を踏み出しました。



みなさまから、いただきました
励ましやお見舞いメール、
本当に心強かったです。
ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。




長いようで、今思えば、
あっと言う間の、51日間の
病院生活が終わりました。

退院してみれば、寂しいような、
心細いような…
でも、退院するときに、
「もう、戻ってこないようにね」
と、言われて、
そうだなぁと思いました(笑)



もっとも、この後、少し療養生活に入るので、
しばらくお休みをいただくようです。
(ネット環境が、あまり整ってない
 場所での療養になるので)
どうぞ、よろしくお願いいたします。



そんなわけで、療養生活に入る前に、
退院までの経過報告したいと思います。




まず、右膝への負荷は、
3月5日から始まりました。
まずは、1/3の体重をかけるのです。
リハビリのY先生に、



「はい、今日から手術した方の
 膝に、1/3の体重をかけて」




と、言われても、とても怖いし、
どのくらいなのか全く見当もつきません。
1/3の体重とは、どのくらいかというと、
現在の私の体重は、51キロなので、
17キロの体重をかけていいことになります。

でも、その17キロが
どのくらいの負荷なのか、
全然わかりません。




どうして、
その17キロの負荷を
確認するか…




Y先生が、二つの体重計を持ってきて、
この体重計に左右の足をのせて、
骨折した方の足が17キロになるまで、
体重をかけるのです。そして、



「17キロって、こんな感じ。
 この感じを覚えて」



と、言うのです。
覚えてって言われても、わかりません〜
しかも、最初から、17キロなんて
怖くてかけられません。
すると、松葉杖を持ってきて、



「大丈夫、まずはこれで練習をしよう」
 そんなに急に体重を
 かけなくてもいいから、
 少しかけて歩いてみて」




と、いいます。



そこで、勇気を持って、
えいっと、大地に一歩つけました。
そして、二歩三歩とゆっくりと
歩きました。
今まで、地面についてはダメだと
言われていた足を、ついに大地に、
おろしたのです。
嬉しかったですね〜




そして、さらに、15日に
2/3(34キロ)の体重を
かけることになりました。



「先生、34キロなんて
 わからないよ〜」




と言うと、今度は、
両方の松葉杖ではなく、
片方だけでの松葉杖で歩くことになりました。
片松葉杖の方が、膝に負荷がかかるのです。




そこで、また勇気をふるい、
「えいっ」と片松葉杖に
挑戦しました。
すると、何とか歩けたのです。

嬉しくなって、病棟を何度も
片松葉杖で歩く練習をしました。




そして、ついに、18日に、
主治医のK先生から、



「全体重をかけていいよ〜
 大丈夫だと思うよ」




と、許可ができたのです。
レントゲンも異常がなく、
足のむくみもそれほどでなく、
痛みもなく、順調だということでした。



といっても、全体重をかける…
そんなことできるか、今の私に?
と、不安だったので、Y先生に、

「先生、みんなすぐにできるの?」

と、聞くと、

「できる人もいれば、できない人もいるよ」

と、言うのです。
ますます、不安になって、

「私に、できるかなあ…
 まだうまく2/3も体重かけられないし、
 片松葉杖も、まだうまくできないし…
 なんで、できる人とできない人がいるの?
 最初の一歩は、勇気の問題?」
「勇気…というより…
 あまりに慎重な人はダメだね。
 無謀な人な方が、やるね〜」
「そっか…
 私はどっちかっていうと慎重派だから、
 歩けないかも…なあ」




と、ぶつぶつ言っていると、
Y先生、いきなり杖を渡し、




「はい、立って
 はい、杖もって」
 




と、言うのです。
そこで、言われたとおりに、
両足で立ち上がると、次には、




「はい、歩いて」



と、促すのです。
こんな頼りない杖で1本で
歩くのぉ?と、
思いつつ、一歩踏み出すと、




なんと、なんと、
よたよたながら、
歩けるのです。
一歩、二歩、三歩と
歩けるのです。
今まで、松葉杖で、
歩いていたのに、
頼りない杖1本で
歩けるのです。




Y先生は、



「歩けたじゃない。
 はい、どんどん歩いて」




と、笑っていました。
その後、2日後には、
杖無しで、歩く練習を始めました。




杖無しで歩けたときは、
嬉しかったですね〜
本当に、嬉しかったです。
やっとここまで来た!
という気持ちで
いっぱいでした。




こうして、なんとか杖無しでも
練習ができるようになり、
よたよたとしつつも、毎日練習し、
23日に退院することになったのです。




本当は、もう少し入院した方が、
足のためにも、体のためにも楽だったのですが、
4月からの仕事のこともあり、
早めに退院することにしたのです。

ただ、まだまだよたよた歩きなので、
生活に戻るための療養生活を少しおくり、
体力も戻すことにしたのです。

そんなわけで、これから、
実践療養生活に入ります。
ネット環境が、あまり良くないので、
今週はもうアップができないと思いますが、
よろしくお願いいたします。

ここまでこれて、本当に幸いでした。
すべてに感謝です。
取り急ぎ、退院報告でした。

ご心配いただき、本当に
ありがとうございました。






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2013年03月21日(木) ■病院生活での発見!その17.感動したこと、ありがたかったこと

さて、今日は、病院内で、
感動したこと、ありがたかったこと、
などを紹介したいと思います。



まずは、
ありがたかったなぁと
思ったことです。




入院したばかりのころです。
手術前で思うように動けず、
着替え、トイレもお願いしないといけないし、
何をするにも手をかけてもらわないといけず、
日に何度かナースコールをしていました。



慣れていないこともあるし
恥ずかしいこともあるしで、
「いつも、すいません
 ありがとうございます」
と、ある日言ったのです。 
すると、その日の担当の看護師さんが、
こう言ってくれたのです。




「今はね、仮の姿なの。
 病院にいるときは、仮の姿。
 できるようになったら、
 自分でできるし、治ったら、
 いつもの自分に戻ればいいの。
 今は、してもらうことを
 気にすることはないの。
 今は、頼むことがまゆさんの仕事。
 それに応えるのが、
 私たちの仕事だしね、
 だから、気にしないで
 ナースコールしてね」




こう言われて、すごくホッとしたし、
今は仮の姿だから、お願いしてもいいんだと
思えて、それから、看護師さんに
素直にお願いし、任せすることにしました。
そして、
「すいません」は、なくし、
「ありがとうございます」
に変えました。
本当にありがたいことばでした。




続いては、感動したことばです。
これには、本当に感動いたしました。




ディルームにいたとき、
こんな光景を目にしました。

少し障害がある60代くらいの男性が、
TVを見ていたところに、看護士さんが
やってきて、明日するという手術について、
説明をしはじめました。



「○○さん、あのね、明日手術するの。
 だから、今日から、
 ご飯が食べられなくなるからね」
「食べられないの?」

「うん、そう、お水は、
 朝まで飲んでもいいからね。
 あとね、お薬を入れるの、
 手につけたりするの(点滴のこと)
 だから、ここで(ディルーム)
 TV見れなくなるけど、
 手術だから我慢してね」




すると、男性は、
顔をゆがめて、



「手術いやだなぁ。
 切るんでしょ、ご飯も食べれない、
 オレ、逃げたくなってきたなぁ。
 逃げちゃおうかな…」




と、言い始めました。
私は、看護士さんは、どういうのかな、
と聞き耳を立ててました。




看護士さんは、
やさしくこう言ったのです。

「大丈夫だよ。
 あのね、明日、先生が、
 ○○さんの体をよくしようと、
 待ってるの。
 ○○さんの体を
 元気にしようとして
 待ってるの。
 ずっと待ってたんだよ。
 だから、手術しよ。
 手術は痛くないし、
 すぐにまたテレビも
 見られるようになるからね、
 ご飯も食べられるしね。
 だからね、ちょっと間だけ
 我慢しよ、ね」





そう言われて、男性は、素直にうなづき、
点滴を受けるために、部屋に戻っていきました。



このような言い方を、
看護士さんみずからの機転で言ったのか、
この病院には、マニュアルがあるのか、
わかりませんが、すばらしいなぁと
本当に感動しました。




男性は、次の日、ちゃんと手術を受け、
今は、元気にTVをみています。

こんな看護士さんたちに囲まれ、
快適な病院生活をおくれていることを、
心から感謝しているところです。

明日は、ちょっと変わった方々を紹介しますね。



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2013年03月19日(火) ■病院生活での発見!その16.リハビリの困ったちゃんたち

毎日、自分の足(特に膝)と体の声に耳を傾け、
向き合う日々が続いています。
こんな具合です。

土日は、先生がついてくれるリハビリはお休みになります。
ですから、自分でやらねばなりません。

特に、骨折した膝の骨もくっついてきて、
自分の体重を膝にかけて歩く練習が始まると、
自発的に練習をしていく必要があります。
そんなときに、体と膝に



「さあ、リハビリやろうね。
 先生から宿題があるからね、
 さあ、行くよ。
 負荷かけるけど、よろしくね。
 ゆっくりでいいからね」




と、声をかけ、
終わった後は、



「ごくろうさま。
 よく頑張ってくれたね」




などと声をかけ、自分の体全部で、
リハビリに向き合うようにしています(笑)
そのほうが、元気がでるし、
膝も頑張ってくれるような気がするからです。
先日、リハビリのY先生とこんな話をしました。



「先生、膝に負荷をかけて歩く練習を
 するようになったら、なんだか膝が喜んでいるの。
 やっと歩ける、やっと自分の役目を果たせるって。
 でもね、足の裏は(足の裏はまだしびれている)
 もう少し時間をくれって、って言ってるの」




すると、先生は笑って、



「本当?
 本当にそう言ってる?」




と言うので、大きく頷き、



「本当ですよ〜
 ちゃんとそう言ってるもん」




と反論すると、Y先生は、



「それなら、もっと膝に
 役割を果たせるように、曲げる練習をしよう、
 はい、力入ってるよ、力抜いて〜」




と言って、まだまだ曲がりにくい膝を、
ゆっくりと押して曲げようとするのでした。
そのたびに、



「先生、いてっ、痛いよ〜」
「そう?きっと気のせいだよ、
 それに、膝のためだよ」
「違う、気のせいじゃない、いたっ」
「いたっと言うと、痛いから、
 違うこと言って、食べ物何が好き?」
「えーーっと、
 グラタン、グラタンっ…(いたっ)
 あ、天ぷらっ、あ、天ぷらっ(いたっ)」




そんなこんなで、なんとか、
辛いリハビリも楽しくやっております。




おかげで、あの嫌いな機械での
膝の曲げ伸ばしは、ついに終了となり
(目標の135度(つまり45度)
 までいったので)
大分、膝が曲がるようになりました。

でも、リハビリのY先生は、
「あと20度はいきたいね〜」
と、張り切って膝を押すのですね(泣)
そのたびに、好きな食べものを叫んだり、
好きな花の名前を叫んだりしています。
ふぅ…





さて、私のリハビリの話が長くなりましたが、
今回は、このリハビリの「困ったちゃん」に
ついて書きたいのでした。
Y先生が、こう教えてくれたので。




「やってと言ったことをやらずに、
 やっちゃいけないことしちゃう人が
 いるんだよね。
 その後、痛くなったりするんだけど。
 痛くなるだけならいいけど、
 悪化することもあるからね」


「宿題を出しても、
 やらない人もいるし、ちゃんと、
 やる人もいる。
 こんなちまちまとしたこと、
 やってられないとリハビリを、
 やらない人もいる。
 途中で帰ったりね。
 その人のことだから、なんだかんだは
 言えないけど、自分でやるとかいって、
 これまた悪化されると困るのだけどね〜」




いるらしいのですね、こんな困ったちゃんたちが。
どんな自己流のリハビリをするのでしょう。

私は、リハビリをしてどんどんよくなってきているので、
リハビリの効果を実感しているのですが、
実感する前に、拒否してしまう方々もいるようです。
リハビリを途中で投げ出して、



「途中で面倒になってやめちゃって、
 腕が上まで上がらない、
 (足が思うように曲がらない)
 最後までリハビリをしておけばよかった」



と、言ってる方が、何人かいました。
リハビリを一人でしようと思っても、
一人だとどうしても甘くなったり、
不安になったりして、できないように私は思います。
リハビリは、確かに万能薬ではないですが、
整形外科の場合は、大切な治療だから、
必ずやった方がいいと思います。

そんな方々を見ているので、
やっているときは、痛いし、キツイけれど、
頑張ってやっています。
あと、もう少しです。
頑張りますっ。



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