まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2011年06月22日(水) ■街の紹介その3…こっ、これはなに?なんでここに?

昨日からの続きで、川越の街の紹介です。

さて、私たちは、せっかく来たのだからと、
駄菓子屋横町をぶらぶらと歩いてみることにしました。
歩いている途中で、小さなふくろう?なども見つけた。








「何か大事そうに守っているね、
 何を守っているんだろうね」




まじまじと観察してみても、
何を守っているかはわからなかったけど、
かわいい何かの守り神のようだった。
どうやら、誰かの贈り物らしかった。

そんな発見などもしながら、
ぶらぶらしていると…突然、




「ひぇ〜〜
 あっ、あれは何っ?」





と驚いたものが目に入ってきた。




だって、びっくり、
これだもん。
蔵造りの街に…








驚きつつ、大急ぎで、
裏に回ってみるとこんな。
全長3メートルくらいは
ありそうなカエルだった。








「ひぇ〜、なになに、
 この巨大カエル、
 なになにっ?」
「知らないわね、
 なにかしらね?」




などと、興奮気味に姉に話しかけると、
冷静な姉は、何か書かれていると教えてくれた。









「ぶじカエル
 わかガエル
 ひっくりカエル
 さわらないでね、よ」





じゃ、なくて、私は、
このカエルがなんでここにいるのか、
知りたいのだった。
でも、そんなことはなにも
書かれていなくて…がっくり。



ともかく、巨大なカエルは、
天にむかって楽しげに
歌っているように見えたのでした。








そして、何だろう、あれは、
などともやもやした気持ちのまま、
先に歩いていくと、またいたのだ。




「ひぇ〜、またいたよ、
 今度は巨大ウサギだぁ〜」










今度は、大きなウサギが
ひっくり返っていた。
またまた大急ぎで駆けつけた。



すると、ひっくりかえって、
足回し運動でもしていて、
楽しげにしているウサギでした。
ほらね。









「なんだろうね〜
 この巨大動物たちは…
 でも、よく
 出来てるなぁ…」




と、感心してみていたら、
ここで、これらがなにかが
わかったのでした。

この続きはあした書きますね。
もっとたくさんの動物たちがいましたよ〜
みんな楽しげでしたよ〜





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2011年06月21日(火) ■街の紹介その2…川越のプリアって知ってますか?

さて、昨日からの続きです。

この蔵造りの街には、懐かしさを覚える、
駄菓子屋横町もあって、見るだけでも楽しめます。
駄菓子や飴などがいっぱい売られていました。
(私はきなこ飴好きですね〜)











さて、そんな蔵造りの街を楽しみながら、
ぶらぶら歩いていると、
こんな看板を見つけました。








「不思議な犬プリアだって!」
「ああ、その犬はとても有名よ。
 TVでも紹介されているよ」
「何が不思議なの?」
「何かあるらしいわ。
 私はあまり好きじゃないから
 詳しくは知らないけど…」




と、このときいっしょにいた姉は、
あまりこの犬に興味がなさそうでしたが、
私は、とても興味があったので、
近寄ってみると、看板には、さらに、
こんなことが書かれていました。









なるほど…
側にいてくれる犬らしい…
なんだか
すごい犬らしい…





と、看板を見ていると、
なんと、そのプリアさまが
ご登場になられ…
そして、なんと、
ひょいとだっこされ、
写真を撮られ始めたのだ。
ほらねっ。









う、うーん…
だっこしている女性は
満足そうだけど…
プリアさまは…
そうでもなさそうだなぁ…




と、正直思ったのだけど、
ともかく、みなさん、
この不思議な犬プリアをだっこして、
写真を撮っていた。

帰ってきてから、
プリアのことを調べてみると、
こんなことがわかったのでした。
伝説があるらしいです…



「プリア伝説

 ある寒い朝の出来事だった。
 ふと店先を見ると袈裟に衣を
 まとったお坊さんが立っていた。
 私がそのことに気づいて
 「可愛い犬でしょう?」そう声を掛けると
 その坊さんはふと視線を私に注ぎこういった。

  「この仔は 可愛い 良い犬だ 
   とかそのように表現をする犬ではない」
   貴方の先祖の生まれ代わりで 
   霊的に格の高い犬ある。
   そして貴方を守るためにやってきた犬だ。
   この犬には癒しの強いパワーがある。
   大事にしなさい。
   今後も幸運ををいっぱい運んでくるよ」

 わたしはあっけにとられた。
 不思議なパワーを持つ犬  究極のいやし犬  
 毛皮を着た天使   PRIA  プリア」

(詳細は→「小江戸川越人力屋」より


ということで、お坊様からの
ありがたい御言葉で、このプリアは、
こうして、癒し犬幸せ犬として
活躍することになったということでした。

そして、テレビ出演も、新聞掲載も、
雑誌に取り上げられて、
大人気になったというわけです。

もともとは、迷い犬だったらしいのですが、
それをこの店のご主人が見つけて、
育てていたらしいのです。



さて、
そのプリアさま…
こんな感じでした






 


うっ、うーん…
私には、
ややお太り気味で…、
疲れているようにしか見えないなぁ。
でも、目は遠くを見ていて、
超越しているのかもなぁ…
ご苦労さま〜
元気でね…




プリアの健康と幸せを、
私なりに祈ってきました。

ちなみに、このプリアがいる
「陣力屋」は、人力車観光のお店のようですが、
喫茶店もやっていて、コーヒーや
名物の石焼きホタテカレーなども、
店内で食べることができます。
(ドリンク付き1000円)

ここに入り食事をすると、サービスで、
このプリアとデジカメ写真を
撮ってもらうことができ、
プリントしたものをもらうことが
できるようです。



でもね、この蔵造りの街には、
実は、もっと不思議なものがあったのです。
この不思議なものは、明日紹介しますね。






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2011年06月20日(月) ■街の紹介その1…蔵造りの街っていいですね

今日は、大分前(3月末)に行ってきたのですが、
なかなかゆっくりと紹介できなくて、
でも、どうしても紹介したかったので、
埼玉県川越市の紹介です。



ご存知の方も多いと思うのですが、
川越は「小江戸川越」とも呼ばれていて、
蔵造りの町並みが残っている
風情ある街です。




ここのところ、
NHK朝の連続テレビ小説「つばさ」の舞台にもなり
年間約600万人を超える方が川越を訪れているそうです。
川越は、新宿や渋谷から電車1本で行けるので、
交通も便利で、人気観光街なんですね。
都心からの日帰り観光でも人気だそうです。




で、この川越に、
用事があって、
行ってきたのですね。





この川越は、大きく分けると、
4つの見所があるようなんですが、



■蔵造りゾーン
 (蔵の街を代表する歴史散策スポット
  重要建築物のオンパレード!)
■本丸御殿ゾーン 
 (博物館・美術館がある)
■クレアモールゾーン
 (ショッピングエリア)
■喜多院ゾーン  
 (文化財の宝庫である喜多院とその周辺)

(詳細は→「川越散策に行こう」



私が行ったのは、主に蔵造りゾーンで、
ここで、いろいろな発見があったんですね。
しかも、意外な、
びっくりな発見でしたよ〜
その話は徐々にするとして…



まずは蔵造りの町並み紹介です。
こんな感じの街でした。














本当に、古い蔵が残っていて、
古い時代に戻ったかのような
感覚になりました。



その中に、こんな店もあり、
街にとけ込んでいて、
楽しめました。









また、道路にも
こんな標識があり、
親切です。








明日から、この街の
発見をじっくりと紹介しますね。

この街も、やっぱりいろいろと
あるようですね。





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2011年06月17日(金) ■本からお話紹介…「与える=いっしょにいる」を実践した太っちょの男性

昨日から引き続き、
今日も、この本からの紹介です。



「心をひらこう」という
ドロシー・ロー・ノルトさんの
書かれた詩に、
鈴木秀子さんが、
その詩にまつわる話を
書かれた本です。








事故にあい、瀕死の重体だった方が語った、
医師も驚いたという話は、こんな話だったのです。




(ここから引用)



「車の下敷きになって意識はもうろうとしていました。
 痛いとか、重い物でからだが押さえ付けられているという
 感覚はなくて、ただ息ができなくて苦しく、
 ああ、もう死ぬんだという感じだけを味わっていました。

 自分だけが真っ暗な世界に閉じこめられ、
 死が近づいている感じでした。
 初めは、家族のことが頭をよぎりました。
 小さい子どもがいるので、
 まだ死ねないと考えましたが、
 だんだん気力が薄れ、子どものことも家族のことも、
 考えられなくなっていました。

 そのときに大きな声が、
 頭の先から聞こえてきたのです。



 「君は一人じゃないよ。
  いっしょにいるよ。
  もうすぐ助けがくるからね。
  大勢の人も見守っているよ。
  僕が君のそばにいるよ。
  車の下敷きになっているから、
  手も届かないけど、
  すぐそばにいるよ。
  君一人じゃないよ」




 繰り返し聞こえてきます。



  「君は一人じゃないよ。
   僕が君といっしょにいるよ。
   まわりで大勢の人が
   見守っているよ」




 「ああ、これが最後だ」と感じると、
 その声が聞こえてくるのです。
 その声が私を生き返らせるのです。
 長い時間に感じられました。



 でも、永遠と思えそうな長い間、
 苦しくて息ができなくなるたびに、
 その声が私に息を吹き返させるのです。
 こうして私は、助けがくるまで、
 生き延びることができました。




 その人は、誰だったかわかりませんし、
 どんな人だったかのか見ることもできませんでした。
 入院して幸い治療を受けている間、がんばれたのも、
 お医者さんが驚くほどはやく回復できたのも、
 私の頭の中で、あの人の声が、
 こだましていたからです。

 

  「君は一人じゃないよ。
   僕がいっしょにいるよ」
   と。




 あの人は、私に自分の命をかけて、
 私に生きる力を与えてくれたのです。
 あの言葉が私の中で響くたびに、
 私は少しずつ心がひらかれていきました。



 私もこうして命を再び与えられたのですから、
 何か小さなことでも、自分のできることを、
 他の人に与えながら生きていきたいと、
 つくづく思います。
 あの人は、私の命を救ってくれたと同時に、
 
 「私は、人が生きていく勇気が出るような、
  何かを他の人に与えることが
  できるんじゃないか」




 という思いを、私に与えてくれたのです」



この消えてしまった太っちょの男の人は、
とっさに自分のできることをしようと考えたのでしょう。
そして、その心をひらいた思い切った行為が、
瀕死の人に生きる力を与えのです。

私たちは、いざ心をひらいて与えようとすると、
おじけづくことが多いのです。
しかし、この太っちょの男の人は、
命をかけて車の下敷きになった人を救おうとしました。
自分の命が奪われるかもしれないという
危険をおかしたのです。(略)

与えるというと、私たちは物を与える
プレゼントを感ががちです。
もちろん、その人が喜ぶようなプレゼントを
することも大切です。

プレゼントとは、自分の心の表れだからです。
「私は、あなたのことを大切に思っています」
ということを、物に託して人に贈るからです。



しかし、物に託さないプレゼントは、
もっとすばらしいものです。
プレゼントという言葉は、
プレゼンスという言葉に語源をもっています。
プレゼンスとは、
「存在する」「いる」ということを意味します。
つまり、
「あなたを大切な人として私はともにいます」
という意味です。




太っちょの男の人は、
「与える=いっしょにいる」
を実践しました。




他の人に与えようと素直に自分の心の深みを
ひらいていくとき、人間同士はお互いに、
すばらしいものを与えあうのです。
そしてまた、その力によって、
もっと心がひらかれていくのです」


(ここまで引用)




太っちょの男性がとった行動には、
このような意味があったのですね、
すごいですね…



想像ですが…
この太っちょの男性も、かつて、
このように命をかけて助けてもらったことが
ある方だったのではないか、そして、
次は自分も助けようと思っていたのではないかと、
私には思えてきます。

それが、瀕死の男性にも伝わり、
「私は、人が生きていく勇気が出るような、
 何かを他の人に与えることができるんじゃないか」
と思わせた、と思えるのです。
勇気を与える連鎖だなぁと。




私には…情けないことですが、
太っちょの男性のような行動ができるとは、
とても思えませんが、
「与える=いっしょにいる」
だとすれば、
誰かが「本当にそばにいてほしい」
と願うときには、静かにそばにいてあげらえる、
そんな自分でありたいと思います。


みなさまは、
どんな感想をお持ちになりましたでしょうか。
今日は、この本からの紹介でしたが、
この本の中には、いい話がいっぱい書かれています。
ぜひ、読んでみてくださいね。








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2011年06月16日(木) ■本からお話紹介…太っちょの男のとった行動

今日も、本からのお話です。
今日は、この本からの紹介です。



「心をひらこう」という
ドロシー・ロー・ノルトさんの
書かれた詩に、
鈴木秀子さんが、
その詩にまつわる話を
書かれた本です。







ドロシーさんが、書いた詩は
このようなものです。



◆心をひらこう


心をひらいて、与えよう
心をひらいて、分かちあおう
心をひらいて、受けとろう
心をひらいて、気遣おう
心をひらいて、素直になろう
心をひらいて、感謝しよう

心をひらいて、うなずこう
心をひらいて、寄りそおう
心をひらいて、認めよう
心をひらいて、元気になろう
心をひらいて、勇気を出そう
心をひらいて、共感しよう
心をひらいて、賢くなろう
心をひらいて、ほっとしよう
心をひらいて、愛そう

見て
聞いて
匂いをかいで
味わって
世界と触れあおう

手をつなごう
あなたの隣の人と

目をひらいて
命をつかもう
そうすれば
あなたは花開く


(石井千春訳)




この詩に、鈴木秀子さんは、
こんな話を書かれています。




(ここから引用)


■「心をひらいて、与えよう」


大きな交差点で、2台の車がぶつかり、
一人の男性が車の下敷きになって、
出られなくなってしまいました。

大勢の人が集まってきましたが、
どうすることもできず、
救急車がくるのを手をこまねいて
待っているだけでした。

なかなか救急車が来ません。
下敷きになった人のうめき声が聞こえるので、
生存は確認できるのですが、
まわりの人たちは、
はらはらしていました。

そのうちに、車のまわりに
輪をつくって立ちつくしていた人の中から、
一人の太った中年の男が車に近づいていくと、
地べたに腹這いになりました。


そして、車の下に頭を突っ込み、
どうにかして車の下に入り込もうとしています。
からだを動かして、車と地面の間の狭い空間に、
もぐりこめばこむほど、その姿は、
不格好で、トドのようでした。




「危ない、止めろ。
 車に押しつぶされるぞ」




と、まわりから声がかかりました。
でも、その男は、
太っちょの身をよじらせながら、
おしりをぽっこり小山のように盛り上がらせて、
足をばたばたさせています。



ついに上半身を
車の下にもぐらせました。
そうこうしている間に、
救急車がやっと到着しました。




レスキュー隊がジャッキをつかって、
車を持ち上げると、顔を真っ赤にして、
トド男は這い出してきました。
大きな声で、



「ああ、助かった。
 からだが車の下敷きになって、
 もう少しで死ぬところだった。
 何しろ、あんな狭いところに
 潜り込んだら、
 身動き一つとれなくてね。
 車の重みがからだ中に
 どんどんのしかかってきてね」




と、いいました。
続いて、やっと車の下敷きになっていた人が、
助け出されました。
ほとんど意識がありませんでした。

救急車に乗せられてその人が去ると、
立ち尽くしていた野次馬の人たちは、
まだ真っ赤な顔をしている太っちょの男に向って、
口々に言いました。



「いったい、おまえさんはそのからだで、
 車を持ち上げようとしたのかね。
 そんなことでできるはずもないのに」
「車の下にもぐりこんで、
 自分も下敷きになったかもしれないのに。 
 なんであんなばかなことをしたんだよ」
「見境なしにあんな無謀なことをするなんて、
 たいした度胸だよ。
 でも、助かってよかったよ。
 二人とも助かって…」




その男は、まだ顔を真っ赤にしたまま、
皆に頭を下げました。



「ご心配をおかけしました。
 見境なしに死んでも
 やってしまうのが、
 私の欠点でして…」




その男は、皆から離れて、
どこかに消えてしまいました。

それから、しばらくの後、
一つの記事が新聞に載りました。



それは、
車の下敷きになった男性が、
車の重圧にもかかわらず
生き延びたことに、
医師が感心したとに、
その人が、こう言ったと
いうのです。



(ここまで引用)



あの太っちょの男は、
いったい何をしたのでしょう?

そして、
車の下敷きになった方が、
生き延びた理由は、
いったい何だったでしょう。
みなさまは、想像つきますか?
この続きは、明日書きますね。




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2011年06月15日(水) ■本からお話紹介…反抗的な子が母からもらったもの

今日も、本からの紹介です。
こんな話を見つけて、心にじ〜んと来ました。


今日紹介するのは、この本からです。



「こころのチキンスープ8
 探しものは何ですか」










(ここから引用)



「アイリーンへの手紙」より
(アン・アイリーン・ウィークス)



私には3人の子どもがいます。
1番上でただ1人の男の子は、父親の名前をとったポール。
父親譲りの茶色の目と巻き毛をしているのは末っ子のテレサ。
真ん中の子は、私と母の名前をとってアイリーンと名付けました。

母は、アイリーン・アンといい、それをひっくり返して、
私にアン・アイリーンと名付けたので、私も最初の女の子が
生まれると同じように自分の名前を逆さまにして、
アイリーン・アンと命名したのです。
アイリーンは、何と生後5ヶ月には
自立心の兆しを見せ始めました。
人に食べさせてもらうのを拒み、
何でも自分でやろうとしたのです。

3人の子どもを育てるのは、とても楽しいことでした。
どの子もみな勤勉で、しかもユーモアがあり、
これと決めたことは一生懸命やりました。



ただ、どこの家庭でもそうでしょうが、
わが家でもときには、親が子どもの行動にひとこと、
言わなければならないことがありました。




ポールとテレサの場合は、こちらの言い分を黙って
受け入れてくれることもあれば、言葉に出して抗議して
くることもありましたが、そんなときもきちんと話し合って、
最後は必ずお互いにわかり合えるものです。



ところが、アイリーンだけは決して
話し合いに応じようとしませんでした。
私たち両親が何か言おうとしても聞く耳をもたず、
さっさと2階の寝室に駆け上がり、
ドアをバタンと閉めて、
音楽をガンガンかけるのです。
こうして、話し合いなんかしたくない!
と態度で示すのでした。




娘がまだ小さい頃は、私も何度か言って
聞かせようとしました。
でも、かえって反抗的にさせるだけでした。



ある日、私たちの言い分を
どうしてもわかってもらおうと、
私は彼女に手紙を書きました。

私たち両親がどういう立場にあり、
彼女のどこを改めてほしいと
思っているかを書きました。




私は、翌日娘が学校に行ってから、
彼女のベッドの上に手紙を置きました。



アイリーンはその手紙のことを
ひとことも口にしませんでしたし、
彼女がそれを読んだという証拠もありません。
しかし、彼女の態度が変わったのです!

それから何年も、私はことあるごとに、
彼女の部屋に手紙を置きました。
アイリーンが学校へ行っているあいだ、
そして仕事やデートにでかけているあいだに、
おそらく1年に、2〜3通の割で、
14年間にわたって…




彼女は、1度も手紙を受け取ったなどと
言いませんでしたし、内容について
話すこともありませんでした。
しかし、彼女の態度が変わるのでした。

ときたま、
「手紙なんて書かないでよ!」
と、言いながら、2階に駆け上って
いくことはありました。



が、もちろん、
私は書きました。




1990年に子どもの父親が亡くなり、
その3年後にアイリーンは結婚することになりました。

私は虫目の母親として、
あれこれ口出しし過ぎないよう心に決めました。

すべてが順調にいっていましたが、
結婚式の1ヶ月前になって私たち親子は、
意見の食い違いから言い争いました。
娘は、腹立たしげに言いました。



「私はもう24歳よ。
 養護教師としても立派にやっているし、
 もうすぐ結婚だってするんですからね」と。
それに、
「手紙なんか書かないでよ!」
とも。




ええ、もちろん、
私は書きました。




結婚式の3日前に、アイリーンは、
新居にもっていくものを荷造りしながら言ったのです。



「クローゼットの中に、
 捨てられない箱があるの。
 お母さんが私に書いてくれた手紙が
 全部入っている箱よ。
 私、あの手紙をときどき
 読み返していたのだけど、
 いつか娘ができたら、
 娘にも読んで聞かせたいと
 思っているわ。
 ありがとう、
 お母さん」と。


ありがとう、
アイリーン。




(ここまで引用)




私は、母から手紙などもらったことがありません。
もらったらどんな気持ちになるものなのでしょうね。
そして、どんな内容の手紙だったのでしょう、
読んでみたいですね。

いろいろと調べてみたのですが、
手紙の内容までは、わかりませんでした。
わかったら、報告しますね。

この本も、いい本ですので、
機会があったら、読んでみてくださいね。





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2011年06月14日(火) ■小説家山本周五郎のことば

ダイヤル回線で不便を感じながらインターネットに接続し、
うんと以前には、これを使っていて、
(ものすごくのんびり接続って感じです)
それがADSLになり、光回線になり、それから、
どこでも使える無線を使うようになり…
便利になったのだなぁと、しみじみ感じます。

でも、こうして不便になることも、
ある日突然、この便利さがなくなることもあるし、
いつも便利があるのは当然ではないんだなぁとも思いました。
便利さに感謝しようと思います。




さて、気を取り直して、
今日は、本からのお話です。



山本周五郎さんって、ご存じですか?
かつて大人気の時代小説家で、
「樅の木は残った」などで有名で、
心に残る話をいっぱい書かれています。




今は、あまりご存じない方が多いかもしれませんね。
私は、山本周五郎さんの小説の大ファンで
夢中になって、ほぼすべての本を読みました。
しかし、読んでいたのは20代の頃で、
すでにそれから、○十年もたってしまいました(笑)
今は、内容をすっかり忘れていますが、
その当時は、ものすごく感動し、
今でも、覚えていることばもあります。

そして、先日、こんな本を見つけて、
読んでみました。
すると…



「ああ、こんなことが書かれていたのか…
 あの頃には、このことばの意味が
 わからなかったね〜」




などと発見がありました。
今日は、その山本周五郎さんの書かれた本から、
心に残ることばを集めたこの本からの紹介です。



「山本周五郎のことば」
清原康正著







今日は、この本の中の、
「さぶ」というお話の中からのことば紹介ですが、
「さぶ」とは、こんな話です。




(ここから引用)


《「さぶ」 1963年朝日新聞掲載》


江戸の下町にある経師屋(きょうじや)芳古堂に
住み込む職人の栄二とさぶは同じ年ながら、
外見も性格も正反対であった。

男前で何ごとにも器用な栄二は、見かけは愚純でのろまだが
善良で誠実なさぶをなにかにつけてかばい、励ましてきた。
2人は兄弟以上に仲がよく、固い友情で結ばれていた。

物語は、この2人が15歳のときから始まり、
23歳になったとき、栄二に思いもよらない災難が
降りかかる。
栄二が身に覚えのない罪で、石川島の人足寄場に
送られてしまったのだ。

人間を信じられなくなった栄二は、面会に来るさぶに
会おうともせず、自分をはめた者やつれない対応をした
店の者への復讐心に燃えていた。

だが、人足寄場の日々の中で、栄二は人間にとって
何が真実かを学び、精神的にも成長していく。
その根底には、さぶの無償の献身があった。
2人の若者の精神的な成長をたどった青春成長小説。




《「さぶ」からのことば》



「人間が欲に負けるといのは、
 つくづく悲しいもんだと思いますよ」


「人間のすることに、いちいちわけが
 なくちゃならない、ってことは
 ないんじゃないか、
 お互い人間てものは、
 どうしてそんなことをしたのか、
 わからないようことをするときが
 あるんじゃないだろうか」


「世の中には生まれつき一流になるような
 能を備えた者がたくさんいるよ、
 けれどもねえ、
 そういう生まれつきの能を持っている人間でも、
 自分ひとりだけじゃなんにもできやしない、
 能のある1人の人間が、その能を生かすためには、
 能のない幾十人という人間が、
 眼に見えない力をかしているんだよ」


「人間が人間を養うなんて、
 とんでもない思い上がりだわ、
 栄さんが職人として立っていくには、
 幾人か幾十人かの者が陰で力を
 かしているからよ、
 さぶちゃんはよく言ったでしょ、
 おれは能なしのぐずだって。
 けれどもさぶちゃんの仕込んだ糊がなければ、
 栄さんの仕事だって思うようにはいかないでしょ」


「世間からあにいとか親方とかって、
 人にたてられていく者には、
 みんなさぶちゃんのような人が、
 幾人かついているわ、
 ほんとよ、栄さん」


「おれは島へ送られてよかったと思っている。
 寄場であしかけ3年、
 おれはいろいろなことを教えられた、
 ふつうの世間ではぶっつかることのない、
 人間同士のつながりあいや、
 気持のうらはらや、
 生きてゆくことの辛さや苦しさ、
 そういうことを現に、
 身にしみて教えられたんだ、
 読本でも話でもない、
 なま身のこの体で、
 じかにそういうことを教えられたんだ」



(ここまで引用)



「さぶ」は、本当にいい話でした。
この「さぶ」には、山本周五郎さんの
基本的テーマが貫かれているそうです。

山本周五郎さんの小説は、短編が多く、
読みやすく、話の筋もわかりやすいので、
どんどん読めるので、おすすめです。
そして、忘れていたあたたかい気持ちを
思い出させてくれる本です。
ぜひ、一度読んでみてくださいね。



本日紹介した「さぶ」は、
こちらです。









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