| 2009年12月16日(水) |
暮れの街角模様…いろいろあるね。 |
さて、今日は、このところの ウォーキングで見つけて、
「あらら、 こんなものもあるのね、 ご苦労さまです」
なんて思ったものたち紹介です。
最初はこれね。

昨日まで、銀杏の大きな木の手入れを紹介して いたので、目についたのだった。
よくみるとわかるのだけど、 この木は、昨日のいちょうの木と違って、 枝をばっさりと切られていたのだった。 そして、その枝から、 こんな枝(葉っぱ?)が生えてきていた。


「ぽやぽやのできたての 枝だね〜 頑張っているね」
ちょっと気の毒だなぁと思ったけど、 住宅街だし、こんなに窓にも近いから、 仕方ないね、と、思ったのだった。
「いろいろとあると思うけど、 元気で、また枝伸ばしてね。 ご苦労さま、またね」
と、この木に声をかけてきた。 5月頃には、枝が伸びているといいな。
さて、続いては、こちら。 路地に入り、歩いていると、 なんだか赤いものを見つけた。

「あ、クリスマスのようだね〜 赤く塗ってあるね」
と思い、近づいてみると、 こんな感じにクリスマスになっていた。

古いミシンに赤いペンキを塗り、 これをテーブルとしているようだった。 もちろん、バケツも赤く塗られ、 路地のいっかくが明るい感じになっていた。
ふと、上を見ると、 自転車も赤く塗られ、 うやうやしくこんなふうに飾られていた。

また、こんな古いカメラも、 入り口に飾られていた。 古いものを上手に利用していた。

写真を撮っていると、 店主がVサインをしてくれた。 店主もとても明るいのだった。 (赤くはなかったけど…)

「宣伝してね〜 クリスマスやるよ〜」 って。
「は〜い!」
なんて、調子よく返事をしてきたけど、 帰ってきてから、写真を確認したら、 お店の名前が分かるものがなかった…
「ご店主、ごめん」
みなさま、新宿の路地に入って、 この赤い自転車とミシンを見つけたら、 ぜひ、入ってみてください、 よろしくお願いいたします。 韓国料理系のお店です。<(_ _)>
ということで、12月の街角でした。
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| 2009年12月15日(火) |
この怖い作業は、いくらくらいするのか? |
昨日からの続きになります。
木の下の方にいた責任者らしき人をみつけて、 驚かせないように、存在を示しつつ、 静かににじり寄り、低い声で話しかけた。

「あっ、あの… 話しかけて… いいですか?」
すると、その方は、 こちらをちらっと見て、 意外にも、
「はい、いいですよ、 なんでしょう?」
と、気持ちよく答えてくれた。 しかし、そう答えると、 すぐに、顔は木の上に向けた。
その様子をみて私も、 おじゃましてはいけないから、 聞くのは最低限にしようと思い、 急いでこう聞いた。 すごく、素朴なことだけど。
「あの〜 怖くないですか?」
すると、その方は、 速攻でこう答えた。
「怖いですよ」
「そうですよねっ、 怖いですよね」 「あの高さになると、 本当に怖いですよ、 慣れてはいますが…」 「かなり細い枝まで登るんですね」 「ええ、でもあれが限界です」
ということで、専門家でも怖く、 ここまでが限界だとわかった。
「命綱しているんですか?」 「してますよ。 ちゃんとしないと、まずいので、 命綱ベルトに綱をつけて、 木の枝の太いところにつなげてますよ。 ただ、木は弱っていると、太いところも 衝撃で折れることがあるので注意ですけど」
「1本終えるのに、どのくらい 時間はかかるんですか?」 「だいたい1時間くらいかな。 でも準備などがあるから、 もっとかかるけど」
横でこんな話をしながらも、 その方は、上の方から目をそらさなかった。
私は、その様子を見て、 もう話しかけるのはよそうと思い、 お礼を言ってこの方から離れた。
そして、また、 背筋をざわざわさせながら上を見上げて、 ホントすごいなぁ、なんて思っていたら、 今度は、切った枝を掃除する方がやってきた。 ちょうど、私の前で止まったので、 私は、今度はこの方に話しかけた。
「あの〜 この街路樹全部やるのですか?」 「おそらく、 枝振りの悪いものだけだと思いますよ」 「すごい作業ですね」 「ええ、いちょうは、大きくなるので、 手入れは大変ですね」
ということで、 いちょうのお手入れは大変らしかった。 私は、こんなことも聞いてみた。
「ちなみに、この木をこんなふうに、 お手入れすると、1本どのくらい かかるんでしょうね?」 「そうねえ〜自宅だと、 この作業だと、4〜5人は必要だし、 クレーン車も必要だから、 だいたい16〜20万くらいかな。 もっとも高さや手入れのし具合にも よるけどね。 あ、こんなふうに枝の始末も こちらでしてね」 「ふぅ〜ん」
ということで、お値段も 知ることができたのだった。 わかったからといって、 依頼するわけではないけど、何となく、 お値段は聞いてみたくなるのだった。
私はふたたび、教えてもらった お礼をいい、この掃除の方からも離れた。 枝切り作業は、まだ続いていた。 どうやって降りてくるのかまで、見てみたいと 思ったけど、まだ時間がかかりそうだったので、 それはあきらめて、この場を離れたのだった。
ということで、いちょうのお手入れ、 枝きり作業の一端を知ることが出来たのでした。 よかった、よかった。 でも、本当に危険な作業ですね。
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| 2009年12月14日(月) |
わぁ〜怖いね、怖いね、平気なのかしら? |
昨日は、失礼いたしました。<(_ _)> やはり、年末は何かとばたばたしますね。 さて、今日は、この光景を見つけて、
「ひぇ〜ひぇ〜 すごいねえ〜 でも…怖いね、怖いね、 私じゃ、とても無理だね〜 なんぼお金をだされてもね」
なんて思ってしまったことです。 もっとも、これが出来る人は、 相当限られると思いますが…
先日、 暮れの街をいつものように、 元気にウォーキングしていると、 こんな光景に出合った。

「げっっ…… あんな上の方に、 人がいる!!」
街路樹の手入れのために、 木の上の方に人が登って枝を カットしていたのだ。
わかりますか? 高い枝の先の方にいる二人。
高いところが怖い私にとっては、 見るだけで、体中がざわざわしてきて、 とても落ち着かない気持ちだった。 でも、興味があったので、 立ち止まって見てしまったのだけど。
そして、この枝の先の二人に、 クレーン車に乗っている人が、 大きな声を出して、枝のカットの 指示をしているようだった。

「もっと上がれ〜!」
なんて指示らしいように 私には見えた。
「ふぅーむ、 これは相当危険な任務だ。 この木は、どうみても、 高さが10メートル以上あるもの。 しかも、あんなに細い枝に登って… 怖いね〜 大丈夫なのかしら…」
と、私はうんとはらはらしながら、 体中ざわざわさせながら見上げていた。
しかし、 そんな私の心配をよそに、 右側の人は、さらに、 枝の先に登っていったのだ。 (指示通りなのか) 一枝一枝の節に足をかけて。

登るたびに、 細い枝は、 少ししなる…
「えっっ…… もうだめだめ! 登っちゃだめだよ。 それ以上登ったら、 枝がおれちゃうよ。 ダメダメ〜」
恐怖のあまり声を出しそうになったが、 変な声を出したら、それこそ上の二人が 集中力をそがれ危険なので、 心の中だけでそう思っていた。 体中から冷や汗を出しつつ…
知らなかったね、 街路樹の手入れに、 こんなこともしているとは…
そんなことを思いつつ、 この光景を見守っていたら、 木の下の方に、全体の責任者らしき人の 姿を見つけた。
ちょっとなら、 話しかけても大丈夫かしら? それとも、危険な任務だから、 話しかけたらダメかしら?
こんな光景に出合うと、 どうしても話を聞きたくなる。 そこで、私は、思い切って、 静かにこの責任者らしき人に、 声をかけてみた。 おじゃまを承知で… あ、もちろん、細心の注意を払って。
「あっ、あの… 話しかけて… いいですか?」
この続きは、明日また書きますね。
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《お知らせ》
すいませ〜ん。 今日は、お休みいたします。 ちょっと昨日、ばたばたして。 せっかく来て頂いたのにすいません。 明日は、大丈夫です。 どぞ、よろしくです。 <(_ _)>
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| 2009年12月10日(木) |
「がばいばあちゃん」のお話その5…「金持ちも貧乏も」 |
今週は最後まで、 「がばいばあちゃん」の紹介です。 あまりにも書くことがたくさんあって…(笑) 楽しい話や
「なるほど、ばあちゃん、 そうくるか〜」
さすが洋七さんのばあちゃんだ、 なんて感心することばかりで… 洋七さんの言葉もいいのですけどね。
今日は、以下の2冊の本からの紹介です。 おすすめの本ですよ〜
「がばいばあちゃん 幸せの教え」
「愛蔵版 佐賀のがばいばあちゃん」 ※この本には、カラーのイラストが書かれていて、 雰囲気が伝わってきていいですよ〜
今日は、昨日からの続きで、 ばあちゃんの言葉を中心に書きますね。 きっと、心に残る言葉があると思います。
■「がばいばあちゃん 幸せの教え 80〜81ページ」
「頭のいい人ばかりでも ビルは建たん。 例えば設計士が頭がよかった。 でも設計士ばっかりいても ビルは建たんよ」
だからって穴ばかり掘ってもビルは建ちません。 余計建たないすわ、そんなん。 社会ってのは色々な人が手を組んで、 はじめて上手にいくもんですわ。(略)
人間は何から何まで自分でできるわけがない。 だったら自分の不得意なことと 相手の不得意なことを助け合って、 楽しい人生を作り上げていけばいいと思うんです。
そうすれば、薄っぺな知識でできたものより、 すばらしい何かを作り上げることが きっとできるんですよ。
■「がばいばあちゃん 幸せの教え 107ページ」
「頭がええ人も、頭が悪い人も、 金持ちも貧乏も、 50年経てば、 みーんな50歳になる。 心配するな!」
ばあちゃんはいい言葉を残してくれたもんですよ。 本当に人生ってのは、いい時も悪い時も一瞬ですわ。 結局は、みーんな白髪が生えて、 最後にお墓にはいってさようならですもんね。
私も今から6年前、50歳の時に、 佐賀が中学の同窓会があってね。
安心しましたよ。 昔、頭が良かった子も、 金持ちのボンボンだった子も、 みんな50歳になってました。
これが、金持ちだけ42歳だったら ムカっとくるもんね。 頭がええ人だけが45歳だったら、 「くそ!私も勉強しとけばよかった」 って思うからね。 もう、みんな揃いもそろって50歳よ。
■「がばいばあちゃん 幸せの教え 112ページ」
ある時なんて集金に来た人とね、 ばあちゃんはこんなやり取りしてましたよ。
「徳永さーん、 集金に来ました〜」 「結構です」
言われた方も 「……はあ、そうですか……」 しか言葉を返せません。 「結構です」 なんて言われたら、取りようもありませんよ。 仕方ないから、集金の方は、 「じゃあ、また来まっさ!」 と帰るんです。 そうしたらばあちゃんは、 集金の方の背中に向かって、
「もう来こんでよか!」
って見送ってました。 私は腹抱えて笑いましたよ。
水道屋さんとのやり取りも面白かった。 集金に来た水道屋さんは、申し訳なさそうに、
「……すいません徳永さん、 水道代が3ヶ月溜まってますわ」
と言ったんですよ。 そうしたら、ばあちゃんは、 私の顔を見ながら首をかしげて言うたんです。
「そんなはずないな…… だってこの3ヶ月、 水なんか飲んだことないなあ」
わたしゃ、その言葉聞いて目が点になりましたよ。 でもばあちゃんに合わせなければ仕方ないんで、 「うん!」と言うしかありません。
飲んだよ、水は! 砂漠にいるトカゲやあらへんのやから! 3ヶ月も水飲んかったら、 エジプトのミイラになってしまいますわ。
■「がばいばあちゃん 幸せの教え 141〜143ページ」
「クラスの55人全部が 頭ええことないがな。 55人みんなが頭よくて、 学級委員になって、 東大行って、総理大臣になったら、 庶民は誰がやんの」
人間そんなもんですよ。 頭のいい人は疲れるのよ。 頭がええ人が素晴らしい人生とは限らんて。 国民のため、他人様のために頭を絞らにゃ いかんのですよ。 自分のことだけに頭絞って悩んでる 国民の方が幸せですよ。
■「がばいばあちゃん 幸せの教え 214〜215ページ」
ばあちゃんが万病に効く薬として 持っていたのは正露丸。 そして体温計。 家にあるのはそれだけでした。
今みたいにすぐに病院に行こうという 時代じゃありませんでしたしね。 まず私がお腹が痛いと言うと、 いつもばあちゃんは薬箱から正露丸を 一粒だして飲ませてくれました。 もちろん歯が痛いときも正露丸でした。 あるとき私が筋肉痛でばあちゃんに、
「脇が痛い」
と言ったら、
「脇の下に正露丸挟んどけ」
と言われました。 脇の下からものすごい臭いが漂ってくるんですよ。 でもその通りにすると、 脇の下がすーすーして効いたような気がするの。 熱がある時には、
「正露丸潰して額に塗っとけ」
と言ってましたね。 そうすると鼻の中の通りの良くなったんです。 一度、38度の熱を出したとき、 ばあちゃんは、
「大丈夫、 お前やったら40度は出せる。 がんばれ!」
と応援されたことがあります。 私は、 「出さなあかん」 と思って寝込みましたけどね。
■「がばいばあちゃん 幸せの教え 217ページ」
冬場のばあちゃんの手は、 アカギレでガッサガサになってました。 もうワセリンをつけたところでどうにも ならないくらい、ひどく ヒビ割れていたんですわ。
私とばあちゃんは小学校4年まで お風呂に一緒に入っていたんです。 ばあちゃんは私の背中をガサガサした手で 流しながら、
「ヘチマいらんやろ」
って言ってたもん。 ご飯の釜を洗うにも、
「タワシはいらんばい」
なんて、それくらいガサガサしてた。 本当に気の毒でした。 「寒い、寒い」と 布団にくるまって出てこない私に、 ばあちゃんは言ってました。
「“暑い”“寒い”とうるさく言うな。 夏は冬に感謝して、 冬は夏に感謝しんしゃい」
季節は移ろい変わっていきます。 そんなことも忘れて人は新しい季節がくるたびに、 いつも文句ばっかり。
ばあちゃんは次に訪れる春を楽しみに、 冬の寒さを耐えていたんでしょう。 そこにはやっぱり希望があったんでしょうね。
(ここまで引用)
最後に、 「「がばいばあちゃん」のお話その2… 「職業は掃除婦」」 で、書いたお話、 末娘の明子さんの結婚の話の続きを…
■「愛蔵版 佐賀のがばいばあちゃん 75〜76ページ」
花嫁衣装を着た明子おばさんが、
「お母さん、ごめんなさい。 家はボロボロだし、 アラタちゃんはいるし、 お母さんはトイレ掃除に行っていて、 私、恥ずかしくて… すみませんでした」
と、言った後、
「明子……」 ばあちゃんは、 自分も明子おばさんに 向かい合って座り、 そっとハンカチで 目頭を押さえています。
若く美しい明子おばさんは、 お金のない貧しい暮らしと、 知的障害児のアラタのいることが 恥ずかしくて、家を出て行ったのでした。
けれど、いざお嫁に行く時になって、 母親にあやまり、 生まれた家から嫁ぎたいという 思いから、花嫁姿で ばあちゃんの家に現れたのでした。
もちろん、そんなことがアキヒロに分かったのは、 ずっと後でしたが、お人形のようにきれいな 明子おばさんが、泣きながら手をついて あやまった姿と、気丈なばあちゃんの涙は いつまでも忘れることができませんでした。
(ここまで引用)
「がばいばあちゃん」本当に、 「がばいばあちゃん」 だと思いませんか。 しかもスーパーがばい!!
私は、がばいばあちゃんの本が好きで、 気分が落ち込んだ時など読み返します。 (ほとんど持っています(笑)) そして、ばあちゃんに元気ばもらいます。
今回は、がばいばあちゃんのがばいぶり、 ほんの一部分を紹介いたしました。 本当のがばいぶりは、本を読んでみてください。 ばあちゃんのすごさ、たくましさ、 楽しさ、ステキさがもっと伝わってきますよ。
そして、 「つまらないことをグチグチと言ってちゃいかんな、 もっと大らかにほがらかに生きなきゃね」 なんて思えてきます。 この本を紹介できたこと幸せに思います。 機会がありましたら、読んでみてくださいね。 だまされたと思って、ぜひ。
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| 2009年12月09日(水) |
「がばいばあちゃん」のお話その4…「幸せの教え」 |
今日も、昨日からの続きで、 島田洋七さん著作の 「がばいばあちゃん」からの お話紹介です。 今日は、以下の本からの紹介です。 これまた、とてもおすすめの本ですよ〜
「がばいばあちゃん 幸せの教え 」
さて、今日は、がばいばあちゃんの言葉を たっぷり紹介しますね。 ますます、ばあちゃんファンになること、 まちがいなし!です(たぶんね)
■14ページから
「コツコツやってもなあと思う前に、 コツコツやりなさい。 コツコツやることが、 当たり前のこと。 コツコツやってることなんて 意識することじゃない」
ばあちゃんが口を酸っぱくして 言っていた言葉です。(略)
それをアホな人は、 「人間なんか一発勝負」 とか言いますね。 一発勝負に賭けるにも、やっぱり 勝負の前までに誰にも負けない努力が 必要なんですけどね。
コツコツやった結果は 必ずいつか叶うもの。
私はいつもばあちゃんのこの言葉に 勇気をもらっています。
■31〜33ページ
(※洋七さんが、頂点から落ちて、 仕事がなくなったとき)
その時に佐賀に帰って、ばあちゃんに 「暇になったばい」 と言ったことがあります。 普通だったら 「もう1回、1から働らかんか!」 って叱ると思いますが、でも、 ばあちゃんはそんなことは言いませんでした。 私が
「人生山あり、谷ありだね」
って言ったら、ばあちゃんは笑顔を浮かべて、 こんなことを言ったんです。
「昭広(洋七さんの本名)は、 山あり谷ありの本当の意味が分かってない。 1回頂上に登ったら、 自分から谷に降りて行け。 谷にはきれいな川があって、 冷たい水がある。 その水飲んで、体洗って、 もう1回山に挑戦しろ」
「頂上というとこは記念写真撮ったら降りてこい。 頂上は住むところじゃない。 ご近所さんもいなければ、 電気も水もないやろ。 あんなとこにおったら気が変になる。 降りてきて、もう1回体を洗え。
みんな谷におるのが普通や。 谷の気持ちが分からんヤツが 頂上行って何すんねん。 谷には川が流れてるやろ。 そこに鳥もきてるし、 魚も泳いで、周りの人はそこで洗濯して、 みんな集まって来るのが谷や。 あれ(頂上)は嘘や、 想像の世界なんやで」
パシッと言われました。(略) 一度手にした地位とか名声とか色々なもの。 それこそ頂上と呼ばれたところであったなら、 絶対に降りたくないもの。 でも、私はこのばあちゃんの言葉で救われました。
人生には冷たい水で喉を潤すことも必要です。 しっかりとそこで体を休めて、 また山に登ったらいいじゃないですか。 一度見知った山ですもん。 もう怖いことなんて何もありませんよ。 人生は何度でもチャレンジできるんだからね。
■38〜39ページ
「世の中、嘘とホラがあるから おもしろい」
ばあちゃんが言っていた言葉です。 お金のからんだ嘘はダメですよ。 嘘やホラは、世の中にないと絶対におもしろくない。
普通に事実ばかり伝えても、 そこに潤いがないし、 会話に華なんて咲かないですよ。
日本昔話なんか、私のばあちゃんは、 「全部嘘や」と言ってましたもん。 ばあちゃんは断言してました。
「60年間川の前に住んどるけど、 1回も大きな桃なんか 流れて来んかった」
「一寸法師も嘘や。 川のとこにそんなんこんかったわ! そんな小さなおっさんはおらん。 池のめだかでも1メートル以上あるのに」
「かぐや姫も嘘や。 竹をバサーって切ったら中も切れてる。 痛いわー!って出てくるハズや」
「急がば回れ」ってことわざも、 ばあちゃんは、 「急ぐ時はまっすぐ行け」 って言うてましたよ。 電車に間に合わんぞって。 (略)
こんなふうにね、 やっぱり人と会話する時には、 相手を楽しませようと思うことも必要なんですよ。 それだけで笑いが起きますもん。 普通の会話は嘘とホラがあるからおもしろい。
■46ページ
今でも私の記憶にしっかりと刻まれている、 ばあちゃんの言葉。
「今日は久しぶりに、 卵かけごはんの卵抜き。 卵抜きやから、 しょう油かけて食わんか」
久しぶりでもなんでもない! いつもそれやがな!!
(※また、ばあちゃんのオリジナル料理で、 ジャガイモとタマネギを煮ただけの、
「肉じゃがの肉抜き」
もあったそうです)
■68ページ
「この世の中に職業は 一万くらいあるよ。 それだけでも楽しいやろ」
想像してください。 こんな楽しいことってありますか? 自分の努力ひとつで 何屋さんにでもなれるんですよ。 (略)
自分で自分の可能性を潰すようなことは 止めましょうよ。 じいさん、ばあさんだって、 このまま縁側で座ってお茶飲んでいるなんて もったいない。 今からでも何屋にでもなれるし、 別の世界が広がってるんです。 こんな楽しいことってないでしょう?
(ここまで引用 (※)は補足)
いかがですか、ばあちゃんの言葉。 私はとっても元気をもらいました。 こんなふうに明るく生きたいですね〜 明日は、この後半をご紹介しますね。
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| 2009年12月08日(火) |
「がばいばあちゃん」のお話その3…「夢を持て」 |
今日も、昨日からの続きで、 島田洋七さん著作の 「がばいばあちゃん」からの お話紹介です。 今日も、以下の2冊からの紹介です。 おすすめの本です。
「佐賀のがばいばあちゃん」
「がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!」
さて、今日は、 がばいばあちゃんの本領発揮の、 明るい貧乏生活やことばなどを紹介しますね。 私がとくに気に入っているお話です。 これを読んだら、きっと、 がばいばあちゃんファンになりますよ〜
■「佐賀のがばいばあちゃん〜 35〜38ページ」
ばあちゃんについて行くと、 なぜか川をのぞき込みニッコリと笑っている。
「昭広(洋七さんの本名)も 手伝いんしゃい」
振り返ってそう言うと、ばあちゃんは川から 木ぎれや木っ端を拾い上げ始めた。 川の水面すれすれに1本の棒が渡してあり、 その棒に木ぎれや何かが引っかかっているのだ。
さっき、川を覗いていた時に、 「何かなあ?」と渡された棒を見ていたのだが、 まさか、ばあちゃんが仕掛けたものだとは思わなかった。
なんと、ばあちゃんは、この棒に引っかかる木の枝や 木っ端を乾かして薪にしていたのだ。
「川はきれいになるし、 燃料費はタダ。 まさに一石二鳥だねえ」
と豪快に笑うばあちゃん。 さらに、棒に引っかかるのは木だけではなかった。
川の上流に市場があって、 二股になった大根や、まがったキュウリなど、 売り物にならない野菜が捨てられる。 それも棒に引っかかるのだ。 ばあちゃんは、いびつな形の野菜を見て言う。
「二股の大根も、切って煮込めば一緒。 まがったキュウリも、 きざんで塩でもんだら同じこと」
もっともである。 さらに、半分痛んだ野菜や果物も、 売り物にならないので捨てられる。 しかし、ばあちゃんにとっては、
「痛んだところだけ、 切って使ったら同じ」
これも、もっともである。 というわけで、ばあちゃんの家では大半の食料を、 川を流れてくるものでまかなっていた。 しかも、
「夏には、 トマトが冷えながら流れて来る」
し、まさにいいことづくし。それに、時には、 どこも悪くない野菜まで流れてくるのだ。 (略)
毎日、毎日、 いろんな物が流れてきては、 棒に引っかかるので、 ばあちゃんは、川のことを 「スーパーマーケット」 などと呼んでいた。
しかも、
「わざわざ配達してくれると」 「勘定もせんでよか」
と、家の前の川を覗き込んでは笑っていた。 たまに棒に引っかかっているものがないと、
「今日は、スーパー休みか」
と残念がっている。 そして、このスーパーには ひとつだけ欠点があるとばあちゃんは言う。
「今日キュウリが食べたいと言っても、 食べられん。 それは、市場のひとまかせ」
どこまでも明るいばあちゃんである。 よその家では料理の本を見ておかずを考えていたが、 ばあちゃんは、川を覗き込んで
「今日のおかずはなんにすっかねえ」
と、メニューを決めていたのである。 (ここまで引用)
いいでしょう? ばあちゃんのたくましさ、明るさ。 まさに、明るい貧乏の見本ですね〜
「貧乏でみじめ… なんで私だけ、こうなのか?」 なんて、考えることもできたでしょうが、 ばあちゃんは、たくましく明るく生きることを 選択していたのですね。
人は、自分の人生を、 楽しむことも、嘆いてばかりいることも 選べるのだと思います。
つまらないことをグチグチ言ったり、 自分の不幸をなげくより、こんなふうに、 自分の置かれた運命をすっぱりと受け入れ、 さらにそれを楽しみ、豪快に生きる… ばあちゃんの生き方…見習いますっっ。
さて、続いて、こんなお話も…
■「笑顔で生きんしゃい〜 176〜179ページ」
鍋島藩の乳母までつとめるようないい家に生まれて、 美人で頭もよくて、順風満帆だったばあちゃんの人生。 でもそれは、じいちゃんの死と敗戦、 さらにアラタちゃんの事故によって、 空しくも砕け散ってしまった。
「思うとおりにはいかん」
くさっている俺に、ばあちゃんはよく言ったが、 思えば本当に重い言葉だった。 でも、もし、ばあちゃんがずっーと裕福なままだったら、 俺がこんな本を書くような面白いばあちゃんに なっていなかったと思う。(略)
本人は大変だっただろうが、自然と素晴らしい体験をして、 考え、悩み、開き直ってコツコツと積み上げてきたのが、 ばあちゃんの人生だった。
そんな、ばあちゃんが残してくれた中で、 俺が1番好きなことばがこれだ。
「死ぬまで夢を持て。 叶わなくても、 しょせん夢だから」
失敗しても落胆するな。 あきらめるな。 という、ばあちゃんからのメッセージが 伝わってくる一言だ。
ばあちゃんは、いい方向に向かおうとしてやったことなら、 どんな結果になっても失敗ではないと、言っていた。 そう言ってもらえると、 「失敗しても、いいんだ」 と、勇気がわいてくる。 それから、
「いいことをやろうとして失敗しても、 悪い人じゃなか。恨むな」
とも言っていた。
「最初から騙そうとして、 それがばれた人だけが悪人だ」 と。
例えば、こんなことはないだろうか。 数人で、どこかの場所を目指している。 道に迷った時、ひとりの人が地図を睨みつけて悩んだ末、 「こっちじゃないかな」 1本の道をさして言う。
異論を唱える者はなく、みんなでゾロゾロとそちらへ 歩いて行ったが、ひどい回り道になって、 目的の時間につけなかった。 「お前のせいだ」 1本の道を選んだ人を、そう言って責めるのは、 間違いだということは、誰にでも分かるだろう。 彼は、道に迷わせようと思って選んだわけではない。(略)
先頭に立って、一生懸命事業をやっていた人を、 倒産したと言って責めるのは間違いだ。
人生は、思うとおりになんていかない。 失敗して、当たり前なのだから。 これは、長い苦労の末に、 ばあちゃんがたどり着いた結論だったのだろう。
そして、それでいて、
「夢を持ちつづけろ」
と言うことができたばあちゃんは、俺の誇りだ。
最近時々思う。 子育てにかかりきりで、自分のことなんか後回しだった ばあちゃんの夢は、何だったのだろう。
いや、ばあちゃんにとっては、 あの苦しい状況から、子どもたちを立派に 育て上げることが夢だったに違いない。
「今日、明日のことばかり考えるな。 100年、200年先のことを考えろ! 孫やひ孫が500人くらいできて、 楽しくてしょうがなか」
ばあちゃんの夢は、きっと叶う。
(ここまで引用)
ばあちゃん、ステキですね〜 そして、ばあちゃんの夢…なんだったのでしょうね。 私には、
「何があっても、 明るく、楽しく生きると。 次の人生がまっとるからね。 そして次の人生では、 いい男をみつけると」
くらいは思っていたように思えます。 ばあちゃんは、1991年(18年前)に、 91歳で大往生したそうです。
今頃は、どっかで、生まれ変わっているか、 楽しい天国にいるかで、どちらにしても、 周りを明るくしているのではないでしょうか。 私には、そう思えます。
「思うとおりにはいかん」 でも、 「夢を持ちつづけろ」
忘れないようにしたいですね。 さて、明日は、このばあちゃんの ユニークな生活、心に残る言葉などを いっぱい紹介しますね。
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