まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2008年12月07日(日) ちびレモンたちその後…こんなふうになりました!

2008年06月03日(火) の日記に、
「ちびレモンたちの闘い」
のことを書いた。

そのときには、こんな状態で、
35コほど、ちびレモンたちが
できていることも書いた。








この35コの、ちびレモンたちを、
私は大切に大切に見守ってきたのだが、
やっぱり、どんどん落ちてしまっていた。

このレモンの木は、今まで一度も、
実をつけたことがなかったから、
今年もダメなのか…と思っていた。

でも、今年こそは、実力をみせてくれと、
祈るような気持ちで、見守り、
毎日水をやり、時々栄養も与え、
レモンたちには、常にこう語りかけてきた。



「大っきくなあれ〜
 大っきくなあれ〜
 立派になあれ〜」

 


で、この「ちびレモンたち」が
最終的に、どうなったのか、
私の祈りをきいてくれたのか…

今日は、このレモンたちの
その後を紹介しますね。




もう、結果から、
言ってしまいましょう!





うひっ!!
今年はね、
なったんですよ、
レモンが…
ふふふ。
ほら、これです。











結構立派でしょ?
全部で5コ、
できました!
わぁーい!!
やりました。





やっぱり、祈りながら、
語りかけていたのが、よかったのかも。
ともかく、大きくなってくれたのだ。



その上、下の方に
一人でぽつんとなっていたレモンは、
かなり大きくなったのだ。

一人だったから、かえって
栄養十分だったんでしょうかね?
ほら、一人。









でも、これが大きくて、
手に持ってみると、
ずっしりとくるのだ。









その他、固まって、こんなふうに
小振りながらしっかりと実っている。









こうしてなってくれると
嬉しいものですね…
このレモンたちを見ては、
一人で、ふっふっふ、
などと笑っているのだ。





しかし、このちびレモンたちが、
どんどん落ちていったときには、
今年もダメかと思って、
はらはらしていたのだ。

でもね、35コのうち、なんとか10コほど
残ってくれて、さらにそのうちの、
5コが、たくましく育ってくれたのだ。
8月頃には、ぐんぐん大きくなって、
しっかりとしてきたのだ。








しかし、台風シーズンも来るし、
雨風も強いときがあったので、そのたびに
私は、ハラハラとして、
落ちてしまったのではないかと、
心配していたのだった。

でも、そんな私の心配をよそに、
この5コのレモンたちは、ぐんぐん大きくなり、
そして、黄金色に色づいてくれたのだ。



さて、このレモンたち。
12月にはいると、
いよいよ色もよくなり、
食べ頃となってきた。





「よっし、1コとって
 食べてみよう、
 中はどんなふうに
 なっているのかな。
 ちゃんと、普通のレモンの
 ような中身になっているかな?
 味はどうかな?」





ということで、明日は、
我が家のレモンを切り、
このレモンの中身がどうなっているか、
味はどうか…など、紹介しますね。
どきどきですぅ…。





■コメントが書ける「ぼちぼち日記」はこちら


 気軽にコメントが入れていただけます。 →「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→  「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。

 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
  コンパクトで、読みやすい構成にしています。
  →「購読申込み」



2008年12月04日(木) 心に残る話…「夫が変わった…どうしたんだろう?」

さて、今週は、いいお話特集でしたが、
その最後は、かなり迷ったのですが…
(いいお話がまだまだたくさんあるので)


「やっぱり…
 この話だな」




と思ったお話です。



今日も、昨日に引き続き、
「こころのチキンスープ 愛の奇跡の物語」
からです。




昨日も書きましたが、
「こころのチキンスープ」シリーズで、
この「愛の奇跡の物語」は、特におすすめです。
ぜひ、読んでみてくださいませ。








愛の力…
「バレンタインデー物語」
(43〜46P)




ラリーとジョアンは、どこにでもいるような
ごくありふれた夫婦だった。
どこにでもあるような街の、ごくありふれた家に住み、
家計をやりくりし、子どもたちを一生懸命育てていた。
そして、しょっちゅう、お互いのせいで
うまくいかないと口げんかをしていた。





ところがある日のこと、
信じられないような事件が起きた。
ラリーがこう言い出したのだ。





「ねぇ、ジョアン。
 うちには魔法の引き出しがあるのを知っていたかい?
 いつ開けてもきれいになったソックスと下着が
 ちゃんと並んでいるんだよ。すごいだろう!
 これもみんな君のおかげだ。
 何年ものあいだありがとう」




ジョアンは、メガネ越しにけげんそうに
ラリーの顔を見るとこう言った。



「ラリー、また何か欲しいんでしょう…」
「いいや、ただ魔法の引き出しが
 本当にありがたいって、言いたいだけさ」




とラリーは答えた。
ラリーが変なことを言うのはこれが初めてではないので、
ジョアンは、気にもせずに聞き流した。

ところがそれから2,3日たったある日のこと、
ラリーがまたこんなことを言った。



「ジョアン、今月使った小切手の控えには、
 ほとんど間違いがなかったね。
 16のうち15もきちんと合っていたよ。
 新記録だね」




ジョアンは、自分の耳がおかしいのではないかと思った。
縫い物の手を止めて言った。



「ラリーどうしたの?
 あなたは私が小切手の番号を間違って書いて
 ばかりいるって、いつも文句を言ってたじゃない?
 なぜ急に言わなくなったの?」
「理由なんてないよ。
 一生懸命やってくれているから、
 感謝してるよって言ってるだけさ」




ラリーの返事にジョアンは首をかしげたが、
また縫い物に戻った。




「いったい全体、
 何があったのかしら?」





とひとりごとを言った。
翌日、マーケットで買い物をすませた時のことだ。
ジョアンはいつものように支払いの小切手を書いたが、
使った小切手の控えを正しく記録したかどうかを確認した。
「どうしてこんなくだらない番号が
 気になってきたのかしら?」
とつぶやいた。


ジョアンは気にかけまいとしたが、
ラリーの奇妙な言動はさらに続いた。
ある夜のこと、またラリーが言った。



「ジョアン、夕食とてもおいしかったよ。
 いつも大変だね。
 考えてみると、結婚して15年になるから、
 家族のためになんと1万4000回も
 食事を作ってくれたことになるね、
 ありがとう」




ラリーはさらに続けた。



「それに家の中も、
 いつもきちんとしている。
 ずいぶん大変だろうね」




ラリーの言葉はまだ終らなかった。




「君がいてくれて
 本当に嬉しいよ」





こうまで言われると、
ジョアンは心配になってきた。



「いったいこの人は、どうしたんだろう?
 例のいやみはどこに行ってしまったんだろう」




と首をかしげた。
16歳になる娘のシェリーまでが、
ある日言った。



「ママ、パパがなんだか変よ。
 私のことを「きれいだね」って
 言うんだもの。
 私の服もお化粧も、
 パパが気に入るわけないのにね。
 パパ、どこか悪いの?」





これを聞いて、
ラリーはやっぱり変だと
確信した。

来る日も来る日も、
ラリーはすべてに明るく前向きだった。



こうして何週間か過ぎると、
ジョアンは夫の奇妙な行動に慣れてきて、
時折しぶしぶだが、
「ありがとう」
と言うようにさえなった。

ところが、ある日、
夫はいよいよ考えられないような
おかしなことを言い出した。
今度はさすがの彼女もわけが
分からなくなってしまった。





「ひと休みしたらどうだい?
 僕が食器を洗うから、
 フライパンをそこに置いて、
 キッチンから出てくれるかい?」




と言うのだ。
ジョアンはとっさに返事ができず、



「ありがとう、ラリー。
 ありがとう」




と言うのがやっとだった。
それ以来、ジョアンは、足取りも軽くなり、
歌を口ずさむことさえあった。
自信を取り戻し始め、以前のように
不機嫌でいることもあまりなくなった。




「こんなラリーも
 悪くはないわね」





そう考えるようになった。
ところがこのストーリーは
まだこれでおしまいではなかった。

今度は、ジョアンが
ラリーにこう言ったのだ。





「私たちのために、
 あなたは何年ものあいだ
 せっせと働いていてくれていたのね。
 それなのに今まで、
 何も言ったことはなかったわ。
 ラリー、ありがとう!」





ラリーがどうして変わったのかは今でもわからない。
ジョアンは何とかその理由を聞き出そうとしたが、
ラリーは話してくれなかった。

でも、たとえそれが謎のままで、
終るのだとしても、
こんな謎なら大歓迎だ。

読者の皆さんには、おわかりですね。
そう、私がジョアンなのです。


        (ジョアン・ラーソン)
            ここまで引用




私は、この話がとても好きです(笑)
本には、こんなステキなお話が
いっぱいにつまっています。

気持ちが落ち込んだとき…
イライラして仕方ないとき…
どうしようもなく寂しいとき…
ありますよね…

そんなときに、
心あたたまるような話の本を、
ぜひ、読んでみてください。
きっと、気持ちが変わりますよ。

12月は、せわしい月ですが、
ゆったり、まったり、ぼちぼちで、
心豊かに、ほかほかで過ごしてくださいませ。
笑顔を忘れないように…しましょう!





■コメントが書ける「ぼちぼち日記」はこちら

 気軽にコメントが入れていただけます。 →「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→  「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。

 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
  コンパクトで、読みやすい構成にしています。
  →「購読申込み」



2008年12月03日(水) 大好きなお話…「ニューヨークに愛を…」

さて、今日も、心に残ったお話です。
今日のお話は、大好きなお話で、


「そうだなあ、
 私も参加しようっと…
 いいね、いいね」



と思ったお話です。
(で、大分前から参加しています)


今日のお話は、
「こころのチキンスープ 愛の奇跡の物語」
からです。







「こころのチキンスープ」シリーズは、
何冊も出ていて、心に響くお話がいっぱいですが、
この「愛の奇跡の物語」は、特におすすめです。

この本を読むと、
愛は、自分のまわりにあふれているんだと
感じられます。
さて、そんな本に書いてあったお話です。




「ニューヨークに愛を…」
(32〜35Pまで引用)


友人と一緒に、ニューヨークでタクシーに乗った時のことだ。
降りる時、友人はタクシーの運転手に声をかけた。



「どうもありがとう。
 君は実に運転がうまいね」

運転手はそれを聞くと、一瞬びっくりしていたが、
「お客さん、口がうまいね。
 からかってもらっちゃ困るぜ」
と言った。


「いやいや、そうじゃないよ。
 ニューヨークは車がひしめきあっているし、
 無茶苦茶な運転をしている連中が多いだろう。
 そんな中で、君が驚くほど
 冷静なんで感心しているんだ」
「そうかい」




とそっけなく言って運転手は走り去った。
「今のは何だったんだい?」
と私が聞くと、




「僕はニューヨークに愛を
 呼び戻したいんだよ。
 こんなにすさんでしまった
 ニューヨークを蘇らせる方法は、
 愛しかないと信じているんだ」





と友人は答えた。



「自分一人の力でかい?」
「僕一人の力じゃないさ。考えてごらんよ。
 僕の言葉で、今の運転手は気分を良くした思うんだ。
 あのタクシーに、これから20人の客が乗るとする。
 運転手がいい気分でいれば、客に親切にするだろう。
 すると今度はその20人の客が、
 まわりの連中に親切にする。
 つまり連鎖反応を起こすわけさ。

 自分の会社の従業員とか、どこかの店員とか、
 レストランのウェイターだとか、ひょっとすると
 ふだんはほとんど気にもかけない家族にさえも
 やさしくするかもしれないさ。そうすれば、
 やがて1000人以上の人を巻き込む計算になる。
 すごいだろう!」


「でも、さっきの運転手を勘定に入れてだろう?
 彼が親切にして回るという保証はないよ」
「わかっているさ。人それぞれなんだから。
 だけど、もし僕が今日、
 10人の人間に親切にしたとして、その中の、
 たった3人だけでも気分がよくなってごらん。
 これがまわりまわって3000人以上に影響を
 及ぼすってわけさ」




私はそれを聞いてなるほどとは思ったものの、
「理論的にはそうかもしれないけど、
 実際はそううまくいくとは思えないな」
と答えた。



「もし、期待通りに行かなかったとしても、
 何の損になる?
 そもそも『いい仕事をしたね』
 というのに全然時間はかからないよ。
 チップを増やすわけでも、減らすわけでもない。
 相手に通じなくても、それはそれでいいじゃないか。
 また明日、別の相手に試してみればいいことさ」
「お前、本気で言っているのかい?」

「君こそ素直じゃないよ。
 僕らの会社の連中だって、給料が安いっていうだけで
 ブーブーいっているわけじゃないんだ。
 どんなに一生懸命やっても、
 何も言ってもらえないのが面白くないのさ」
「でも、連中の仕事に対する態度は
 いい加減じゃないか」

「そこなんだよ。みんな心のどこかで、
 まじめに働こうとサボろうと誰も気にかけやしないと
 思い込んでいるんだよ。どうして、
 誰もやさしい言葉をかけてあげないんだろう?」





こう話しながら歩いているうちに、
工事現場にさしかかった。
ちょうど5人の作業員が昼ごはんを食べていた。
友人はそこで立ち止まると、建設中のビルを見上げながら、
作業員たちに話しかけた。



「すごいね!
 素晴らしい仕事ぶりだ。
 こんなものすごいビルを建てるのは、
 さぞかし難しいし、危険なんだろうなあ」




作業員たちは、この不思議な男をいぶかしげに見上げた。
だが、友人は全く気にせず続けた。



「いつできあがる予定なんだい?」
「6月さ」
「そりゃ、スゴイね。君たち、
 これだけいい仕事ができるんだから、
 さそかし鼻が高いことだろうね」




作業員たちは、あっけにとられたままだったが、
私たちはまた歩き始めた。

「お前にはまいったよ。
 『ラマンチャの男』には
 お前みたいな人間がでてくるけれど、
 実際にお目にかかったのは初めてだよ」
と、私は言わずにはいられなかった。




「あの作業員たちが僕の言ったことを
 かみしめてくれれば、
 きっといい気分になると思う。
 こうやって、この街全体が
 また少し幸せを取り戻すんだ」





「でも、やっぱりお前一人の力では無理だよ」
と、私はまだ賛成できずに言った。



「肝心なのは、途中であきらめないことなんだよ。
 大都市の人間に昔のような優しい心を呼び戻すのは、
 至難の業かもしれない。
 でも、他の人たちも、この親切キャンペーンに
 参加してくれるようになれば…」




そこまで言うと、彼は途中で話をやめた。
通りがかりの女にウィンクしたのだ。
私は思わず言った。



「ふうん、どう見ても、
 見映えのしない女だと思うがな……」

「わかっている。
 でも想像してごらんよ。
 もし彼女が学校の先生だったら、
 クラスの生徒たちにとって、
 今日は最高の1日になるだろうね」




            (ダン・ミルマン)
             ここまで引用



私は、このキャンペーンを支持しています(笑)
そして、できるだけやってみてます。

誰かに、何かしたことを、あるいは、
仕事ぶりをほめてもらえるのは、
とても嬉しいことだし、
存在を認めてもらえたと感じられます。
すると、ちょっとだけいい気分になり、
それが、もしかしたら、次の人へ、
伝播していくかもしれないのです。

これは、とてもステキなことに思えます。
なにより、やって何一つ損はないし、
自分もいい気分、楽しい気持ちになれます。



ぜひ、このキャンペーンに
参加してみてください。
参加するのは、簡単です。
そして、誰かを、
いい気分、幸せな気分にしましょう(笑)
きっとステキな笑顔に出会えるはずです。






■コメントが書ける「ぼちぼち日記」はこちら

 気軽にコメントが入れていただけます。 →「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→  「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。

 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
  コンパクトで、読みやすい構成にしています。
  →「購読申込み」



2008年12月02日(火) 名犬のお話…「どこでもついてくるプードル」

今日は、犬のお話です。
今日は、ちょっとかわいいお話。


今日のお話は、この本から。
「四本足の天使たち」
51匹のワンちゃんたちが登場します。

名犬や珍犬の話でいっぱいの本です。
名犬ラッシーの原点「ラッシー、帰る」
なども書かれていて、
犬好きさんにはおすすめの一冊です。









この本には、ぐっとくるようなお話も
いっぱい書かれていますが、今日は、
思わず、


「ふふふ」


と、笑ってしまったお話にします。
人と犬の関係がほのかで、
まわりの情景が浮かんできて、
いいなぁと思ったので。




「どこでもついてくるプードル」
(248〜250Pから引用)




ルーシーは、私が旅行前の荷づくりをしているのを見ると、
手荷物用のカゴの中に四つんばいで入り込み、
大きな茶色の目でじろりと私を見る。
そうすることで、彼女は置いてけぼりを食わせないで、
と私に訴えているのだ。



何を隠そう、ルーシーは
白毛のミニ・プードルで、
私の愛犬なのだ。




彼女は置いてけぼりを食う心配などする必要はないのだ。
これまで7年間、何度も私に同伴して海外旅行に
出かけたことがあるのだから。



ギリシャにも、トルコにも、シリアにも、
インドネシアにさえも、彼女の名前を
みんなが知っている町が幾つもあるくらいで、
そこの女どもは、指で私たちを指し、
子ども達はくすくす笑い、
大きな口ひげの男連中は
「やぁ、ルーシーちゃん」と声をかける。




そんな人さまの注目の的になる資格が
こちらにあるわけではない。
私はルーシーの飼い主でしかないのだから。

とにかく、犬を連れての旅行で
目立たずにすませようとする方が、
どだい無理なのだ。



回教国では、犬は不浄なものと見られているので、
お呼びではないとのことだが、
これほど真実に反する見方はない。
ルーシーは私という大使の令夫人であり、
4本足で立つ縮れ毛の生き物ながら、
民間親善外交の象徴的存在なのだ。




フェリーボートの船長も、パスの運転手も、
ホテルの支配人も、皆、私たちのために
特別の席や部屋をとってくれ、給仕人は、
とっておきの珍味をルーシーに食べさせる、
といった具合で、時にはこういうサービス攻めに
たじたじすることさえあった。




インドネシアではプードル犬は
きわめて稀少なので、
ルーシーは人気者だった。





住民たちは感に堪えぬといった口調で
「バグズ、バグズ」(パグの意味らしい)
と呼びかけ、半ばおそるおそる手を差し伸べるのだが、
身体に触れることはめったになかった。



ジャワ島中部にある由緒深いヨキジャカルタの町は
暑かったので、夕方になると私はホテルのプールに
飛び込んだ。

ご多分にもれず、ルーシーは、プール際を走って、
その端から端までぴたりと私の横について来た。
めざといルーシーの監視をくぐりぬけて
私がどこか逃げてしまうのではないか、
と、心配だったのだ。


何分かたつと、ルーシーはあまりに暑いので、
走るのはもうご免だと思ったのだろう。
さっと身を空中に躍らせて水の中に飛び込み、
私といっしょにプールを往復しはじめたのだ。 

私はルーシーをプールの外に押し上げ、
叱りつけた。
木陰からこちらを眺めている人たちの
見え隠れする顔を意識せざるを得なかったからだ。

翌朝、
フロントの女性がこう訊いた。





「ゆうべプールで
 泳いでいたのは、
 お客様の犬ですか」



すっと血がひいていくのを
感じながら、私は正直に



「ええ、そうなんです…」



と答えた。



「お願いですから、
 もう一度、
 泳がせてください。
 わたし、あれを
 みそこなってしまったので…」





         (ダイアナ・コルダス)
             ここまで引用



感動するお話もいっぱいありましたが、
今日は、その中から、ほんわかとする話にしました。

余裕がないと、いらいらして、怒ったり、
ぶつぶつ愚痴っぽくなったりしがちですが、
動物たちのなにげない仕草に
心が満たされることがあります。
そんなとき…



「ああ、
 そうだなぁ…
 何か大事なこと、
 私忘れているなぁ、
 いろんなこと
 考えすぎているんだな」




なんて、思います。
そして、そんなことを思い出させてくれる
動物たちがいとおしく思えます。

そんなことを、たくさん思い出させてくれる
一冊です。
機会があったら、読んでみてくださいね。






■コメントが書ける「ぼちぼち日記」はこちら

 気軽にコメントが入れていただけます。 →「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→  「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。

 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
  コンパクトで、読みやすい構成にしています。
  →「購読申込み」



2008年12月01日(月) 世界がもし1000人の村だったら…こんなです

今日も、引き続き、本からの紹介です。
今日は、心あたたまるお話というより、


「へぇ〜なるほど、
 そうなのか…」



と思えるお話です。
世界的な規模の…ね。

恐らく、みなさんもご存じだと思いますが、
「世界がもし100人の村だったら」
という本が、何年か前に話題になりました。

今日、紹介する話は、この
「世界がもし100人の村だったら」
の元となった、
「世界がもし1000人の村だったら」
です。元は、
100人でなくて、1000人だったとか。



どう違うのかと、言えば、
今日紹介する本によると、元の
「世界がもし1000人の村だったら」の方が、
「世界を一つの小さな社会ととらえ、
 全体像をとらえている」そうです。




さて、今日紹介する本は、
「ハートフル・ストーリーズ」
著者は、シェリー・カーター=スコットさん。


この本の中に、書かれていた、
「世界がもし1000人の村だったら」
を、紹介します。





とても読みやすい本なので、時間があったら、
ぜひ、読んでみてくださいね。
心があたたまるようなお話が
いっぱい書かれています。




「世界がもし1000人の村だったら」
(170〜175Pまで引用
 ※何年時点なのかは、明記されていません)



世界がもし
1000人の村だったら…




584人はアジア人です。
123人はアフリカ人です。
95人はヨーロッパ人です。
85人はラテンアメリカ人、
55人はソビエト人
(リトアニア人、ラトヴィア人、エストニア人含む)
52人は北アメリカ人、
そして6人は、オーストラリア人と
ニュージーランド人です。




村人は言葉が通じないので、
かなり困っています。

165人は、中国語を話し、
86人は、英語を話します。
83人は、ヒンディー語とウルドゥー語、
64人は、スペイン語、
58人はロシア語、
37人はアラビア語。
これで、ようやく村人の半分です。


あとの半分は、(多い順に)ペンガル語、ポルトガル語、
インドネシア語、日本語、ドイツ語、フランス語……
その他200種類もの言葉が飛び交っています。 



この村では、
300人がキリスト教
(183人がカトリック、84人がプロテスタント、
 33人がギリシア正教)を信じ、
175人がイスラム教、
128人がヒンドゥー教、
55人が仏教、
47人がアニミズム
(万物に霊魂が宿ると信じる宗教)を
信じています。


残りの210人は、
他のさまざまな宗教を信じています。
(あるいは無神論者です) (略)




毎年28人の赤ちゃんが生まれます。
毎年10人が死に、
そのうち3人が飢えで、
1人はガンが死因です。
2人に1人は1歳になる前に
死んでしまいます。
 (略)



この人口1000人の社会では、
200人が村全体の収入の3/4を得ています。
一方で、別の200人の収入は、
村全体のわずか2%です。




自分の車を持っているのは、
たった70人
(中には2台以上持っている人もいます)
村には670人の大人がいますが、
その半分は読み書きができません。




村の土地は6000エーカー
(2428ヘクタール)で、そのうち、
700エーカー(283ヘクタール)が農地、
1400エーカー(567ヘクタール)が牧草地
1900エーカー(769ヘクタール)が森林です。


残る2000エーカー(809ヘクタール)は、
砂漠、ツンドラ、舗装道路、それに不毛の地です。
森林は急激に減っており、不毛の地が増えています。
その他の土地は、ほぼ現状を維持しています。(略)



世界がもし、1000人の村だったら、
5人が兵士、7人が教師、1人が医者です。

村の年間支出は毎年300万ドルを
ちょっと上回るくらいで、そのうち
18万1000ドルが武器や戦争に、
15万9000ドルが教育に、
13万2000ドルが医療に当てられます。




村の地下には、村を何回でも木っ端微塵に
吹き飛ばせるほどの破壊力がある核兵器が
埋められています。

この核兵器は、たった100人の村人が
管理しています。
残りの900人の村人は、
管理している100人が
対立せずにやっていけるのか、
不注意や技術的なミスで
発射されてしまうのではないか、
また、たとえ核兵器を
取り壊すことにしたとしても、
村のどこかに危険な
放射線廃棄物を棄てるというのか、
とても心配しながら見守っています。



    ドネラ・メドウズ・デイヴィッド・タウブ


               (ここまで引用)





別にこれらの数字を知ったからといって
何が変わるわけではないけれど、
日本がどれだけの数値の所にいて、
どれだけ豊かなのかはわかる。

日本は、本当に豊かな国なのだと実感する。
この中にありながら、




「あれも足りない、
 これもない、
 あれもほしい、
 これもほしい…

 もっとこうしてほしい、
 こうあらねばならない、
 ともかくなんでも、
 もっと、もっと、もっと…」





と、気持ちばかりが膨らんでいく。
どうなんだろうな、それは…
なんて思いつつも。

今の豊かさと環境に心から
感謝しなくては…と思ったのでした。





■コメントが書ける「ぼちぼち日記」はこちら

 気軽にコメントが入れていただけます。 →「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→  「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。

 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
  コンパクトで、読みやすい構成にしています。
  →「購読申込み」



2008年11月30日(日) 心に残ったお話…「愛馬の励まし」より

今週は、12月にも突入だし、
季節的にも、どんどん寒くなっていくし、
それに、このところ、寒々しいニュースが多いので、
本から見つけた、心があたたまるようなお話を
紹介したいと思います。



今日のお話は、
鈴木秀子さんの本からの紹介です。
鈴木さんの本は、どの本も、
心があたたまる、心がきゅんとするような
お話がいっぱい書かれています。




今日紹介する本は、短めのお話が35ほど
書かれている小さな本ですが、おすすめの本です。
クリスマスのプレゼントなどにもいいと思います。



「幸せに気づく時間(とき)」
鈴木 秀子著










さて、今日のお話は…
「愛馬の励まし」

(142P〜145P)



北海道のある農家の話です。
それまで馬で田を耕していたのですが、
機械を導入する必要に迫られ、
馬を手放さなくてはならなくなりました。
家族みんなでかわいがってきた馬です。
しかし、経済的に苦しく、
飼い続けることはできないのです。



「こんなによく働いてくれたのになぁ…
 最後まで看取ってやりたかった、
 本当に、ごめんな…」




馬が引き取られるまでの一週間、
家族たちは馬の体をさすっては涙をこぼし、
謝り続けました。

引き取り手が現われ、
馬を引き渡しました。

家族はみんな、立ちすくんで
馬に近づくこともできません。




すると、馬のほうから、
家族に近づいてきて、
空に向けて
大きくいなないたのです。
明るく大きな声でした。





その瞬間、家族たちは
心に太陽の光が差してきたような、
不思議な感覚にとらわれました。

この愛馬は、身をもって、
自分たち家族を助けようとしている……
そう感じたのです。




凛々しい姿は、家族たちが大地を踏みしめ、
困難に負けないよう力強く生きていくようにと
励ましているかのようでした。
父親が言いました。



「この馬はワシたちに、
 勇ましく生きていくようにと
 励ましているんじゃ。
 しっかり生きていくことが、
 この馬の愛にむくいることじゃ。
 頑張ろうやな」





皆、うなずきました。
そのとき、馬の輝く目から
ひとすじの涙がつつと流れました。
そして、馬は去って行きました。





その後、家族の道のりは
平坦ではありませんでした。
それでも、一つ一つの困難を乗り越え、
今の力強く農業に取り組んでいます。

家族たちの心のなかには、いつも、
無償の愛を送ってくれた愛馬がいます。
つらいとき、苦しいとき、
愛馬の励ましを思い出すと、
勇気と生き甲斐が体に湧いてきました。
そして、厳しい北の大地でも
たくましく生きて行こうと
心に誓うのです。


           〈ここまで引用〉




私は、この話を読んで涙がこぼれました。
心にとても残ったお話でした。



「馬さん、
 ありがとう…」




そう思わずにおれませんでした。
何かが、誰かが、
無償の愛を与えてくれ、
励ましてくれる…
こう実感できることがどんなに
力強い生きる力となるか、
そんなことを考えさせられました。






■コメントが書ける「ぼちぼち日記」はこちら

 気軽にコメントが入れていただけます。 →「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→  「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。

 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
  コンパクトで、読みやすい構成にしています。
  →「購読申込み」



2008年11月27日(木) 余裕があるときにチャレンジしてみたこと

今日は、ちょうど一ヶ月前、
「余裕のあるときでないとできないこと」
で書いた、栗ご飯をまたまた作った話だ。

栗ご飯は、栗をむく手間がかかるので、
気持ちも時間も余裕がないときでないとできない、
そんな料理の一つだと、私は思っている。
先日の3連休は、腰痛のために家にいたので、
時間があり、栗ご飯を炊いてみたのだった。



しかし、今回の栗ご飯は、
前回の栗ご飯とは違う。
どこが違うかと言うと、
見た目とか、味でなく、
栗のむき方が違うのだ。

友人が教えてくれた
「簡単な栗のむき方」で、
栗をむいてみたのだ。




このやり方だと、栗がつるりんと
むけそうだから、前回の栗の皮をむく
「栗くり坊主」を使わずにすむのだ。
栗くり坊主を使うと、手が痛くなっちゃうから、
とてもありがたいことだ。




そんなわけで、
この簡単な栗のむき方、を
実際にやってみることにした。





このサイトによると、
簡単な栗のむき方の手順はこうだ。

 1. 沸騰した湯に、栗を入れて3分間茹でて火を止める。
 2. 手で触れるくらいになったら、お湯から栗を
   一個ずつ取り出し、丸い側にぺティナイフで
   切れ目をいれて硬い皮をはがすようにむき、
   渋皮をむく。
 3.渋皮が残ったらナイフで削り取る。




これなら、簡単そうだ、と私はほくそ笑み、
たっぷりと鍋に湯をわかし、栗を入れた。




「3分ね、3分」




ゆでるのは3分だ。
そこで、キッチンタイマーをセット。
そして、栗たちをゆで、
きっかり3分に火を止めた。








どうやら、このまま、
手を入れられるほどさめるまで待つらしい。
ということで、手が入れられるほど、
20分ほど待った。
あまり栗が熱くても、むけないからね。

手が入れられるほどになったので、
いよいよむいてみることにした。



「よっし、むくぞ。
 つるりんと、むけるか?」




私は、わくわくしながら、
お湯から栗を取り出し、ナイフを丸い方から、
さして、栗をむいてみた。




「どうだ?」



「ん?……」



「あれっ、つるりんとは
 いかないね」





もうひとつやってみよう。
一つ目はうまくいかなかった。
栗が悪かったのかもしれない。




「どうだ?」
「おっ、今度は、少し
 皮がむけそうだぞ」





2つ目は、少しだけ皮が
つるりんとむけた。



「うーむ…
 これは、なかなか
 サイトの写真のようにはいかないね。
 簡単にはむけないね…」




むけない栗は、いつものように
ナイフで皮をむかなくてはいけない。
私は、むけない栗は、ナイフでむいた。



しかし、何個がむいたら、
そのうちの一つが、やっと
つるりんとむけた。





「お、できた、できた。
 やっとむけたね〜
 つるりん、つるりん」





と、とても嬉しくなった。
ほら、これが、つるりん栗と、
結局ナイフでむいた栗だ。



(右側がつるりん栗)





そして、なんとか、
最後までせっせと
無心で栗をむいた。

その結果…
こう結論を出した。





「そんなに簡単に、
 つるりんとはいかないね」




結果的に、
つるりんとむけた栗と、
ナイフでむいた栗の比率は、
1:9くらいだったのだ。









もしかしたら、私のやり方が
悪いのかもしれないが、
(例えば、お湯をさます時間が
 遅かったとか)
または、栗のよしあしとかが
あるのかもしれないが、ともかく、
うまくつるりんとむくことは
できなかった。




残念!




でも、ものは試しだし、
やってみなければわからないしね。
なんでも、チャレンジだからね。

というわけで、簡単に栗はむけず、
いつも通り手間がかかることとなった。








でも、なんだかんだと言いつつ、
楽しく栗を皮をむき、
おいしい栗ご飯を炊くことができたので、
とても満足したのだった。








でも、悔しいので、
もう1回くらいチャレンジしてみる予定。
少し、やり方を変えながら。
うまくいったら、ご報告します。

みなさまの中に、栗の簡単なむき方を
ご存じの方がいたら、是非教えてくださいませ。
よろしくお願いいたします。






■コメントが書ける「ぼちぼち日記」はこちら

 気軽にコメントが入れていただけます。 →「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→  「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。

 「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
  コンパクトで、読みやすい構成にしています。
  →「購読申込み」


 < 過去  INDEX  未来 >


まゆ [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加





《旅に行きたいですね〜》