| 2007年01月08日(月) |
今年はどうかな?運だめししてみた。 |
みなさま、 よき年、お迎えになられたでしょうか? のんびりとしたお正月過ごされましたか?
今年もぼちぼち、楽しく、驚きながらいきたいと 思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。<(_ _)>
さて、今日は、お正月にあった話などです。
まずは、くじ引きの話から。
わが家で、新年会をやることになっていたので、 手伝ってくれることになっていた友人と一緒に スーパーマーケットに買い出しに出かけた。 すると、この日は、1000円以上買うと、 「空くじなし」のくじ引きが もれなく1回できるということがわかった。
1等「和牛霜降り肉1キログラム」 2等「カニなべセット」 3等「お米10キロ」 その他、等がつかないけれど、 空くじなしなので、洗剤やら、 ワインやら、野菜やら、 いろんな商品が並んでいた。
これは、やってみねばなるまい。 今年の運だめしにちょうどいい。 何だか、当たりそうな気がするし、 だって「空くじなし」だからね。
「おっいいね、いいね」 と、2人とも相当やる気になってきた。 そんなわけで、このスーパーマーケットで、 なんとか2000円以上を買い、 友人と2人でその金額を分け合って、 1回ずつくじを引いてみることにした。 箱から、二つに折られ、ホチキスで 留められた手作り三角くじを引くのだ。
わくわく
くじ引き、運だめし。
今年はどうかな?
三角くじをジッと見つめて、 私を呼んでいそうな三角くじを探した。 すると、その中に、なんとなくキラリと 光ったような三角くじを発見した。
これだね…
私は自信を持って、その三角くじを引いた。 友人はその後で、無造作に三角くじを引いた。
そして、2人で、ふっふなどと 言いながら開けてみた。
どれどれ…
すると… なんと…
「ポケットティッシュ」
が〜ん。 空くじなしって言っても、 ポケットティッシュじゃねぇ… 箱の中のキラリは意味はなかったらしい。 ちっ。
友人は、気の毒そうに私を見た。 これが今年一番に当たったポケットティッシュ

しかし、ただのポケットティッシュではない。 お正月だからね。 コカコーラのオマケの携帯画面拭きが付いているのだ。 ほら、これだ。 ほぼ実物大。 (後ろが携帯画面拭きになっている。 あまり、キレイに拭けなかった…)

毎年のことながら、本当にくじには弱い。 まともに当たったことがない。 今年もどうやらそうらしい…
さて、友人も三角くじを開けた。
なになに?
「麺セット」
なんと、 友人は麺セットを当てたのだ。 ポケットティッシュよりは、うんといい。 友人は、満足げに麺セットを受けとった。 それが、これね。

がっくりして、友人に
「ああ、今年もくじは当たらないなぁ…。 本当に弱いんだから…」
などと、話をしていると、 私たちの隣にいて、油が当たったおばさんが、 話しかけてきて、こう教えてくれた。
「でもね、くじが当たらないってことは、 他の何か悪いことも当たらないってことだから、 今年も安泰ってことなのよ」
それを聞いて、
「そっか!霜降り肉も当たらないけど、 他の悪いことも当たらないんだ、 そっか、安泰かぁ…」
などと、妙に嬉しくなってしまった。 友人はそれを聞いて、 「麺セットくらいなら、大丈夫だもん」と言った。
どうやら、私は、今年も安泰らしい、ふふん。 ああよかった、ポケットティッシュで。 そう思っても少し悔しかったので、 ポケットティッシュをそそくさとポケットにしまった。 今年の運だめしは、これにて終了した。
さて、次はお正月売り出しの話である。
ウォーキングの最中に、 こんな手書きPOPを見つけた。

店の窓に何枚か、貼り付けてある。
この店は、小さな食料品屋で、 自称100円ショップと言っているが、店の中は、 100円以上のものも、以下のものもいっぱいあって、 正真正銘の100円ショップではない。 いつも、買うときには、値段を 確認せねばならない油断出来ない、 100円ショップなのである。
しかも、個人経営で、 チェーンストア化されている店ではないので、 新聞にお正月売り出しのチラシなどを 入れられるような店ではない。 なので、こうして店の窓に貼り付けているのだ。
しかし、この店は小さいながら、 近所の大手99円ショップや、ホンモノの 100円ショップに対抗している店なのである。 つまり、頑張っている店なのである。
おおっ、どうやら1月4日は、 「ビックリ価格」で何かやるらしい。 これは、なんとしても来てみなくちゃね。
何がビックリ価格なのか… 楽しみである。
そこで、4日、 私はこの店に行って見ることにした。 この続きは明日書きますね。
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| 2006年12月28日(木) |
あやしい募金、正しい募金 |
《お知らせ》
ぼちぼち日記は、1月8日までお休みします。 来年もまた、元気にぼちぼち行きますので、 どうぞ、よろしくお願いいたします。
よき年、楽しい年、豊かな年、そして、 こころあたたかな年をお迎えくださいませ。 今年一年、どうもありがとうございました! <(_ _)>
さて、今日は、募金活動などについての話です。
暮れになり、新宿の街を歩いていると、 「あの〜ちょっと…」 などと、声をかけられることが多くなってくる。
どこが母体かわからない募金活動や、 手相占いさせてくれだの、ちょっと話を聞いてください、 だの、そんな人たちが街にあふれているのだ。 特に、新宿通りには多くなる。
先日、いつものようにウォーキングをしながら、 ついでに買い物をしに、新宿の街に出ると、 こう、声をかけられた。
「あの〜、新潟地震の募金をしています。 もしよかったら、募金お願いします」
と、年齢不詳の女性に声をかけられた。 みると、手作りふうの募金箱をぶら下げて、 私の目の前に立っていた。
私は、彼女をじっと見た。
彼女も私を見た。
2人で見つめ合ったが、私の結論は、 あやしい…以外なにものでもなかった。
そこで、彼女に聞いた。
「ねぇ、この募金はどこに寄付されるの?」 「新潟地震の被害者の方々です」 「どこが母体になってやってるの?」 「新潟地震の被害者を救う会です」 「どこにあるの?」 「本部は新潟です」 「新潟のどこ?」 「えっと…詳しい地名までは… わらないのですが…新潟だと思います」
「え、知らないの?本部の場所を?これって、 ホントに募金なの?あなたへの募金じゃないの?」 (宗教ってこともあるしね) 「………」
そう言うと、彼女は、すっと私から 離れて行ってしまった。
あらら… もう少し聞きたかったのな。 どうやら図星だったか…
実は、新宿ではしばらく前に、ニセ募金騒動があって、 どんな団体がやっていて、その募金がどう使われているか、 不明なので問題になり、新宿駅近辺での 募金活動はいっさい許可されなくなったのだ。 私は、そのことを覚えていたのだ。 よかった、無駄な募金をせずにすんだ。
そしてまた、違う日、 伊勢丹の前で、これまた年齢不詳の女性に、 こんなふうに話しかけられた。
「あの〜、あなたはとてもいい顔を してますが、お話聞かせてもらえませんか?」
実は私はその時、大きなマスクをしていた。 ノロウィルス対策でね。
マスクをしているのに、 なぜいい顔だってわかるのか? 私は、立ち止まって
「マスクをしているの、どうしてわかるの?」
と聞いてみた。
すると、
「わかるんです、雰囲気で…」
だって。
こらこら…と呆れたが、 さらにこう聞いてみた。
「雰囲気でわかるの…すごいね」 「ええ、私は人相学をやっているのでわかるのです。 あの、とてもいい相にお見受けするんですが、 手相も見させて頂けませんか?」
ああ、手相見かぁ、そして、 こうやって、人をなんとなくいい気にさせて、 占いまがいのことを話して、最後には、 だけどここが悪いだの、これからもっとよくするには、 印鑑かツボか首飾りが必要だ、などと、 売りつけてくるのである。
そんなことは、 お見通しだっ!
それに、マスクしていてもいい顔をしていて、 その上、人相もいいなら、 それでもう私は十分である。 手相まで見せる必要は全くない。
「いい人相だって言ってもらったから、もういいわ」 と去ろうすると、私の腕をつかんで、
「でも、手相をみたら、もっと何か…、 わかるかもしれません。」
などと言う。
何かなんて、わからなくてもいいもん。 印鑑もツボも首飾りもいらないもん。
「いいえ、もう十分だわ、どうもありがとう」 と彼女にお礼を言って振り切って去ってきた。 本当は、何を売りつけたかったのか、 ちょっと知りたかったけど、 時間がなかったので、この日は、あきらめた。 いずれ機会があったら、話を聞いてみよう。
でも、正しい募金活動もある。 救世軍の「社会鍋」募金である。
「社会鍋」募金は、イギリスに本部を置き、 国際的なキリスト教(プロテスタント)の団体、 救世軍というところが主催していて、 毎年、12月に募金活動をするのだ。 どうやら、この募金は、国内外の被災者や、路上生活者、 病院や施設の救援活動に使われているらしい。 詳しくは→「救世軍」をどうぞ。
で、今年も小田急百店前で見かけたので、 私は、いつものように募金箱に100円を入れた。 救世軍の制服を着て、ラッパを吹き、歌を歌い、 こんな風に立ってます。

募金を入れながら、ちょっと話を聞いてみた。
「ご苦労様です、今年はどうですか?」
すると、募金活動をしていた女性が 気さくにいろいろと話してくれた。
「昨年は2000万円弱集まったのですが、 今年はどうなるか…ちょっとむずかしい 感じがしますね」 (ちなみに昨年の募金は19602199円) 「不景気なんでしょうか?」 「ええ、なんとなく、そんな感じがします。 それに、新宿駅近辺では募金活動が禁止に なったので、ここでするようになりましが、 駅の前よりは、人通りも少ない気がして…」
「なるほど…」 「でも、社会鍋募金は、もう97年もやってますから、 おなじみさんもたくさんいるんです。 毎年、社会鍋にだけは募金するという人や わざわざ届けに来てくれる方や、 毎年、封筒に30万円くらい入れて募金して くださる方もいて…それに、1万円札を気軽に 入れてくれる方もいて…嬉しいことです。」
でも、今年はなんとなく、 少ない感じがしているらしい… その話を聞いて、私は1万円ではなく、 もう100円入れた。 気は心である。

私が話を聞いている間も、募金する人は 絶えなかった。歴史があるからね。
「たくさん集まるといいですね」
話を聞けたお礼と、挨拶をしてこの場を後にした。 でも、社会鍋募金、今年はどのくらい集まるんだろう… 後でちゃんと調べてみよう、と思った。
まっ、そんなわけで、あやしい募金活動には騙されず、 正しい募金をしたのでした。 今年の募金はこれでもう終わり。 また、来年ね。
それでは、みなさま、 よき年をお迎えくださいませ。 また来年お会いしましょう。
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| 2006年12月27日(水) |
自転車の受難、いかんね、こんなことしちゃ。 |
この頃、自転車がかわいそうなのである。 全く、気の毒なのである。
私は、はっきり言って怒っている。 そして、大きな声で言いたい。
「もっと自転車を大事にしようっ」
だってね、気の毒すぎ…
きっと、今日の写真を見たら、 みなさまも、そう思ってくれると思います。(たぶん) 今日は、そんなとっても気の毒な 自転車たちの話&写真です。
まず、この写真ね、 大きな通りに、何台もの自転車が こんなふうに無惨に捨てられている。
20台くらいは、通り沿いに捨てられていると思う。 私はひそかに「自転車の墓場通り」と呼んでいる。


(後ろのバイクも捨てられている)
一生懸命働いた自転車をこんなところに、 こんなふうに捨てちゃいけないと思う。
ただ、いつも疑問に思うことがある。
この通りは大きな通りで、かなりの通行量がある。 誰も、この放置自転車について通報したりしないのか、 自転車が放置してあるのは、とある有名大手会社前で あるのに、この会社が何とかしようとしないのか、 とても疑問だった。 (後日、区に通報したら、その後一部撤去された。 でも、まだ残っている。)
しかし、まぁ…そんなことより、 捨てた人、ちゃんと処分しなさい! だね。
次も、放置自転車ね、こんな風に 空き地になったところに、捨てていく人がいる。
一台の自転車が捨てられると、次々と 自転車が捨てられていくのだ。

どんどん増えてきたので、区に電話して、 どうしたらいいのかを相談した。 近所だしね。 すると、しばらくして区の担当部署の人が来て、 こんな張り紙をしていった。

そして、放置自転車は12月の中旬に撤去された。 撤去作業は見れなかったけど、確認しに いったら自転車はなくなってた。 よかった、よかった。
区の処分係の方、ありがとうございました!
しかし、捨てる人の気が知れない。 もう、捨てないでほしいぞ。
次は、ゴミ箱代わりね。
よく私も、やられるんだけど、 新宿の街あたりにちょっと止めたりすると、 そう、ゴミ箱代わりにされちゃうの。 入れていきやすい高さだからねぇ… 自販機の側なんかだと、余計ね。


でも、この自転車の持ち主たちは、 このゴミをどうするんでしょうね… 持って帰ってくれればいいけど、 とてもそうは思えない…
あーあ… どうするんだろうなぁ、 このゴミたちを…
あ、もちろん、私は、 ゴミ袋に入れて持って帰ってきますよ、 「とんでもないね、ゴミ箱じゃないぞ」 と、うんとプリプリしながらもね。 道ばたにゴミを捨てたりしないもん。
さて、次はこれですよ。 これ、何をしているんだと思います?
あのね、道路の脇のヘェンスっていうのかしら、 それに、くくりつけられている自転車たちね。 なんだか、妙に気の毒… 自転車も落ち着かないんじゃないかと思う。

この道は、車が通れないほどの細い道、 捨ててあるのか、置き場所がなくて、 くくりつけてあるのか… 近くでみると、こんな状態。

ほら、これなんて、2台つながれているもん。 簡単にひもを解いて、毎日乗るって感じでもない。 でも、自転車はまだ使えそうなものが多い。 どう思います?

捨てられているのか?それとも保管か? 誰が、こんなことしているのか? ハッキリして欲しい。 どちらにしても、こんなことしていいのか?
誰か、何しているのか教えてくださいっ。
最後は、これですね。 これはただもう…見た目に気の毒…
ばっちいマフラーなんてされちゃって。 乗れるんだか、乗れないんだか… 乗れるんですかね? 鍵もちゃんとかかっていたし、 イスの部分はばっちいけど、他はキレイだったし。

なんだかな… なんでマフラー必要なのかな? 自転車寒いのかな? 見た目は十分寒いけど。 この自転車、どうするつもりなんだろう… 考えさせないでほしい…

ともかく、寒い風のなか、ひっそりと マフラーひるがえして立ってました。 「頑張れよ、マフラー自転車」 と思わず、声をかけたのでした。
今日は、なんだか気の毒な自転車たちでした。 放置自転車、許せませんっ。 それと、何だかワケのわからないこと 自転車にしちゃうことも…
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| 2006年12月26日(火) |
リンゴの行方 その2 |
昨日からの続きです。
さて、掃除のおじさんに、 「100円、くれない」 おばさんについて尋ねたら、 おじさんは怒ったように、 こう言ったのだ。
「あの、おばさんは、 とんでもないんだよ、 ホント、あのおばさん、じゃないな、 あのばあさんだな、とんでもないぜ」
私は、とてもビックリした。 何があったのか? 何を怒っているのか?
「なんかあったんですか?」 「あのばあさん、顔をみると 100円貸してって いうけど、何度か貸したけど、 返してくれた試しがない、 まぁ、それはいいけどさ」
「あれ?おじさんには、貸してって言うの? 私には、100円、くれない?って言うよ」 「うん、いつも貸してって言うな」 「へぇ、じゃ、人を見分けているのかな?」
「そうだろうな、オレはこの辺りで、 いつも仕事していて、顔見知りだから、 貸して、なんだよ。他の知らない人には、 くれない、って言っているんだよ、たぶんな」 「あっ、なるほどね…そっか…」
どうやら、おじさんも、おばさんに 何度か100円を渡しているらしい。 もちろん、返してくれることを 期待してるワケではないらしいが。
そして、さらにこう言った。
「あのばあさんはね、女を楯にして、みんなに お金を無心してるんだよ。 男のホームレスだったら、頼めないだろう。 女だからってこと利用してるのさ」
それを聞いて、私はこう言った。
「女の人だと、 いろんなハードルがあるから、 稼ぐ手だてにしているんだね」
と、おばさんのことを 少しかばうと、おじさんは、 こう言い放ったのだ。
「あの、ばあさんは、そんなこと、 考えちゃいないよっ」 「えっ?」
私は、またビックリして、おじさんを見つめた。 おじさんには、まだまだ怒りがあるようだった。
「あのばあさんはね、お金をもらうと、いつも ショートホープを買うんだよ。 知ってるだろう?」 「うん、タバコは吸ってるね」
「その吸ったタバコを、 いつも座ったところに、 捨てたまんまにしていくんだよ。 それだけじゃない!
ゴミ箱がすぐ側にあるのに、 ゴミをぽいと、道路に捨てるんだ。 オレは、掃除する立場だからよ、いつも 注意するんだ。すると、注意したときには、 灰皿に捨てたり、ゴミ箱に捨てたりするけど、 また、すぐに、道路に捨てるのさ。 あのばあさんの座っていた後は、ゴミと タバコの吸い殻がいっぱい捨ててあるんだ。
男のホームレスは、ゴミなんて出さないよ。 ちゃんとゴミ箱にいれてキレイにしていくよ。 だけど、あのばあさんは、そうしないんだよ」
ひぇ〜、知らなかった! そりゃ、頭に来るね。 うん、もっともだ。 おばさん、いかんね。
おじさんは、さらにこう続けた。
「オレも最初は、かわいそうだと思って、 お昼のパンなんか余ったりすると 分けていたんだよ。 だけど、そのパンの包み紙も 道路に捨ててあったよ。
驚いたね… オレが掃除してるの、知ってるのにだよ。 しかも、顔みりゃ、100円貸せだぜ、 とんでもないよ…」
ああ、そうだったのか… そりゃ、とんでもないな。 おじさんは、おばさんの捨てたゴミを 掃除しているのだ。 おじさんの怒りは、正しい。
「それは、よくないね…ゴミは捨てちゃ いけないよね。 路上生活してるならなおさらね」 「全く…ほんとに、頭に来るよ。 それに、あのばあさんはな、好きで 路上生活しているから、 同情しなくていいんだよ」
「えっ? 好きで路上生活してる?」
「オレが知っているだけで、2回、区の人が来て、 施設に入るようにすすめられたんだ。 女の人だしよ。 でも、それを2回とも断って、 今の生活してるんだよ。 そして、100円貸してって 言ってくるのさ」
ということで、おばさんには、 区からの手が差し伸べられていることもわかった。 そしてそれを、何度か断っていることも…
今まで私は、何度かおばさんと話をしているが、 話したことはほとんど表面的なことなので、 こんなおばさんの実態はまったく知らなかった。 おじさんから聞いて、はじめて おばさんの実態が立体的に見えた。
そっかぁ…おばさん… そういう人でもあったのか… きっと、何か背負っていて、 それが、現れているんだなぁ…
そんなことを思いながら、 最後におじさんに、こう聞いた。
「おばさんの居所知ってますか?」 「うん、たぶん、○○地区の方にいると思うよ、 あの辺りがねぐらだから…」
私はおじさんにお礼を言って、その地区に おばさんを探しに行ってみることにした。 おばさんの実態が少しわかったけど、 今日はリンゴ渡そうと思ったしね。 でも、おじさんの話を聞いて、 お金は渡すのはよそう…などと、 思うようになっていた。
てくてく
再び私は歩き始め、○○地区へ。 いるかな、おばさん?
しかし、おばさんは見つからなかった。 どうしても見つけることができなかったのだ。
さて、私の手元にまだリンゴがあった。 このリンゴ、どうしたものだろう… この地区には確かに、路上生活者がいる様子が 見えるが、辺りには誰もいなかった。
リンゴ…どうしようかな? 持って帰るのはなんだしな… 私は立ち止まって考えた。
そして、 「そうだ、掃除のおじさんに 渡そう!」 と思ったのだ。
いつもあのおばさんのゴミ処理を してくれているのだ。 そうだ、あのおじさんに渡そうっと。 もらってくれればだけど。
そう思い立ち、私は大急ぎでいちょう並木に戻った。 すると、おじさんは、まだ黙々と掃除をしていた。
ああ、よかった。 そこでまたおじさんに話しかけた。
「おじさん、このリンゴもらってくれない? 休憩のときでも食べてもらえないかしら?」 「ん?リンゴ?」 「うん、実は、おばさんにあげようと 持ってきたけど、見つからないし…それに、 おじさん、いつもおばさんのゴミ掃除しているし。 ほら、おっきなリンゴなの」
私はリンゴを見せた。 もらってくれるかな?
おじさんはリンゴをみた。 (こんなリンゴね)

「お、おっきなリンゴだ、うまそうだね」 「うん、とってもおいしいよ、食べて」 「うん、ありがとう、もらうよ」
そう言って、おじさんはリンゴの袋を受けとり、 いちょうの葉っぱがいっぱいのリヤカーの 端の荷物おきの上にちょこんと置いた。
ああ、よかった… やっとリンゴの行き先が決まった。 リンゴはおじさんのところにおさまった。
私は、おじさんに、 「いろいろ教えてくれてありがとう」 とお礼を言って、おじさんと別れ帰ってきた。
というわけで、 リンゴはおじさんに渡ったのでした。 おじさん、食べてくれたかな?
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| 2006年12月25日(月) |
「リンゴ」の行方 その1 |
さて…今日は、 ちょっと意外な方に向かってしまった プレゼントについて書きたいと思います。
実は、今年わが家はたくさんリンゴを頂いた。 とても、ありがたいことである。 しかし、とても食べきれる量ではなかったので、 友人や知り合いに、食べてもらったりもした。
大きくて、つやつやでおいしいリンゴたち。 なんとなく撮ってみた。

しかし、それでもまだ多くあったので、 ウォーキングに行くときに、いつも3つほど、 リンゴを持ち、ウォーキングの途中で出合う 路上生活者の方に、一個ずつ渡したりしていた。 みんな、嬉しそうに受けとってくれて嬉しかった。
一応、何か手渡す理由が欲しかったので、 「クリスマスプレゼント」という名目にしてね。
まぁ、そんなことをしていたのだが、 今日はそのクリスマスプレゼント名目の、 「リンゴ」の行方について書きたいのである。
今日、25日は、クリスマスだし、 「そうだ、今日は、せっかくリンゴあげるなら、 あの「100円、くれない?」のおばさんに 持って行ってあげよう」 と思いたったのだ。
夏におばさんを見かけてから、 何度か通ってみたが、会うことがなかったので、 気にもなっていたしね。
(「100円、くれない?」と声をかけてくる、 路上生活者のおばさんについての詳細はこちらから↓) 「100円、くれない?おばさん」
そこで、今日は、かわいい袋にリンゴを 2個ほど入れて、おばさんがいつもいる辺りの、 四谷、青山方面にいそいそと向かった。
今日は会えるかな? 会えるといいなと思って。
そして、会えたら、いつもは 100円しか渡さないけど、今日は、 クリスマスだから500円渡そうなどと思っていた。 あたたかいものでも、食べてもらおうと思って。
てくてく
元気に歩いて、四谷近辺をきょろきょろし、 いなかったので、今度は、 青山外苑あたりのいちょう並木道あたりを 探してみることにした。
すると…
こんな風景が目に飛び込んできた。
あらら、大変だぁ。 いちょうの葉っぱの掃除をしているんだ。 すごい量だから、大変だなぁ… 私はそう思って、この掃除をしている おじさんに、 「ご苦労さまです、大変ですね」 と声をかけた。

おじさんは、顔をあげて、
「うん、こんなにいっぱいあるからね。 お正月前までにはキレイにしないと いけないからね」
と教えてくれた。
この辺りは、お正月には多くの人が お詣りや、スポーツの観戦で、 集まってくるので、キレイにしておかないと いけないと言うことだった。
話をしてくれそうだったので、 私はさらに話をしてみることにした。 おじさんは、せっせと掃除をしながら、 ぼそぼそと話をしてくれた。

「このいちょうの葉っぱは、肥料になるの?」 「いや、この葉っぱはかなり油っぽいから 肥料にはならないと言うことですよ」 「じゃ、どこに捨てるんですか?」 「今どきは、燃やすこともできないから、 一カ所に集めているんだよ、この近所の、 ある場所にね」
どうやら、このいちょうの葉っぱは、 どっかに一カ所に集められ、 ゴミ処理されると言うことだった。
「こんなにたくさんあるとかなりかかりますね」 「うん、毎日残業して、休みも取らずにやってるけどね。 もっともこれが仕事だからね、やらないとね」
ということで、おじさんは、 黙々といちょうの枯れ葉をかき集めていた。
いちょうは、この並木道だけでなくて、 神宮周辺にはかなりあるので、膨大な量の 葉っぱになるだろうと思う。
ほらね、 こんなすごい量がすぐに集まるの。 あっ、という間。

私はすごい量に驚きながら、 あ、そうそう、私は100円くれないおばさんに リンゴを渡しに来たんだと、思いだし、 掃除のおじさんに、お礼を言い、 この場を去ることにした。
おばさんを探さないとね。
あ、でも、このおじさんに聞けば、 あのおばさんの居場所がわかるかもしれないと、 ふと思い、おじさんに聞いてみることにした。
「あのね、この辺りに、路上生活者のおばさんが いるでしょう?」 「ああ、いるよ、若い人から何人かね」 「え、そんなにいるの?」 「いるよ、若い人から年取った女の人まで」 「えーー、若い人もいるの?」 「うん、まだ30代の女の人もいるよ。」
ひぇ〜そんな若い女性もいるんだ… 私は、初めて、そんな若い人もいることを知った。 びっくりした。
でも、今日は、そのことより、 100円おばさんのことを聞かなくちゃ。 ということで、100円おばさんのことを 聞いてみることにした。
そして、私は、100円おばさんの 意外なことを知ることになったのだった。
「あのね、いつも100円くれない?って おばさんがいるでしょう?」 「ああ、いるよ、いつも100円貸してって いうおばさんね。 あの、おばさんは、とんでもないんだよ」
おじさんは、怒ったようにこう言ったのだ。
えっ、 あのおばさんはとんでもないの? とんでもないおばさんだったの? 私は、とてもビックリした。
どうやら、おじさんは、 かなり怒っているようだった。 何があったのか、 あのおばさんの何がとんでもないのか…
この話の続きは、明日書きますね。
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| 2006年12月24日(日) |
2006クリスマス飾りと、ささやかなお話 |
ウォーキングしながら、街角のクリスマス飾りを カシャカシャと撮ってきていたので、 今日はその中から、いくつか紹介します。
やっぱり、クリスマスシーズンは街が華やぎますね。 そうなっても、今じゃ、悔しいことに、 あまり関係ないんだけど、なんとなく、 ノスタルジーを感じて見入ってしまいます。
例年、演出や飾りがハデになるとTVで言っていたけど、 私の印象としては、街中は、 だんだんこぢんまりと地味になっているような気がする… そう思うのは、私だけかな。 もっともハデなところは、大がかりでハデに なっているようだけどね。
まっ、ともかく 今年はこんな感じでした。
これは、新宿伊勢丹のツリー。 大きなツリーでなくて、このツリーが店内のあちこちに 配置してあり、伊勢丹らしく、 ちょっと格式ある豪華な感じのツリーでしたね。 まぁ、私的には75点ってとこですね。 基準は全くないけど、今一つ工夫がほしいような…

これは、プランタン銀座のツリー。 とってもかわいかったですね。色がね。

近づいてみると、こんな小物たちが、 いっぱいに着いてました。 プランタンは、昔から、手作りっぽい飾りが 多いんですよね。 手作りして手がかかってそうだから、 よぉーしと、思い切って85点あげました。 もう少しおっきいといいな。

これは、京王百貨店のウィンドウ なかなか華やかでした。古典的な飾り方で、 いかにも、クリスマスって感じでした。 これは、そうね…やっぱり70点だなぁ。

で、これはどう思います?
これはね、新宿バーニーズニューヨークの ウィンドウなんですけどね、これが ニューヨークスタイルなのかな?
クリスマスは、口力、目力って企画なのかも… ふーむ、何だかな。 でも、クリスマスって感じがしないから、 思い切って、45点ね。 来年に期待します。


次は、頑張っている クリスマスバージョン
こんなところで、一生懸命に頑張るサンタさん。 「頑張れよ」と声をかけずにはおれない。
もうちょっと人通りがあると頑張りが甲斐があるのにね。 かなり頑張っていたもん。 もちろん、このサンタさんには100点あげたい。 落ちるなよ。

次は、これ。 私が写真のプリントをよく頼むお店にあった。 今回は、大サンタさんといっしょに、 かなり張り切っていたやや小ぶりの ウルトラマンに60点あげたい。 写真撮る気まんまんがよく伝わってきた。 しっかりね。

これは、品川駅の駅飾り。 駅も大変だね。 時計も案内ボードも、おしゃれさんでした。 そんでもってトナカイは、空を一生懸命に 飛ぼうとしてました。 トナカイの頑張りに75点あげます。 頑張れよ、プレゼント配り終わるまで。

最後は、飾りというより、 プレゼント。
24日のイブに、 ファミレスでいつものように仕事をしていると、 おじいちゃん、おばあちゃん、両親、子ども2人の 家族が昼食を終え、帰ろうとしてました。
すると、
「今日は、小学生以下のお子さまに クリスマスプレゼントがあります、 お一つずつどうぞ」
と、お店の女性が、子どもたち2人に このプレゼントを差し出した。

そしたら… なんと…
おじいちゃんが先に 手を出して取ったのだ、 子どもたち用のプレゼントを。
最初、私は、おじいちゃんが取って、 孫たちに渡すのかと思って微笑ましくみていたら、 そうではなくて、このおじいちゃんは、 プレゼントを自分の懐にしまったのだった。
あらら…
すると、おばあちゃんがこう言った。 「あ、すいませんね…ちょっとぼけているんですよ。 ごめんなさいね。おじいちゃん、ね、返そ?」 すると、おじいちゃんは、 首を横に振り、イヤだとごねた。 そして、入り口の方にスタスタと行ってしまったのだ。
それをみていた、おかあさんが取りなすように、 まだプレゼントを取っていない、 上の女の子の方を向いて、こう言った。
「じゃ、○○ちゃん、おじいちゃんが ひとつもらってくれたから、いらないね」 すると、おねえちゃんの○○ちゃんは、 「いやだ、私も欲しい…」と言った。 小さな男の子は、もうプレゼントを取っていた。
すると…
プレゼントを配っていた女性は、 「もう一つどうぞ」と おねえちゃんにプレゼントを 差し出したのだ。
おねえちゃんは、嬉しそうにプレゼントを取り、 おかあさんとおばあちゃんは、その女性に 「すいません…… どうもありがとうございます」 と丁寧にお礼を言って頭を下げていた。
ああ、よかった… そうだね、クリスマスだからね、 と私は、ちょっと嬉しくなった。
おじいちゃんはお礼も言わずに、もう帰ろうとしていた。 プレゼントをしっかりつかんだまま。
おじいちゃん、 クリスマスプレゼントもらってよかったね。
あとで、レジで精算するときに、中身を聞くと、 小さなサイズのキャラクターノートとペンだと教えてくれた。 ちょっとした出来事だったけど、 なんだか心がなごんだ出来事でした。
私も25日は、何かひとつ、誰か知らない人に、 プレゼントを渡してみるつもりです。 うまく渡せたら、ご報告いたしますね。
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| 2006年12月21日(木) |
クリスマスのお話…こんなお話はいかがですか? |
今日は、ちょっと長い話になりそうです。 クリスマスを前に、本からの心に残る話を書いてみます。
クリスマス精神を思い出させてくれる こんなお話たちはいかがでしょう。
今回のお話は、全部実話です。 私がとても好きな話でもあります。
「こころのチキンスープ7」より
◆《ベンのプレゼント》 シャーリー・バチェルダー
毎日牛乳配達するベンは、11月末に、お得意さん2人に たまった牛乳代を払わずに、引っ越されてしまいます。 そして彼がそのツケを埋め合わせる羽目になり、1人は、 20ドル、もう1人は79ドルもあり、かなり落ち込んでいました。 そして、こんなふうに言っていました。
(ここから本からの引用)
「この奥さんがまた美人でねぇ」と彼は言った。 「子どもは6人いたが、もう一人おなかにいて、だから、信用 したんだなぁ。ああ、おれはなんてバカだ!人のために いいことをしていると思っていたのに、痛い目にあったよ。 だまされちまった!」 私は、「お気の毒に」と言うのが精一杯だった。(略)
私は慰めの言葉を口にして、なりゆきを見守ることにした。 だが、ベンが帰った後、私は自分がなんとか彼の力になりたいと 思っていることに気がついた。 このままでは、ベンは暗い人間になってしまうかもしれない。 何か私にできることはないだろうか?
ふと、クリスマスが近いことに気がつき、 祖母が昔口癖のように言っていた言葉を思い出した。
「誰かに物を盗まれたら、それをその人に あげてしまいなさい。 そうすれば、もう盗まれることはないよ」
つぎにベンが牛乳を配達してくれたとき、私は79ドルの件で うっぷんを晴らす手があると言った。
「そんな手があるわけないでしょ。でもとにかく教えてください」 「牛乳はその女性にあげたと思いなさい。子ども達への クリスマスプレゼントだったと思って」 「冗談じゃない」と彼。 「そんな高いプレゼントなんて、うちの女房にだって やったことはないよ」(略)
私はそこで口をつぐんだが、ベンならきっとわかって くれると信じてていた。彼が配達にくるたび、2人は そのことで軽口をたたき合った。
「もう彼女に牛乳をあげた?」と私が聞く。 「いや」と彼が切り返す。 「でも、またどっかの美人のお母さんにカモられる前に、うちの やつに79ドルのプレゼントをしてやろうかと思っているよ」 私がこの質問をするたびに、彼の口調も軽やかになっていった。
やがて、クリスマスの6日前に、あることが起こった。 彼が満面の笑みを浮かべ、目をキラキラと輝かせてやってきた。
「やったよ! 牛乳をあの人にクリスマスプレゼントしちゃった。 いやあ、正直きつかったけど、たいしたことじゃない。 牛乳そのものは、とっくにくれてやっちゃってるんだし、 そうでしょう?」
「そうよ」私は彼といっしょに喜びながら、 「でも、本気でそう思って贈らなきゃダメだわ」 「わかってますって。本気ですよ。ああ、いい気分だ。 だから、クリスマスってのはめでたいんだよね。 あの家の子ども達は、おれのおかげでたっぷり 牛乳が飲めたじゃないですか」
クリスマス休暇がきて、やがて終わった。 2週間後、よく晴れ上がった一月のある朝、ベンが玄関先に 小走りにかけてきた。
「いやぁ、聞いてくださいよ」と言って、にこにこしている。
彼の話では同僚のピンチヒッターとして、いつもとは 別の配達ルートを回っていると、誰かに名前を呼ばれた。 振り返ると、1人の女が手にした紙幣を振りながら走ってくる。 あの子だくさんの美人の母親だった。 腕には、おくるみにくるんだ生後間もない赤ん坊をだいている。
「ベン!ちょっと待って!」女は大声で言った。 「あなたにお金を渡さなきゃ」 ベンはトラックを止めて、外に出た。
「ごめんなさいね」と女は言った。 「支払いをしなきゃって、ずっと気にかかっていたんだけど」 話を聞くと、彼女の夫がある晩帰宅して言った。 「おい、安いアパートを見つけたぞ。それに、 夜の仕事も見つかったんだ!」それで急に引っ越すことになり、 そのどさくさのせいでベンに転出先のメモを残すのを 忘れたのだと言う。
「でも、ちゃんと貯めておいたの。 ほら、まず手始めに20ドル」 「いいんだよ」とベンは言った。 「もう払ってあるんだ」
「払ってある!」女はビックリした。 「どういうこと?誰が払ったの?」 「おれだよ」 彼女は、彼がまるで神の使いであるかのように彼を見、 やがて泣き出した。
「それで?」 ベンが話し終えるのを待って、私は尋ねた。 「あなたはそれでどうしたの?」 「どうしたらいいのかわらなくてさ。泣いている彼女の肩に 手をまわしたけど、いつのまにかおれまで涙が出てきて。 なんで泣いているかわかんなかったけど、泣いていた。 それから、あの子ども達が、コーンフレークにおれの 牛乳をかけて食べている様子が目に浮かんできてね。 おれ、奥さんの言うとおりにして本当によかった」 「それじゃ、その20ドルは受けとらなかったの?」 「もちろんさ」彼は憤然と言った。
「あの牛乳は、おれからの彼女への クリスマスプレゼント。でしょう?」
「明日、きっといいことがある」より
◆《25セントで靴を》
毎年、アメリカの大都市のあるテレビ局が、 「25セントで、子どもたちに靴を」という募金活動を 行っています。クリスマス・シーズンになると、局は、 この募金活動を開始し、人々は恵まれない子どもたちの ために寄付するのです。 あるとき、そのテレビ局に、こんな手紙が届きました。
5チャンネルのみなさまへ
私たちは、15歳のフレッドと、12歳のミスティと9歳の ビージェーの3人きょうだいです。6年前に、お父さんが 亡くなりました。それから半年たって、お母さんは、 私たちを置いてどこかへ行ってしまいました。 私たちはそれからずっと、おばあちゃんと暮らしています。
2年前に、おばあちゃんは、私たちを法律で自分の子どもに してくれました。おじいちゃんはもういないので、 おばあちゃんが働いています。だから、家事は大変です。 私たちは、部屋をちらかしてばかりいて、いつも 叱られていました。 おばあちゃんは、お小遣いをくれます。
部屋を散らかしっぱなしにしていると、私たちは罰金と して、25セント払うことになりました。 でも、おばあちゃんはやさしいので、その25セントを 全部銀行に預けておいてくれました。 おばあちゃんは秘密のつもりだったのですが、私たちは 知っていました。だからわざと部屋を散らかしていました。
去年、テレビで募金のことを知りました。 私たちも募金したいと思いました。 このお金は、私たちが部屋を散らかして、それで 平気でいたから貯まったお金です。 うちのおばあちゃんのような、やさしいおばあちゃんが いない子どもたちのために、このお金を使ってください。
フレッド、ミスティ、ビージェーと3人の名が サインされた手紙には、135ドル入っていました。
「小さな親切の花束」より
◆《誰にも「メリークリスマス」》
何年も前に、妻と3人の子どもとクリスマス休暇を フランスで過ごしたときの話です。
クリスマスまでの5日間、旅にありがちなちょっとした トラブルがいくつも重なって、楽しい気分がすっかり 萎えてしまいました。クリスマスイブには、ふさいだ気持ちの ままニースのみすぼらしいホテルにチェックインしました。
夕飯を食べに出ると、外は冷たい雨が降っていました。 くたびれて、落ち込んで、少しはましな店を探す気力も なくなってしまった私たちは、冴えないレストランに 入ることにしました。
店内は、テーブルが5つしか埋まっておらず、ドイツ人が2組 フランス人が2組、そして1人きりで座っているアメリカの水兵が いました。隅でピアノ奏者が、どうでもよさそうにクリスマス ソングを弾きています。 誰もがじっと黙って食事をしていましたが、食べながら手紙を 書いていて水兵だけは、楽しそうに見えました。
妻がフランス語で料理を注文しました。 しかしウェイターが持ってきたのは違うものです。 私は「ばか!」と怒鳴り、妻は涙ぐむ始末。 右側ではドイツ人の奥さんが夫をなじりはじめました。 左側では、ちょっとした粗相をしでかしたフランス人の 男の子がお父さんにひっぱたかれ、泣き出してしまいました。
この重苦しい空気に、不快な冷風が吹き込んできました。 外から、びしょぬれになったフランス人の花売りのおばあさんが 入ってきたのです。おばあさんはテーブルを一つひとつまわり ましたが、誰も花など買いません。
彼女はうんざりしたようすでテーブルに着くと、ウエイターに 「スープにしとくよ。午後、一つも売れなかったからね」 と言いました。そしてピアノ奏者に、話しかけました。
「ジョセフ信じられるかい。クリスマスのご馳走が、 スープ一杯だってさ」 ジョセフが黙って指さしたのは、空っぽのチップ入れ。
すると若い水兵が食事を終えて立ち上がり、 おばあさんの方へ行きました。
彼は、小さなコサージュを二つ手に取って聞きました。 「メリークリスマス。これ、いくらですか?」
おばあさんが2フランだと答えると、水兵は20フラン札を 手渡し、おばあさんの頬にキスして、 「残りは僕からのクリスマスプレゼントですよ」 と言ったのです。 それから、私たちのテーブルへスタスタとやってきて、 コサージュの一つを私の妻に渡すと、店を出て行きました。
誰もが食事の手を止め、レストランは一瞬、 完璧な静けさに覆われました。 そして、次の瞬間、クリスマスのお祭り騒ぎが 爆弾のようにはじけたのです。
まず、花売りのおばあさんが立ち上がって、小躍りしながら、 20フラン札を振り回し、ピアノ奏者に叫びました。 「ジョセフ、これ半分上げるよ!わたしのクリスマス プレゼント。あんたもいっしょに祝おうよ!」
するとピアノ奏者は「よき王者・ウェンセスラス」を 威勢よく弾きはじめ、妻が、もらったコサージュを 曲に合わせて振りながら歌い出しました。 うちの子どもたちも歌に加わり、ドイツ人たちもイスの 上に飛び乗ってドイツ語で歌い出しました。 ウェイターは花売りおばあさんに腕を回し、フランス人の 少年はお父さんの膝に乗り、ふくれあがる国際合唱団に 加わりました。
今度はドイツ人が全員にワインをオーダーし、自ら テーブルを回ってはクリスマスのあいさつや抱擁とともに、 注いでいきました。フランス人家族の一方がおかえしに シャンパンとキスをふるまいました。
レストランのオーナーが「初めてのクリスマス」を歌い出し、 みんなが、その半分は目に涙を浮かべて加わり、しまいには 通りからもどんどん人が入ってきて、クリスマスソングが 鳴り響く中、レストランは超満員になりました。
ほんの数分前まで、そこには18人の人間が、同じ場所で、 それぞれ惨めな晩を過ごしていたのです。 それが最後には、いままでで最高のクリスマスをみんなで 分かち合っていました。
これもすべて、1人の若い水兵が 心にクリスマス精神を忘れずに もっていたからでした。
(本の引用終わり)
《今日紹介した話の他、こころがあったかくなる 話がいっぱいの、おすすめの本です》
こころが豊かになる、あたたかくなるような クリスマスをお過ごしくださいませ…
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