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MH5。 - 2021年08月27日(金)

あ、MH5の意味ですか?

『マジで 腐敗する 5秒前』

です(真顔)

先日、私の職場でこんなことがありました。

朝私が出勤して自分のポジションに就き、冷蔵庫の中身をチェックしていた
ときのこと。

肉の容器のふたを開けたときに、“あまり良くない臭い”がしました。
すかさず私は岩田くんに、

「この臭い、嗅いでみて。コレ今日使う?どうする?」

と聞きました。岩田くんはクンクンと臭いを嗅いで

「大丈夫だと思います。」

と言いました。
ハッキリ言って私は岩田くんのことを1ミリも信用していないので、再度
料理長に聞いて来てと言いました。料理長が大丈夫って言ったら私使うからと。

結果、料理長OKが出まして。
ふぅん…それなら仕方ないか…と。
あ、私がもし料理長だったらお客さんには出させないです。

結局、当該のお肉は3名のお客様に提供しました。
そして時間は過ぎて、ランチタイム営業終了間際に冷蔵庫を開けたときのこと。

朝とは違う、明らかな発酵臭が私の鼻に届きました。

「何度もゴメンね、岩田くん。この冷蔵庫、開けてみてその瞬間の臭いを
嗅いでみてくれる?」

と言い、そうしてもらったところ。
さすがの岩田くんの動きもピタリと止まり

「イヤな臭いがしますね…」

のひとこと。

「多分だけれど、朝私が言ったお肉の臭いだと思うよ。要するに、朝の時点
ではギリギリだったんだよ。そしてランチタイムの数時間で、明らかに
アウトラインを超えたってことだよね。仮にそのお肉じゃないとしたら、
他に原因があるのなら突き止めなきゃいけないんじゃないの?」

とは伝えました。
黙って頷いていましたが、理解できたのかどうなのかは知らん。
その翌日は岩田くんがお休みで、私が出勤日というシフトだったので

「とにかくそのお肉、明日まで放置するのだけはやめてね。社員の判断で
何とかしておいて」

とだけ伝えておきました。
コレを言わなければ、間違いなく腐ったお肉をそのまま放置して帰る男なので。

*****

とまあ一事が万事、こんな感じなわけですよ。
私が退職の意をハッキリと表明してから1ヶ月以上は経つわけですが、私が
なぜここを辞めたがっているのかをここの社員は知る由もないのでしょう。

知る気もなさそうだ。
てことは、私の気持ちには興味が無いと。
だったら、私ここにいる意味なくね?と。

「美味しいものを提供したい」

が叶えられないどころではない。

「腐ったもの平気で出してる」

んだから。
それを飄々と続ける若手社員、それを見過ごす料理長と副料理長。

私の存在意義、無し!!

*****

が、しかし。
前回の日記に「残り1週間でどうなるか」と書きましたが、動きがあった
わけでして…

次回!!乞うご期待!!(何をや)


...

職場崩壊その2。 - 2021年08月24日(火)

昨日随分色んなことを書いたつもりだったけれど、まだ書き足りなかった
みたいなのでもう一度書く。

※個人の感想です

と書けばわりと何を書いても言い訳になるようなので、書いておきます。
傷つく人がいたら、それはゴメンなさいということで。

*****

岩田くんの話の続きです。

私だって、彼と一緒に仕事しながらただイライラして意地の悪いことを
言い続けていただけではありません。

彼を見ていて「おやおや?(?_?)」と思ったその日から、これは店のためにも
何より自分の精神衛生のためにも何か対策を取らねば、仕事がスムーズに
進む方法を考えねばと私なりに考えました。
それはそれは、ものすごく考えました。

彼が「その手のタイプかも」と気付いてからは、なるべく指示はシンプルに、
具体的に言うことを意識しました。

最初の頃は
「ストッカー(←小型の冷凍庫のこと)の霜取りをして」
とだけ言っていました。

これまで私が接してきた若い子たちだと
「何を使って、どうやってやるんですか」
と聞いてくるはずであろうところ、岩田くんは聞いてきません。

何も聞いてこないので、もしかしたら他の誰かに教わって、やり方を知ってる
のかなと思うので、そのまま放っておきました。(私には私の仕事があるんで)

待てど暮らせど、何日経っても、岩田くんはストッカーの掃除をしません。

「やってって言ってるのに、なぜやらないの?」
と聞くと、明後日の方向を向いたまま
「なぜ…なぜ……。えっと、やったことないんでやり方知らないんで」
と言います。

「じゃあ聞こうよ。どうやってやるんですかって、聞こうよ」
と私は言います。岩田くんはやっぱり明後日の方向を向いたまま

「はぁ…」
とだけ言って、また数日経過します。


もうね、最初の頃はその場だけテキトーに取り繕って、やりたくないこと
は人に押し付けるkz
だと思ってたよね。

今回は“ストッカー掃除”だけを切り取って書いているけれど、どの仕事に
対してもこの調子だということです。

そして、自分が得意とする作業、面倒だと感じない作業に関しては、とても
サッサとやりこなすっていう。

それ見てる他の人は「いやその調子でアッチの仕事もやりやがれ」って
思うワケなんだけれど、掃除と整理整頓に関しては、「掃除して」だけじゃあ
絶対に絶対に100%、やらない(笑)

ようやく「やらないんじゃなくて、できないのか!?」て気付くまでに
しばらくかかったよね…。

結局ストッカー掃除に関しては

*まず中身を取り出して
*電源を抜いて
*ここに付いてる霜を
*この道具で
*このくらいの力で
*落して
*あとはぬるま湯で溶かして
*最後は水けを拭き取って
*しっかり乾いたら
*ストッカーの電源入れて
*冷えてから、アイスクリームを戻す

を、やりながら見せながらやったら、その次に「ストッカー掃除をして」
って言ったら、やりました。

…1回だけね(笑)

さらにその次からは、どんなに霜がモリモリに大盛り上がりになろうとも
霜取り作業はやらなかった(笑)

「言われなくてもやる」

は標準装備ではない。
普通の子ならその程度は1回見て1回やれば覚えられるであろうことが、
岩田くんには覚えられない。

「じゃあメモすれば?なんでメモしないの?」
と言うと

「メモ…。何のメモですか?」

「(*´Д`)ハァ…掃除の仕方、手順、道具いろいろだよっ」

「掃除の仕方を…メモするんですか…?」

「そーだよっ!だって覚えられないんでしょっ!?じゃあ全部メモするしか
なくないっ!?」

↑この時点でもうだいぶ怒ってる私(笑)

多分彼の中では、「メモする」イコール「レシピだけ」なのよね。
彼のレシピノートには、何を何グラム入れるのかの分量は書かれているのだ
けど、それをどうするかは全く書かれていないのよ。

で、多分毎回やり方忘れてる。
最初に教えられた正しいやり方をすっ飛ばして、途中からは自己流でやってる。

「なんでそんなやり方でやってんの」と聞くと、自信満々に

「こう教わりました」って言う。

いやいやいやそんなわけないやろ!!!と心の中では盛大にツッコむが、
ツッコんだところで彼は手を止めるわけでなし、黙々と自分のやり方で進める
だけなので、もう腹を立てるだけ無駄、ということも何度も経験しました。

とにかく、いろんなことが無駄なんだなと。
教えること、期待すること、向上すること、腹を立てること、全てが無駄に
思えてきて、私の指導も期待も向上心も、全てえぐり取られました。

私にだけじゃない。
料理長にも副料理長にも、こ れ で も か というほど毎日めっちゃんこ
に怒られているのに、毎日ケロリとして出勤してきて、自己流を貫く。

もう負けたよ(;´Д`)
普通のメンタルの持ち主には、どうにもできない。

他にもいっぱいあるよ。

生の鶏肉や豚肉触るときはゴム手袋しなさいねとか。
言ったけど、素手で触って、その後チャチャッと一瞬洗った手でデザート
盛り付けるからね素手で(笑)

私が若い頃教えられたやり方はこうよ。
「自分は今から生肉触るので、オーダー入ったら〇〇さんお願いします」
って頼んでおくの。
「だいたい15分で終わらせるんで、その間だけお願いできますか」
というふうに頼むのよ。

そして手袋をして15分間は集中的に肉だけ触って他のモノには触れない
ようにして、終わったら手袋外して手を洗って消毒して初めて、他のことに
携わっても良くなるのよ。

当然、最初の頃には彼にもそう教えた。
生ものだけじゃない。
ニンニク触った後も同じ。
ニンニク触った後にそのままデザート触ると、匂いが移るから。

それ以外の仕事も、このやり方は応用される。
逆に、デザートを作っているとき。
何かを泡立てるとき。

手が離せない5分間、10分間というのはどの仕事にもある工程だから、
それを周囲に発信して助けを求め、

「今自分はこういう状況だから、こういう風な助けが必要だ」

というのを自ら言葉で説明すべきなのだけれど、彼の特性上、多分それは
できないということなんでしょうね。

知らんけど。
もうホント、知らんけど。
この言葉に尽きる。


特性なんて、知ったことかよ


私はそこに行き着いてしまいました。
そうだ。彼に障害があるのかどうかなんて、わたし知らない。
私には関係ない。知らされてもない。
彼は正社員であって、立場的には私に指示を受けるのではなくて私に指示する
立場。

そうだよ。彼を見習えばいい。
自分の目の前のことだけ気にして、気付いた仕事だけを、自分がやりたい
順番で、やりたいようにやり散らかせばいいんだ。

そこに行き着いてしまいました。
サッサと頑張ることを止めたよ(笑)
わたし、意外とすぐに働かない働きアリに変身することができました。

今日の自分が困らない程度の仕事だけ、やる。
明日のことは、知らない。
他人のことは、思いやらない。
今日の、今の自分の仕事しか、やらない。

という考えにシフトしていきました。
精神的にはラクになりましたよ。

その後厨房はどうなっていったかというと、それはもう説明しました。
腐ったものの中から、まだ食べられるものを探し出してお客様に提供する
お店に成り下がりました。

自分でいうのも何ですが、私、お店の中で結構核となる人物なんですよ。
けっこーちゃんと仕事するし、けっこーちゃんとフォローもするし、けっこー
ちゃんと結果も出してきました。

その昔は就職氷河期とか言われた時代だったけど、料理長からのスカウトで
一部上場企業に入れたわけだし、運も良くて就労ビザの空いた枠に滑り込めたし、
帰国後は派遣社員→これまた是非にということで派遣先でそのまま社員にも
なれたし、産後復職してからも、これまでのキャリアを十分に生かせる
内容の仕事を与えてもらい、自分では結果出してきたと思ってます。

結果に見合ったオファーをもらい続けられて、自分としては100点満点(笑)
自己評価たけー(笑)

いやホラ、三ツ星レストランの料理長になるだけが成功ではないのよ。
幸せとか成功とかは、人それぞれなのよ(笑)

それに私、辞めどきも新たな就職先も、これまで間違ったことないので
きっと今が辞めどきなんだと思う。

辞めどきでないのなら、統括部長が間に入って今のこの問題を解決して
くれていたはず。少なくとも、取り組み始めてくれていたはず。

それがないということは、辞めどきということだ。
ま、私の場合土壇場で自分の思い通りになることも多いので、残りあと1週間
でどうなるかなとも、ちょこっと思っているけれど(笑)

あとは流れに身を任せるのみ。



...

職場崩壊。 - 2021年08月23日(月)

障害への理解って、どういうことを言うんだろうかなぁ…とふと思う。

息子の幼馴染が重度の自閉症児で、付き合いとしてはもう13年という親子が
身近にいます。
気さくで優しいママさんで、産後私が復職するまではお互いの家を行き来したり
公園で遊んだりといった付き合いがありました。

今は同じマンションに住んでいることもあり、いただきもののおすそ分けを
お互いにし合っている仲です。

そんな感じでお付き合いが続いているということは、相手にとっては私が
特に失礼を働いていないということなのだろうなと勝手に解釈させてもらってる。

こないだなんて

「カロリィちゃんが理解ある人でよかった」

と言われました。
というのも先日マンションのエレベーターを巡ってのやり取りがあったから。

そこの息子は、よその人と同じエレベーターに乗るのがダメらしく、たまたま
エレベーター前に居合わせたりすると必ず

「おさきにどうぞー、おさきにどうぞー、おさきにどうぞー」

と繰り返し始めます(;'∀')
母である友人は

「失礼なこと言うんじゃないの。ホントやめてそういうの。カロリィちゃん
ゴメンね。先に行ってくれる?(;´Д`)」

と私に言いました。
ウチは3階なので、べつにエレベーターに乗る必要もない程度の階数なわけ
ですが、そこで「いいよわたし階段で行くから」と言ってしまうと余計
気を遣うかなと思って、そんなときは

「じゃ遠慮なく。お先にゴメンね、じゃあまたね〜」

と言ってサッサと先に乗り込んじゃいます。

すると決まって必ず友人から

「さっきはゴメンね」

のLINEが来るわけだけれど、その出来事に対して心の底からなーーーーんとも
思ってなんかいないので、何て返信したものかなと(;^ω^)
いろいろ考えあぐねた挙句、正直に

「ホントに何とも思わないから平気よ、だいじょぶよ。ウチの家族は全員
『あの子はそんなもん』だと思ってる。ウチの長男は『あんなもん』だし、
それと同じでお宅の息子も『そんなもん』て感じ。」

というような内容を返信しました。

他人様のご子息を『そんなもん』呼ばわりしてどうかなとも思ったけど、
普段のお付き合いの度合いからしてニュアンスは伝わるだろうと思ったし、
何というか、生まれた頃から知ってる子だと別にそれが障害だからとか何とか
っていう物差しで見てないのかな。
要するに「アンタとはエレベーターには同乗したくない」という意思を
目の前で表現されても、それに腹を立てたり逆に悲しくなったりもしない
というか。

フラットと言えば聞こえがいいけれど、結局は時々しか関わらない赤の他人
だからさ。無責任でいいわけで。

「あっそうハイハイじゃあまたね〜」で済んじゃう案件だからさ。

ちなみにそこの息子はいつも明後日の方向を向いているので目線が合った
ことは13年間一度もないし、こんにちはの挨拶も、ここ2年くらいで初めて
交わせたんじゃないだろうかというレベル。

同級生であるウチの息子のことは認識できているようだけど、私のことを
知ってくれているかどうかは微妙。

そしてそれを確かめる術もない😅
が、別にそれで困ることも何もないのでね。

息子だって、初めて名前を呼んでもらえたのが2年前だからね(笑)
「今あの子に、〇〇ちゃんって呼ばれたよ!」
と言いながらうれしそうに学校から帰ってきたことがあったわ。

それ聞いて
「なにぃ!?おかーさんはあいさつもしてもらったことないのに!キィー!」

みたいな気持ちにはなりました(笑)
いいなあ〜認識されてて、って羨ましくなった。

ですが、先述の「カロリィちゃんは理解ある人で助かる、ありがたい」と
いうLINEをもらって、何だか複雑な気持ちになってしまった私。

なぜなら職場にいる若い子が「多分ガチ」の子だからだ。

別に障がい者枠で入社してきたわけでもなく、本人からカミングアウトが
あったわけでもなく、どこか病院にかかっているわけでも、また会社が
彼に合った対応を取っているわけでもない。

その彼というのは何度もこの日記に登場している岩田くんのこと。

そして運の悪いことに、対する私はその手のタイプが大の苦手。

だからなのか私の周囲はとても察しの良い人の集まりなのです。
何故なら、そこにいるととっても自分がラクだから。
2〜3の説明で10まで理解してくれて、私の拙い説明を聞いてなお

「カロリィちゃんは、コレコレこうで、あれをああやって、こうするのが
良い、と思ってるってわけね?」

と私の気持ちまで通訳してくれるような人に囲まれているんですよね。

類友、というと私までもがその種類の人間だと言っているように聞こえて
しまうけれど、私の友人たちの中では私がいちばん理解力が低く、頭も
良くないと思っています。

得てしてそういう人たちは理解力の低い私を決して馬鹿にするようなこと
もなく、「分からないんだけどもう一度説明してくれる?」と言うと、さらに
分かりやすい言葉で説明してくれる。

あ〜。
同族嫌悪なのか要するに。

口に出すことはなくても、仕事してる間中私はずっと岩田くんに対して

*何度同じこと言えば分かるの
*まだそんなことも知らないの
*まだそんなこともできないの
*なんでできないの
*なんで分からないの

と思い続けています。
ランチタイムの間中、ずーっとです(笑)

その手のタイプの人は、得手不得手の凹凸が大きいというのはよく聞くけれど
じゃあ岩田くんの凸の部分はどこなのよと。
私には凸の部分すらあまりよく見えないのです。
もし私が彼の上司だったなら、心配で心配で何も任せられないだろうなと
思うのだけれど、今の上司はそんな岩田くんに全権委任の状態。

ハッキリ言って、岩田くんにはできるわけがない仕事量だと思ってます。

でももし若かりし頃の自分だったらって思うと、きっともっとガムシャラに
考え得る全ての努力をやり散らかして取り組んでいたのではないかなと。

で、多分実際の私がそうだったから、周囲からも可愛がってもらえていたの
かなと。

しかし岩田くんの場合は、傍目には「努力している」ようには全く見えない
状態で。
どんなにメモを取りなさいと言ってもとらず、分からないなら聞きなさいと
言っても誰にも聞かずに勝手にやって間違える、ということが多発。

そんな彼なので、私が見る限り誰からも好かれているようには見えないし、
可愛がってる人もいない。
ということは彼の仕事を気にしたり手伝ったり指導したりといったような
ことを積極的にしている人は皆無ということ。
入ってまだたったの2年目なのに。
ウチの店舗でたった一人の新入社員だったのに。
誰からも可愛がられてないなんて、ちょっと異常。
(※個人の感想です)

なおかつ
「え、ありがとうは?」
って思うタイミングでありがとうがなく、

「え、ゴメンもなし?」
と思うタイミングでのゴメンなさいもない。

おまけに、自分を正当化した言い訳が続く。(←という風に見えてしまう)

「もしかしたら障害なのかも」というのが無ければ、ハッキリ言ってただの
kz(自粛)

最初の頃は、若いが故のオレ様状態なのかと思っていたけれど、どうやら
そうではないのではないかと、一緒に働き始めて最初の数ヶ月で気付いて
上司に遠回しに色々と言ってはみたけれど、そもそも上司にその手の知識が
なければ全く意味を為さないですよね😅

かと言って核となる言葉を出すわけにもいきませんので。
どうにも歯がゆかったけれどね。

「このままではあの子のためにならない。本社の人事に相談するか、ここで
働かせるにしても、もっと彼にあった仕事を与えないとこのままじゃ
どうにもならないんじゃないですか」

くらいにしか言えなかったわ。
本当は

「病院行かせた方がいいんじゃない」

と言いたかったけれど。

とは言え、本人に困り感はなさそうなのよね。
本人は、きわめてシンプルに我が道を行ってる。

どんなに怒られても、翌日にはケロリ。(という風に見える)
あんだけ怒られて、また同じことやる?と感心すら覚える。
ある意味尊敬。
なりたくないけど。

意識して身に着けたスルースキルはいいけど、何にも気付けないのはイヤだわ。

以前本人に、

「なぜこんなに怒られるのかなって思ったりする?」
って聞いたら
「ハイ」
言うてたわ。
それは思うんや、て思いました。

「相手がなぜ怒ってるか理解できてる?」
って聞いたら
「いや、なんで怒られてるか分かんないです」
言うてたわ。

でも、
「なぜ怒られるのか、どこが悪かったのか」
を聞くことはないし、
「じゃあどうしなくちゃいけないのか」
という考えには至らないようだわ。

全てひっくるめて、『特性』というやつなのでしょう。
個性、というにはあまりに強烈。

強烈過ぎて、仕事にならないのね。
当然と言えば当然、料理人として一番大切な『食材管理』が全くできないから。

先が見通せない彼に、自分の休みや業者の休業日を計算に入れて食材を発注
することは至難の業でしょう。

整理整頓が苦手な彼に、厨房の管理・監督はムリゲーってやつなのです。
彼が何かを作ってどこかに片付けると、実にいろいろな場所に隠すように
片付けるので、他の人間は見付けられないのです。

そしたら「無いのかな」と思って新たに作ると、不思議と見つかるっていう。
飲食業界がヒマで苦しいこの時期に、あってはならない多重発注・多重仕込み。

ウチの店、今ものっすごい無駄を出してると思う。
大量の廃棄食材出してるよ。

岩田くんが、不要なものを発注して腐らせるを繰り返してるから。
そして、上司たちがそれを改善しようとしていないから。

正直、今私は毎日

腐ったものの中から使えるものを探し出してお客様に提供する

という仕事をさせられています。
20年以上従事した職場で、今がいちばん酷い(;´Д`)
こんな仕事しながら「料理人だ」なんて、他人様に胸張って言えません。
私、この仕事好きだからね。
でも今は情けなさすぎる。

私だってこの年で仕事を失いたくはないし、コロナ禍で積極的に無職に
なりたいわけでも何でもないけれど、ちょっと今の労働環境には耐えられない。

1年間、色んなことに目を瞑って、心に蓋をして仕事をしてきたけれど、
改善どころかどんどん酷くなるお店の状況に、変な正義感をかざす悪い癖が
出てきちゃって、もう目を瞑ったり蓋をしたりするのがバカらしくなって
きちゃってね。

もう潮時かなと。



そして話はだいぶ戻るけれど、そんな岩田くんへの理解は皆無です。
障害をさておいても、育て方も正解だったとは到底思えない。
親の庇護下にいる間に、親にできることはもっとあったはず。
なぜあのような状態で社会に出したんだ。

彼とまともにコミュニケーションが取れている同僚は1人もいない。
彼が何を考えて仕事しているのかを理解している同僚も上司もいない。
でも彼は困ってない。
食材は腐る一方。
腐った中からまだ食べられるものを指でつまんで探し出す私。
両眼を瞑って、何ごともありませんようにと祈るような気持ちでお客様に
提供する日々。

彼の何を理解するのが正解ですか?
私は彼の何を理解しなければなりませんか?
私は彼を助けなければならない立場ですか?
「困ってる人は助ける」。
でも、彼に困り感はない。

私の愛した職場はめちゃくちゃだ。


...

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