2013年06月25日(火) |
ガリレオ第二シーズン終了 |
「聖女の救済」後編。
何が気になったって、冒頭の研究室に置かれていたかわいい三毛にゃんのぬいぐるみ。
この異質具合。しかし壁にすでににゃんこの写真が貼ってあるところからして、
湯川先生がにゃんこ嫌いなハズがない。それはつまり、これもオクラホマからの贈り物では? と。
そしてラストの研究室シーンでは、このにゃんこが、ティラちゃんのほかにもいつの間にか増えていた
別の恐竜模型の横に鎮座していたのを見るに至り、やっぱり内海からのおみやげと断定したのでした。
なんとマメにつけ届けを怠らぬことよ、内海。いつか戻ってきてね。
さてさて。
当日の番宣でましゃがおっしゃっていた通り、「時間」が最大のトリックでしたな。
岸谷の「そんなこと、できるはずない」にまったく同感です。
綾音の上品で美しい見た目とうらはらに、そんな張りつめた1年間を過ごしていたとは。
その時間のなかで静かに濃く抱き続けてきた想いの凄さには、圧倒されるばかりです。
すさまじい「執行猶予」だわ。
あの湯川先生をもってして「実証できない」と、唯一敗北を認めさせたし。
綾音んちの壁にも派手に数式書きなぐっておられましたが、この姿もしばらく見納めですね。
映画では数式は書いていないそうですし。
岸谷、今回は消すのあきらめて放置ですか。タペストリー戻しただけって。
でも、それを見つけたときの綾音の驚愕の表情がすごく印象的でした。
湯川先生の数式を実際に見て、その意味はわからずとも、「見破られた」と感じた犯人は、
今までいなかったような。
これで、湯川先生と毎週お目にかかれていた贅沢な日々ともお別れです。
とても寂しいですが、これで心にぽっかり穴が・・・というほどでもないのは、
やはり今シーズンの「ガリレオ」が、正直なところ、「実におもしろかった!」と
言いきることはできなかったからかしらん。
このトリックの解明に湯川先生は必要か? と思うものも多く、
それならトリックのチープさを補って余りある面白さが他にあるかと言えば、
せっかくの「ガリレオ」なのに、途中眠くなってしまうようなお話運びだったり、
岸谷のキャラがうっとおしすぎたり。
(でも、栗林さんの出番が前シーズンより多かったのはかなり楽しかった。)
それならもういっそ湯川先生のビジュアルと声だけで楽しめるかと言ったら、
画面の色も独特で強烈で「ど、どうしたらこんな色に?」と思うこともしばしばでしたし。
せっかくの湯川先生の冷静低音ボイスも、うるさい岸谷ボイスに負けぬよう激昂ボイスになっちゃったり。
それでも全話通してこの高視聴率だったのは、「福山雅治が6年ぶりに湯川学やってます」という
ただひたすらその希少価値によるものではなかったかと。
なんかね、あいだに6年間も時間があったなら、すごく練られた面白いお話のストックもできて、
そういう面白いお話の中で、ステキに歳を重ねた湯川先生がさらにその魅力を発揮してくれるに
違いない! と思うわけですよ。
でも、そう思えるお話があまりなかったのが、実に残念でなりませぬ。
内海ががんばったスピンオフの「ガリレオXX」の方が、本編「ガリレオ」より
脚本・演出ともにはるかに見ごたえがあったし、画の雰囲気もずっと好きなので、
もしまた湯川先生にテレビでお会いできるなら、是非こちらの制作陣でお願いしたいと、
切に願うばかりです。
東野圭吾氏の原作ありき、というのもわかりますが、あまりそればかりにこだわるのもね。
「ガリレオXX」はテレビ用オリジナルストーリーだったようですが、
その中でも湯川先生はちゃんと湯川先生らしく居てくれたし、トリック自体は物理に関係はなくとも、
湯川先生の言葉が内海に捜査のヒントを与えたのも間違いなかったのだし。
映像の中の湯川先生は、
原作を離れてもちゃんと湯川先生として存在できるのではないかと感じております。
ほら、今日から始まったキシリッシュのCMとか。
CMに原作はないけど、栗林さんとの掛け合いはステキに湯川先生ですしね。
このCMも西谷監督が立ち会ってくださったのよね。
湯川先生を生かしてくれるのはやはりこの監督なのではなかろうか。
さ、気持ちはもう「真夏の方程式」です。
これはもう絶対、まず画的に大好きだと思います。湯川先生のビジュアルも含めて。
海辺の街の風景、その色合い、湯川先生の科学者然とした冷静な言葉の音色、湯川先生らしい佇まい、
いつもの学生たちではない子どもに見せる実験にも真剣な湯川先生。
そういうのを予告で観ただけでも、大好き感がひしひしです。
「BARFOUT」でのましゃのインタビューや、柳島克己撮影監督のお話など読み、
さらにその期待を強く持ったので、それについてはまた後日。
2013年06月23日(日) |
ガリレオXX 内海薫最後の事件 愚弄ぶ |
ドラマ本編の最終回を前に、
本編に出ていない内海の株だけが上がりまくりだった気がするガリレオXX(ダブルエックス)。
内海がんばった!
本当にがんばった!!
面白かったなー。
ストーリーも画面の感じも、今シーズンのドラマ本編より、正直ずっと好みです。
映画「真夏の方程式」も、このスピンオフと同じ西谷監督なので、ドラマよりきっとずっと好きに違いない。
内海最大のピンチに
湯川先生がまったく役に立てない状況だったのは本当に残念な限りですが、
ま、下着泥棒呼ばわり君が、湯川先生の代わりにはならずとも、それなりにがんばってくれて、
なかなかいい相棒になったのではないかと。
あのトンマ君を成長させたのは内海ですものね。
湯川先生の出番も、思ったより長かったし。
ちゃんと内海と絡んでくれたし。
実況を覗いたら、湯川先生登場時の「俺キターーー!」の嵐が大変楽しかったです。
待ちかねてたもん。そりゃそうだもん。
まさか内海から「刑事を続けるべきかどうか」の相談をされるとはね。
とは言え、自分で聞いておきながら、「湯川先生が答えるであろうそのまんま」を
すぐに自分で答えちゃってたので、湯川先生からのアドバイスなんて期待も必要もしていなかったのは
あきらかでしたが。
あれだね、内海は事件後によくあの研究室でうだうだと落ち込んで、
落ち込むだけ落ち込むとまた自力で立ち上がってお仕事に復帰していく、ということを
よくやっていたから、今回もそのちょっと深刻なパターン、というだけだったのでしょうね。
昨夜のラジオでましゃご本人もおっしゃっていましたが、
XXの湯川先生は、今まで見たことのないキャラがちょっとだけ発露。
白衣がかなり汚れていたり、内海に質問されたときの大げさな表情だったり。
でも、口を開けばやっぱりいつもの冷静沈着で論理的な湯川先生。
「きみがどこかの宗教家の熱心な信者でもない限り、君の人生は君以外には決められない。」
「ちょっとした不具合や欠陥だけ見て、すべてを否定するという思考は、あまりに単純だ。」
いつもながらおっしゃるとおりでございます。
圧巻だったのは、ラストの「笑いながら数式を書く湯川先生」。
一心不乱に書いて書いて、書き終わってから満足げな笑みを浮かべることはあっても、
笑いながら書くというのは初めてでしたもの。
しかも、笑うにしてもうっすら不気味にくぐもった笑い声を漏らしながらだから、
まさに、なんとかと天才は紙一重的なアブなさがもう。
たまラジでおっしゃっていたところによると、あの場面は実はもっと激しくキモチワルイ
笑い方をしていたそうなのですが、西谷監督の「そうじゃない方がいいと思います」の一声で、
あのくらいの不気味さに抑えたのだと。
不気味すぎた湯川先生も見たかったですねー。
この時、内海はお持ち帰りの牛丼かっこみながら、第一話につながる宗教団体の事件の予兆の中、
オクラホマに行くことを伝えなきゃと、湯川先生のこともぼんやり考えたりしているわけですが、
湯川先生はそんなことはもちろん全然知らず、内海のことなんかももちろん思い浮かべず、
数式と自分の世界に嬉々として没頭しているわけです。
それでも、それぞれの場所でがんばっているというほんのりとした絆を感じさせるたのは、
湯川先生が直前まで夜食に召し上がっていたと見られる「おにぎり」の食べかけ。
あれはきっと、内海の好みと同じ「しゃけ」と「おかか」のおにぎりに違いない。
いつかの事件の後、顛末にショックを受けてしばらくひとりで泣いていたかった内海のため、
湯川先生が研究室を小一時間明け渡し、近くにおいしいおにぎりがあるから買ってきてあげると言って、
内海の好みを聞いて「僕と好みが一緒だ」 」と言った、あのおにぎりに違いない。
かたやお持ち帰り牛丼をかっ込み、かたやおにぎりをほおばり、
夜ふけまでお仕事にうちこむ湯川先生と内海。離れてしまってもやはり素敵なコンビなのですよ。
そして明日は「めざまし」から張りましょう。
最終話の番宣と、今日の「真夏の方程式」ジャパンプレミアの様子も観られるでしょうし。
ましゃonレッドカーペット再び。素敵だったのだろうなー♪
2013年06月21日(金) |
Galileo+第二夜 /「断色」@青山円形劇場 |
第二夜で印象的だったましゃの言葉をいくつかご紹介。
第二夜は、「容疑者Xの献身」のために書き下ろしたバラード「最愛」から。
・「最愛」で救いたかったもの
石神(堤真一)が愛というものを知ってしまい、でもその気持ちが、最終的には許されない行為に
なってしまった。この曲は、許されない行為になって行き場をなくしてしまった「石神の愛」に対する
レクイエム。鎮魂歌というのが自分の思い描いたイメージ。
・「最愛」を聞いた堤真一さんの感想は?
メールが来ましたよ。映画を見終わった後かなぁ。「石神の魂を救ってくれてありがとう」って。
うれしかったですねぇ、すごく。一番救いたかったところを救えたんだなぁ、と。
・「恋の魔力」の主人公
歌ってるのはKOH+で柴咲さんですけれども、どっちかというと、岸谷美砂のイメージ。
岸谷美砂という女性が恋をしたらこういう感じになっちゃうんじゃないかな、とか。
・不器用さみたいなものが「KISSして」「最愛」「恋の魔力」に共通している部分だと感じたのですが?
恋なんてそういうものですよ。
・器用な人もいますよね?
それは恋じゃない。(キッパリ) かの有名なチャーさんの歌にあるじゃないですか、
『うまくいく恋なんて恋じゃない』。まさにそのとおりですよ。
恋に器用な人っていうのは、それは本当に恋心からの行動ではないわけです。
それはもてあそんでるんですよ!! 僕はもう常に不器用ですから!
ましゃはラジオでも「愛してるなんて面と向かって言えるような人間だったら歌なんて書いてない。
言えないから歌にするんだ」と、よくおっしゃっていますが、申し訳ないが本当にそういう人で
いてくれてよかったな、と。言えちゃう人だったり、器用に恋を楽しめる人だったら、
ご本人と恋人の間で完結してしまって、珠玉のラブソングの数々は世には出なかったかも。
で、ましゃの口から久々に堤真一さんのお名前を聞いた翌日、
出演が堤真一×麻生久美子×田中哲司のお三人だけの舞台「断色」を観て来ました。
作・青木豪、演出・いのうえひでのり、という新感線コンビの上、最近かなり気になる田中哲司氏、
それに「泣くな、はらちゃん」の越前さん、の顔合わせに興味津々で。
「クローン人間」が存在する近未来、エロさもてんこもりの、かなり不気味で怖いお話でしたが、
すごく面白かったです。
青山円形劇場は、中央の丸い舞台を客席がぐるりと360度囲んでいる独特の形をしていて、
以前、同じような360度の客席を新国立劇場の中劇場で体験したことがあるのですが、
新国立など全く比にならないほど、本当に小さな劇場でした。
だって客席、4列しかないのですよ。中央の舞台も直径3〜4mくらいで、
劇場の空間そのものが直径18.6m。キャパは376席ですって。
文字通り衆人環視の小さな空間。そんな中で不思議な別世界を作り上げ、
それを2時間ノンストップで見せ続ける役者さんたちのエネルギーは、
いつもながら本当に素晴らしいです。
つつみんは若干みすぼらしい役だったのだけどやっぱりカッコよくて、
越前さんはもうお人形のように可憐で可愛らしくて、
冷泉(@SPEC←この役者さんを認識したのがこの役からなのでどうしてもこう呼んでしまう)は、
かなり鬼畜な役なのだが想像していたよりはるかに長身で細身でカッコよくて
(長身のつつみんよりさらに背が高い)、なんとも魅力的な組み合わせでした。
映像の世界だけでもじゅうぶんやっていける大人気の役者さんたちが、
一度に何万人、何十万人に効率よく見せられるドラマや映画だけでなく、
一度にこんな少人数にしか見せられない舞台でも、映像以上に魅力的な姿を見せてくれる。
役者の矜持ってやつなのでしょうか。
映像と違い、一度始まってしまったらもう逃げも隠れも出来ない360度から観られている舞台の上だし、
加工処理やらCGやらで実物よりカッコよくしたりキレイにしたりすることもできない。
ひたすら生身をさらし、声を出し、動き回り、汗を飛び散らせ、その一時の異空間を
まるで結界のように、区切りが見えないけど確かに作り上げる。
舞台って本当に贅沢な空間です。
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