今日のおたけび または つぶやき

2013年03月22日(金)  「人が望む”僕”を生きていく」



1000回公演を達成したSHOCK座長が、大量のキラキラ(fromくす玉)

まるでコントのようにどっさり浴びておられましたが、くす玉というより、たらいの大盛りを

ひっくり返したかのようなイキオイでしたが、そんな映像をながしつつも

粛々と「史上最速の1000公演達成」を伝えるNHKさんステキ。



座長ご本人の生活は、特に舞台中は、節制&荒行で修行僧のような厳しいものでしょうが、

舞台の上では、キラキラどっさりとか、薔薇の花1000本とか(ヒガシ先輩グッジョブ!)が本当にお似合い。

なにより、立ち続けている本拠地が「帝国劇場」(Imperial Theater)っていうのがね、

やはりなにか、精神的に騎士道な、見た目王侯貴族な、そんな座長にふさわしいですね。



さてさて。

タイトルは「宣伝会議」という雑誌で箭内道彦さんとの対談をした、ましゃの言葉。






箭内さんは広告で、ましゃは音楽で、クリエイターとして活躍する同士。

分野は違えどもお互いのお仕事への取り組み方に非常にシンパシーを感じていらっしゃるようで、

とても興味深かったです。



ましゃが載ってなかったらご縁のない雑誌ですわ。

発行元のお名前が「株式会社宣伝会議」ですよ。で、出されている雑誌がこの「宣伝会議」の他に

「販促会議」「広報会議」「ブレーン」。どんだけ会議好きなんだ。(いやそんな趣旨の雑誌ではないが)



ましゃと箭内さんの対談は9ページにわたる非常に内容の濃いもので、要点だけ抜粋というのも

難しいのです。なので、「こういうこと言うましゃが好き」というわたしの独断的セレクトを

ほんの少しだけご紹介。



以前も、自分の顔や声が特に好きなわけではないけれど・・・というようなお話をされていましたが、


福「自分のルックスを否定すると、なんかいろんなものを否定する事になってしまう気がして(笑)。

 人が良いといってくれるものは、たとえ自分が好きでなかったとしても、『良いものなんだ』って

 思うようにしていかないと、周囲に悪いというか迷惑だなと思うようになったんです。

 せっかく、良いって言って気に入ってくれているのに、『本当の自分を見てほしいんだ!』って

 言うのは、その人の感性に対して失礼じゃないかと。」



おふたりとも、出る杭は打たれる的に色々な批判にさらされるようですが、


箭「自分に対してネガティブな意見っていいですよね。社員から『箭内さん、そういうネガティブな

 意見、見るのやめてください』って言われたりするんだけど、そこに成長のヒントがあるから

 見てしまう。」

福「会ったこともない人から批判をされてしまうこともあるけれど、まあそういう仕事だから

 仕方ないかな、と。自分のことを認めてくれない人にこそ挑みたいんですよね。

 外に挑むっていうのは、実は自分と戦い続けるためのちょっとしたきっかけでしかなくって、

 結局、挑む相手は自分しかいない。自分に対して、一番厳しいジャッジを下すのは自分。

 だからいつも自分から逃げそうになるのだけど、逃げ出さないために、ネガティブな意見も聞いて、

 『この野郎!』と奮起して、その場にとどまり続けるみたいな。」



「売れる」ためのあらゆる努力をするのは、売れなきゃ大好きなその仕事が続けられないから、と。


箭「何のために売れたいのかを考えた時、福山さんは音楽を続けたいからだと。そこには

 音楽が好きだという思いがあると思いますけど、あとは、売れることでたくさんの人に喜んでもらえる。

 それを見るのが幸せっていうのもありますよね。これって、働くことの一番美しい形だと思うんです。

 たくさんの人の笑顔が明日の原動力になる、みたいな。」

福「人に喜んでほしいっていうのはありますね。まず基準が『受け手が喜んでくれるか?』なんです。

 生活全般でもそうなんです。レストランに行って、すごいサービスされちゃうと、逆に、

 サービスしてくれた側に喜んでもらうためにはどうしたらいいかな、

 どんなコメントしたら喜んでくれるかな、って考えてしまって。」

箭「それを返せるのが幸せなんですよね。」

福「そうです。それがうれしい。」



人に望まれる「自分」こそが自分。


福「『自分大好き』ってわけじゃないんですよ。ひょっとしたらそもそも、

 自分ってものがないのかもしれないです。」

箭「それわかります。『自分』なんてないですよ。みんなが思っている自分を生きていく方が面白いし。

 もし地球上に自分一人だけが生き残っても、生きる意味はないと思う。相対する対象があって

 初めて自分というものが見えてきますよね。」

福「エンタテインメントやコミュニケーションってそこですよね。
 
 僕も、人が望む僕を生きていこうと、ずいぶん前に決めたんです。よく取材の時に、

 『福山さんってミュージシャンなんですか、俳優なんですか、どっちなんですか』って

 聞かれるんですけど、若い時から『見た人が決めてくれたらいい』って答えてました。

 でも、今になってもまだ決まってないですね。」



潔いですね、こういう生き方。

でも、こういう生き方の方が、自分の可能性は果てしなく広がるのでしょうね。

自分だけが望む自分にとらわれているよりも。






2013年03月21日(木)  祝☆ましゃデビュー23周年 / 祝☆SHOCK1000回公演



本日3月21日は、福山雅治氏のデビュー記念日。

23周年おめでとうございます!



昨夜はちょうど、「福山☆冬の大感謝祭 其の十二」(元日に放送されたものを編集して、映像も音も

さらにステキになったもの)@WOWOW
を観ながら記念日を迎えられたので、ちょっと嬉しかったり。

24年目に突入しても多忙を極めていらっしゃるというのが本当に凄い。

音楽も映像もぜーんぶ楽しみですが、まずは「渋みを増した」湯川先生に早くお会いしたいです。




そして本日はもうひとつ、光一さんの「SHOCK」の公演回数が通算1000回を達成。

帝劇内のお飾りも、1000回公演達成を祝って大変ステキなことになっているようで、

公演後にはサプライズのお祝いもあったようで、こちらも本当におめでとうございます。



力強く気持ちのよいエネルギーが満ちあふれるステキな空間が、

1000回の後もずっと続きますように。







2013年03月20日(水)  限界を超えさせたがる監督



ちょっと前になりますが、14日に放送された「オデッサの階段」には、

「ハゲタカ」「龍馬伝」「るろうに剣心」で独特の撮影手法をとってきた大友啓史監督が登場。

最新作「プラチナデータ」もかなりの注目度のようですな。



以前、ましゃもおっしゃっていましたが、映像作品には「カット割り」というものがあり、

リハーサルを何度も繰り返してから、そのカット割りをひとつずつ埋めるように撮影していくのが

通常のやり方なのだそう。

ところが大友監督は、リハーサルをほとんどせず、カメラを同時に何台も回しながら、

長回しで一気に撮るのだそうだ。



セリフを間違えようと、殺陣が失敗しようと、他のカメラやスタッフが映り込もうと、

NGにはせず、とにかく撮り続ける。そしてそれを何度も何度も繰り返す。

リハーサルはしないのに、本番はこれでもかと繰り返すのだそう。



「るろうに剣心」で、凄まじいアクションシーンを「まだやるの?」ってくらい何度も何度も

やらされた佐藤健くんいわく、


「大友監督は、人間の限界を超えた瞬間にしか出てこない表情や空気感が大好き。

 だからアクションシーンも何回も何回もやらせてとにかく追い込む。

 追い込まれないとギリギリ感は出ないだろう、と思っているのか、それともただのドSかもしれない。」



たけるんからのドS疑惑発言に対し、大友監督は、

「僕はドMです。監督というのは、基本的には思い通りにはならない仕事。

 思い通りにはならないことを、どう受け入れるのか、というのが監督。だからM。」

という理屈で返していらっしゃいました。



NGでもないのに、何度も同じシーンをやらされることについて、

たけるんの捉え方がステキでした。


「監督は、僕達に『生きて』ほしいのだと思う。

 その役になって、その時代に『生きて』ほしいのだと。

 だから僕達はとにかく『生きる』。そして監督はそれを切り取る。」



たけるんは剣心として「生かされた」実感があるのでしょうね。役者冥利につきますね。

こういう手法でなくても、役者さんならもちろんどんな細切れな撮り方でも

きっちりその役を「生きて」くれるのでしょうけれど。



「龍馬伝」で人斬り以蔵を演じていたときは、

「今まで経験した中で一番過酷な撮影」とおっしゃっていた健くん。

素足で寒い中を逃げ回るから傷だらけで、さらには吊るされるし叩かれるし、

肉体的にも苦しいわ、心理的にも辛いわで、本当に大変だったのでしょうが、

以蔵でのがんばりがあったからこそ、剣心も開花したに違いないと思うのです。



実際、「るろうに剣心」は大成功でしたよねー。

(とか言いながらまだ観てないわたし。早くWOWOWでやってください。

ひょっとしてもうWOWOWでやってそれも見逃した? っつーかレンタルしてこいよって話ですが。

でもレンタルじゃすぐ返さなきゃならないからイヤなの。ならさっさと買えよという話ですが!)




そんな大友監督、撮り方は独特でも、まわりの意見にはよく耳を傾けるそう。

「観客は正直。だから観客の意見はとても気にするようにしている」と。

「るろう」では、日本ではきわめて新しい試みとして試写会後に観客からアンケートをとり、

それをもとに編集しなおしたのだそうだ。

「つまらない」という意見には対応のしようがなかったが、「わからない」と言われた場面については、

セリフやシーンを付け加えるなどの改善し、結果、作品も確実に良くなったと。



「まわりの意見は聞く。それを取り入れるかどうかは全く別の話だが。

 自分としては答えは出ていても、自分とは違う意見を聞きたい。

 自分が思っている以上のことを映像に収めたいから。」



最新作の「プラチナデータ」については、

先日の朝日新聞に、原作者の東野圭吾さんとニノの対談が載っていました。

撮影を見学した東野さんも、大友監督の独特の撮り方に驚かれたそうな。

あんなに長くカメラを回しているのを見たのは初めてだと。


ニノ「ああいう撮り方はめったにないですね。」

東野「大変じゃないのですか?」

ニノ「スタッフの方は大変だと思います。でも舞台をふんでいる共演者が多かったので、

   舞台っぽくて楽しいと言っていましたね。

   監督が役者に対して『今日は何をしてくれるんだい?』というモチベーションを持っている方で、

   それに応える人もいれば淡々とやる人もいて、そのコントラストを楽しんでいらっしゃるんです。

   だからあまりリハーサルもしっかりとはやらないんですよね。」

東野「たいしたもんだなと思うんですよ、役者さんて。

   ただ、尊敬はしますけど、少しもうらやましくはないです(笑)」



なんだか、まんまと「プラチナデータ」も観たくなってきましたよ。




 < 過去  INDEX  未来 >


ふー [MAIL]

My追加