Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「好みの女性タレントベスト30」2007
2007年12月04日(火)

 今回で3回目を数えるこの企画、やはりテレビや映画の露出度や話題性の影響に加え、新人タレントも加わり、女性タレントの好みは毎年少しずつ変わっていくもの。今回は12月の発表となってしまったが、とりあえず年内に発表できたと言うことで、2007年度版「好みの女性タレントベスト30」をお送りしよう。なお、過去のランキングについては2005年3月23日付け2006年6月7日付のVoiceをそれぞれご参照いただきたい。

※( )内は前回・前々回の順位

 1 LIZA(初)
 2 田中美里(8)
 3 奥貫薫(1・2)
 4 佐藤江梨子(初)
 5 大塚愛(初)
 6 キルスティン・ダンスト(23・6)
 7 手塚理美(2・10)
 8 小西真奈美(22・1)
 9 宮崎あおい(初)
10 南果歩(初)
11 鈴木杏(初)
12 島谷ひとみ(外・15)
13 安倍なつみ(24)
14 永作博美(4・4)
15 ジョディ・フォスター(3・16)
16 深津絵里(6・23)
17 樋口可南子(11・20)
18 牧瀬里穂(20・5)
19 菅野美穂(21・7)
20 桜井幸子(26・3)
21 富田靖子(29・12)
22 酒井法子(18・25)
23 常盤貴子(17・24)
24 ニコール・キッドマン(7)
25 真鍋かをり(10・22)
26 加藤あい(14・27)
27 原田知世(28・17)
28 チェ・ジウ(9)
29 ミラ・ジョヴォヴィッチ(19・9)
30 リヴ・タイラー(16)

 今回は初登場が6人、しかもファッションモデルで「アンビリバボー」のレギュラーであるLIZAが初登場で堂々第1位に輝いた。また第2位には前回8位だった田中美里が入り、その魅力が再評価される結果となった。また前回ランク外となった島谷ひとみが今回再び12位にランクイン。前々回2位、そして前回1位だった奥貫薫は今回敢えなく3位に後退し連覇はならなかったが、依然として高い評価を保ち続けている。

 前回のランキングから井川遥、ホリー・ハンター、ユン・ソナ、笛木優子、内田恭子、キャサリン・セダ・ジョーンズ、木村カエラが脱落した。



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 Voice再開します
2007年12月03日(月)

 約1年2ヶ月もの間、長きに渡って休筆していたVoiceですが、この1年の間に様々な新しい人々ともふれあうことができ、おかげさまでこのサイトにお越し下さる方々も増え始めていますので、今日からまた少しずつ再開していくことにしました。

 現在入室制限中の当サイト掲示板「BarM−NEST」については、この記事の直前にあたる9月14日付の記事をご参照いただき、当サイトの理念や方針を十分ご理解いただいた上で入室して下さい。くどいようですが、基本的に当サイトはアンチ・フェラーリの姿勢を今後も貫いていきます。よってF1フェラーリの不正やFIAのフェラーリ贔屓を容認される方、あるいは否定される方は、入室をお断りいたします。フェラーリ寄りの書き込みは容赦なく削除させていただきますので予めご了承下さい。ただし、F1以外の自動車産業としてのフェラーリや、古き良き時代(96年以前)のF1フェラーリに関する話題は許可します。

 迷惑カキコ防止のため、今後もBarM−NESTはパスワードによる会員制とします。入室パスワードは「heavens door」です。



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 掲示板Bar M-NESTの規制について
2007年09月14日(金)

 2007年9月14日を以て、掲示板「BarM−NEST」へのフェラーリファンの入室を禁止したが、以下は私がこれまで長年に渡って訴え続けてきた持論の簡単なまとめである。以下に書かれた持論はすべて公平な立場からとらえられたものであり、いかなる反対意見も以下の持論を覆すことは不可能である。従って毎回同じ議論で論破するのはエネルギーの無駄遣いであり無意味なため、以下の持論に納得できない者は、いかなる理由があろうとも掲示板「BarM−NEST」への入室を禁止する。要するに、何度も同じことを言わせないで欲しいと言うことである。


 F1におけるコンストラクターとしてのフェラーリは、1950年のF1世界選手権の初開催以来参戦し続ける唯一の存在であり、そのフェラーリをサポートする熱狂的なファンは「ティフォシ」と呼ばれ、1996年のミハエル・シューマッハ加入によりその熱気は一気に高まり、現在ではフェラーリファンが全世界のF1ファンの約半数を占めると言われている。
 F1を取り仕切るFIA(国際自動車連盟)は、その世界中の熱狂的なフェラーリファンの存在を優先し、公平であるはずのモータースポーツの世界に於いて、主催者でありながらフェラーリと長年に渡って癒着し続け、これまでにフェラーリに対してありとあらゆる優遇をし、逆にフェラーリのライバルチームに対しては不当なペナルティや規制を課し、フェラーリにアドバンテージを与えてきた。当サイトではこれまで再三に渡ってそのことを主張し続けてきたが、あえてもう一度それらを簡単にまとめてみる。

●フェラーリの新技術は許可され、ライバルチームの新技術は禁止される。
 その結果フェラーリのマシンだけが年々強化される。
●ミハエル・シューマッハのアンフェアな行為に対してほとんどお咎めがない。
 あからさまな行為以外でシューマッハに対して罰則が与えられることがない。
 97年シーズン終了後の全ポイント剥奪も、単なる茶番でしかない。
●フェラーリのチームオーダーによるあからさまな順位操作が容認される。
 当時フェラーリのドライバーであったバリチェロへのオーダーはひどかった。
●フェラーリのアンフェアな違反に対してペナルティが課せられることはまずない。
 99年マレーシアGPでの「5mmは許容範囲」は有名である。
●逆にライバルチームには不当なペナルティが与えられ、フェラーリが有利になる。

 具体例を挙げればきりがないが、これまでに言い尽くしてきたので割愛する。

 そして2007年シーズン、FIAによるフェラーリ贔屓の根源とも言えるミハエル・シューマッハが引退し、F1も少しはフェアなモータースポーツとして生まれ変わると思われていたが、それは甘い考えだった。フェラーリは今シーズン、シューマッハの後任としてキミ・ライコネンとフェリペ・マッサという若い才能を擁してチャンピオンシップに臨むも、2年連続王者のフェルナンド・アロンソと驚異の新人ルイス・ハミルトンを擁して昨年までの悪夢が嘘のように高い信頼性を取り戻したマクラーレン・メルセデスに後れを取り、ドライバーズポイントはおろか、コンストラクターズポイントでも大きく水をあけられていた。

 そしてコース上で勝てないフェラーリは何をしたのか……。

 マクラーレンにスパイ容疑をかけて、マクラーレンを陥れたのである。

 フェラーリの告発によってマクラーレンにかけられたスパイ疑惑の概要は、フェラーリのチーフエンジニアであったナイジェル・ステップニーがマクラーレンのエンジニアであるマイク・コフランにフェラーリの今シーズンのマシンの極秘設計データを横流しし、その極秘設計データの情報をマクラーレンの複数の人間が保有し、さらにそのフェラーリの極秘設計データがマクラーレンの今シーズンのマシンに流用されているというものだ。

 当初このマクラーレンの疑惑は、世界モータースポーツ評議会に於いて、十分な証拠がないとして無罪とされた。ところが、この決定を不服としたフェラーリとFIAが結託して当然のように控訴し、今月に入り、新たな証拠が見つかったとして裁定は覆され、9月14日、マクラーレンは今シーズンのすべてのコンストラクターズポイントの剥奪と1億ドル(約120億円)もの巨額の罰金を言い渡されたのである。

 マクラーレンのエンジニアであるマイク・コフランの自宅から数百ページにも及ぶフェラーリの極秘設計データが発見されたのは事実のようだが、その極秘設計データを送ったとされるフェラーリのチーフエンジニアであったナイジェル・ステップニーは関与を否定し、フェラーリにはめられたと主張している。
 そもそも、ステップニーがフェラーリの極秘設計データを盗み出してマクラーレンに横流しする理由が理解できない。したがってステップニーが主張するように、フェラーリの上層部が意図的に自らの極秘設計データをコフラン宛に郵送し、ステップニーに無実の罪を着せて罠にはめたのではないかと思わずにはいられない。無論この説は憶測に過ぎないが、フェラーリならやりかねない。フェラーリとは、それほど腐りきったチームなのだ。

 こうしてマクラーレンは今シーズンのすべてのコンストラクターズポイントを剥奪され、コース上では全く歯が立たなかったフェラーリが、コース外でいともあっさりとコンストラクターズタイトルを奪い去ってしまったのである。
 さらにマクラーレンには、年間開発費の約4分の1にも相当する1億ドル(約120億円)もの罰金を言い渡され、来シーズンのマシン開発に影響を及ぼす結果となってしまった。このためマクラーレンは来シーズン戦力ダウンが懸念され、またしてもフェラーリが不当にアドバンテージを得ることとなるのである。

 フェラーリの悪の権現であるジャン・トッド監督とルカ・モンテツェモロ社長は、揃ってマクラーレンに対する処罰を歓迎し「我々こそ正義であり勝者である」とふてぶてしく語り、もう1人の巨悪であるFIA会長マックス・モズレーに至っては、処分がチームだけに留まったことに対し、「チームが不正を働いてチャンピオンシップを戦っていたのだから、そのドライバーが他のドライバーに対してアドバンテージを持っていたことは間違いないことだろう。どれだけ不公平な優位を得ていたのかわからないというものだよ。だから、今シーズンのタイトルをマクラーレンのドライバーが獲得するというのは私には受け入れがたいこと。チャンピオンシップの価値が傷つけられるというものだ。」などと発言し不快感を示した。

 いうまでもなくこのマクラーレンに対する今回のペナルティは、明らかに公平性に欠け、重すぎるものである。そして元はと言えばフェラーリの人間が内部の極秘情報を持ちだしたわけだから、当然F1界を大きく揺るがす前代未聞の事件を引き起こしたフェラーリの管理責任も問われるべきなのに、今回もFIAの恩恵によって、フェラーリは一切お咎めを受ける事がなかったのである。

 このように、F1の世界では強力にフェラーリ寄りである人間が幅を利かし、FIAは歴史的にみても、これまで常にどのチームよりもフェラーリを愛し、優遇してきたのである。これは紛れもない事実なのである。そして今回、FIAとフェラーリは、F1グランプリに於いて、核ミサイルのボタンを押したのである。この愚かな行為は決して許されるものではない。この事実を受け入れられないF1ファンは、はっきり言ってF1というものをまったく理解していないと言わざるを得ない。そしてこの期に及んでフェラーリファンであると公言する者に、F1を語る資格などないのである。

 よって当サイトでは、フェラーリファンを掲示板から完全排除し、アンチフェラーリとしての立場を取り、フェラーリファンと対立していくことを表明したのである。




 F1最終戦ブラジルグランプリ予選
2006年10月22日(日)

 日本時間22日深夜のF1最終戦ブラジルグランプリ決勝をもってF1を引退するミハエル・シューマッハ(フェラーリ)だが、今日の予選で前戦日本グランプリに続き、またもマシントラブルに見舞われた。

 フェラーリの2台は予選前のフリーセッションで共に1分11秒台に入れる好タイムをマークし、予選でも第1ピリオドで同僚フェリペ・マッサに続きシューマッハが2番手に付け、第2ピリオドで今度はシューマッハが第1ピリオドでのマッサのレコードをさらに短縮する1分10秒313の好タイムでトップに立ち、圧倒的なスピードをみせ続けていたが、最終ピリオドでは先頭でコースに出たにもかかわらず、シューマッハが突然スローダウン。やっと1周を終えてピットに戻ったが残念ながらそのままマシンはガレージから出られず、結局タイムオーバーでノータイム10番グリッドとなった。

 一方の僚友フェリペ・マッサは、ここ母国ブラジルで嬉しいポールポジションを獲得した。マッサはこれで2戦連続、通算3回目のポールポジションとなった。2番手には最後にマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンが飛び込み、久々のフロントロウ・スタートを決めた。3番手にはトヨタのヤルノ・トゥルーリが付け、前戦日本グランプリでタイトル争いに大手をかけたルノーのアロンソは4番手となった。
 以下5番手にホンダのバリチェロ、6番手ルノーのフィジケラ、7番手トヨタのラルフ、8番手BMWザウバーのクビサと続く。シューマッハが10番手に沈んだことで、アロンソは4番手ながら2度目のチャンピオン獲得に向け大きく優位に立った。

 明日の決勝では、仮にシューマッハが優勝しても、アロンソが1ポイントさえ獲得すれば2度目のタイトルが決まる。安心してレースを見守ることができそうだ。



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 BMWザウバーの粋な配慮
2006年10月21日(土)

 今週末にブラジル・インテルラゴスサーキットで行われるF1第18戦ブラジルグランプリが、ミハエル・シューマッハにとってF1ラストランとなるが、シューマッハと同じドイツのメーカーチームであるBMWザウバーがそのシューマッハに敬意の意を表し、マシンのリヤウィングに『Thanks Michael』と『Danke Michael』と表記した。

 BMWザウバーのマリオ・タイセン代表はこれに対して、「F1史上、類を見ないこの最も成功したドライバーは、このレースをもって引退する。彼はこのスポーツにおいて最高のドライバーであり、またとりわけ母国ドイツにおいて人気が高いドライバーだった。われわれは彼に感謝の意を込めて、われわれのマシンのリヤウィングに『Thanks Michael』と『Danke Michael』と表記したんだ」と語った。
 またミハエル・シューマッハもBMWザウバーの粋な計らいに対し、「みんなはこれが『最後のレース』と騒ぐけれど、僕自身の気持ちはいつものレースと何ら変わりはないよ。僕を取り巻くカメラマンの数が多いのは感じるけれどね。ただ一つ、これまでのレースと違うのは、BMWザウバーのマシンの後ろに『シューマッハ、ありがとう』というメッセージが見られたことだけ。とてもうれしかったね。こちらこそ感謝しているよ」と感激していた。

 ミハエル・シューマッハがF1の歴史に大きな足跡を残し、多大な影響を与えてきたことは紛れもない事実だ。そしてそのシューマッハの引退もまた、F1の歴史において、1つの時代が終わる重要な出来事である。そのシューマッハの引退に際し、BMWザウバーのような気の利いたエールを贈ると言うことは、同国のチームとはいえライバルチームという組織の垣根を越え、同じF1を戦ってきた者同士を称え合う美しく素晴らしいスポーツマンシップを感じられ、心温まる。

 BMWザウバーのしたことは、ささやかなことではあるが、称賛に値する。



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 ロリー・バーン、フェラーリ長期残留へ
2006年10月20日(金)

 かねてから夫人と共にタイのプーケット島で隠遁生活を送りたいと言っていたフェラーリ・チームの前チーフデザイナーであるロリー・バーンだが、さらに3年間フェラーリに残留することになったようだ。ロリー・バーンは今年2月にこれまで務めていたチーフ・デザイナーを辞し、同部門の責任者にはアルド・コスタ氏、またチーフ・デザイナーのポジションはニコラス・トムバジス氏(前マクラーレン)を充て、その後自身はデザインと開発部門でコンサルタントの役目を果たしていた。

 ロリー・バーンといえば、ミハエル・シューマッハの黄金期に必要不可欠なメンバーの1人で、シューマッハがベネトン時代の94、95年にタイトル2連覇を成し遂げたマシンを作り上げ、96年にシューマッハがフェラーリへ移籍すると、ロリー・バーンも同じくベネトンの名戦略家ロス・ブラウンと共にフェラーリへ移籍しチーフデザイナーに就任、その後2000年から2004年までのシューマッハ5連覇を実現させ、シューマッハがタイトルを獲得したすべてのマシンを手掛けた人物である。戦略家ロス・ブラウンと並び、ロリー・バーンなくしてシューマッハの7度のタイトル獲得はあり得なかったと言っても過言ではない。

 ミハエル・シューマッハが今シーズンをもってF1を引退するのに伴い、ロス・ブラウンはチームを離脱すると言われているが、ロリー・バーンは引き続きフェラーリに残り、今後さらに3年間、今シーズン同様フェラーリのマシン開発に携わることとなった。フェラーリのマシンは今や他のライバルチームを一切寄せ付けないほどの信頼性と安定した速さを持っており、今シーズンはシューマッハのチームメイトであるフェリペ・マッサも勝利を挙げていることから、シューマッハがおらずとも勝てるマシンであることは疑いのない事実だ。一部ではシューマッハがいたからこそフェラーリはタイトルを獲得できたと勘違いしている者もいるようだが、FIAによる恩恵もあり、明らかに今のフェラーリのマシンは、誰が乗っても勝てるほど最強であると言える。

 来シーズンのフェラーリは、フェリペ・マッサが残留し、マクラーレンからキミ・ライコネンが移籍することが決まっているが、ロリー・バーン残留によって、マシンの強さが今後も維持されるのは確実だ。そうなれば、来シーズンはキミ・ライコネン、もしくはフェリペ・マッサがタイトル争いを繰り広げる可能性が高いだろう。いずれにせよライコネンにとっては、これまで速かったにもかかわらずメルセデスエンジンのもろさが足かせとなってチャンピオンになれなかったが、来シーズンは初タイトルを狙う大きなチャンスであると言えるだろう。また、マッサもライコネンより1年早くフェラーリに加入しており、ライコネンに対してアドバンテージを持っている。フェラーリがマッサとライコネンのどちらに肩入れするかが見物である。

 ただ、シューマッハ時代のような、シーズン序盤からのチームオーダーは勘弁してもらいたいものだ。



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 藤山直美 〜49才のヒロイン〜
2006年10月12日(木)

 毎週月曜〜金曜の朝8時15分〜8時30分に放送している「NHK連続テレビ小説」(通称“朝ドラ”)は、1961年の第一作「娘と私」からスタートし、先月末に最終回を迎えた「純情きらり」まで実に74作の連続ドラマを放送しているシリーズである。このシリーズはそのほとんどが女性を主人公としており、「逆境に負けずに逞しく生きていく女性」を描くドラマが主流だ。新人女優の登竜門としても知られ、ヒロインを演じるのは無名の女優が多い。大半の女優は多かれ少なかれ、子役や劇団、映画やドラマなどを通じて演技の経験を持っており、全くの演技初心者としてオーディションを勝ち抜いたのは数少ないが、過去に主演した女優の多くは、程度の差はあれ知名度が上がり活躍の場を広げている。

 ところが、今月2日から始まったNHK連続テレビ小説の新番組「芋たこなんきん」は、何とベテラン女優の藤山直美(49)がヒロインを務めるという異色の作品である。この作品は大阪・天満の商店街を舞台とした、作家田辺聖子の自伝的ドラマであるが、その田辺聖子をモデルとした主人公花岡町子役を、藤山直美が演じているのだ。史上最年長の朝ドラヒロインである。
 藤山直美は松竹新喜劇で活躍した喜劇俳優・藤山寛美の娘で、舞台を中心に活躍する女優であるが、1992年に放送された連続テレビ小説「おんなは度胸」での名脇役ぶりで全国区になり、ドラマ新銀河で放送された「この指止まれ!!」シリーズでも主演。また2000年公開の映画「顔」では主人公を演じ、その演技が評価され毎日映画コンクールをはじめとする映画賞を数多く受賞した。

 前述のように歴代NHK連続テレビ小説のほとんどのヒロインはこれまで若手新人女優が演じ、その若々しい演技が魅力の1つであったが、やはり大ベテラン藤山直美の演技はさすがに上手い!何が上手いかと言えば、何と言ってもその演技とは思えない、非常に自然で日常生活で普通に目にすることのできるような、細かな仕草や言い回しである。それはとても活き活きとしており、テレビドラマではなく、現実の光景を映しているかのように、非常にリアルなのだ。このような演技ができるのも、何万回と舞台やドラマ、映画などで場数を踏んできた賜だろう。これまでの若手新人女優では絶対にできないものだ。いや、若手女優でなくても、そこそこキャリアを重ねている人気女優はおろか、ベテランの域に達している女優でも、なかなか藤山直美ほどの演技はできるものではないだろう。それほど藤山直美の演技は秀逸であり、見るものを惹きつける魅力がある。藤山直美には実に44年という女優としてのキャリアもあるが、彼女自身が持つ天性の才能が、あの素晴らしい演技を生み出しているに違いない。

 藤山直美が演じる素朴で大らかな大阪のおばちゃん役、必見である。



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 「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」
2006年10月10日(火)

 ハリウッドのカーアクション映画「ワイルド・スピード」の3作目、「TOKYO DRIFT」を映画館で観てきた。このシリーズはアメリカの映画なのに日本車が数多く登場し、その迫力あるカーアクションが魅力のシリーズで、その迫力を余すところなく味わうため、3作とも映画館で観た。

 過去2作についてのレビューはVoiceでも書いたが、今作のレビューを書く前に、もう一度簡単におさらいしておこう。1作目の「ワイルド・スピード」はヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカーのダブル主演で、役柄的にはポール・ウォーカーの方が主人公なのだが、クレジットではヴィン・ディーゼルが先に来ている。ヴィン・ディーゼルはこの映画でブレイクしたと言っても過言ではないだろう。
 この映画は全米で思わぬ大ヒットを記録し、映画を真似た若者たちによる交通事故が頻発、社会問題にまで発展した。極限までチューンアップされたスポーツカーによる究極のハイ・スピード・バトルをCGを駆使してエキサイティングに描き、バイオレンスの要素が強く、非常にインパクトがあり、カーアクション映画としては非常に秀逸なものであると言えるだろう。

 ところが、2作目の「ワイルド・スピードX2」では、役者として出世したヴィン・ディーゼルが抜け、ポール・ウォーカーが晴れて単独での主演となったが、前作同様のカーアクションはあるものの、それは前作に見られた若者たちの“サブカルチャー”としての危険な公道レースというバイタリティとデンジャラスさからはかけ離れた、国際的なマネー・ロンダリング組織の運び屋という、ハリウッド映画にありがちな、非常に大味なものになってしまった。前作の若者たちの“リアルな世界”から、いかにもフィクションな“映画の中の世界”に落ちてしまったのだ。一言で言えば、前作に見られた「ヤバさ」が全く失われてしまったのだ。ちなみに題名の「X2」には“2作目”という意味の他に、今作では主人公と行動を共にするパートナーがいるので“コンビ”という意味もあるのだが、内容的には2倍どころか2分の1の迫力しかなかったような気がする。

 そして今回の「ワイルド・スピードX3」である。サブタイトルが「TOKYO DRIFT」となっている通り、何と舞台は日本・東京。今回は前2作で主役を務めたポール・ウォーカーもいなくなり、ルーカス・ブラックという新人が主役を務めた。さらに日本からも北川景子、妻夫木聡、柴田理恵、KONISHIKI、中川翔子などがカメオ出演しており、さらに日本が誇るドリフトキング、土屋圭一がスペシャルアドバイザーとして参加しており、劇中でも先に述べた日本人俳優を上回る登場時間があり、セリフまであるのが興味深い。そして敵役のボスはあのソニー千葉こと千葉真一が演じている。

 ストーリーをざっとご紹介しよう。カリフォルニアの高校生ショーンは車好きが高じてたびたび警察の厄介になっている問題児。ある日、ついに大きな事故を起こしてしまい、少年院行きが確実となる。それを逃れるため、ショーンは軍人の父を頼って日本へとやって来る。日本での高校生活に馴染めずにいたショーンは、留学生のトウィンキーに声をかけられ、深夜の立体パーキングで行なわれるアンダーグランドのカー・レースに誘われる。そこでショーンは、ドリフトキングのD.K.にいきなり勝負を挑まれ、完敗してしまう。しかしこれをきっかけに、ドリフト・レースという未体験の世界にハマっていくショーンだったが……というもの。

 はっきり言ってこの映画には、「それはないだろう!」というようなツッコミどころが数多く存在する。まずはほとんど日本語がわからないアメリカ人のショーンがいきなり日本の高校に編入でき、都合良くクラスメートに同じアメリカ人の美人ヒロインがいて、さらにニューヨークでしかお目にかかれないようなバリバリの黒人ヒップホップ小僧も同じ高校に通っていて、この3人がすぐに意気投合してしまうという点だ。このあたりは、舞台は東京でありながら、やはりハリウッド映画だからメインキャストがアメリカ人なので、そのアメリカ人が日本で生活するという設定を強引に押し通した結果なのだろう。今回の舞台が日本なのは、海外における全日本プロドリフト選手権(D1グランプリ)の人気も相まって、ドリフト発祥の地である日本にしたかったこと、また前2作の興行成績がアメリカより日本で好調だったことも要因の一つであるが、ここまで無理な設定にしなくてはならないのなら、何も舞台を日本にしなくても良かったのではないかと思わずにはいられない。

 次に目についたのは、日本側のメインキャストである。当然舞台は日本と言うことになっているので、日本側のいわゆる敵役は日本人ということになるのだが、そのメインキャストはアジア人。先に述べたように、日本人の俳優は敵役のボス・千葉真一を除きすべてカメオ出演しかしていない。日本人ではないアジア人が日本人の役をしているので、日本人なのに日本語の発音がおかしく、顔は典型的なアジア顔である。

 そして韓国人俳優サン・カンが演じる、主人公の理解者となる日本人レーサーの役名が「ハン」である。ハンて……どう見ても韓国でしょう。それとも、名字が「半田さん」とか名前が「半蔵くん」とかで「ハン」と呼ばれているのだろうか……。いずれにしても、日本人の登場人物があからさまにアジアだったのが笑えた。

 しかし、だ。やはり渋谷をはじめ首都高、そして峠を舞台にチューニングカーが多数疾走し、立体駐車場での接触ギリギリのドリフトや派手なアクション、日本独特の雰囲気に拘ったシーンの数々は見物だ。日本では公道を封鎖して撮影することは認められておらず、特に渋谷での派手なクラッシュ・爆破シーンを撮影する許可が下りるはずがなく、そのためロサンゼルスの街を封鎖し、そこに看板や道路標識を設置し、それにあらかじめ撮影した渋谷のビル群の映像を合成し、あたかも本当に渋谷で撮影したかのような迫力のカーチェイスシーンを実現している。

 ストーリー的にはあまりにも強引で無理がある点が多いが、カーアクションに関しては前2作を遙かに上回る迫力があり、しかもそのカーアクション自体はCGを一切使わずカースタントで撮影しており、カーアクション映画としては最高傑作と呼べる作品だと思う。内容も第1作を凌ぐバイオレンスなもので、若者たちの危険なサブカルチャーの世界がより奥深くまで描かれているのが魅力だ。そして、クルマ好きとしては、クルマがたくさん出てきて、カーアクションがリアルで迫力があれば、細かいストーリーや設定上の矛盾点など気にしないのである。それほどこの映画はクルマ好きとしては秀作だと思う。



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 正義は存在した(F1日本グランプリ決勝)
2006年10月08日(日)

 題名は、ルノーチーム監督フラビオ・ブリアトーレの言葉である。まさにそうとしか言わざるを得ない“奇跡”が起こった。まるでそこにはF1を司る「神」が存在するかのような出来事だった。

 20回目の開催をもっていったん幕を下ろす鈴鹿での日本グランプリは、今シーズンを沸かせたフェルナンド・アロンソ(ルノー)、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の新旧王者による同ポイントでのタイトル決定戦と、その歴史に相応しいレースとなった。その運命の決勝スタートで好スタートを切ったのは5番グリッドのアロンソ。フェラーリとの間に入るトヨタの2台の背後にぴたりとつけると、1コーナーから2コーナーにかけてヤルノ・トゥルーリのイン側に並び、その出口で4位に浮上する。一方3周目の1コーナーではミハエル・シューマッハがチームメイトのフェリペ・マッサを交わしトップに浮上。この周にはファステストラップも記録し、2位以下とのタイム差を広げていく。4位アロンソは3位のラルフ・シューマッハとの差を徐々に詰めると、13周目の1コーナーの飛び込みでラルフをオーバーテイクし3位に浮上。その後レースは中盤に向けてミハエル・シューマッハがトップ、その約5秒後方にアロンソが続き、新旧王者がマッチレースを展開した。

 そして奇跡は、上位陣の2回目のピットストップ後に起こった。35周終了時に2位アロンソ、その翌周にトップのシューマッハが2回目のピットストップを行ない、それぞれ終盤に向けての優勝争いに備えるが、シューマッハはコースに復帰した周のデグナーカーブで何とマシン後部から激しい白煙を上げスローダウンし、デグナーカーブを越えたところでコース脇にマシンを止めてしまったのだ。これでトップに立ったアロンソは2位のマッサに16秒以上の差をつけてトップチェッカーを受け、シューマッハとのポイント差を10に広げ、自身2回目のドライバーズタイトル獲得に王手をかけた。

 これで最終戦ブラジルグランプリでわずか1ポイントでもアロンソが獲得すれば、それでシューマッハの順位如何にかかわらずタイトルはアロンソのものとなる。シューマッハは優勝しても、アロンソがノーポイントに終わらない限りチャンピオンを獲得することはできない。また、またルノーとフェラーリとの間で戦われているコンストラクターズタイトルも、今回マッサの2位に対してルノーが1・3位を占めたことにより9ポイントの差。順当であればこちらもルノーの優位は揺るがない状況となった。

 1998年以降、圧倒的な信頼性を誇ってきたフェラーリエンジンのトラブルによるミハエル・シューマッハのリタイヤは、実に2000年のフランスグランプリ以来6年ぶりのことだ。その考えられないようなミハエル・シューマッハのエンジントラブルが、この最も重要な自身最後のシーズン、しかもタイトル争いを大きく左右する日本グランプリの決勝で起こったのだ。これを奇跡と言わずして何と言おう。
 今シーズンのイタリアグランプリでは、昨シーズンから圧倒的な信頼性を誇っていたライバルのルノー、フェルナンド・アロンソにも同様のエンジントラブルが起こった。しかしそれは、前日の予選でフェラーリの八百長行為によりスターティンググリッドを後方に押しやられたアロンソが驚異的な追い上げを見せたことでエンジンに負担がかかったもので、今回のシューマッハのケースとは異質のものだ。イタリアグランプリでフェルナンド・アロンソが理不尽に失った10ポイントが、今回のシューマッハの奇跡的なリタイヤによって戻ってきた。まさに神の息吹が、シューマッハにいたずらしたのだ。

 もしシューマッハが今回そのままリタイヤすることなく優勝していたら、シューマッハが8度目のタイトルを獲得して引退する可能性は非常に高かっただろう。しかし、モナコでの予選の一件やイタリアでの一件などのアンフェアな行為によってシューマッハがタイトルを獲得していたら、F1はもはやスポーツではなくなってしまうのだ。今シーズン、シューマッハがこのまま8度目のタイトルを獲得するということは、これからのF1にとって絶対にあってはならないことなのである。すでにイタリアグランプリで引退を表明しているシューマッハに、もはや8度目のタイトルを獲得するチャンスはない。

 正義は、最後の最後に訪れたのだ。



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 F1第17戦日本グランプリ予選
2006年10月07日(土)

 2007年F1第17戦日本グランプリ、20年に渡る鈴鹿での日本グランプリの歴史にひとまずピリオドを打つ記念すべきグランプリの予選でポールポジションを獲得したのは、フェラーリのフェリペ・マッサ。マッサがポールポジションを獲得したのは、彼が初優勝を果たした今シーズンのトルコグランプリに続き2度目。そして現時点でルノーのフェルナンド・アロンソとポイントで並び、優勝回数の差でチャンピオンシップ首位に立っているミハエル・シューマッハも僅差で2番手に就き、フェラーリがフロントローを独占する結果となった。

 そして2列目は日本勢のトヨタのトゥルーリとラルフが獲得。ここ日本で上位4台ブリヂストンタイヤ・ユーザーが独占した。その後ろ3列目はルノーのフェルナンド・アロンソとジャンカルロ・フィジケラ。4列目にホンダのジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロと続き、入賞圏内のグリッドは綺麗にフェラーリ、トヨタ、ルノー、ホンダで並んだ。優勝を狙うアロンソにとっては、トヨタの2台が前にいるというのは脅威になりそうだ。

 フェラーリは昨日のフリー走行から好調さを見せていた。特にシューマッハは今日の午前中のフリー走行セッション最後に、昨年優勝したキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)の持つコースレコード1分31秒540をただ一人凌駕する走りを見せた。昨年までのV10・3リッターエンジンでマークされたコースレコードを、今シーズンからのV8・2.8リッターエンジンのマシンで更新するというのは驚異的なことであることは言うまでもない。シューマッハが記録したタイムは、セッション終盤までタイムシートのトップにあった弟ラルフの1分31秒863を実に1.210秒も短縮するものだ。それほどフェラーリはこの2日間、絶好調であるということだ。

 ポールポジションを獲得したのはマッサの方だったが、チームメイトのすぐ後ろ2番手のポジションを得たランキングトップのシューマッハに、これまでのところ死角は存在しない。明日の決勝でシューマッハが優勝すれば、仮にアロンソが2位フィニッシュしてもシューマッハが2ポイントリードして最終戦ブラジルグランプリに臨むこととなり、タイトル争いではシューマッハが非常に有利であると言えるだろう。

 明日の決勝で、タイトルの行方は大きく変化することになるだろう。



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