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■ イタリアは卑劣な国(イタリアグランプリ予選)
2006年09月09日(土)
イタリアグランプリの予選は、セッション中の波乱もさることながら、予選セッションが終了してから5時間が経過してから、イタリアグランプリ主催者によるフェラーリ贔屓の驚くべき裁定がルノーのフェルナンド・アロンソに科せられた。言うまでもなくルノーのフェルナンド・アロンソは、フェラーリのミハエル・シューマッハと熾烈なタイトル争いを演じており、ポイントでは今回のイタリアグランプリを加えて残り4戦という現時点でアロンソが12ポイントリードしている。
ところが、今回のイタリアグランプリ終了後にミハエル・シューマッハが引退発表をおこなうと言われているためか、あるいは単なるフェラーリのライバルであるルノーを陥れるためだけなのか、いずれにせよまったくアロンソに否がないフェラーリ側の言いがかりを、そしてそれを証明する全世界に発信された国際映像という明白な証拠があるにもかかわらず、イタリアグランプリの主催者はあっさりと受け入れ、アロンソに対して予選最終ピリオドでのタイム抹消のペナルティを科すという驚愕の暴挙に及んだ。
これによりアロンソは、予選最終ピリオド終了時点で5番手に位置していたが、10番手まで降格させられ、明日の決勝では非常に不利な展開を強いられる結果となってしまった。
予選最終ピリオドが始まり、第1・第2ピリオドをクリアした10台のマシンが周回を重ねていく中、セッション半ばでアロンソが右リアタイヤがバースト、ボディワークもコース上に飛び散るというトラブルに襲われた。アロンソがピットに戻りマシンの修復を続ける間にもセッションは進行し、マクラーレンのキミ・ライコネンが今季3回目となるポールポジションを獲得。2番手にミハエル・シューマッハ、3番手にニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)、4番手にフェリペ・マッサ(フェラーリ)と続いた。そして大急ぎでコースインし、セッション終了2秒前に最後のタイムアタックに入ったアロンソは、渾身の走りで5番手に食い込んだ。
ところが、この予選戦ション終了後にフェラーリのフェリペ・マッサが、アロンソの最終アタックの際に後方にいて、アロンソがマッサの進路を妨げたと異議申し立てをイタリアグランプリの主催者側におこなったのだ。しかし、前述のように全世界に発信された国際映像を見る限り、マッサのオンボード映像から見える前方のアロンソのマシンは80メートル以上も前を走っており、さらに状況から考えてもアロンソはセッション終了ギリギリでコースインし、そのアウトラップでセッション終了わずか2秒前にフィニッシュラインを通過し、最終アタックにこぎ着け、その後もダメージを負ったままのマシンで渾身のアタックを決め辛くも5番手をもぎ取った事から考えて、アロンソに後方のマッサを妨害する意志など全くなかったこと、妨害などあり得なかったことは明白である。
にもかかわらず、イタリアグランプリ主催者は、マッサの言いがかりを受け入れ、アロンソに対してペナルティを科したのである。これは言うまでもなく、イタリアグランプリ主催者による、ルノーを陥れる八百長行為に他ならない。今回の一件で、僕がこれまで再三に渡って言い続けてきた、FIAとフェラーリの癒着がおわかりいただけただろう。これでもなお「癒着などない」という人がいるとしたら、その人は愚かな盲目である。
イタリアは、サッカーにおいても不正行為がおこなわれているが、F1でも同じのようだ。イタリアは観光するにはいい国だが、スポーツにおいてはアンフェアで卑怯な国であるとしか言いようがない。イタリアは、自分たちの国のチームが優位になるためには、何をしても良いと思っているのである。それはスポーツに対して、特にサッカーやF1で熱狂的に陶酔する国民性からくるものなのだろうか。いずれにせよ、このような行為が平然とまかり通ってしまうF1は、もはやスポーツではない。単なるフェラーリのデモンストレーションに過ぎない。
もう一つ付け加えておこう。
今回のイタリアグランプリ主催者のフェラーリ贔屓の八百長行為は、明かな映像証拠と状況証拠が揃っており、ドライバーの間からも「あれはないよな……」という主催者に対する非難とアロンソに対する同情の声が出ていて、言い訳のしようがないあからさまな不正行為となってしまったが、普段「フェラーリは悪くない」「シューッマッハは悪くない」と、今までのフェラーリやシューマッハの不正行為に対して何の根拠もなく言い張ってきた多くのフェラーリサイトやシューマッハサイトでは、今回の件に関して、一切の言及が見られなかった。
僕にしてみれば今までのフェラーリファン、シューマッハファンたちの開き直りも愚かとしか言いようがないが、今回ばかりはさすがに何も言えない状況なのだろう。ただ、それでも多くのフェラーリサイトやシューマッハサイトで今回のあからさまな八百長行為に対して何の言及もなかったことは、ファンとしてあまりにも無責任であると言わざるを得ない。 結局のところ多くのフェラーリファン、シューマッハファンは、イタリアのティフォシ(熱狂的なフェラーリ陶酔者)同様、フェラーリが有利なら、シューマッハが有利なら何をしてもかまわないのである。そしてそれは純粋なモータースポーツとしてのF1を侮辱することに他ならない。
今あえて、改めてはっきりと言おう。
僕はフェラーリが、そしてフェラーリファンが嫌いである。
そして勘違いしてはならない。
僕の言っていることは、暴言やひねくれではなく、至極正論である。
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