2006年10月15日(日) |
DVD『リボン』 ゆず 2006.10 |
娘がゆずのファンなので、私も自然にゆずの曲は聴いている。 特に曲が好きなわけではないけれど、このDVDはすごい迫力でしかも歌もきっちり歌っていてなかなか良い。 今年のツアーファイナルというか、追加公演を収めたものだ。 「夏色」でものすごく盛り上がって、ここがピークかと思ったら、「もうすぐ30才」ではそれ以上の盛り上がりを見せて、客席がもう驚くほど一つになった。 ゆずの二人はコスプレもすごい。 なりきってやりきる。タレントよりもタレントらしいというかタレントの面も充分ある。 まあ、本当にファンに向かってこれでもかというほどのサービスぶりだ。 コスプレや芝居も所々にあって、こんな楽しいバラエティに富んだコンサートは私は見たことが無い。 ゆずのファンはしあわせだと思う。 とにかく楽しい。ここまでやるかと思うコンサートのDVDで、こんなコンサートを生で見たらエネルギーが沸くなあとファンでもないのに感激した。
2006年10月13日(金) |
『僕らの音楽』「友達の詩」「冗談なんかじゃないからネ」 中村中 |
「友達の詩」は前に岩崎宏美さんのアルバムで聞いた。 その時は大人の色んな経験をつんだ宏美さんならではの曲だと思ったし、色んな経験をつんで大人になった今は、若いときのような恋愛でなく、静かな友達関係が一番いいから、大切な人は友達がいいという歌だと思っていた。 そして、その気持ちはとてもよくわかるし、いい曲だと思った。 好きな人は性別なんてどうでもいいと思う。好きな人と友達になりたいと思う私だからだ。 今回『僕らの音楽』でその中村中さんと岩崎宏美さんが共演していた。 そしてこの歌を作った中村中さんが、性同一性障害を持つ人だと初めて知った。 改めてこの歌の重さを私は知った。 男性が男性を好きになる。そして告白するが、笑われたり馬鹿にされたりする。 それを繰り返してしまう。 なんて行き場の無い苦しみなんだろうと思う。 その辛さをこんなにも素直にきれいな歌にした中村さんを尊敬する。 好きになるのはなんでもいいはずだし、好きになる気持ちをとめたりできない。 今の自分はこういう気持ちが理解できるけど、若い頃は解からなかった。 中村さんは21歳でまだまだ若い。
中村さんは最後に恋愛はしたいけど、恋愛でなくてもしあわせならそれでいいと言っていた。 私も心からそう思う。 音楽が好きで人が好き、それでいいと思うと言ってあげたい。
2006年10月01日(日) |
『DEEP FOREST』 Do As Infinity 2001.9.19 |
私は困難な状況を思いっきり蹴飛ばしたい気分の時はDo As Infinityを聴く。 Do As Infinityのボーカル伴登美子さんはすごい美人で、また半端でなく歌が上手い。 顔を見ているだけではめっちゃくちゃ歌が上手そうな感じがしない。 でも、他の美人ボーカリストとは全く違って、めっちゃくちゃ歌が上手い。
Do As Infinityの曲はほとんどの曲が完成度が高く、メロディーラインもいいが、歌詞も力強くしかも充分女らしくもあり、明らかに今を生きる女性への応援歌だ。 路上でバンドをやっていたグループとは思えない完成度の高さ。 サウンドに負けることが決してないボーカル。 一度だけライブを見たけど、ライブでもぜんぜん音に声が負けてなかったのにはびっくりした。最後まで恐ろしいほどに声が出ていた。しかも余裕で。
私は自分が一番落ち込んでいた時代にこのDo As Infinityの「柊」という曲にずいぶん助けられた。 今も冬がくると「柊」を聴いて寒さを忘れてがんばろうと思ったりする。 しかし、アルバムではこのアルバムが一番好きだ。
このアルバムの曲はメロディーラインがきれいだけど、あくまでロック。 しかし、声に叙情性があることと詩に季節感があることから、ロックでもなくポップスでもなく、それはただDo As Infinityのメロディーとして心に残る。 「遠雷」の夏の雷雨。青いだけの空や透き通るような緑、橋の上から見る紅葉などが歌の節々から見えてくる。 DEEP FOREST「深い森」から始まる季節感あふれるストーリー。 そしてリスナーに元気を与えてくれる「冒険者たち」。 本当にこのアルバムは名盤だと思う。 Do As Infinityの復活を切に願う。
2006年09月25日(月) |
『歌い手を代えて』 平川地一丁目 2006.9.20 |
『歌い手を代えて』 まさにそのタイトル通り、他の人の曲を平川地が歌っている。まさに歌い手を代えた曲集ということだ。 私が聴いた感想としては、すごくいい感じで歌っている歌とあまり向いていない歌があるということだ。 一番いいと思ったのは「少女」「サヨナラの鐘」。 「少女」はライブでも聴いたことがあって、そのころはまだ変声期前で高い声で歌っていた。 その時はあんな小さい男の子が五輪真弓の「少女」を歌うなんて!と驚いたが、とにかく一生懸命歌っていた。 今は余裕があって、歌いこんだようだが、このアルバムの「少女」は昔録音されたもののようだ。 「サヨナラの鐘」は私は山崎ハコの元の歌より、こっちの方が好きだ。 素直に歌っていて聴きやすい。 「初恋」もすごく良いと思う。これは平川地一丁目にぴったりだと思った。 「TRAIN-TRAIN」は意外だったけど、やっぱり若さは光っている。 いきおいがあって、こういういきおいはやはり若さがものを言うと言えると思う。 反面「YES-YES−YES」はよくないと思った。 これは小田和正、オフコースだからこその世界のような気がする。 小田さんは上手いだけでなく、独特の、こういっちゃあ悪いが、「冷たい形だけの優しい世界」を作れる人なので、こんなマネキンがきれいな服をきているような歌を歌うのは平川地一丁目にはまだ早いと思った。
しかし、目を見張るほどに歌唱力がついて、伸び盛りのすごさを見せつけられた。 このアルバムは新しく録音された曲と昔録音されたものが混ざっているため、同じ人の声とは思えない。 同じ人が歌っているのに、こんなに極端に違う声を一枚のアルバムで聴けるのは平川地一丁目ならではだ。 最初に見たときの二人は小学生と中学生だった。 今は二人とも高校生だ。 まだ、高校生かあ。大人だなあ。そう思うと。 これからも、もっと、もっと!!
2006年09月23日(土) |
【吉田拓郎&かぐや姫 Concert in つま恋 2006】 |
掛川駅に到着。
午前10時、すでにすごい行列。
駐車場でもすごい行列。
駅から約1時間半ほどかかってやっと到着。
有料バスはカラフルです。
とても表情のいい4人の大きなパネルが迎えてくれました。
このきれいな丘の向こうがコンサート会場でした。
きれいな丘と芝生とイチョウの丘を越えると、広大なコンサート会場。 イチョウの銀杏がたくさん落ちていて、秋の香りがした。
コンサートは1時間10分ほど遅れて「Forever Young」で始まった。 なんとなく昔懐かしい歌ばかりかもしれないと本当のことを言うとちょっとがっかりした。 かぐや姫の3人はすぐにどこにいるかがわかったが、たくろうはどこにいるのかなかなか見つからない。 私達の席はB7で右端だった。 ステージ中央はかなり遠い。
その後、たくろうのステージが始まりやっとたくろうの姿を確認できた。 グレーの長袖のトレーナーを着ている。 最初は31年前を思い出すようなコンサートになるのかと思った。 私は昔懐かしむのは趣味ではないので、あまり期待はしてなかったけれど、たくろうはそんなんじゃなかった。 新旧混ぜ合わせての選曲で、なんというか今のたくろうの声が聴けたと思う。 話の内容も今のたくろうの話が多く、親しみを感じたり、なじみやすかった。 「結婚しようよ」「人間なんて」は歌わなかった。 「人間なんて」を歌わなかったことは私にとっては良かった。 今のたくろうに「人間なんて」はなんだかふさわしくないような気がするからだ。 かぐや姫の方は「かぐや姫」の曲しか歌わないということで、どうしても懐メロっぽくなっていた。 こうせつさんはあいかわらず陽気で元気いっぱいで楽しかった。 正やんはギターをお琴のように台に置いて、弾いていた。 すごい音の響きだった。 パンダさんの声は久しぶりに聴いた。歌い方も久々な感じだったけど、やさしい人柄がにじみでていて、思わず「がんばれ!パンダさん」と声援を送りたくなった。 交互にステージをやり、あきさせないコンサートで良かったが、私達のいたブロックはとにかく人がぎゅうぎゅう詰めで、出るに出られず入るに入れずですごく困った。 あれはなんとかならなかったのでしょうか。
たくろうは終盤になってもぜんぜん声が衰えず、むしろ昔のライブよりも声がしっかりしていた。 昔はシャウトして終わり頃は声がかすれたりしていたようだけど、昨日のライブでは最後まで安定した歌い方だった。
たくろうをレスペクトせざるを得ないような一日だった。
2006年09月20日(水) |
『ドラゴン』 ジェイク・シマブクロ 2005.6.1 |
海で聴きたい。 海岸の木陰かパラソルの下で聴きたい。 ジェイク・シマブクロのウクレレを聴いていると波の音が聞こえてくる。 特に8曲目の「Touch」は足元のさざなみにふれているようだ。 さざなみのやさしい冷たさが手によみがえってくる。 海へ行きたい。
2006年09月17日(日) |
『羊は山に』 佐藤公彦ライブ 197532.25 |
エレック復活の紙ジャケアルバムの一枚。 実にLPに忠実に作られている。が、やはりCDは小さいので楽譜までは載せられないようだ。 ポスターや中ジャケの写真もそのままでここまでやるかと思った。
このライブは楽しい。そして迫力もある。 大人になったケメのコンサートって感じだ。 声も強い声になっているし、歌っている歌も大人っぽい名曲と言われるものばかりを歌っている。 このバラエティに富んだ作曲センスは天才だと思う。 そして、どんなにその場をくずそうとしても、ケメの上品さが決して誰かを傷つけたりはしないのだ。 どんなに甘い声で身近にいるお兄ちゃんのようなしぐさをしていても、プロフェッショナルに徹しているのだ。 私はこの頃まだ子どもだったので、ケメのライブは見たことがない。 ケメは見た目や声とは裏腹に、ものすごいプロフェッショナルに徹した人だったと思う。 誰にも負けない作曲センスと歌い方、とんでもないコード進行もぜんぜん違和感が無い。 どのアルバムを聴いても、うわっ、すごっ!と思う曲が何曲かあるが、このライブは特に圧巻だと思う。 ラストの「雨の音」。 これは当時ケメがラジオで言っていたけれど、失恋したケメのお兄さんが詩を書いてケメが曲を作った最初で最後の兄弟合作の曲らしい。 この曲はド迫力がある。ライブはなおさらだ。 この曲を聴いたときに、ああケメは大人になって佐藤公彦になったんだとまだ幼かった私も思った。 そして、この後、エレックレコードはなくなってしまい、ケメの全盛期も終わってしまう。
エレックレコード復活はうれしいけれど、これからは何をやるんだろうか。 また、違ったものを聴きたいけれど。
2006年09月12日(火) |
『PARADE』 スガシカオ 2006.9.6 |
このCDは悩みに悩んだ末、買ってしまった。 「午後のパレード」があまりに良くって、よくも夏の終わりにあんな爽やかでポップな歌を出したなあと感心した。 万年夏でもかまわない私としては秋の気配ただよう時期になって、夏のパレードを見ているかのような歌を出してくれたスガシカオには拍手していた。 この歌はハワイのパレードを見ていて作った歌らしい。 本当にからっとして夏を終わらせない感じが出ていて、いかにも私の好みの音だ。 「斜陽」もいい。いかにも斜に構えた視線で描く独特の詩はスガシカオの詩そのものだ。 私にはこういう正直な詩がとても心に響いてくる。 希望としてはこうだけど、でも全部できない。ここまでしかできないと正直に書くスガシカオの詩には降参してしまう。 そしてなにより「夏陰〜なつかげ〜」が素晴らしい。 この1曲でこのアルバム買ってよかった!と思った。 これはあの「夜空ノムコウ」の続きのような歌だと思う。 「夜空ノムコウ」は私にとってはとても大切な大切な歌だけど、その歌が少し大人になって作られた歌のような気がして、この歌も宝物になりそうだ。 「タイムマシーン」はこれも面白い。これは意見している歌だ。 「タイムマシーンみたいなユメの装置を開発するのはやめるべきだ」と歌われている。 意見を述べる歌。面白い。文章みたいだ。 「Rush」も正直でいいけど、「Hop Step Dive」はアーティストとしてのスガシカオの気持ちが書かれていて、これもいい。ファンに向かって歌っているようだ。 今までこういう歌はあまり聞いたことがないような気がするが、曲もとても模範的にポップで、曲作りのお手本のような曲だ。 ラストの「Prigress」もスガシカオワールドそのものだ。 理想の自分にはなれないけれど、あと一歩だけ前に進もうとスガシカオの独特の挫折と希望がダイヤモンドの原石のように光っている。 スガシカオの書く詩は1等星じゃなく、一番星でもなく、鈍く光って目をこらしたらやっと見えるような輝きを私の胸にもたらせてくれる。
2006年09月10日(日) |
『Walking Down Rainhill』 ジェイク・シマブクロ 2004.6.23 |
ジェイク・シマブクロさんの弾くウクレレはハワイアンではないけど、とってもハワイの香りがする。 ギターと違って、音が繊細でまあるい感じがする。 早弾きはよりいっそう早く聴こえる気がする。 あの小さいウクレレをどうやってあんなに早くきざむのだろう。 「In the morning」では小鳥の声が聞こえてきそうだ。 「Hikaru kaigara」はちょっと聞いたことがあるような気がするメロディーだけど、なんともやわらかでほのかでウクレレでしか出せない音のように私には思える。 しかし、このメロディーなんだか聞いたことがあるような気がしてしょうがない。 なにかのカバーかもしれないなあ。 「While my guiter gently weeps」 をウクレレで弾くとこうなるんですね。 爪弾くというのがぴったりで、曲の細かい所も全部ウクレレで表現している。 後半はアドリブがバッチリで編曲センスの良さも感じられた。 今までウクレレはあまり聴いたことがなかったけど、微妙なニュアンスを表現できる楽器だなあと思った。 他のアルバムも聴いてみたい。できればライブも見たい。
2006年09月07日(木) |
『CROSSROAD』 CANCION 2006.8.30 |
CANCIONのセカンドアンドラストアルバム。
本当に惜しい。 こんなにセンスが良く、ハーモニ−もバランスの良いデュオの解散は。 私がCANCIONの「春風」という曲を大好きになったのは去年の初夏。 アルバムが出るのはいつかなと首を長くして待っていた。 3月にファーストアルバムが発売された時は、待っていた甲斐があったと思った。 ジャケットと中の写真には自転車やギターやどこかの橋が載っていたりして、なんだか自然だった。どこにでも歌いに行くイメージだった。 今回のアルバムには池袋の駅前が写っている。 都会も田舎もどちらも似合うデュオだったように思える。 駅前、大きな木の下、噴水の前、どこかのイベント会場、そしてステージで熱唱している二人の写真がある。 どれも、キラキラ輝いている。 このアルバムも全力で作ったのがよくわかる。 半分以上がライブテイクだ。 できればスタジオ録音盤とライブ盤を別で作ってほしかった。 これだけいい曲ならばスタジオ録音も聞きたかった。 ファーストアルバムからたった半年でこれほどのアルバムを作ったのに、もっと聞きたかった。 一度もライブは聞いたことがないけれど、手が届きそうなハーモニーでその感触が心に残るデュオだった。 どういうことでこんな中途半端に止めてしまうのかさっぱりわからないが、やっぱり売上の問題なんだろうか。 たしかにラストライブというのにファンはおとなしい。 ラストの「春風」でもファンも一緒に歌っているものの、どこかしらけた空気も感じられる。見てないからわからないけれど。 しかし、なんと言っても「春風」は名曲だ。埋もれてしまうのは惜しい。
春風に吹かれて 夢から覚めました この旅の行方は果てなくとも この道を進んでゆく また一つ踏み出してゆく 「春風」作詞 CANCION
ぜひぜひまた一つ踏み出した音楽を新たに聞かせてください。 手の届きそうなそのハーモニーを。
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