ついに臨月になりました。 子どもたちは、今度は風邪で2人とも熱を出して、また1週間ほど保育園を休んでしまいました。初日はぼくが仕事を休んで病院に連れて行きました。先日とは違う型のインフルエンザにかかったかもしれないと思ったからです。でも、風邪でした。 そのため、先延ばしになっていた助産婦さんの検診も、またまた延期にせざるえなくなりました。そのことを電話で伝えると、助産婦さんは「念のため、病院へ行って、エコーで赤ちゃんをみてもらってください」と言いました。 けれど、子どもたちが元気になるまではそれもできないのです。
翌日からぼくは出勤し、妻は大きなおなかを抱えながら頑張ってくれました。ぼくがためてしまっていた洗濯物を大車輪で片付けてくれもしました。 そして、そのような状況のなかでも、新しい人のための準備を進めていきました。妻がインターネットでいろいろ調べてくれた結果、新しいおむつを注文することにしました。 それはファジーバンズというものです。
妻は、1か月にわたる看病生活で疲れぎみです。なんとか生活を立て直して、赤ちゃんを迎えられるようにしなければなりません。頑張りどころです。 しっかりしなければ。
デパートのポイントが2倍つくときに、子どもの家具を買おうと、妻は狙っています。ただし、予算が限られているため、何が必要か、長く使えそうか、よくよく考えています。服をしまうためのチェストか、それとも棚か、と迷い、結局はまーちゃんの勉強机にしようと考えました。 先日、ぷーちゃんの机を買ったのですが、そこに、描きかけの絵などをぷーちゃんは置きます。まーちゃんも置く場所がないので、同じところに置きます。その結果、2人の物は混沌と混ざり合ってしまいます。今は、それでもよいのですが、小学校に入ったらそうもいかないでしょう。だから、ここは思いきって、まーちゃんにも同じ机を買ってあげようかと思ったのです。
新しい家具を導入するためには、不要なものを捨てなければなりません。昼休みに仕事場から妻に電話したら、 「新しい家具を買っても置く場所がないので、使わなくなったコンピューターやいらない布団などを捨てるように」と指示されました。 ぼくは、ゴミ収集センターに電話したり、コンピューターのメーカーに連絡したりと、「2月中に部屋をすっきりさせるプロジェクト」を発動させたのでした。
今日から35週、ということは1週間たてば、臨月ということになります。ここのところ、ぐんぐんおなかが大きくなってきて、腰痛もひどく、何をするにもたいへんそうです。 ぼくと妻は食卓では、長いすに並んで座っているのですが、昨日、 その長いすがずいぶんと食卓テーブルから離れたところにありました。 「どうしたの?」ときくと、妻は「おなかが大きくなってきたから、テーブルといすの間に入りにくくなったの」と言いました。 食事の時、妻はその大きくあいたスペースに入って、いすに座り、「いすを押してくれる?」とぼくに言いました。 食事が終わると、妻は再び、いすを大きく後ろに引きます。しかも長いすなので、扇状に回転します。たぶん、45度くらいです。ぼくが立つときには、それを机と平行に戻します。そして、そのたびに足元にいる犬のチロは「なんだ、なんだ」と出てきます。
巣作りは続いています。妻は、今、子どもたちがいる部屋を片付けなければ、しーちゃんの居場所を作れないと思っています。そして、居場所を作らないと、しーちゃんの世話ができないと考えています。 しかも、4月から上の子が小学校に入学するということも、巣作りを迅速かつ強力に進める原動力となっています。それはぼくの物にも及んでおり、帰宅すると、雑然と棚に突っ込んであったぼくの本が大きさ別、そしてなんと内容別に整理されて、きちんと並んでいました。妻は、 「片付けていたら、よーさんが何に興味を持っているかがよくわかったよ。農業・環境・物語・戦争だった。」と言いました。そして、確かにそのテーマごとに本は並んでいました。 ティム・オブライエンの本が物語と戦争の境界に置いてあるのが、絶妙で、なかなかやるなと思いました。
今回、ぷーちゃんはすっかりぜんそくの発作をおこしてしまいました。たしかにインフルエンザはぜんそく発作のきっかけになりやすいのだそうですが、ぼくが気をつけてケアしてあげれば、ベッドに寝かせようとしてから午前三時まで、ずっとせきこんでいるというような、ひどいことにはならずにすんだはずでした。寒い中、外に連れ出したり、部屋がほこりっぽかったり、まったく対応が悪かったのです。こんなこと、二度とないようにしよう。 妻にインフルエンザがうつらなくて、ほんとうによかったです。お医者さんに、「必ずうつります」と言われたまーちゃんにも、うつりませんでした。まーちゃんは、よく食べ、よく笑っています。
今日は、やっと、皆、元気になったので、映画「ハウルの動く城」を観にいきました。子どもたちと映画館に行くのは初めてです。お行儀よくシートに座っているのを見ていると、ずいぶん成長したのだなと感じました。 中学生のときに「天空の城ラピュタ」を1人で観にいったことを思い出し、あれから20年近くもたっていることと、あのときは自分の子どもと映画を観にいくことなど、つゆほども考えていなかったことに思いをはせました。
妻は、自称「巣作り」を始めました。もう、1か月もたてば、しーちゃんが生まれてきます。その準備のため、模様替えをしています。ベッドの配置を変えたり、使わなくなったコンピューターを捨てたり、子どもたちのおもちゃの収納を考えたりして、新しい人の居場所を作っています。
ここ数日、インフルエンザに引き続き、ぷーちゃんがぜんそくになり困難な時が続いていました。 今、2/11(金)が終わったところですが、ようやく落ち着いてきました。詳しくは追って書きます。
妻は、今日、久しぶりに自転車こぎ運動をしました。連日の深夜に及ぶ看病のために、すっかり疲れていたのですが、前向きに乗り越えようとしたのです。 それから、今日は、子どもたちが、大きくなった妻のおなかを見ていたら、しーちゃんが波打つようにしきりに何度も動きました。子どもたちの声に反応したようです。その様子を見て、まーちゃんは 「くらげみたい」と言っていました。
この2週間の激動の日々を経て、ぼくは、家族との暮らしを見つめなおしたような気がしています。今までは、忙しいということを前面に立て、毎日をこなしていたようなところがありました。けれど、今は、家族をかけがえのない、とてもいとしい存在だと感じており、妻や子どもたちに対して、手を抜くことなくいっしょうけんめい接して暮らしていきたいと思っています。
|