ぶらんこ
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ケイタイを姉の家に忘れてきたらしい。 この時間までまったく気付かなかった。 うーーー明日、ちゃんと起きられるだろうか。。。
わたしのケイタイは「鳴らないケイタイ」で通っている。 自慢じゃないが、本当に「鳴らない」。 仕事で必要でなければさっさと契約を解除したいくらいだ。
それでも時々誰かが思い出したかのように電話やめーるをくれる。 そんなときは、あぁケイタイ持ってて良かったな〜。。。とにこにこ顔になる。
こころのケイタイは良く鳴る。 何曲かダウンロード(っていうの?)しているらしく、その曲によって誰からのめーるなのかわかるらしい。 ご苦労なこった。(←ちょっと羨ましい気持ちもある。)
それにしても、学校で顔を毎日合わせる連中と、なんでめーるで話さなければならないのだろう? 母ちゃんにはわからん。 どうも緊急な感じではないし。
なんでめーる?
ちまちまと何度も何度もめーるを返すこころを見ていると「続きは明日、学校でなさい」と言うことがある。 それか、いっそのこと電話で話せよ、と言うこともある。 でも、電話はしない。 あちらからも電話は来ない。 電話するほどのやりとりじゃないのだ、と言う。 じゃぁ明日にしてよ、と、母ちゃんは思う。
もちろん、ケイタイめーるがすべて良くない。とは言い難い。 でもひとつ(強く)感じるのは、きっと「距離」が取りにくくなったんだろうなぁーと、いうこと。
「いつも繋がってる」なんて、どこかで聞いたキャッチ・コピー。 でもな〜。「繋がる」って本当の意味、ちょっと違うんじゃないかなぁ〜。
「ケイタイ鳴らしてもつかまることは少ない」 くらいに思われてたほうが、かえって良いような気がする。 だからって、信頼がなくなる、ということではないのだから。 それで信頼失うくらいの仲であれば、いつかは離れてしまうもの。
まぁでもその結果が「鳴らないケイタイ」なのかもしれないけれどね!
2006年10月18日(水) |
Bleach Cantabile |
訪問先は大家族らしい。 そこのおじいさんの訪問だ。 彼とは会話があまり成立しない。 年齢相応の認知障害なのだろう。
バイタルサインを細長い黒い帳に記入する。 家族から渡されたものだ。 手帳を見ると前回の訪問時のバイタルサインが男性の名前で記入されていた。 知らない名前。というか、前回訪問したのもわたしだった筈なのに。 先週の訪問時のことを思い出そうとするが、なかなか難しい。 「これはこの人たちの覚え書きみたいなものなのよ」と、同行訪問した副主任が知った風に言う。 わたしは、なんとなく腑に落ちないまま、値を手帳に記入した。
相変わらず会話が成立しない。 それどころか今日は特にわからない。 きっとこのひとは違う世界に住んでいるのだ、と妙に確信する。
そんなとき、家族がめいめい楽器を手にし始めた。 いろんな楽器。ギター、トランペット、バイオリン、etc。 わたしたちは外へ行こうということになり、出るとそこは大きなホールのようになっていた。 人々は思い思いのまま、音をとっているように見える。(でも、滅茶苦茶な音階にしか聴こえない) いつの間に、彼女とはぐれてしまった。 おじいさんも家族もいない。
周囲は男女入り混じって、どこか精神病院みたいな感じがする。 そのうち演奏があちこちからなされるが、そろっている風でもない。 わたしは、大きな廊下を走りながら副主任を探す。 だんだん、恐怖感みたいなものがつきまとう。 何かがおかしい。
いきなり、誰かに手をわしづかみにされた。 大きなおおきな怪物のような女だ。 わたしは目を開いてその怪物を見返し「わたしはこれを拒絶する!」と叫ぶ。 が、あまり効かない。 何度もなんども繰り返す。 少し効き目があったように感じる。 「去りなさい!」と大声で叫ぶ。 そのうち怪物の腕がくずれはじめ、ずどど、と倒れこんでしまった。
怖ろしくなって後ずさる。 怪物はその容貌を人間のものに変えながら、死んでいった。 そのとき、なぜかわたしはそれが「マリア」なのだと気付く。 マリアの名前を呼ぶと、彼女は苦しそうに起き上がり、わたしに数珠のようなロザリオのようなものをくれた。 「けっして離さずに持っていなさい」と言って、彼女は死んでしまった。
なぜかそこに、今度は別の同僚ナースと来ていた。 彼女は何も知らず、わたしも彼女に何も言わない。 訪問を終え、大きな廊下のようなホールへ出ると、わたしは彼女とはぐれてしまった。 はぐれた途端、わたしは急に怖ろしくなって彼女の名前を叫びながら探した。 でも、完全にはぐれてしまった。
彼女を探しながら、どこかの田舎道を歩いている。 潮風を感じるので、ちいさな島のようだ。 辺りはすっかり薄暗くなってしまった。
島に滞在中の軍隊が総動員で何かを演奏するらしい。 村人たちはそれを見ようと家々から出てきている。 島の人間よりも軍人の数のほうが多い。 島の人たちにわたしはおずおずと挨拶をするのだが、誰もわたしに返さない。
遠くに家の灯りが見えた。 わたしはそこへ行き、一晩ここに泊めて欲しい、とお願いした。 玄関を開けるとそこは土間になっていて、古びた障子の向こうの部屋に、時代錯誤な着物を着た男ふたりと女ふたりがいた。 彼らはわたしを見下ろしている。わたしを見て、あまり良い顔をしない。 このままじゃ泊めてもらえない。ひどく悲しい気持ちになった。
「わたしは訪問看護師です!」と叫ぶ。 なんとか泊めてもらいたい、信用してもらいたい、その一心で。 「県外のだろう?」とひとりの女が冷ややかに言う。 彼らはよそ者は信用ならん、というようなことを言い合っている。 結局、そこへ泊めてはもらえなかった。
とぼとぼと暗い道を歩いていくと遠くに教会らしき建物が見えた。 駆け出して中へ入ると、ちょうどミサが始まろうとしている。 中には、姉とと従姉妹、それにこころとと女の子ふたりがいた。 ひとりは、幼かった頃の姉と驚くほどそっくりだ。 わたしの気持ちを察したのか、こころが「これね、しおりちゃんだよ!」と笑顔で言う。 わたしは、信じられない・・・と思いながら、ポロポロと涙が出る。 良かった。これでもう大丈夫。
もうすぐミサが始まる。
・・・・
変な夢。影響されやすいというか単純というか。 こころにこの夢を話したら大笑いされてしまった。
最近、 「痩せた?」「疲れてる?」 そう聞かれる度に 「歳とった、ってことなんじゃないの〜?」 と答えていた。本気で。 でも、もしかしたら実は疲れが溜まっていたのかもしれない。自分では気付かなかっただけで。 うー、そら良くない。ごめんなさい、わたし。
と、今日になってあらためて思った。 もっと自分をいたわろう。もっともっと、自分のことを見てあげよう。と、ひそかに誓う。
写真は、湯布岳にて。 すすきに囲まれて風情あるショットを狙って(自然なのか人工的なのか?)の一枚。 湯布院は思った以上に観光地でガチャガチャしてて、ちょっぴりがっかりしたけど、この湯布岳登山は最高だった。 思いっきり、深呼吸。。。。 短かったけれど、ゆっくり出来た休暇だった。
ところで、 例によってぷーはずっとこころと一緒に登った。 このふたり、こういうときにがっちりと気が合うみたい。不思議だ。
下は、感動の頂上制覇の瞬間!・・・ではなく。 頂上は風が強くてすっごく寒くて、ぶるぶるぶる。。。。で、ぷーはあったかくって、ぎゅーーーーっ という一枚。笑
刈られた稲たちと「そこ駆けておいで〜」と遣わされたぷーちゃん 遠くに見えるのは(ほとんど見えないけれど)愛機「イセキ」の「みほ」ちゃん。 「みほ」はひらがなだったけれど、きっと「実りの穂」だと思う、美しい穂ではなく。なんとなく。。。
こちらは整然と干されて美しい稲たち
先日、去年の暮れに亡くなられた患者さんの奥さまと久しぶりにお会いした。 ようやく片付け始めました、と、笑いながら泣いておられた。 懐かしい笑顔だった。 わたしもまた、くしゃくしゃになりながら笑った。
ちょうどその日は、受け持っていた患者さんの初七日だった。 不思議な繋がりというか、大きな流れみたいなものを感じた。 抗う。逆らう。流される。 流れる。 行きつくところは「終わり」なのか「はじまり」なのか。
今日から受け持つことになった患者さんもまた、そのときを迎えようとされている。
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