ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2019年11月15日(金) 振り向けばいつも父がいてくれる

予報通りに冷え込んだ朝。きりりっと冷たい。

それでも窓をあけて夜明け前の月と星を仰ぐことが出来た。

真っ暗闇ではないことがとてもありがたく思える。

寒さイコール死などと不安がっている自分のなんと愚かなことか。



父の命日。もう16年の歳月が流れてしまった。

独り暮らしのアパートで孤独に死んでいった父。

その時私の名を呼んだのだ。それは午後6時半のこと。

私は時計を見ていた。父に電話してみようかなと思ったけれど

家事に追われていてまたそのうちにと思いとどまったのだった。



24時間後、父の友人から知らせがあり父の死を知る。

死後丸一日が経っていた。なんと惨い最期だったことだろう。

父の遺体に寄り添って一夜を明かしたことは一生忘れられない。


もうすっかり冷たくなっているはずの父がとてもあたたかだった。

そのあたたかさは今もずっと私の側から離れずにいてくれる。


父が見守ってくれているのだ。なんと心強いことだろう。


くよくよする時もあるけれど弱音を吐く時もあるけれど

振り向けばいつも父が微笑んでいてくれる。


「おまえは強いんだ。だから大丈夫。負けるなよ」って言って。





2019年11月14日(木) しっかりしろよわたし

北から寒気が南下してきたようで日中も気温が上がらず

木枯らしを思わすような冷たい風が吹いていた。

明日の朝はぐんと冷え込むそうで急いで冬支度をする。

温風ヒーターに灯油を入れて準備万端。

後は血圧が気になる。高くならなければ良いけれど

冬は体調管理に気をつけなければ命に関わるのだと思う。



今朝もめいちゃんが「おばあちゃんといく」と言ってくれたけれど

母に薬を届けなければいかず仕方なく先に家を出た。

いつもは山道をのんびりと通勤しているので

国道の通勤ラッシュはさすがに堪えた。


介護士さんに薬を手渡し母には会わずに職場に向かう。

後ろ髪を引かれるような思い。ごめんねおかあさん。

週末にはゆっくり会いに行けることだろう。



仕事を終えて今度は自分のお薬のために病院へ。

インフルエンザの予防注射もしてくる。

ビタミン剤のおかげですこぶる元気なのを伝えて来た。


身体が資本。元気でいなくては何も出来なくなってしまう。

寒い冬に怖気づいていてどうする。しっかりしろよわたし。



2019年11月13日(水) こころはきっと穏やかにちがいない

晴れのち曇り。今夜には雨になりそうだ。

明後日あたりから寒波がやってきそう。

いよいよ初冬らしくなるのだろう。



いつものようにめいちゃんを保育園に送り届けてから出勤。

山道ではたくさんのお遍路さんを見かける。

ツワブキの花に気がついてくれたことだろう。

颯爽と歩いていてもこころはきっと穏やかに違いない。


仕事は今日もぼちぼちの忙しさだった。

先日救急車のお世話になったという高齢のお客さん。

夏にも熱中症で救急搬送されていたのでとても気になった。

無理せずぼちぼちと過ごすよと笑っていたけれど

これからの寒い冬。独り暮らしは心細いことだろう。

なんだか母のように思えて親身にならずにはいられなかった。



仕事を終えて母のお薬をもらいに病院へ寄る。

昨日準備してくれたら良かったのにと思ったけれど

なぜか一日分しか渡せてもらえなかった。

明日の朝には届けてあげなければお薬を切らしてしまう。

担当の介護士さんからも電話があり気にしてくれていた。


これからは母のことで動く日が多くなりそうだけれど

決して苦に思ってはいけないのだと自分に言い聞かす。

ひとつひとつのことを親孝行だと思って

いままでのつぐないが出来たら本望だった。



帰宅して娘と一緒に洗濯物をたたむ。

母の洗濯物もあったので娘が「これおばあちゃんのだ」と。

母の名前は「しな子」なので娘がちょっとふざけて

「これはあや子の」「これはめい子の」と言って笑いあった。



2019年11月12日(火) 母のお引越しが無事に終わる

夜明け前の西の空に煌々と輝く月。

その光に照らし出されるようないのちの影。

わたしはわたしにそっとふれてみる。

生きているということはこんなにも尊いのか。



午前中に母を迎えに行き今日はお引越し。

母の門出を祝うような青空だった。

お世話になった施設の方達との別れを惜しんで

涙ぐむ母に私ももらい泣きをしてしまう。

短い間だったけれどほんとうによくしてもらったようだ。

孫のような介護士さんに抱きしめられて

おいおいと子供のように涙を流す母を見た。


そうして新居に向かう。なんとも晴れやかな気分。

気に入ってくれるだろうかと心配をよそに

母は母なりに新生活を望んでいたのだろうと思う。

いかにもリフレッシュした様子で笑顔を見せてくれた。

愛着のある炬燵に嬉しそうに足を入れて寛ぐ姿。

義父と顔を見合わせ大丈夫と確信し新居を後にする。



急ぎの仕事を済ませて帰り道にまた母のところへ。

賃貸契約を無事に済ませケアマネさんとの面談もあった。

皆さんとても親身になってくれてほんとうにありがたい。

介護の仕事の大変さは息子の苦労から知っていたつもりだったけれど

心からの介護に努めていてくれていることに頭が下がる。

甘え過ぎてはいけない。頼り過ぎてもいけないと思う。

いつだって労わり合う気持ちを忘れてはいけないのだ。



ベッドの上に新しいパジャマを置いて母のもとを去る。

どうか母がぐっすりと眠れますように。



2019年11月11日(月) おとうさんごめんなさい

夜中に雨が降ったようでしっとりと濡れていた朝。

久しぶりの雨だこと。農作物には恵みの雨になっただろう。



あやちゃんは参観日の振替休日。のんびりの朝ごはんだった。

めいちゃんが保育園に行きたがらないのではと心配していたけれど

今朝も「おばあちゃんといく」と言ってくれて嬉しかった。

月曜日はお昼寝のお布団があってたくさんの荷物を

全部自分で持つと言って頼もしく元気に登園する。




職場に着くなり義父が困ったような顔をして

母のことを誰にも話してはいけないぞと注意された。

先日同僚に話してしまったのでそのことだなと気づく。

同僚が他の人に話してしまったとのこと

別に隠さなくてはいけないことだとは思はないけれど

義父はやはり世間体を気にしているようだった。

本来なら山里の家に戻って一緒に暮らすべきなのだろう。

義父も母もそれを認めなかった。だから仕方ないことなのに。


話してしまったことはもう取り返しがつかない。

義父も私を責めることはせず宥めるような口ぶりだった。


朝一から複雑な気持ちになったけれど気を取り直して

目の前の仕事をこつこつとこなしていく一日だった。


明日はいよいよ母のお引越し。

すべてのことが順調に進むことをひたすら願っている。

母も義父もみんなが笑顔でいられますように。



2019年11月10日(日) 出来るだけのことをやり遂げて

朝の寒さはあるけれど今日も日中は小春日和。

ずっと晴天が続いておりありがたいこと。

11月も中旬を過ぎると初冬らしくなるだろう。

いまのうちに陽射しをいっぱいに浴びておきたい。



8時には家を出て母のアパートへ向かう。

35分の道のりにもすっかり慣れてしまった。


今日こそはとお風呂掃除を頑張る。

ごしごしと磨いてみればそれなりに綺麗になってほっとする。

後はトイレと洗面台。台所の流しの下には

箱に入ったままの新品のお鍋や食器がたくさんあった。

独り暮らしで使うこともなかったのだろうとせつなくおもう。


押入れの中に仏壇があった。数年前まで祖父母の位牌があったのを

もう供養できないと生まれ故郷の実家へ連れて行ってしまった母。

あの時は母の行為が納得できず私も本気で怒ってしまった。

今思えば母には母なりの考えがあっての事だったのだろう。


母の実家は後絶えになっており誰も供養してくれる人がいない。

母が両親の供養を泣き泣き放棄したとしか思えなかった。


義父との別居のきっかけにもなってしまった仏壇。

ただただ複雑な思いが込み上げてくるばかりだった。



今日も出来るだけのことをやり遂げて家路につく。

とにかくすべての荷物を運び出さないと終わらない。

また次の土日にやれるだけ頑張ってみよう。


ひと山もふた山も越えてみせましょう。



2019年11月09日(土) ひと山は越えたのかな

おだやかな小春日和。やわらかな陽射しのありがたいこと。


めいちゃんを保育園に送り届けてから母のアパートへ。

あやちゃんは参観日でいつも通りに登校する。



9時過ぎには義父が来てくれて軽トラックに荷物を積み込む。

心配していた冷蔵庫は思っていたほど重くなくなんとかなりほっとする。

後は炬燵や布団などを積み込み母の新居へと向かう。


先日見学に行った時には居住者の人の姿がわずかだったけれど

今日はたくさん居て皆さん陽だまりで日向ぼっこをしていた。

聞いてはいたけれど母よりもずっと高齢の人ばかり。

母が馴染めるだろうかとふと心配になったけれど

もう決めたこと。母次第なのだと思い直す。


部屋は陽当たり良好。それが何よりに思う。

今の施設では窓から外を眺めることもなかっただろう。

「いいところね」母がそう言ってくれることを信じている。


一段落してからアパートへ戻り義父と片づけをする。

まだ運び出さないといけない荷物がたくさんあって

軽トラックに載せられるだけ義父が山里の家に運んでくれた。

やはり私一人では捗らなくて義父の助けが必要。

明日は私一人になりそうだけれどやれるだけ頑張ってみよう。


ひと山は越えたのかなと思えた一日。

まだまだやることがいっぱいある。それはとてもありがたいこと。


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