2013年12月20日(金)...寒空

 凛とした冷たさを宿して、陽光が降り注いでいる。アスファルトは熱を奪って、足元にぞくりとする静けさを寄越していた。

2013年12月18日(水)...煌々

 街に溢れるイルミネーション。スターバックスで飲むソイラテも、装いが何処か華やいでいる。此のカップを片手にウィンドウを眺めるだけで幸福に見える、そう思えて、少し可笑しい。

2013年12月17日(火)...混濁

 其の名を口にしたことに、驚いて目覚めた。溢れる思慕が、夢現を満たしている。見慣れない天井と、間仕切りのカーテンが、揺ら揺らと彷徨って、纏わり付く幸福感に、指ひとつ動かすのが億劫な程、全身が痺れていた。
 

2013年12月09日(月)...喪失

 宿したものが消える様をまざまざと見せ付けられて居た。点滴の刺さった腕に、血が滲んでいる。酷く、眩暈がした。
 呂律の回らない舌と、朦朧とした頭、ふわふわと揺れる視界に、過去が目覚める。

>全部、夢だった

 そう、思った。胃の中を浚われて横たわって居た数時間に見た、10数年と云う途轍無く長い夢が、妙に生々しく現実味を帯びて、迫る。
 全てが、“今”の続きに在るとは到底納得の出来ない、未来。如何して。

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