HOSHI・HARU
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2003年11月01日(土) |
イタリア料理のランチ |
今日は、3連休の頭という嬉しさもあり、昼食はイタリア料理のランチセットを食べた。リーズナブルで驚く程美味しい、知る人ぞ知る名店だ。
まずは、ナスとズッキーニが入ったトマトソースのスパゲッティだ。ズッキーニとナスがセンスのある形に切ってあり、トマトのエキスを十分に吸ってとてもジューシ−である。そして麺は上質の麺がアルデンテの硬さになっており、歯ごたえが心地よい。またオリーブオイルの香りが良く、エキストラバージンオイルが使われていることがすぐに分かる。 ナスの優しい柔らかさと、ズッキーニの適度な柔らかさと、麺のアルデンテの硬さの完璧な3段階の対比を歯で感じながら、エキストラバージンオイルの香りを鼻で感じながら、熟成されたトマトソースの味を舌で感じる幸せなスタートだった。
次はメインのホタテと野菜のソテーだ。ホタテは表面がキツネ色にこんがり焼けているので、十分に焼かれて硬くなっているのかなと思いながら口に運ぶと、おどろいたことに中はとても柔らかく、程よいレアーになっている。 表面の焦げ目の芳ばしい硬さと、中の加熱が最適に抑えられた柔らかさの完璧な対比を味わいながら、私は自分の顔がにやけるのを抑えきれず、とうとう満面の笑みまで浮かべてしまった。
これはすごい、ここまで硬さと柔らかさを自由に操れるシェフを私は知らない。
妻は牛のサーロインステーキを食べていたので、一切れ分けてもらった。これも驚いた。見た感じは地味な感じで焼き過ぎかなと思ったが、とてもジューシーでタレのセンスもいい。こちらも硬さと柔らかさを見事に操っている。
最後にデザートはティラミスを選んだ。これもココアパウダーの芳ばしい香りとクリームのジューシ−さが見事に調和していた。そして付け合せのメロンがまたとてもジューシーで、いままで食べたメロンの中でもトップクラスのメロンだ。たった一切れのメロンにもここまで力を入れているなんて...
今日ほど硬さ柔らかさの対比の凄さを感じたことはなかった。この対比はいろいろなことに通じるのだろう。野球の一流のピッチャーは緩急を自在に操る。すぐれた演説者は口調語気にメリハリをつけ説得力がある。
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