銀の森
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2000年01月08日(土)

銀の月夜の
銀の森へ

素足で忍び
森になる

2000年01月07日(金)

新月に樹々は命を放つらし
森にて君の声に逢いたし

2000年01月06日(木)

早鳴りの胸をゆらして走りぬく
あの秋の日の青きわたしよ

2000年01月05日(水)

あふれるなみだは
ぽとりぽとりと落ちるのでなく
あふれたまま
頬を伝って顎の先から
誰かがハンカチをさしのべてくれるまで
ただ流れ落ち続ける

2000年01月04日(火)

身をさらすのは
干渉を受けるためにではない
ただ己を解き放つために

月は仰ぐことができる
見つめることができる
想いを放つことができる

夜の気配を頬に感じて
涙の乾くまで居ればよい
しずかな自分と向き合えるまで

2000年01月03日(月)

船出するのだ
月夜にあの島へ漕ぎ渡るのだ

船出に浜で拾うのだ
波に濡れ銀に光る丸い小石を

そして乾く前に
ポケットに入れるのだ

あの島へ渡れたら
曳き上げた小船のそばへ置くのだ
新しい足跡にして

2000年01月02日(日)

楽しい語らいはひとに届ける

今はただ
泣きたい気持ちをそっと置く

哀しみを置く場所をさがして
なみだを落とす場所をさがして

そして銀の翼で飛び立てば
小さな希望が少し見えるかもしれない

2000年01月01日(土)

月夜の波間に

銀色の風

銀色のなみだ






新月■■