ヒルカニヤの虎



 どこへも行けなくなる

おっと生きてます。しかし忙殺はされている。

学天即がM-1の3回戦落ちでますますM-1離れが激化する2010年秋。
学天即は私のなかで今年ダントツでおもしろかった漫才師です。M-1向きじゃないのはわかるけど、だからって3回戦で追加にもならないってどういうこと。今までどのコンビが落ちたのよりくやしい。
M-1放映の26日にすねてパラ兄の‘悪いWARAI’@∞ホール大阪にしけこむオープンリーチ。

そうそう、baseよしもとはあと1週間で閉館になってしまうらしいです。
階段で地下に降りてく感じが、ほんとに秘密基地みたいで好きだった。素直にさみしい。
来週木金のさよなら公演は先行で落ちてしまって凹んだけど、まあおそらくチケットとれても遅れるor行けないだろうから涙をのむ。
しかしbaseの閉館まで現役でお笑いライブ通ってるとは思わなかったわ。


■和牛トークライブ‘ワッとしてギュッと!’ 2010/11/27/Sat_19:00-@baseよしもと

4回連続で参加している和牛トークライブ、今回のゲストはいつも楽しいクロスバー直撃。なのに客席が半数しか埋まってないのはなんでだ!baseの集客基準は本当にわからない。

OPトークはbaseの移転とゆうべの牡蠣に中った川西。
もっとあったまるまでフリートークしてほしいのに、和牛はすぐゲストを呼んでしまうのでいつもちょっと不満。
呼び込まれて忍者スタイルで登場してそのまま捌けてったクロスバー直撃、も一度呼び込まれて今度はオール漕ぎスタイルで再登場。客席のぬるっとした反応に袖にいたかりんとう川畑が軽い類焼を起こしていました。ザ・茶番。
前半はふつうのトークコーナーで、コント師のクロスバー直撃はすぐミニコントにもっていきます。メインテーマは和牛の川西が東京に行く途中でなくした携帯電話を追及するクロスバーの2人(刑事風)だったような。新幹線→タクシー→劇場の移動でなくした携帯が靖国神社でみつかるというミステリー。あと川西がばらしたクロスバー渡辺の変ないびき。に、本気で恥ずかしがる渡辺。このライブはyoutubeにアップされるらしいので、郷ひろみ風のいびきはそちらで。
例によってお抹茶とお料理の時間があり、続いてのトークテーマ「ドキドキした瞬間」。これは前野のダイエットトークと酒癖悪すぎトークが主だった。
酒癖の悪さは帰り道が同じ方向の川西によってさんざん暴露されていましたが、わりと命があぶないタイプの酔い方です。
・明け方のゴミ収集車に向かって「ぼくはゴミでーす」とフライングし、着地する前にゴミ収集員にはたきおとされる前野(謝ってひきはがす川西)
・交通量の多い十字路なのになぜか家に帰ったと思い、おもむろにドアを開けて服を脱ぎ、地面に寝転がって眠りこける前野(叩き起こす川西)
・なんばの自動販売機に向かって「始発は何時からですかー!!」と叫び続ける前野(素通りするソーセージ秋山)
結論、川西はいい人。そんな川西はコンビ結成前、2700八十島と和牛2人で曽根崎で飲むうちに楽しくなり、楽しい=祭りの理論でだんじり魂が燃え盛って大きい交差点で踊り出した(2人は恥ずかしいので逃げた)。うちはだんじり文化圏じゃないので踊りと囃しの系統がよくわからなかったのですが、あれを梅田でやられたら私も逃げる。

途中から前野のホモキャラが爆発してハネまくってたけど、渡辺は本気で嫌がっていました。渡辺は初体験が遅いことを自爆して恥ずかしがっていたけど、別にいくつだっていいじゃない、という無関心きわまりない客席。
あ、そうそうダイエットにはマイタケとビール断ちがいいらしいよ。
12月ゲストはモンスターエンジンで、ちょっと迷っている。


ピンクの指輪ちゃんは半分くらい書き起こしたとこで飽和してしまい、先にカリカトーク(黒ひげ)を書いてたらパソコンが落ちてしまい、ひっくるめて棚上げ中です。
ここひと月は取材記事とリライトと論文と翻訳等々でずーっと文章書きっぱなし。客観的な堅い文体ばっかり書いてると、こういう日記的なものが書けなくなる。というか柔らかいのを挟んじゃうとむりくりつくろってる堅い文体のリズムが簡単に崩れるので、怖くて書けない。大学のはともかく仕事はプロとしてどうか。
あ、そうそうお正月のシュール5チケットが余ったので、譲ります情報を冒頭に上げています。

2010年11月27日(土)



 こんな調子で今のうち

Ageageにソラシドが現れ、顎が落ちる。
同じ日のジャイケルマクソンで麒麟川島が「僕の同期に何のプランもなく東京進出したソラシドの水口ゆうやつがいてるんですけど」とぶった切っていた。
え、ていうかジャイケルマクソン最終回!?うそ!2年前の南パラ最終回よりショックだ。


■カリカオールナイトトークライブ‘曲がり角の向こう側’
2010/11/13/Sat_0:30-@ロフトプラスワン

もうひと月もたってしまった(※書いてるのは12月)
黒ひげの試合運びほとんど覚えてないや…。

ピンクの指輪ちゃんからの流れで、mythmさんとお別れして(最終間に合ったのかしら)、いつものロフトプラスワンへ。黒ひげナイトだなんて知らなくて、オトメメンのチラシ見てびっくりしました。期せずして初の黒ひげナイト!

黒ひげナイトとは:深夜の新宿、酔った芸人たちが黒ひげをキャッチすべく身体を張ってプレイするトーナメント戦。飛び散る汗、迸る咆哮、滾る血潮。と、それを見守るストイックすぎる客たち。
競技は狭いアリーナゾーンで行われるため、客はその周りをコロシアム風にぐるっと取り囲みます。ふだんは芸人が座る舞台にもお客さんが鮨詰め。
最前列の人はナイフ(色によって点数がちがう)を並べて芸人に渡す役。芸人よりゲームを知りつくしている風格。
カリカオールってもともと変わった空間だと思うんですけど、黒ひげナイトはもうみんな目的がちがう。「お笑い」「芸人」「トーク」めあてではなく、「スポーツ」を、「ドラマ」を、「感動」を見に来たのだという気迫。
林さんと菊地さんがオープニングトークで「ここのお客さんはグリーンベレーですからね」「もうルミネとか行っても面白くないんでしょ?」と話していました。そんなことはないけども。
受ける仕事において黒ひげナイトのプライオリティを最高に設定している南海キャンディーズの山ちゃん「ここにいるお客さんと電話番号交換することになったらねえ、専用のフォルダ作りますよ。そしてそのフォルダの名前はキチガイです」「どうせここに来る人たちは社会に適合できてないんでしょう?」「もしこの会場に国家公務員がいたら日本は滅びますよ」うわあひどい言われよう。でも嬉しそうに笑っているお客さんたち。
そうそう、解説の山ちゃんと林さんは座敷席の奥に、ジャッジの菊地さんはアリーナ最前列に座るのですが、3人ともお客さんに挟まれてしまう席です。そこにたどり着くまでに客かきわけて行かないといけないし。でも誰もキャーといわない、触らない話しかけないチラチラ見ない。芸人を空気のように扱うミーハー心皆無なお嬢さんたち。ほんとに不思議な空間だわ。

対戦カードすらほとんど忘れましたけど。
トーナメントはカリカオールナイト組vsピンクの指輪ちゃん組。
今思い出せるのは;
・カリカチームのいごしょ根建がすばらしくスナップのきいたキャッチで歓声を浴びていた。
・序盤で積極的にビールイッキ(※すると相手の剣がもらえるルール)してたのは誰だっけ?ジャンポケ武山?
・ピンクチームのジャンポケ斎藤さんが山ちゃんの解説にいちいち反応し感嘆する→山ちゃん静かに怒る、という無礼ミニコントを繰り広げながらも名勝負を展開。
・かたつむり林vsジャンポケ太田の師弟対決で、太田のキレのあるコンパクトな動きが山ちゃんに「彼の動きはみなさん知らないでしょうけど大阪の漫才師のダイアン津田を思い出しますねえ。いやあ愛しいなあ」と評されていた。ついでにかたつむり林「太田はひょっとするとひょっとするかもしれませんよ」山ちゃん「ええ、ひょっとするときはひょっとしますからねえ」(まったく意味のないぜいたくな会話のターン)。
・ホモでおなじみガリバートンネル三須さんが水泳帽にくいこみブーメラン、サスペンダー?(※股間をくぐらせる)に全身オイルであらわれ会場が揺れる。菊地「すごいホモ感ですね」しかも忠誠心の塊。いや増すホモ感。
・ほぼ泥酔+エミネム状態であらわれ「おれほんっとかりかとーくでたかったんすよー」となぜか涙していたパンサー向井(セコンド:コス町)。が、三須さんのホモ心とオイルの餌食になっていた。その向井を「華がありまくる」という理由で瞬時に嫌う山ちゃん。
・グランジごめたんの風圧と、佐藤大の醜態と、ピク兄のちんまり感。
・関町は何回かキャッチしたのに全然記憶に残らない戦いぶり。客も冷たい冷たい。ああいうのをアウェイっていうんだな…。
・終盤で試合に飽きたのか、林さんはあらゆる試合で「すごいホモ感だぁ!」と実況することに興じていました。というかいかに感慨をこめて「ホモ感だぁ!」と言うかに腐心していた。
・我に返った山ちゃん「ホモ感ってなんですか?」林「菊地さんが言い出したんですよ」菊地「あとで三須見せますんで」
・家城さんは2回くらい出てきたのかな?三須さんの衣装をまとって現れた家城さんに実況「これはホモ感というよりレズ感が出てきましたね」
・明け方、すべてをホモ感にもっていくレギュラー陣に対しての山ちゃんの慟哭「これは俺が好きな黒ひげじゃない!!!」

頻出していた林さんの嘆きワードは「客が育ちすぎた…!」
黒ひげに関係ないボケでは一切笑わない客、考えようによってはすごい残酷。参加芸人に初心者が多く、みんなルールすらわからずプレイするので客の方がイライラしてしまう、という事態です。頭脳戦を待ってるんだよね皆。山ちゃん「皆さん頭がおかしいんですか?お笑いですよ!?」
熟練度に関係なく、ジャンポケ武山とBコースナベさんとガリットチュウ熊谷さんは客からブリザードが吹いていました。

とにもかくにも特筆すべきは山ちゃんのたとえフレーズの秀逸さと、林さんの黒ひげリーチ・セーフを聞きわける地獄耳と、菊地さんのジェントルなジャッジ。ほんと山ちゃんはすごい言語感覚です。1ヵ月もたったのにまだ耳に残っている。



髪の毛がものごっつい抜ける秋。
まさか円形…!?とおののき実家近くの新しい美容院に駆け込む。
したら担当についたお兄ちゃんがお笑い好きで意気投合し、ふつーに髪切って帰ってきました。私このパターン多いな。
ひさびさに酸欠になるまで喋りたおして満足。
結果、換毛期だそうです。ひともけだもの。

2010年11月13日(土)



 織りなす糸はいつか誰かの

花と愛とオカマが旗印のオトメメンの楽日を見てきました。
「歌舞伎町にお笑いを見に行ってきます!」と颯爽とゼミ早退するわたくし。後輩ちゃんたちのブーイングは聞かなかったふりで、今週もゼミ飲み会=教授のお守は放棄する。


■劇団乙女少年団 第十一回公演‘ピンクの指輪ちゃん’2010/11/12/Fri_19:00-@新宿FACE

初のオトメメン参戦。またもやすごいものを見た。
家城さんのつくるものは猥雑で濃くて熱くて脂っこいのに、後味がサラサラしててきれいな水色なのがいつも不思議。
舞台のすぐ前がテーブル席(おかまウェイター付)で、その後ろに普通の客席が並んでいる。花見席もあったみたい。テーブル席を除けば結構な前方の真ん中寄り、良席でした。
ANAが30分以上遅れやがったせいで作・演出の家城さんが「撮影・録画可だけど某所にアップするときは空気読め」と注意してる最中に着席したのですが、あとでこの意味がわかった。
1回しか見てない&生ビール飲んでたのでだいぶ記憶があいまいです。観劇中にメモできる器用さがあれば…っていうかそもそも録画可なんだからiPhoneか何かに録音できたんだった。しまった取材用のテレコ持ってけばよかった!おそらく録画なり録音なりしてる人がレポ書いているだろうから、できるだけさらっと、家城さんの熱に引きずられないように備忘録。


愛されたかったらまず上手な愛し方を学ばなくては。

舞台上はグランジ五明さんのコラージュ風の顔写真が一面に。
暴力的で男くさい父親(五明)から、虐げられ殴られて育ったマコト(パンサー菅)。小さい時に死んでしまった大好きな母親の部屋で女物の服を着て、メイクすることが心の慰め。「ぼくのバラ色の人生」みたいなね。ママが好きでママみたいになりたかったマコト。でも女っぽく育つ息子に不器用な父親の暴力は増すばかり。
マコトがはたちになったある日、殺したいほど憎んでいた父親は自殺する。あとに残された意味不明な遺書と、ピンクの指輪から物語は始まります。
遺書の意味がわからず、気持ち悪くて途中で読むのをやめたマコトに声をかけてきた全身白いスーツの男(ジャンポケ斎藤)。うちの店へ来てかわいい女の子にならないか?という誘いに乗ったマコト。1つのセンテンス内で男言葉から女言葉へ変わるのよかった。斎藤さんの舞台声の張りと間はさすがの文芸座出身。
オカマたちが集うデリヘル風のお店には金髪グラムファッションのスミレ(かたつむり林)、メイド服のラン(ピクニック)、セーラー服のガーベラ(パンサー向井)、赤いリボンに毛むくじゃらきぐるみを着たチューリップ(デッカチャン)、角刈りで給食のおばちゃんスタイルのタンポポ(オコチャ)がいる。白いスーツの男はナンバーワンボーイのホワイトローズ。その部下に赤いスーツのキク(畑仲しんじろう)。
スミレは「お姉ちゃんに敬語なんておかしいでしょ」と言う姉御肌。ランは小さくてキャンキャン鳴くけど若手芸人の彼氏(パンサー尾形)を愛している。ガーベラは癒し系で小悪魔、チューリップも癒し系。紹介されないタンポポはオカマっぷりが雑すぎて、マコトと入れ替わりにクビに。キクにつまみ出されるタンポポ。これがのちにひとつの悲劇を生む。
ホワイトローズから「ピンクローズ」と源氏名をつけられたマコトに湧く先輩オカマたち。なぜ、これまで付けられなかった名前「ローズ」がマコトに冠されたのか?それはのちのち明らかに。そしてホワイトローズに恋してしまうマコト。
5人のオカマたちが在籍するお店の仕事は実はオカマの殺し屋集団。彼女らは依頼をうけて、世の中の悪事を働く人間をピストルで暗殺する。なんか「処刑人」みたいね。最初おかまのデリヘルと勘違いしていたピンクローズは、出し入れされるのは怖いけど舐めるのは興味ある♪と具体名を出して無駄死にしていました。こういうとこもアップしちゃいけない部分と思われる。
愛されたいホワイトに愛されない。愛されたい愛されたい、どうしたら愛される?きれいになりたい、きれいになるためにはお金がいる、そのためには働かなくちゃ。スミレの導きで初めて人を殺してから、ピンクは殺人とオカマを謳歌するようになります
さらに愛されるためにはち●こをとれば?というオカマたち、スミレとランは切ったち●こを鞄のなかに入れて持っている。ガーベラはなんだかもったいないからとってなくて、チューリップはそもそも殺戮マシーンの試作品だからついてない(※突如明かされる重すぎる設定)。とるのなんて簡単よ!という流れになり、チューリップことデッカチャンの巨体に羽交い絞めにされ、両脚を広げられてち●この根元を紐で縛られるピンクローズこと関町(ほんとにやってるのかなあ?真実は闇の中)。おさなごの奥歯を抜くごとく、ち●こにつながった長い紐をひっぱったりわざとつまずいたり、みんなで大縄跳び(!)をしたり。けっこう本気のテンションでわめき倒す関町、もう役が入っていなかった。泡吹くいきおいで悶絶。ここもっとも某所にアップしたら家城さんのクビがとぶゾーン。モラルのかけらもございません。
このあたりでレッドローズが中国から帰ってきたのだったっけ。中島みゆきの「糸」を歌いあげながらの登場。久々にノブコブ吉村がオトメメンに帰ってきたのに、おもいのほか湧かない会場。いや湧いてたと思うんですけど、私はオトメメン初見だからわからない。
レッドはただただ愛されたいピンクに「愛されるよりも愛することを覚えなさい」と言う。そして明かされる衝撃の真実、「ホワイトはゴリゴリのホモよ」。な、なんだってー!女の子になったってきれいになったって愛されないことを知り、アイデンティティがゆらぎまくるピンク。
オカマの殺し屋軍団にはもともと前身があって、創設メンバーの4人にはローズの名がついている。ホワイトローズと、深紅のドレスのレッドローズ(平成ノブシコブシ吉村)と、マコトの父であるブルーローズ(五明)と、母であるピンクローズ(故人)。彼らは全員ピンクの指輪をしていて、ピンクローズがマコトを身ごもったときに組織は中国勢力の傘下に入った。マコトがピンクローズの名を継いだのはそういうわけ。そしてホワイトがマコトに声をかけたのは、組織の金を奪って死んだブルーの遺書に金のありかが隠されているのではないか、とボスが差し向けたから。そして明かされるブルーローズの性癖:バイ。そしてホワイトとブルーはデキてて、実の父親が好きな男に抱かれていたという事実。そんなホワイトローズも、組織への忠誠とマコト=ピンクローズへの思いのあいだで揺れていた。昔のマコト=パンサー菅と今のマコト=ピンクローズの関町がホワイトローズに対峙するシーンは圧巻でした。
死んだ父親の本当の思いをローズに教えられ、愛のありかたをスミレに死をもって教えられたピンクは「わたしのアイデンティティ、あげる」とホワイトローズと駆け落ち(?)をする。ラストシーンは空港で、ピンクは男のマコト(菅)に戻っていて、2人ともハードボイルドなスーツ。目を刺すバックライトを背にマコトはサングラスを外して客席にニヤッと笑う。先に行こうとするホワイトの腕を引いてマコトからキスをして、2人は手に手をとって逃避行、光の向こうへ。もう女にこだわることがなくなったマコトは人間としてかっこよかった。あーなんかちょっと昔の高村薫っぽいな。

と、だいぶ端折りましたがこのようなメインストーリーに、サブストーリーのスミレ&キクの物語が交錯し、グランパだかパンジーだか(グランジ遠山+佐藤大+パンサー尾形)のおもいのほか面白いトリオ漫才が交錯し。
サブストーリーのスミレさんが私は大好きでねえ、やっぱりかたつむり林はたいした役者だと思った。スミレさんは情があつくて優しくて照れ屋で、自分をババアというすれっからし。でも本当は年下の‘ぼうや’のキクを純粋に愛していて、ぎこちなくも2人は踊りを通して近づいていく。なんだっけな、舞台は大地、照明は月明かり、音楽は鼓動、だったかな。月夜に踊る2人がよかった。かたつむり林がどんなにゲスく畑中しんちゃんををまさぐっていたとしてもだ。その後2人そろってのマイケルジャクソンのダンス(曲名わからず)もよかったけど。スミレはタンポポに刺されそうになったピンクを庇って致命傷を負うのですが、最期は好きな男の腕の中。ババアの最後のお願い、と言ってキクにキスを頼むのだけど、キクにとってスミレは愛や恋の対象ではなく、尊敬と憧れ。「死ぬ前に振られちゃったわぁ」というスミレは、でも大切なのは自分の気持ち、キクが本当に大好きだったという気持ちだという。最期にキスしてもらって、「ラッキー…」とこときれるスミレ。そうしてキクはオカマになる。スミレそっくりのグラムなオカマに。
このスミレ役は家城さんがやりたかったのじゃないかなあ。そんな思い入れを感じた。あ、でも家城さんにはレッドローズをやってほしいかもしれない。
この「いまわのきわのキス」はランと彼氏の尾形のターンにも繋がっていて、尾形と間違われた佐藤大がレッドに発砲され、死に際に男にキスされていました。佐藤大あわれ。尾形とランも逃避行したのだったっけ。
あ、あと大会をめざす踊り子3人(ライス田所+ジャンポケ太田+武山)の変態レヴューが花を添えていました。たーどーこーろー!太田がすごくいい顔といいキレで踊っていたのに、田所仁に釘付けでした。あんな残念な体なのに!

ああ、もう1回見たかったかもしれない。


結局オトメメンを最後までみると21:15〜22:15のロシモンの裏(ゲスト:ハマカーン)を6分しか見れないことがわかり、いつもお世話になっているmythmさんと相談して泣く泣くあきらめる。だってオトメメン最後まで見たかったんだもの。でもハマカーン…ロシモン…残念だ。
その後は新宿に居座ってカリカオールナイトまでいつものお笑いトーク。おもに正月のシュール5とライスの奇跡的造形について。あの2人のポテンシャルは本当に底が知れない。
とりあえず来年の正月も上京することになりました。

2010年11月12日(金)



 20世紀の終わりが明日来たって

ここんとこ近所のロイホの閉店(※朝4時)まで粘っています。翻訳地獄が終わらない。
今週末はバナナムーン聞きながら優雅にココアを啜り、オードリーANNのカサイちんのこのくだりで紅茶を噴いた@深夜のファミレスひとりぼっち。今週は設楽さんが若林のトーク警察「そこのトーク停まりなさい」からの流れをまるまま再現していて、ああANN聞いてるんだとじんわり。
radikoは本当にありがたいなあ。
とおやま校長とやしろ教頭のためにスクールオブロックも聞いているので、最近の歌にちょっとだけ明るくなりつつある。


■baseよしもと11月公演‘LIST UP’ 2010/11/06/Sat_19:00-@baseよしもと

3回目のLIST UP、もはや常連です。
出演者は毎回ある程度かぶってるのですが、
好きな芸人さんばかりなうえネタがかぶらないので嬉しい。
いつからGyaoで配信されるんだろう。配信されても観に行くけど。

順番はちょっと曖昧。

ダブルアート:結婚式のスピーチ+鼻が外人の漫才。褒めつっこみ「おもろいわ〜」と外人鼻をつけると英語になるつっこみ。ああでもやっぱりつぎはぎで芯が掴めない。
タナからイケダ:高校野球の伝令がかっこいいと思う漫才。27期なのになんて貫禄。
かりんとう:コント家庭教師。ぬるっと終わっていったな...。
ミルクボーイ:ぐれてるかぐれてないか漫才。ミルクボーイは型ができあがってる。だいぶウケてました。ツッコミがうまい漫才はおもしろいねえ。
学天即:部屋にものがありすぎてフリマで売る漫才。やっぱりおもしろいー。
ビーフケーキ:コント分父(ぶんちち)。分母2と整数3のおじさんが結婚すると、分子1は整数3のおじさんを分父として認めてくれるのか?佳品。
銀シャリ:お菓子で言い間違い。後半が下ネタの畳みかけで、なかなか最低だった。ぱっくんちょは、確かにね。
バンビーノ:ピスッキリ体操。あらびき出てたっけ?楽しい。
モストデンジャラストリオ:悪ぃことを順に。Xさんがカメラに貼り付いて「配信なんかどうでもええ!TVに出たいんや!!」とわめいてた。
おしどり:がらりと変わってかわいいキモノと民謡調。妙に「ありがとうございます」を連呼すると思ったら、海老一師匠のポジションが空いていることに気づいたおしどり。今回の針金は豚が2つでとんとん拍子。あとエロシャンソン「パソコン」も披露してた。
クロスバー直撃:コント脱獄。情報をリークしてもらうために情報屋にタバコを渡し、昼食の目玉焼きを渡し、最終的に駄菓子「らあめんババア」を山ほど出してくる脱獄犯。それはもう手品のように、全身からばらばらと。
プラスマイナス:当たり屋漫才。
シャングリラ:コント田嶋山陽子先生コンパにあらわる。
スーパーマラドーナ:ゲームセンターの格ゲーをやってみる漫才。
ヘッドライト:もと学生時代の友達コンビだから好きなものが同じなはず漫才。オデッセイでは靴を脱いでもらう和田。

カテコではスーマラ武智に無茶ぶりされたダブルアート田口の一発ギャグ→相方池田のコンビ愛ツッコミ→コンビ愛という単語に脊髄反射したおしどりケンちゃんの最後列からの「マコちゃん大好き!」→全員総崩れ。新しい流れが生まれた。みんなおしどりに敬語だったけど、芸歴がだいぶ長いんだろうなあ。
あと武智の「挽き肉にしてやんよ」と、プラスマイナス岩橋のスッとする言葉「オーシャンビュー」が聞けました。
あー楽しかった!
もろもろの単独コント感想を書くには知力体力が足りない秋。忘れないうちに、後日改めて。



【譲ります】⇒譲り先みつかりました〜。

2010年11月06日(土)
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