ヒルカニヤの虎



 掃き溜めの星屑 わだかまり

「竜馬におまかせ!」を見るためだけにひかりTVに加入してしまった。
龍馬伝ブームの余波なんでしょうけど、わたしの竜馬は浜ちょんと原田芳雄(※竜馬暗殺)と決まっております。14年前のドラマでも遜色なくおもしろい〜。なんでこれがビデオ化されないんだ!浜ちょんはシャキシャキだし緒川たまきはステキだし、反町以蔵は反則だし。そういえばこのときの反町は電王(佐藤健)にもちょっと似ている。龍馬伝みてないけど。
放映が終わり次第退会しようと思うのですが、「オードリー春日のカスカスTV」が予想以上の弾けっぷりでどうしましょう。面接王→告っちゃ・そらみなの春日がいる!
あと「田代まさしのいらっしゃいマーシー」から目が離せない。いろんな意味で。


■京橋花月7月公演 1H LIVE 2010/07/21/Wed_17:30-@京橋花月

今月は東京に行かないので京橋花月に通いづめ。
試験期間中で学校は早く終わるけど、社に戻る気はまったくありません。

出演者は次の通り。
ダブルアート/和牛/フリータイム/後藤秀樹/ブロードキャスト/かまいたち/GAG少年楽団/クロスバー直撃/稲垣早希/ガリガリガリクソン/ファミリーレストラン/笑い飯

タイトル通り1時間のライブで、M-1・R-1・KOCネタがずらずらと。
客席は前半分しか埋まってなかった。そりゃ平日の5時半だもの。ということは先週水曜2時半のほぼ満席状態は異例だったわけで、ヨシモトはライセンス様々だなあ。
今回は前列2列がほとんど男性客。しかも30代後半以降、私服にリュックで、およそお笑いライブでは見ない層の人たち。「?」と思っていたら、そうか桜の稲垣早希ちゃんファンか!強!

・ダブルアート:大阪NSC30期生の若手。右側がセブンbyセブンの玉城に似ているわ。古典的な力押し漫才。一番手としてはいいけど、個人的にはシュール花盛り29期の見取り図あたりが見たかった。

・和牛:私はたぶん和牛が好きなのだろうなあ。ちょっとこぎれいすぎるけど、なんかいい漫才なんですよ。ネタは死んだ相方(賢志郎)の歌を歌い上げる水田。わりとブラックなのだが、ツッコミがあまり若手らしくなくこなれていて緩和される。引き続き追ってみよう。

・フリータイム:このコンビだけ知らなかった。広島ヨシモトらしいです。場慣れしていて空気をつかむのがうまい。街中でチケットを売る漫才。オーソドックス。

・後藤秀樹:まさかネタをやるなんて!仕切りだと思ってたので興奮しました。だるまさんがころんだのたとえコント。こういう二丁目的なのは大阪の20代後半〜30代前半のお笑い好きはたまらんよね。狐の嫁入りのよな局所的な笑いが起こっていた。

・ブロードキャスト:おっブロキャスだ。会場の空気を貪欲に掴んでいました。えーと、何のネタだったかな?昔のキンコンくらいテンポが早いので、なかなか覚えられない。…あ、救急処置だ。ブロキャスが終わったとたん席を立った団体がいた。おいおい次はかまいたちだぜ!

・かまいたち:漫才で学校の部活紹介。濱家やせた?髪切ったからかな、人相変わったように見えた。山内が終盤でおもいっきりネタを飛ばしていました。それでも残る安心感。

・GAG少年楽団:大好きなのにナマで見るのは初めて、家庭教師と生徒とその友人(彼女)のコント。やっぱりおもしろかった!トリオの時代だ。でもパンサーとは似てないと思う。

・クロスバー直撃:カラオケ店員のおっさんとおばはんの恋愛歌モノコント。泥臭!バカだ、大バカだ。笑うしかなかったです。

・稲垣早希:ロケみつ初期を見ていたので、彼女には好感をもっているのです。だから言う、ネタできないのに客寄せパンダにしてやるな!大挙してくる男連中も笑わないってどういうこと。後ろの女子がネタ中「なにこれめちゃくちゃやん」って声出して怒ってました。うん…。タレントにしてあげて!それが無理ならちゃんとした構成作家をつけてあげてほしい。

・ガリガリガリクソン:早希ちゃんありきのかぶせネタ。最初から最後までひきつけおこすほど爆笑してしまった。つかみでアスカのヅラをかぶって出てきて「さきちゃんでオ●ニーするとき僕のこの顔が思い浮かびますように」とかましていた。彼は何も恐れていない。続いて早希ちゃんが言いそうな下ネタなど。最前列の男性客たちとの確執すらネタでした。すばらしいの一言。

・ファミリーレストラン:シネマレストランコント。若手がやるようなネタを半ベテランの演技力と舞台度胸で。今ちょっと芸歴・芸風ともに中途半端な時期なんだよねー。

・笑い飯:「僕だよ、アリだよ」の漫才。会場の湧き方たるや。

いつかメッセンジャーの回にも行きたいな。
会場出たとこでブロキャスの吉村さんが出待ちの女子に対応していました。思ったより小さかった。

2010年07月21日(水)



 let's get on board

そういえばこの週末はライブスタンドなんですね。
しかし私は2日連続で京橋花月にチャリ通い。

■フットボールアワー単独ライブ‘ドレキグラム’ 2010/07/17/Sat_19:30-@京橋花月

月刊コントでみた金の斧銀の斧コントが面白すぎたので行ってみたフットボールアワーの単独コントライブ。
世界の中心で叫びたい、フットボールアワー最っ高やないか!!
座席から転げ落ちるほど笑ったコントライブはバナナマンとフットボールだけかもしれない。
もし2年前のキングオブコントでバナナマンに勝ったのがフットボールアワーだったら、私はあんなにゴネはしなかったと思う。
みっちり2時間半、すべて新ネタコントで超ド級のおもしろさ。
ブリッジがなくて本当によかったわ〜。席が最前列ど真ん中だったせいで両サイドのスクリーンがまったく見えてなかった。あと舞台があまりにも近く、肉じゃがやトーストの匂いがぷんぷん漂ってきました。はらへった。
客層も男(しかもおっさん)が半数近く、最前列は私を含めおひとりさまが多かったような。ああいう客層がついてる芸人はとてもいい。

以下コントリスト。順番と名前はたぶん微妙に違います。

・あかんのんか!
・伊臥喜一郎記念館
・日本のへそ
・かあちゃん
・DVD(※コント名確認し忘れ)
・WHY
・息子
・戦場
・バイバイ

なんだろう、ダウンタウンのごっつええ感じのコントのよう。けど不条理のフォロワーには走らず、フットボールらしく骨太のボケとツッコミが成立していて、笑いながらしんそこ感嘆していました。フットボールアワーはコントのほうがどえらいおもろい。人生にひとつ楽しみが増えたよ。嗚呼なんてすてき。

来週に東京公演&12月にDVDが出るそうなので、内容はぜひそちらで。
おそらく漫才ほど、誰が見てもOKなものではないです。でも見ておいて間違いはないです。そしてフットボールアワーの立ち位置は今のお笑い界でなにひとつ懸念がない。バカにみつかることもないし、消えることもない。行ってよかったーーー!また行く。



自分のための備忘録と感想

・あかんのんか!:ダウンタウンな世界観。昭和の貧しい食卓で世界の終わりのよなつまらない表情で飯を食う貧相な夫婦。夫婦間はほとんど喋らないのに、小さなことでも2人声をそろえて窓の外、「あかんのんか!」と糺さずにおれない。クラクション、吠える犬、近所の笑い声、電車の音、かかってくる電話、深夜の訪問者。しかもただキレるのでなく、非常に理でつめた怒り方。例:かかってきた電話に2人して「ほんまに緊急事態なんか!」「電話のとこまで来る労力に見合う内容なんか!」「ほんまに緊急やったらもう一回かかってくんのんちゃうんか!」等叫んでるうち電話切れる。

・伊臥喜一郎記念館:架空の昭和初期の文豪「伊臥喜一郎」。の、記念館にたまたまやってきた後藤と、案内してくれる学芸員のんちゃん。展示品を次々みていくうちに明らかになる伊臥像。もう爆笑しっぱなし!処女作のタイトルからのメタモルフォーゼ、右腕だけ異常に長かったせいで右腕だけ異常に長い軍服(ふつうに頬杖がつきたかったらしい)、ちん●が6本あったせいで6つチャックがついたズボン。実は文筆業は副業で、本業はレストラン店長。と時代を先駆ける発明家。発明品の数々(クーラー、テレビゲーム、ブーブークッション)がもう、すごい。ち●このくだりで笑いすぎて鼻が出た恥。

・日本のへそ:岐阜県郡上市が「日本のへそ」に決まったので、「日本の左乳首」の座を取りあう宮城県角田市市長(後藤)と宮城県白石市市長(のんちゃん)。これは美しいおバカ。個人的には「日本のアナル」こと下関市民の意見が知りたい。

・かあちゃん:番組ADの息子(後藤)と、田舎に住む母(のんちゃん)の心温まる遠距離電話。AD息子はギャル曽根や三船美佳や佐々木蔵之助をバミってきた。母からの激励:「バミれ」「オフィシャれ」。とにかく「〜る」を命令形にする母。送られてきた段ボールの中はバミり用のガムテというオチ。

・DVD(※コント名確認し忘れ):倉庫で展開される黒服スーツの男2人の争い、ドシリアス。しかし途中で無声になり、録音された2人のお気楽な会話が流れる。劇団の公演DVDの副音声というテイで、演者2人が演技を振り返りつつコメント。その間も無声で大げさな演技をする2人の妙、そしてハプニング。

・WHY:ギター後藤のカッティングにあわせてボーカルのんちゃんが絶唱するWHYネタ。途中からただのWHY語呂合わせ。単独で歌ものがあるといいなあ。客席はギター後藤登場時にえらく湧いてましたが、バラン後藤のほうが好きだ。

・息子:これも椅子から落ちかけたネタ。いろんな意味でおもしろかった!長らく帰っていなかった実家に帰ってきた娘(のんちゃん)と押し黙る父親(後藤)。言わなければいけないことが、と言い淀む娘に父「和夫!」。息子かよ!でもここからが真骨頂。和夫が言い淀んでいた内容は「オナベになりたいの」というもの。オカマじゃなくて!?と理解できない父親。和夫くんがなりたいのはただ男であることがあたりまえの男ではなく、男になりたいと渇望しながら男になりきれない男。現状=女は過程にすぎない。和夫くんはすでに豊胸手術をし、ちん●を切ってしまった。切ったち●こを醤油漬けにしてタッパーで持ってきた和夫くん、ではなくコウ。同じ紙袋に手作りクッキーの入ったタッパーが!ガサツさは和夫の片鱗。そしてコウ嬢はオナべになって和夫に戻るわけではなく、翔馬になる。なんという複雑さ。
常識的な父の台詞がおもろいコントですが、いやはやこれはいろんな意味でおもろい。

・戦場:迷彩服で土嚢越しにライフルを撃っている兵士(後藤)。その後ろからてくてく出てくる幼稚園児(のんちゃん)、場違い。「なあ、おっちゃん、何してるん?」とあくまで無邪気に聞く幼児。戦争って楽しいん?楽しないのになんで戦争してるん?やめたらええやん等、真理を言いつのる幼児についに「メッセージ性が強すぎる!」とメタにつっこむ兵士。お笑いの舞台にそんなんいらんねん。3回ほど繰り返したところでの「ボケてこい!はげヅラとかかぶってこい、突っ込んだるから!」という後藤のツッコミに思いのほかときめいた。ツッコミかっちょいい。最後、敵のライフルに蜂の巣にされた兵士に向かって幼児「よかったなあおっちゃん、よかったやん。天国には戦争なんかないから」、兵士生き返って「メッセージ性強すぎる!」

・バイバイ:ETばりに銀色の宇宙人と仲良くなったロシア系アメリカ人の弟(のんちゃん)。庭の上空に飛来した宇宙船から黄色い光線が降りてきて、宇宙人の子は吸われて上がっていく…はずがなかなか上がっていかない。バイバイに疲れて兄(後藤)を呼ぶ弟。宇宙人は「バイバイ」しか言わない。途中でタコ星人が1匹増えたり、タコはすぐ連れて行ってもらえたり。結局ズルズルっと宇宙船の光に吸われ、長〜く伸びて変わりはてた銀色の物体。兄「こんなんなってもうたらもう死んでるんちゃうん?」宇宙人「バイバイ」弟「ぜんぜん平気みたいやで」うわーブラック。オチはタコ星人がちらっと出てきてポップ。

***

ダウンタウンの芸風やスタイルに影響を受けた芸人さんはいっぱいいるけど、ダウンタウンのコントの根底にある「気持ちわるさ」「不気味さ」「居心地の悪さ」を継いでる若手はほとんどいないと思ってた。けどもしかしたら、ダウンタウンの正統を継いでるのはフットボールアワーかもしれない。


ここからいつにもましてめんどくさい話。
でも今回のコントで私がとりわけ好きだったのは「伊臥喜一郎記念館」と「息子」なので、忘れないうちに書いておこう。

終演後、ぞろぞろ出口に向かって歩いてると、カップルが伊臥の異常に長い腕について喋っていました。女性はすごい面白かったって言って、けど男性はなんかああいうのってよくないと思う、という。差別的な意味で笑えなかった、と。それで女のほうも「そっか〜、そういう人が聞いたら傷つくもんな〜」と笑うのをやめたんですけど、ちょ、おい、待て待て!

笑いが根本的に差別をはらんでいるものだ、という構造論は置いといて、お笑いが好きな人は「障害のある人を表現してはいけない」という自分の道徳観念をみつめなおしたほうがいい(※笑ってはいけない、という縛りについては「写真でひとこと」の黒人についての松本人志による的確な指摘参照)。
「差別」はもともと「差異」とおなじ意味。あらゆる人間と人間のあいだにかならず差異はあって、そこに優劣や聖俗や貴賤といった意味がくっついて、1本の線がひかれてサベツになる。人はこのサベツを恐れるあまりに差異までなかったことにしてしまう。だれだって傷つける側には立ちたくない、でも本来ある差異をないふうにしてしまう欺瞞が一番よくないことだ。
研究と仕事の関係上、いわゆる健常でない人に話を聞く機会が多いのですが、指がなくて摺りこぎみたいな手の人に会う時でも長い爪にマニキュアを塗ったままでいく。「私の障害をないものにしないで」という訴えに対して、「あなたと違って私には‘ある’」ことから逃げない意思表明として。それに不謹慎だって眉をひそめるのは健常の人である。なんで人に会うのに謹んで・慎まねばならんのだ。

このまえ仕事で初めて会った営業の人、右手指の第一関節がなかった。聞いたら生まれつきらしい。あとでうちの営業にその話をしたら、10年以上付き合いのある営業さんの指がないことに気づいてなかった。で、「すごいこと聞くね」って。目にとめてわざわざ尋ねる人間は、社会的には無神経でリスキーなんだろう。でも彼が隠していない時点でそれは聞いていいことなんだと思う。

たくさんいるはずの、身体のどこかが多かったり少なかったりする人を、街中でほとんど見ないのはなぜか。善意=思考停止によって、そういう人が黙殺されて不可視化されてしまう世の中だからだろう。障害のある人自身も時に「健常」の考えを内面化してしまっていて、自分で線引きをしてしまう。でも身体のどこかが多かったり少なかったりする人は、昔は聖や神や、あるいは普通の人でもありえた。少なくとも今ほど腫れもの扱いで見て見ぬふりはされなかった。彼らが今のような形で社会から排除されだしたのは、近代になって兵士=有用な身体の規格が確立されてから。
学問にはサバルタン論というのがあって、社会的に抑圧された人間は話すことすらできない、とされている。彼らを黙らせるのは物理的・社会的なもので、たとえ語ったとしてもそれを聞き解釈する側の人間(の善意)によって真意はねじまげられ、覆い隠されてしまう。だから被抑圧者のことばは伝わらない=語りえない。

今、身体のどこかが多かったり少なかったり、長かったり短かったり、あるいは頭がおかしかったり、そういう表現と昔に近い形で出会えるのがお笑いだと私は思っています。サベツや福祉、保障といった通常の文脈に回収されない豊かな形で。だからお笑いが好きなんだけど、地上波のお笑いではもう無理になってしまった。
教養のある人や頭のよい人、心ある人ほど近代教育の影響が濃いので、上記の倫理を内面化してしまっている。本人に聞かずに思いやって推測して、本人になりかわって代弁したり沈黙したりすることは、たとえ善意からであっても横領です。異常に腕が長い人がいたとして、傷つくかどうかは聞いてみなくちゃわからない。異常に腕が長い人10人に聞いたら、10人とも同じ答えになるはずもない。傷つけることを恐れて何も聞かないなら、10人の間にある差異は消えてしまう。それは一人の人間から個性を消して、「障害者」という仮面をかぶせてしまうことだと思う。

もちろんダメなほうでのサベツ的な笑いもあって、それは批判されるべきなんだけど、少なくとも「伊臥喜一郎記念館」はそうじゃなかった。だからあのカップルの女の子が笑わなくなったことが残念でならない。

あー、「息子」についても書きたかったけど長すぎたコレ。
まあややこしい&めんどうな。


2010年07月17日(土)



 もっと素直に僕が笑えるから

今週は水−木と下関出張でえらい目にあっていました。
私の仕事じゃないっていうかそもそも編集の仕事じゃない用なのに、豪雨の中国地方に頭から突っ込まされる理不尽。
行きは最終の新幹線が途中で止まって午前様になり、下関まで出られず小倉に泊まったんですけど、通りかかった旦過市場が膝くらいまで浸水していた。えええ…。ビジネスで来てるのが申し訳ない災害状態です。しかしなぜか住民のみなさんは陽気に太鼓を叩いて踊っていた。祭りの練習??
帰りは山陰・山陽本線が全線運行見合わせで新幹線の駅まで出れず、流れるように下関の水族館「海響館」へ。あそこはシノノメサカダザメとシーラカンス剥製がいるのだよ。

そんなわけで金曜午後の登校前、1ミリの罪悪感もなくリニューアルした京橋花月に行ってきました。代休もらったっていいくらいだぜ。


■京橋花月7月公演特選花月2部 2010/07/16/Fri_14:30-@京橋花月

ライセンスが出て、トリがやすともだったのでとってみた。
全出演者は青空・バッファロー吾郎・天津・ライセンス・テンダラー・あべこうじ・パンクブーブー・海原やすよともこ

・青空:出産から1年ぶりに復帰。おもしろくなってた!アジアンの漫才より私は愛せる。つっこみが誰かに似てるなあ誰だろう。すると明かされるストリークとの絆。そうか、ストリークに寄ってってるんだ!すごくいいと思います。がんばれ。
・バッファロー吾郎:ロボット・ポポンSに乗るコント。台詞が聞きとれない時点で、コント師として否定せざるをえない。残念。
・天津:お寿司が好きすぎる彼女の漫才。おたくでもエロ詩吟でもない、なんだか懐かしいスーツの佇まい。アドリブ入りまくりで楽しそうで、予想外におもしろかった。いいよいいよー
・ライセンス:コラボ漫才。ライセンスの名前が出たとたんアリーナ部分の女子が黄色い悲鳴を上げて座席ごと大揺れしたので、右の端っこ(※井本さんがまったく見えない席)に座っていた私は心にイムジン河が流れてしまいました。歓声あげるわうちわは振るわ、ライセンス終わった瞬間にトイレに立つわ帰るわ、もうやりたい放題。ああいうのきらーーい。やすともを見ないで帰るなんて2000円をドブに捨てるようなものなのに。ネタとしては遊びもあったし若干贔屓目でよかったのですが、やっぱり他の漫才師と比べるとつらい。スケールと成長率が大問題で、人気との反比例に暗澹たる気持ちになる。あ、スーツじゃなかったです。いのもっさんはポロシャツにスパッツにバギーっぽい半パンだったような。藤原さんの服装を覚えていない自分に愕然中です。ある意味真っ正面だったのに…!
・テンダラー:前列中央の客がガンガン席を立つのでやりにくそうでした。なんかもう泣きたかったわ、往年の$10を知ってるお笑い好きとして。「出てこーい」のくだりで大笑いしましたけどね。大好きだ。
・あべこうじ:例の漫談。客のいじりかたとかすばらしいですね。ただ、純然たる関東弁をあの猛スピードで喋られてしまうと、ネイティブでない関西人は流れについてくのがせいいっぱいで…。もうちょっとゆっくり聞きたかったなあ。あべちゃんの出囃子がフリッパーズの「恋とマシンガン」でふつうにテンションと好感度あがる。
・パンクブーブー:つかみの喧嘩ネタから、彼女と別れるときは笑顔での本ネタ。さすが王者!漫才師としての力量とスケールのデカさよ。パンブーはそんなに好きなタイプの漫才ではないけど、これはもう大笑いしました。空気をつかむうまさ、押し引き、客席との一体感、声の大きさ、身体の動き、舞台の使い方、テンポ、どれをとってもすばらしかった。M-1の結果に煮え切ってない関西人は一度ナマでみればいいと思うよ。
・海原やすよともこ:もう貫録でしかない、盤石。会場の笑い声が「ドォン」と聴こえる。大阪という街の下品さについての漫才だったかな。やすともレベルになるとネタなんてなんでもいいんです。10回同じネタを聞いても笑える。というか20回だって聞きたい。アリーナのライセンス女子たち(生き残り勢)も手を叩いて笑っていたので、ちょっとだけ心の扉が開きました。


半ばライセンスのために見に行ったのに、ライセンスが出てなければもっと楽しめただろうという皮肉な公演になってしまった。なんでこうなるかな〜。ひさびさに生ライセンス見たい!という思いは今後トーク以外は封じようと思う。
あと東京の漫才師で生で見てみたいのは、中堅どころでトータルテンボスとナイツ。テレビであれだけ面白いなら舞台でどれほどかと。若手は囲碁将棋とロシアンモンキー、流れ星、天狗、トンファー、タモンズあたり。

あっ、今日はこれからフットボールアワーの単独だ!

2010年07月16日(金)
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