ヒルカニヤの虎



 あまりこない 心にこない

あったかくなってきたぜ!
動物のごとくメンタル&テンション上昇中。

ひさびさの京橋花月、ふらっと仕事を抜けて「久馬歩編集 月刊コント3月号」を見てきたよ。
犬の心目当てで適当に取ったライブでしたが、豪華出演陣でおののきました。浅越ゴエ、ヤナギブソン、なだぎ武、フットボールアワー、ラフ・コントロール、犬の心、藤崎マーケット、北陽、いとうあさこ、お〜い!久馬(順不同)。2800円では安いくらいの顔ぶれです。
構成はそれぞれのコントを大きいコントがゆるやかにつなぐ形。最後が「巻末コント」で全員集合。卒業式を舞台にうまくまとめてあった。
藤崎の器用さはツカミにぴったりで、ラフコンは底力とテンポで場を締めて、プラン9は相変わらずの強さで。いとうあさこは生で初めて見たけど、本ネタよりくすぐりが素晴らしかった。テレビの客にはテレビの芸をお見せして、でもそれ以外の客も取りこぼさない。生の舞台をちゃんと踏んできた人なんだなあ。惜しみない拍手を送りました。北陽はギリギリ。ああいうお笑いがまだ存在したんだなー。優しいお客さんでよかったよね。B列の私はカスりもせず。犬の心は…、これはもう舞台装置と衣装のせいなんですけど、「ラーメンズか!」と思いました(背景の書割りが白地に黒の「CONTE」、二人の衣装は全身黒/押見は裸足)。また途中で「ふわっ」ってなったよ。思うにあれは私の集中力が途切れる瞬間なのではないか、と...。
何がすごいってやっぱり図抜けてフットボールアワーです。フットは生で見るの10年ぶりくらいだったんですけど、序盤は「漫才やれや」と思ってたんですけど(理不尽)、中盤からはもう全身もってかれた。ベタでドロドロの遊びどころ満載な新喜劇、ええやないか。フットだけ異常に尺長かったのになにひとつ苦痛ではなかった。場をつなぐ力がもう全然違う緩急自在。あんなもんただのベテランや。あとで「本当はもっと長いコントを短くした」と聞いて震撼しました。おそろしい子。バナナマンとはまったく別次元の凄み。また見たい。

カテコでは犬の心押見がオールザッツ以来大阪がトラウマだと強調していたよ。温く笑うしかない。だってあれはしょうがないよ...。カナリアとのシャッフルトークでも言ってたけど、京橋では「(オールザッツの)あの客なんなの!?」と逆ギレていました(チクリ)。なんなのって、本来向き合うべきはあっちの客だろうよ!東京若手のお笑いが好きな大阪人でさえモヤっとしました。アンケート書きたかったけどなかった、残念。19の犬で叩きつけてやる。※愛ゆえ。
で、9時から粛々とお仕事に戻る。

2010年03月31日(水)



 オレは意外に足が速かった

チョップ一発目くらってきた!
脳髄まで響く、絶妙な角度のチョップでした。
2年ぶりの傑作選、強風のなかバナナマンが大阪まで来てくれた。ありがとう。

バナナマンに関してはただもう大好きだというだけで、それ以外の言葉は本当はいらないと思う。
でも残さずにおれない病気だから、できるだけさらっとメモ。
以下、無粋なネタばれ備忘録ですのでご注意ください。

今回セットリストの栞がなかったので、順番間違ってるかも(特にブリッジ)。


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■バナナマン 傑作選ライブ‘bananaman Chop’ 2010/03/21/Sun_17:00-@ABCホール


・ブルーフォーブラッフォーガングリフォン
みんな大好きpepokabochaから。
そうくるか!とのけぞるマニアックなOPコント。
明転した舞台に立ってる日村さんに、会場が空気ごと「うわあ」って浮き上がる。この瞬間がとても好き。
冒頭に日村さんがChopと叫んで踊るくだりが追加、あとコーヒーに生姜もろもろが追加されていた。
日村さんの奇抜すぎるバスローブと、設楽さんの素敵なつなぎ。

OP
今回もSAKEROCKでWelcome!
毎度のことながら涙目です。ありがとうまた来たよ。

・pumpkin
pepokabocha連続で。大好きなrainが傑作選に入る日も近い予感。
これはDVDよりナマで見たほうが断然よかった。
舞台で2人がただしゃべる、それだけでバナナマンの世界につんのめって沈みこむ。かぼちゃを道具に日村さんを奴隷にしようとする設楽さんの詐術、ライブだと理屈っぽく聞こえなかったなぁ。話を飲みこめてない日村さんの胡乱な顔がおもしろうていとしうて。ひむどんと同じ顔になってるよ!
設楽さんのセリフで、すごい笑ったフレーズがあったのに思い出せない。ペポDVDにはなかった言い回し。

ブリッジ1:ジャパニーズハートフルソング
激ミルクから、でも映像変わってた!日村さんも歌い直してた気がする。朗々と、無駄に朗々と。
♪俺の〜望み〜は〜風に〜なり〜たい〜♪

・オレ女だぜ(※タイトル不明)
10数年来の付き合いの友人が実は女だった!という、日村さんの性別を越えた容貌がいかんなく発揮されるコント。
設楽さんちに遊びに来ている日村さん、無駄にフィットしたオレンジのセーターの謎。トイレから出てきたところに設楽さん「うんこ出た?」日村さんがあそびに来るとトイペが激しく減る。ので「もううち来ないで」。トイレをシュミレーションさせるくだりで、設楽さんのこのテのキャラ(「ちゃんとしたのやってよぉぉ」「もぉぉ〜」ダダこね)が本当に本当に大好きだと思う。カラオケ時の写真を見る2人「ヤるならどっち?っていう話よ、ゲスい話」うん、ゲスいね!でも日村さんは興味を示さない、だって女だから。だからトレペも減る。乳もまれてるときの日村さんの表情が秀逸。くしゃみの「クチュン」も匠の技。やっとこ日村さんが女であることを理解した設楽さんの第一声「おまえすげえブスだな」でオチ。あーこれがDVDに入るの凄いうれしい!

ブリッジ2:クセソング(おお設楽は緑・ヒムプス一万尺)
これも歌い直してた。♪金○腫れたね大丈夫?♪のくだりがなくなってて無念。あの歌い方好きなのに〜。でもこれ聞くとなんでか泣きそうになるのよ。ていうか泣いたよ。

・destroy the composition
elephant pureから、出オチの両腕ギプス日村さん。やっぱ絵面すごい。
作文を破壊されていく日村さんの静かな顔ツッコミが最高です。そして日村さんが言われたとおりに読み上げてるときの、設楽さんのシレっとした顔。こういうコントでは最前線でボケてるほうでなく傍観者を見る。これがおそらく一番おもろいバナナマンの見かた。ムコムスコ→スコスムコス→コムコム→キムコのくだりがすごい長くなってた。これ設楽さんがただやりたいだけで伸びたんだろうなあ。scary storyのときの唇の皮剥いてるあの感じ。そしてやや上品になったようです(オチがうんこの絵文字メールじゃない!)。でももんのすごい楽しかったコレ。設楽さんの「(イメージ)湧かなぁ〜い」×3が私は大好きです。

ブリッジ3:答辞
初めてナマで聞けた嬉しい!ダメな生徒(設楽さん)が読み上げる答辞。卒業式代表。先生(日村さん)のたえまない咳払い。設楽さんの声の表現力の豊かさにほれぼれする。

・先輩とオマエ
goodHiより、大好きな設楽女装コント。やったぜ!何回だって言うけど設楽さんの女キャラは女から見ても違和感がない体温。ハイビスカス・レディが流れる空港のシーンで鳥肌&涙した。これこんないい話だったんだね!
感動はさておき、日村さんのあほキャラが磨きかかってた。私の前列が舞台監督さん(最前列)で、どうやらクラウチングスタート練習時の日村さんがツボらしく、声出して笑っておられた。うらやましいお仕事だなオイ!しかし確かにこのクラウチングスタートのくだりはおもろすぎて腹抱えた。日村さんスタート位置でにやにや→走り終わって意味もなくにやにや→スタートに戻る際にグンゼブリーフをケツに押し込みながら掻く、という美しい流れ×3。
ユキエ先輩のせりふで大好きな「す、す、酢豚は好きか?」のくだりがなくなっていたのは残念ですが、誘おうとした映画がアバターだったり、ツンデレ具合が過剰になってたり(罵倒「ブタ!ブタ!ブタマン!ブタマンジュウ!マンジュウ!」なにもそこまで...!)。でもユキエ先輩のぶさいく顔は不変です。本当に見るにたえないぶさいくだった。しかしそこがいい。このコントがいちばんバナナマンらしくって、本当によかったよぉぉぉ。大ラスぐらいの感動と盛り上がり。

ブリッジ4:赤白旗上げゲーム
うわあ嬉しい!これはspicy flowerのときに泣き笑ったブリッジ。何回見たって笑い転げるよ。マスカラ全部落ちた。「脛打って」「歯を見せない」のサディズムにやっぱりふるえる。1回多く脛を打つだけでなんであんなにおかしいのか。

・ハナからのハジマリ
ラストが感動系じゃないなんて!elephant pureより。でもこれ思いのほかよかった。乗りに乗った日村さんの汗だくの熱演。もうすごいとしか言えない、演じてんの最っ低な男だけど。客席の女子ひいてたよ。これはピュアDVDとだいぶ変更があったような気がする。思い出せるのだと「第1のコース」が「第1回選択希望選手」になってたり、鼻フックのくだりで研ナオコになってたり。♪なみっおとっがひびけば♪爆笑。
あ、あと100mのタイムが16秒8ってとこで「先輩とオマエ」のオマエと同一人物!?と思ったけど、でもあの子はユキエ先輩のために15秒までタイムを縮めたんだっけ。全然関係ないのかなあ。ラストは設楽さんが本気で日村さんの顔面に唾をはきかける(notマイム)という事件があり、会場と日村さんがおおいに揺れました。

ブリッジ5:痛くないところを探そう
疾風の乱痴気の名ブリッジ。無限に流れ続けるよだれと、き○たまの皮が一番痛くない新事実。会場の爆笑たるや。みんなこういうの好きだなー。私も好きだよ。

・赤えんぴつ
男客の喜びのどよめき「おぉ」が聞ける赤えんぴつ。今回は芝居がかった始まり方で、東京に出てきた田舎者(おーちゃん)とべらんめえの東京のおやじ(ひーとん)の語り。そこで名曲「オレンジ」!!今回の傑作選で私が送った希望リストのうち、通ったのこれだけだった。嬉しい嬉しい。オレンジ色のライトのなか、渾身ふりしぼって歌うおーちゃんに全身くまなく鳥肌が立つ。あああすげえ。そして久しぶりの下町感。これ東京ではやらないんだろうか、もう1回みたい。MCはひーとんちの柵にひっかかった風船に「あさがお」と書かれた種がついてて、育ててみたら実はカイワレだったという話。2人で醤油かけて食べたって。で、2曲目は青春甘酸っぱい「誕生花」。
おーちゃんが「大丈夫?」と振るとひーとんが「だいじょぶだぁ」と答えて踊りはじめる99プラスのノリがここでも使われていました。「だいじょぶだぁ」と2回言ってあげるおーちゃん。たのしそーだなー。けんか→指先でトントンのくだりはなかったけど、「パカっ」「笑顔でさらば!ニッ」があればもう何だっていいです。CD買えたし。「好きだ」も入ってたよ。

カーテンコール
大阪最終回ということで、大阪で生まれたノリがあると設楽さん。ハナからのハジマリの最後に日村さんの顔面に唾をはきかけるのは、札幌はなくて大阪からなんだそうです。日村さんが本当に嫌な奴にみえてきたらしい。あとは「先輩とオマエ」のクラウチングスタート練習シーンの話。袖にいる設楽さんには一部しか見えてない。設「どんどん時間伸びてるけどあれ何やってるの?」ということで日村さん再演。ニヤニヤしてるのは、同じ練習ばっかり繰り返してるうちになんか変に面白くなってきちゃった、という日村さんなりの裏設定。ケツをかくのはお客さんのまえでケツなんか普通かけないから。あのシーンが2回見れてお得気分のトーク終了、万雷の拍手。叩きすぎて手のひら痛い。

ダッシュでCDと物販買って、おふたりと握手。
またぜひ2年後、大阪に来てください。例によってなかなか手を離さない私。
さあ次は東京俳優座だっ!やっぱりあのハコが一番好き。ムコムスコがどれくらい伸びてるか、楽しみです。



2010年03月21日(日)



 雨のよく降るこの星では

東京03の大阪単独追加公演@旧バナナホール見てきた!
先々週くらいにお笑いナタリーさんに「大阪追加チケ余ってるよ」と教えられ、慌てて押さえた公演。午前の用事が長引いて雨のなか全力ダッシュしたけど、走った甲斐がありました。
確実にDVD化されるので内容には触れませんが、おもしろくない理由がみつからない東京03の単独、すばらしかった。100点満点。さすがコントの王様です。

人間て本当に自分勝手でダメでずるくて適当でかっこわるいもの。東京03はそこを小粋にさらっと掬ってくれる。
断片だから大きな起承転結(オチ)は一見ないけど、実はがっちり緻密に作り込まれていて、おもしろくない言葉や無駄な展開は1つとしてない。迷いのない、コントのお手本にしたいような、でも遊びも大いにあるぜいたくな舞台でした。
終演後のトークで「本当によくできた!」っつってて、この日曜昼の回はDVDにしたい出色の出来だったそうです。カメラ入ってなくて残念。たしかにおそろしい完成度のノーミスだった(※でもあとで角田さんのセリフ間違い発覚)。角田さんのアドリブが2回ほどあり、飯塚さんが笑っちゃう場面もコントの流れをこわさず楽しい。大阪の笑いの厳しさにびびっていた角田さん、思いのほかウケたので「みんな同じ人間なんだよ!優しい人たちだよ!」って叫んでた。いったい大阪人を何だと思っているのか。東京のコント師さんたちは大阪に苦手意識を持ちすぎだと思う。もっと来てください。
本人さんたち手売りのグッズは買わず(ブリッジで歌ってたのに申し訳ない)、ただいま休日出勤です。

オークラもニイルセンも海老澤さんも関わってるからバナナマンライブにやっぱり似てて、もうバナナが恋しくて恋しくて。バナナマン傑作選@大阪まで「もう2週間しかない!」が「まだ2週間もあんのかよ!」になった。待ち遠しい。バナナマンのコントは100点でも0点でも150点でもない、唯一。はやくーはやくみたーい(駄々)

2010年03月07日(日)
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