はぐれ雲日記
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ここ数年大晦日に家にいたためしがない。毎度仕事だ。 しかし、今年はなんとか紅白を観てゆっくりした。 しかしひごろの不摂生がたたって胃腸の調子をこわしてひどいめにあった。 12月22日より胃のもたれ、ゲップの多発、膨満感が続いている。 ムム・・・。典型的な胃がんの症状かも・・・などと 事態を悪いほうへ悪いほうへと考えてしまう。 給料3ヶ月の遅払い。夏、冬ボーナスの未払いの心労。 労働組合結成に依る組合員労働者と非組合員労働者とのぶつかりあい・・・。 体の疲労は眠れば回復するが、心のストレスは安眠を妨げるのみ。 吐き気をこらえながらすでに10日が経過。 顔色が悪くやつれてきたのがわかる。 子ども達に顔を見られないよう、始終台所に立つ。 それにしても今日は大晦日。 カラ元気を出して少しずつ料理をつまみ、食べているふりをする。良かった、気づかれていない・・・。 しかし、心ではもしもの時の保険金の計算、子ども達へ平等に分ける借金の山の分配などなど、ロクなことを考えない。 町医者で胃潰瘍の薬をもらってくるが、内視鏡検査もしていないのにこんなもの飲めるか!と思う。 医師も患者の状態を軽く考えるのは良いが、常に最悪の事態も想定して治療にあたって欲しい。 まあ、年末で異常な混み方だったからしょうが無いかぁ・・・。しかし正月は病院もやっていず動きがとれない。ああ、最悪。 自分自身の様子観察で行くしかない。 ちょっとHPも閉店休業とした。
今日は土曜日。のんびりと勤務先へ向かう。 青梅路は少し冬陽が射して、畑の霜がキラキラと光って見えた。 あと10分で職場に着く。時計は8時半ちょうどだった。 道端で老婆がネッカチーフをかぶってゆずを籠に山盛りにして売っていた。 ちょうどバス停近くの陽だまりのようになっているその場所には セロハン菊と呼ばれる紋切り型の色合いの菊が折り重なるようにして咲いていた。 ピンク、オレンジ、黄色、エンジ色・・・淡いとか深い色調では決して無く つっけんどんなほどの単調さで、必死になって咲いていた。
それにしても今日はいい勤務だった。 患者さんの状態も落ち着いていたし、仕事も和気あいあいだった。 何事も無く過ぎた一日。 こんな日もあるさー。
同僚のYさんが亡くなった。病棟がいっしょになった時、第一印象はとっつきにくく頑固おやじの イメージがあって、正直言ってやりにくかった。 でも、ほぼ一年経つ頃にはそんなイメージがすっかり払拭。 さっぱりした気性で言うべき時には はっきりと意見を言う人で皆に慕われるようになり、私も仲良しになれてうれしかった。 ところが8月に体調を崩して入院。職場では人一倍働き、 家では80過ぎのお母さんの介護をしておられた。 9月のある日、「ちょっと入院するから」と言って私の夜勤の時に自宅の庭で採れたという大きな栗を 病棟のみんなで分けてと、どっさり持って来てくれた。 わたしは「じゃあ、しっかり治して又元気な顔を見せてくださいね」と手を振った。 その時、「ああ」と言ってちょっと寂しそうに笑ったその姿が最後になろうとは・・・。
今夜、お通夜だった。奥多摩の山里にある古いお寺で、境内に入りきれずほとんどの人が外で読経を聞いた。 650年前からあるという杉の大木。暗闇の仁王像。玉砂利。磨きぬいたような夜空に凍てつく星。 中空に浮かんだ大きな大きな月。 ほんに今夜は満月か。それにしても山は冷える。
帰宅して頂いた”志”を開けてみると、うす味梅干2パック、海苔、お茶のつめ合わせ。もうひとつの箱には 清酒と砂糖が入っていた。 最後まで気配りの人である。不謹慎だが今間でのお返しの中ででこんな「うれしい」香典返しはなかったですよ。最高。 「だけど早過ぎだよー。おやじさん。」 しんしんと寂しい。 はかなくて・・・眠れない。
着メロに”鉄腕アトム”と”ヤン坊マン坊天気予報”を追加した。 ムーミンの手帳2001年版を買った。 蜂に刺されたところが昨日からやたらと痒い・・・。
地元のろうきんへ初めて行ってみた。 中央労働金庫。おっかなびっくりで出向いた。 とりあえず、現時点での正装、ユニクロにジーンスといういでたちでアポなしで伺う。 なんのため? もちろんこの寒空、ジングルベルは響き渡り、正月はすぐそこまで来ている。 この年が越せるか越せないか?生活の窮状を訴え年越し資金を調達するためだ。 係りの人はとても感じが良くて親切だった。 営業のキーワード=感じが良い。 これでキマリだろう。 それにろうきんの金利は2.2%。ますますキマリだろう。 応急資金の貸し付けの項目に”賃金の遅払いにより必要な資金”とあるのに○印。 その他、失業資金とか、育児介護資金とかあって一般の銀行とは貸し付け制度が根本的に違うのにびっくり。 帰る時に「がんばってください。」と励まされて2度びっくり。 うれしかったぁ。 翌日、足りない書類を揃えて持って行ったついでに世間話。 たまたま沖縄の話題で盛り上がって、係りの方が「今年、沖縄に行って5.15平和の行進に参加しました。」とのこと。 そして沖縄にはろうきんが12支店あることなどを教えてくれた。
帰り道、「あー沖縄の話がひさびさにできて良かったぁ~。 貸し付けが受けられたらうれしいけど だめだったら返す必要無いから得した。」と思うことにした。
結果は一週間後。 電線が北風でびゅんびゅん鳴って・・・空がまた見覚えのある蒼さに光っていた。
奥多摩に住んでいる同僚の峯ちゃんが”竹炭”を持ってきてくれた。 多摩のさわやかさを竹炭で「奥多摩特産土産」とある。 20センチほどの竹炭が10枚以上あって なんと380円! 安い。 たたくとコンコンと軽やかな響き。 早速、お風呂へいれて見た。すると・・・なんてやわらかいお湯なんだろう。 ふわぁ~ふわぁ~として、体中にお湯玉がゆっくりしみわたってゆく感じ。 なあんか、ゆったりのんびり、神経のこま結びがほどけて行く。 今までいろんな入浴剤を使ったけど、これは今までで最高の入浴剤だと感じた。 なんと、顔を洗ったら”きゅっきゅっきゅっと音がする。なにこれ?! 炭ってよくアク抜きに使うけど、あたしってそうとうアクの強い人間なの? 自然の恵みってすごいね。 体がさっぱりしたら心までさっぱりしたような湯上り気分。 これで、庭に松の木でもあって、枝のてっぺんにぽっかり明るい月でも浮かんだら・・・ 好いた人とふたり、生ビールでキュッと飲れたら! いかんいかん。この竹炭、妄想竹かも知れない・・・。 おっと。
つげ義春さんの漫画が好きだ。 初めてつげさんの漫画に出会ったのは小学生のころ。 流感で熱をだし、トロトロ眠って、起きて、倦怠感と浮遊感が一体になって身の置き所もないほど すっかり弱った体で、外のご不浄で用をたして、またトロトロと眠りにおちて・・・。 こんな繰りかえしの中でうすがみをはぐように少しづつ回復していったある日のこと クラスメートが何冊かの単行本を持ってお見舞いに来てくれた。 「明日とりに来るよ。」としっかり言い残して帰ったのは、これらの本は”貸し本屋さん”の貸し本だから。 りぼんの騎士、バラのイヤリング、月刊”少女”などに混じってあの、”ネジ式”があった。 他の漫画の内容は、不思議と忘れたが”ネジ式”はまだらまだらだが、漫画のひとこまひとこまを 覚えている。乗っても乗ってももとのところはもどってしまう汽車。 少年と年配の女医さん。採血の注射器。血が流れないようネジ式。 ちょっと倒錯した大人の世界。 いままで読んでいた少女漫画とはまるでちがう世界。 小春日の汽車の中、夢の中で垣間見たような不思議なストーリー。 病みあがりの心身にインパクトが強かったのか、ふたたび高熱をだしてしまった。 「だめだぁ、字イは体に毒だ!」と本は家の誰かに取り上げられてしまった。
自分で稼ぐようになってからはゲンセンカン主人、赤い花、無能の人、丹沢鉱泉旅行記・・・ 一生懸命読ませていただいた。 今でもこの時期になると読みたくなる。 つるべ落としに陽が暮れて、木枯らしが吹いて、肩をすぼめながらとぼとぼと家路に着く。 夏に比べ、少しトーンダウンした体調に、こたつとつげ義春本はすごく波長があってるもんね。 「おーい、ここにあったおみかんとせんべいはどこーーー?」
あったかーいごはんに○○○・・・。 ○○○にあてはまる文字はひとそれぞれちがうと思う。 キムチ?納豆?ぱりぱりの焼き海苔?うちではひところ、ぴよぴよライスというのが流行った。 ぴよぴよライス、すなわち生卵かけごはんは清貧グルメの第一位だった。かなり長いあいだね。 ところが良いことも悪いことも、同じ時代は長くは続かないというのが世の常だ。 我が家の清貧グルメ一位は最近ぬかづけにとって変わった。 あったかーいごはんにキューリのぬか漬け。 これでキマリである。
先日、と言っても1ヶ月ほど前、職場の同僚に季節の野菜のおしんこをもらって持ちかえった。 何気なく食卓に出したところ「うめー!」「超うめー」と子ども達がハイエナのように数分で食べ尽くしてしまった。 それを見て、しまった。悪いことをした。と思った。 子ども達の味覚はぬか漬けをおいしいと思わないのではと勝手に決めていたのだ。 野菜は野菜炒めかサラダあるいは煮物。漬物はたまに浅漬けの素で即席で作る程度だった。 ところが小学生の息子までぬか漬けを絶賛した。
これでは、日本人である子ども達にすまないと思った。 ごはんにつけもの。つけものにごはん。君たちがいてボクがいた。by舟木一夫。 同僚に”秘伝”のぬかみその種(?)をもらいうけ、苦節三週間・・・。 どうやらそれらしい味に近づくことができた。 今日もきゅうりをはじめ、大根、かぶ、キャベツがぬか床の中で浅き夢見て眠っている。 今日の夕飯はごはんに味噌汁、肉じゃがとつけものとつけものと・・・つけもの! ふぇっふぇっふぇっ・・・・・
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