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2014年08月17日(日) |
A river runs through it |
夏祭りで踊り明かしたり、ビーチに繰り出したり、楽しい夏の時間はあっというまに過ぎていってしまう。ずっと気になっていた会社の男の子ともついにデートを果たした。仕事ではいつもわたしが先輩で、あちらは走る新人君だけど、デートとなったら東京どまんなか出身なだけあって、好みを聞いて気の利いたお店にさっと案内してくれたりで頼もしくて惚れた。彼とはあれこれあって一筋縄で行かないかもしれないけど、会社で他の人も交えて話すよりよほど魅力的で面白くて、何よりもシンプルで澄んだ心を持っている人だと解っただけでも大きな収穫だった。最近は″心の美しい人″と時間を過ごすということをすごく意識している。それが実現すると、天から贈り物をされたような気分になる。″素敵な時間をありがとう″とは彼にだけでなく、天に向かって発した言葉でもある。
夏休み最後の日は、ドイツ人の友人に誘われて人生初の川泳ぎに出かけた。彼の友達も数人来るとのことだったが、予想通り海のない土地出身の人ばかりだった。日本では泳ぐなら海に行けばいい、オーストラリアでは川はクロコダイルが生息してたりするので危険だし、やはり泳ぐなら海に行けばいい、川泳ぎなんて無縁だったが、これが最高に気持ちよかった。海と違うのは木々が生い茂っていてシェードがあって涼しいということ。聞こえてくるのは野鳥の声と川のせせらぎ。流れに逆らって泳ぐのはきつくて、産卵のために遡上するメス鮭の思いの強さみたいなものを想像した。
午後に何かのスクールか、若者達が大勢ライフジャケットを着けて、ボートで向こう側からやってきた。指導者が真剣にライフジャケットの着用方法などについて説明している背後で、天真爛漫な外国人達が水着でバチャバチャと泳いでいる光景はなかなかのジョークだった。
2014年08月01日(金) |
睡蓮のごとく早起きで |
朝しか開花しない睡蓮を見ようと早起きして上野の不忍池にやってきた。到着は朝7時なり。ベッドから起き上がり、コーヒーも飲まずに電車に飛び乗ってやってきた甲斐あり。池は、両手を広げて太陽の光を浴びているかのように大きな葉をわさわさ茂らせた睡蓮に埋め尽くされていた。
アヒルもボートに乗って贅沢な朝の時間を過ごしている。
このシャワーヘッドのような花托がなんともそそられる。
葉と葉陰の影光のコントラストの中に浮かび上がるつぼみはなんとも神秘的。
開いた花はふくよかな体のお母さんのようなイメージ。
朝のひと泳ぎも気持ちよかろうね。
さて、朝の不忍池の周りには脚立を持って本気で写真を撮っている人もいるが、それよりも会社員風の服装なのだが、池の周りをうろついて、女のわたしに脂ぎった薄気味悪い視線を浴びせる中年男が目立つ。決して声をかけてくるわけではないのだが、何かわたしが目配せするのを待ち構えているかのような妙な気配なのだ。未だに上野にはそういう風俗が蔓延っているのだろうか、そう考えながら、やっとこさ朝のコーヒーを飲もうと駅に向かって歩き出した。駅に繋がる路地には所狭しと性風俗の店がひしめき合っている。公園にいた会社員風の男達は早起きなんかではなく、夜通し遊んでいてこれから家に帰るのか、それとも会社をさぼっているのか。その通りを抜けると、アメ横に入る。アジアンスパイスの香りが夏の熱気と共に立ち込めてくる。日本は紛れもないアジアの一国なのだと実感する。そうして辿り着いた駅のスタバの無臭で小奇麗でモダンな佇まいは、上野にあって随分浮いた別世界のように思えた。