あなたに綺麗な傷をあげる
生涯、忘れられないように


連れ添った土日が、終わり。
2009年05月25日(月)

土曜日は出掛けて。
植物園とか、食事とか、カラオケとか。
いつも通り、全てを支払ってもらうあたし。

男になら罪悪感は芽生えない。

華になら、
最初の頃は、ずっと嫌だったし、困ってた。

今はもう、慣れた。
店員さんが意外そうな顔をするけど、
あたしは笑顔で「ごちそうさま」と言う。

そういう関係。




華にあげたプレゼントは、ささやかなもので、
指輪に比べれば、お金なんてあんまりかけていない。

煙草3ケース、手作りクッキー、

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いたく感激された。
そんなものだけで、日頃のあたしの行いは帳消しにされる。

なんて安いんだろう。





次の日は一日家の中で。
ごろごろしながら、過ごした。

ゆっくりと流れる週末の時間。



華は、あたしに、何の痕跡も残さずに帰った。





今日は、ひとりぼっちで、記念日。
2009年05月21日(木)


今日は、華の誕生日。

あたしは仕事。あいつも仕事。



しかも。
ちょっと貧血だとか、微妙な天気で偏頭痛だとか。
そんなんで、楽しい日では、ない。



プレゼントは、先週末のお出掛けで買ったから。
ケータイストラップになるように加工した、黒猫のジジと。
ユニコーンが彫られた大きめのリング。

もう用意するものはない。

なんて。



まあ、本当はそっちが本命だったわけじゃない。


なにを用意したかは、渡した後で。
大したものじゃありませんけど。






雨が、降りそうで降らない一日は、重くて、苦しい。
雨が、降り出した後の一日は、苦しくて、寂しい。

わがまま、な、このカラダ。




あなたが迎えた、今日は、29回目。

曇り空の一日でした。





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なんにも、あげたくなくなっちゃう。

あたしは、あまのじゃくだ。




欲望が止まらない。
2009年05月19日(火)


どろどろになる、あたし。

どろどろに溶ける。



このまま、奥深くまで沈んでしまえばいい。
何の悩みも不安もない、沼の底へ。



それでも。
あなたに縋る、この腕を、切り落としてよ。

浅ましく強請る、この穴を塞いでよ。

呼吸もいらない。
何もいらない。



最高の瞬間で殺してくれてもいいよ。







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どうしたいんだろう。


あなたの指先は、あたしを捕らえて、いた。
確実に。
刹那だけれど。

それが永遠というやつになっちゃえばいいのに。







ボロボロと零れ落ちていく。
2009年05月07日(木)


老けたな、って。
アレルギーのせいか、年のせいか、季節柄か、
肌がボロボロ。
伸ばした髪には、白いのが混じる。

まだ二十代なのに…。



あたしは。

きっと今まで、いろんなものを燃やして生きてた。


その反動、かな。



戻らない過去を、ときどき揺すり起こして、愛でる。

至らないあたしの愚かさを笑って、今のことを考える。



あたしは、何を捨てて、何を手に入れたんだろう。






柔らかな毛並みの動物を二匹。
明日も分からぬ日々を削って、いる。








冷たくなっていく。あたし。






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子供みたい。
ふしだらな子供。




抱かれる、と言うことに。
2009年05月04日(月)


慣れていたはずなのに。 忘れている。

痛みに、内側を抉る指先に、恐怖を覚える。

欲しいと思ったはずなのに、身が竦む。

どうして。
どうして?




愛とはなんなのでしょうか。
欲望はどこへ向いているのでしょうか。

もう何年、ここにいるのか、数えることも出来ないぐらいに。

あたしは確かに、ここにいるのに。


あなたが欲しいのか。
ただ足りないだけなのか。分からないの。




何も言わずにキスして。優しくしてくれたらいいのに。
あなたの獣に、怯えてる。


許したのはあたしなのに。
怖がっているのも、あたしだ。

その欲に、情に、答えられるだけの強さはどこへいったんだろう。

離れれば、求めるのに、求められると、怖い。





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