この世のような夢

2009年01月26日(月)




無為のまどろみ




あえて言うのもナンだが、お正月は、もういわゆる「ハレの日」ではなくなってから、久しいと思う。今年も、私の三が日は流されるままに過ぎた。「お正月」してるようで、してなかった(と思う)。意識、ばかりしてた。

で、今年は、一月の週末のお休みごとに、やたらと朝寝坊することに決めた。もっと、だらだらしてしまおうと・・。それは、ある意味でやけくそのようなものだが。一月は、私にとっての「神無月」(日本中の神さまが出雲へ行ってしまうらしい)みたいなものにする(何となくの喩えです)。腑抜けになっちゃおう。弛緩あるのみ。有為なるものこそ、どっかへ行ってもらおう。予定も入れない・・・

何もしない ──

この、何もしない、が、とても良い。そして、幸いなことにこの週末に風邪を引いたので、やっと、だらだらと過ごせ、やたら眠れた。眠っては、起き、まどろんでは、起き。咳をし、声嗄れなぞしておるうちに、昨年来からの仕事や時間に追われ、目先のことばかりにかまけて拡散していた自我は、やっと自らにもどってきたことに気づく。

遠くまで、み通せるような気持ちになった。

詩人・石垣りんの作品に『時の記念日に』というのがある。


  私たちが1日のうちに
  一番たくさん問いかけること
  いま 何時?
  ・・・
  (中略)
  ・・・
  限りなく尋ね続ける
  生きている命の
  この一瞬
  いま、何時?


そうしたとこからは、たまに、離れないといけない。

でないと、

みえてこない、

何か。



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